JPS631100Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は水道分岐管等の中間に、例えば蛇口の
手前部分、あるいはガス湯沸し器の給水管部に装
着して使用する逆止弁に関するものである。

従来、一端が截頭円錐状を呈し、且つ、他端が
平坦面を呈する逆止弁を、送水管内に、数個の案
内突起によつて摺動自在に収容し、水流時には逆
止弁の前記一端の截頭円錐状部が、送水管内の水
切り端部に当接して水が流れ、また、水の逆流時
には逆止弁の他端の平坦面が、送水管内の凹陥溝
に密着嵌合して水の逆流を阻止するようにした
縦・横兼用の逆止弁装置があるが、前記逆止弁は
送水管内を通る水の流れによつて、絶えず振り回
わされるような作用を受けるので、該逆止弁の他
端の平坦面の外周部分と、その一端の截頭円錐状
の基端外周部分は、案内突起との摩擦により減り
が早く、しかも、丸味をもつて減つていくため
に、特に逆止弁の他端の平坦面の外周部分が丸味
をもつて減つた場合には、水の逆流時にこの部分
の凹陥溝に対する密着嵌合状態が悪くなつて、水
の逆流が阻止されなくなる欠点があつた。

本考案の目的は、上記のような従来品の欠点を
なくした全く新しい逆止弁装置を提供することに
ある。

以下添付した図面にしたがつて、本考案につい
て詳述する。即ち、本体１内に設けた逆止弁収容
室２の水入口側３に設けた隔壁２０に流水孔２１
を穿設するとともに、該流水孔２１の弁体収容室
２側周縁に凹陥溝４を形成し、その一端が円錐状
部１６をなし、他方その他端が平坦面１５を呈す
るほぼ円柱状のゴム、合成樹脂等よりなる逆止弁
７の他端の平坦面１５の部分が、前記凹陥溝４の
部分と合致するように前記逆止弁７を形成し、そ
の逆止弁７を前記逆止弁収容室２内に摺動自在に
位置させ、該逆止弁７の摺動軸線と凹陥溝４の軸
線とを同一軸線上に位置させるための案内突起６
を、前記弁体収容室２の内壁５に数個突設して、
該案内突起６間に水通路８を設け、水切り保持体
１１の内方外周に設けた雄螺子１２を、逆止弁収
容室２の水出口側１３において本体１に設けた雌
螺子１４に螺挿して、水切り保持体１１を逆止弁
収容室２の水出口側１３に取付け、該水切り保持
体１１の弁体収容室２側に、板体１０ａをジグザ
グに屈曲させて海星形状を作り、海星形状の内、
外方に形成された多数の水通路９と、海星形状の
各内側屈曲部１０ｂに囲まれて、海星形状の中心
部に形成された逆止弁受孔部１７を有する水切り
１０を取付け、逆止弁７が水切り１０に接触して
いる時には、前記逆止弁受孔部１７に逆止弁７の
一端の円錐状部１６の突端部１６ａが挿入され整
合されるようにしてなるものである。なお、第１
図乃至第７図に示したものは、本体１の逆止弁収
容室２の水入口側３に設けた管取付け螺子１８
と、水切り保持体１１の水切り１０の取付け側と
反対側の外方内部に設けた管取付け螺子１９は、
夫々雌螺子としたものを示したものであつて、ま
た、第９図乃至第１１図に示したものは、本体１
内の逆止弁収容室２の水入口側３に設けた管取付
け螺子１８′と、水切り保持体１１の水切り１０
の取付け側と反対側の外方内部に設けた管取付け
螺子１９′は、夫々雄螺子としたものを示すもの
である。

本考案は上述の構造よりなるため、水流時にお
いては水は第７図において、本体１の水入口側３
より水出口側１３に向けて流れているものであつ
て、即ち、水は水入口側３より流水孔２１を通つ
て、ゴム、合成樹脂等よりなるほぼ円柱状の逆止
弁７の他端の平坦面１５に当り、したがつて、該
逆止弁７は水に押されて、案内突起６をガイドと
して水出口側１３の方に摺動し、よつて、該逆止
弁７の一端の円錐状部１６の突端部１６ａは、同
図及び第８図に示すように、水切り保持体１１の
逆止弁収容室２側に取付けた水切り１０の中心
部、即ち、板体１０ａの海星形状の各内側屈曲部
１０ｂに囲まれて、海星形状の中心部に形成され
た逆止弁受孔部１７に挿入され整合されるもので
ある。

また、この際水は逆止弁７の外周部を通り、即
ち、逆止弁収容室２の内壁５に突設した数個の案
内突起６間の水通路８を通つて水出口側１３に行
き、次に逆止弁７の一端の円錐状部１６の外周部
を経て水切り１０に至り、該水切り１０の板体１
０ａの海星形状の内、外方に形成された多数の水
通路９を通り、さらに、水切り保持体１１内を通
つて流れて行くものである。

しかして、水が逆流して来た場合には、即ち、
第５図に示すように、水切り保持体１１を取付け
てある逆止弁収容室２の水出口側１３に向け水が
逆流して来た時には、水は前記水切り保持体１１
内を通り、前記水切り１０の多数の水通路９を通
つて水出口側１３に入り、これより逆止弁７の一
端の円錐状部１６の突端部１６ａ及び前記円錐状
部１６に当つて、該逆止弁７を前記と逆の方向、
即ち、水入口側３の方に摺動させるものである。

しかる時には、同図に示すように逆止弁７の他
端の平坦面１５は、流水孔２１の弁体収容室２側
周縁に形成した凹陥溝４に密着嵌合されるもので
あるから、水の逆流を阻止することができるもの
である。

また、前記逆止弁７はゴム、合成樹脂等からな
るので軽量であり、したがつて、水流時、逆流時
の動作は敏速に行なわれ、さらに、本体１の向き
が、縦、横、斜方向などあらゆる方向に向いたと
しても、逆止弁７の動作に支障を来たす虞れは全
くなく、また、逆止弁７の一端が円錐状部１６を
なしているから、水流時に水が該円錐状部１６の
周囲を滑らかに流れ、よつて、極めて流体エネル
ギー損失を少なくすることができ、さらに、水切
り１０の中心部に形成された逆止弁受孔部１７
に、逆止弁７の一端の円錐状部１６の突端部１６
ａが挿入され整合されて、該逆止弁受孔部１７に
より前記突端部１６ａを支持し、且つ、水切り１
０の板体１０ａの海星形状の内、外方に形成され
た多数の水通路９により整流作用を行なうため、
通水効率を高めることができる。上述したように
本考案によれば、水流時に水切り１０の中心部の
逆止弁受孔部１７と、逆止弁７の一端の円錐状部
の突端部１６ａとの共同による整合作用で逆止弁
収容室２と逆止弁７との軸芯を一致させて、水流
による逆止弁７の妄動をよく防ぐものである。し
たがつて、該逆止弁７の他端の平坦面１５の外周
部分７ａが容易に減らないから、水の逆流時に前
記平坦面１５は凹陥溝４にぴつたりと密着嵌合さ
れ、よつて、水の逆流をよく阻止し得る効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施の一例を示すもので、第１
図は正面図、第２図は左側面図、第３図は右側面
図、第４図は平面図、第５図は第４図のＡ−Ａ線
における縦断正面図であつて、水が逆流した場合
に逆止弁により止水している状態を示し、第６図
は第５図のＢ−Ｂ線における縦断左側面図、第７
図は第４図のＡ−Ａ線における縦断正面図であつ
て水流時を示し、第８図は水流時に逆止弁の一端
の円錐状部の突端部が、水切りの逆止弁受孔部に
挿入され整合されている状態を示す逆止弁と水切
りを示す斜視図、第９図は他の実施例を示す正面
図、第１０図は平面図、第１１図は第１０図のＣ
−Ｃ線における縦断正面図であつて、水が逆流し
た場合に逆止弁により止水している状態を示すも
のである。 １……本体、２……逆止弁収容室、３……水入
口側、４……凹陥溝、５……内壁、６……数個の
案内突起、７……逆止弁、８，９……水通路、１
０……水切り、１０ａ……板体、１０ｂ……海星
形状の各内側屈曲部、１１……水切り保持体、１
２……雄螺子、１３……水出口側、１４……雌螺
子、１５……平坦面、１６……円錐状部、１６ａ
……突端部、１７……逆止弁受孔部、２０……隔
壁、２１……流水孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体１内に設けた逆止弁収容室２の水入口側３
   に設けた隔壁２０に流水孔２１を穿設するととも
   に、該流水孔２１の弁体収容室２側周縁に凹陥溝
   ４を形成し、その一端が円錐状部１６をなし、他
   方その他端が平坦面１５を呈するほぼ円柱状のゴ
   ム、合成樹脂等よりなる逆止弁７の他端の平坦面
   １５の部分が、前記凹陥溝４の部分と合致するよ
   うに前記逆止弁７を形成し、その逆止弁７を前記
   逆止弁収容室２内に摺動自在に位置させ、該逆止
   弁７の摺動軸線と凹陥溝４の軸線とを同一軸線上
   に位置させるための案内突起６を、前記弁体収容
   室２の内壁５に数個突設して、該案内突起６間に
   水通路８を設け、逆止弁収容室２の水出口側１３
   に取付けた水切り保持体１１の逆止弁収容室２側
   に、板体１０ａをジグザグに屈曲させて海星形状
   を作り、海星形状の内、外方に形成された多数の
   水通路９と、海星形状の各内側屈曲部１０ｂに囲
   まれて、海星形状の中心部に形成された逆止弁受
   孔部１７を有する水切り１０を取付け、逆止弁７
   が水切り１０に接触している時には、前記逆止弁
   受孔部１７に逆止弁７の一端の円錐状部１６の突
   端部１６ａが挿入され整合されるようにしてなる
   逆止弁装置。