JPS6313299Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、第１図に示すように底壁４の両側縁
から側壁５，５が立設されて横断面が角溝形状と
され、底壁４と側壁５，５との間が内方に凹まさ
れた弧状の凹曲壁１，１で連結された雨樋に関す
る。

この種の雨樋において、凹曲壁の曲率は成形精
度上バラつきが生じがちである。そのため、これ
を同形状の樋継手に嵌合した場合、凹曲壁の曲率
のバラつきから第２図に示すように雨樋２と樋継
手３との凹曲壁の間に隙間Ａを生じ、十分なシー
ル効果が発揮できないという欠点がある。このよ
うな欠点を解消する手段として、雨樋の凹曲壁を
柔軟材で構成し、嵌合時雨樋の凹曲壁の柔軟性に
よつて樋継手の凹曲壁に密着させるという考え方
がある。しかしながら、この手段では一般に硬質
塩化ビニル樹脂からなる雨樋の凹曲壁だけを軟質
材で構成しなければならないため、製造に手間が
かかり、製作費用が高くつくなどの欠点がある。
本考案はこのような点にあつて、雨樋の凹曲壁を
別材料で構成することなく、それでいて柔軟性を
もたせ、これによつて嵌合時に生じがちな隙間を
解消し、併せて雨樋の外観の向上をも図つたもの
である。

次に本考案の一実施例を図面に基づいて説明す
る。

雨樋１０は第３図に示すように、底壁１６と両
側壁１７，１７とを有し、横断面が角溝形状とさ
れた樋体の該側壁１７，１７の上縁部に角筒状の
耳部１１，１１がそれぞれ形成され、また底壁１
６と側壁１７，１７との間が長手方向に沿つて内
方に凹まされた弧状の凹曲壁１２，１２で連結さ
れている。耳部１１，１１は樋継手１３との嵌合
時に、樋継手１３の係止部１４，１４に係止され
る。樋継手１３の底壁と側壁とは雨樋の凹曲壁１
２，１２と同様に内方に凹まされた弧状の凹曲壁
で連結されている。又、前記雨樋１０の凹曲壁１
２，１２の外面は第４図に示すように多数のくぼ
み１５…が形成されている。くぼみ１５…の深さ
は第５図に示すように凹曲壁１２，１２のに肉厚
の半分程に設定するのが好ましい。

この構成によれば、凹曲壁１２，１２の外面の
くぼみ１５…が形成されているため、凹曲壁１
２，１２が他の雨樋部分と同様の塩化ビニル樹脂
で構成されていても、凹曲壁１２，１２の柔軟性
が増す。従つて、樋継手との嵌合時、凹曲壁１
２，１２の柔軟性によつて凹曲壁１２，１２が樋
継手の凹曲壁に密着するようになり、隙間を生じ
ることなく、所要のシール効果を確保する。

本考案に係る雨樋は以上説明したように、底壁
と両側壁とを有し、横断面が角溝形状とされた樋
体の該底壁と側壁との間が、長手方向に沿つて内
方に凹まされた弧状の凹曲壁で連結され、該凹曲
壁の外側面に多数のくぼみが形成されてなるもの
であるから次のような効果がある。

くぼみの存在によつて雨樋の凹曲壁の柔軟性
が増し、これによつて樋継手との嵌合時に隙間
の発生を防止でき、所要のシール効果が発揮で
きる。

くぼみを形成することによつて凹曲壁に柔軟
性をもたせたので、雨樋全体を硬質塩化ビニル
樹脂等単一の材料で成形でき、製造が簡単かつ
コスト安となる。

くぼみは集光効果があるため、そのくぼみが
凹曲壁外面に形成されていることにより、雨樋
の立体感をもたせる結果、雨樋の外観美が向上
する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案以外の雨樋の正面図、第２図は
上記雨樋を樋継手に嵌合した状態の要部を示す一
部切欠き正面図、第３図は本考案に係る雨樋を樋
継手に嵌合した状態を示す一部切欠き斜視図、第
４図は本考案に係る雨樋の要部を示す一部切欠き
斜視図、第５図は第４図の一部切欠き拡大断面図
である。 １２……凹曲壁、１５……くぼみ、１６……底
壁、１７……側壁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 底壁と両側壁とを有し、横断面が角溝形状とさ
   れた樋体の該底壁と側壁との間が、長手方向に沿
   つて内方に凹まされた弧状の凹曲壁で連結され、
   該凹曲壁の外面に多数のくぼみが形成されてなる
   雨樋。