JPS6310793Y2

JPS6310793Y2 -

Info

Publication number: JPS6310793Y2
Application number: JP1983102766U
Authority: JP
Priority date: 1983-07-04
Filing date: 1983-07-04
Publication date: 1988-03-30
Also published as: JPS6010591U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、ロウソクを立てて明かりとする灯火
具の一種である燭台に係り、仏具である仏壇或い
は神棚、または墓所用、葬祭用として使用される
ものの他に、広く室内照明用として使用さる燭台
に関する。

従来、この種燭台は、台部を有する本体の上端
に火皿を設け、火皿の芯棒にロウソクを挿着した
後、該ロウソクに点火して明かりとりとするもの
であつた。これら燭台は、台部の上方へ続く本体
が比較的長く、且つ本体の平均的横断直径又は台
部の横断面直径に比べて小さい径を有するのが通
例であつた。これは、該本体の上端に設けられた
火皿の位置を高く設定することにより、火皿に立
てられたロウソクの位置を高くなし、少しでも高
所からの灯火により照明効果を大きくしようとす
るものであつたが、これらの燭台の上にロウソク
が挿着されると該燭台の重心が更に高くなり、不
用意に転倒する場合のみられたものである。

また、これな燭台の転倒原因には、地震等の振
動による場合、強風による場合、家庭内で飼育さ
れている猫等の小動物や幼児の悪戯による場合等
があり、転倒した燭台のロウソクの火に起因して
仏壇や神棚を焼失したり、また燭台の置かれたテ
ーブル等を焼損する等の事故のみられるものであ
つた。

本考案は、これらの事故を未然に防止するため
に改良考案されたもので、不用意な転倒に際して
もロウソクの火を消火する機能を有する燭台を提
供することを目的とする。

本考案の特徴は、中空の本体の台部に底板を設
け、該本体の上端に火皿を設け、且つ該火皿の所
定位置に透孔を透設すると共に該透孔にガード材
を設け、上記本体内に消火部材を収容するもので
あり、消火部材の重量により燭台全体の重量を増
して安定性を高めると共に、転倒時に本体内に収
容した消火部材が火皿の透孔より放出されてロウ
ソクの火を消火せしめ、且つロウソクの燃焼にと
もなつて融解したロウが火皿の透孔から本体内部
に侵入するのを阻止するようにしたところにあ
る。

次に、本考案の一実施例を示す図面について説
明する。金属製或いは陶製、または合成樹脂材や
木製よりなる本体１は、任意形状を有する中空の
ものである。該本体１はその下部を本体１の横断
面直径より大きい直径を有する台部２となし、台
部２の下端近傍に本体１の下端を閉塞する底板３
を設ける。本体１の開口する上端には、略平椀状
等の所定形状を呈し、本体１の横断面直径より大
きい直径で、且つ台部２の横断面直径より小さい
直径を有する火皿４を設けて本体１の上端開口を
閉塞する。該火皿４の中心には芯棒５を突設する
と共に、火皿４の所定位置に適宜数個の透孔６を
透設する。各透孔６は、ロウソクａより融解した
ロウが透孔６より本体１内へ侵入するのを阻止す
るガード材７を夫々に突設する。また、中空の本
体１内には消火部材８たる水或いは砂等の適量を
火皿４の透孔６を介して収容してなるものであ
る。

而して、本考案の作用について説明するに、水
或いは砂、または砂と水の両者からなる適量の消
火部材８は、火皿４の透孔６より本体１内へ収容
される。本体１は収容された消火部材８の重量分
だけ重くなり、その安定性を増加する。次に、ロ
ウソクａを火皿４の芯棒５に挿着して立て、該ロ
ウソクａに点火する（第１図参照）。ロウソクａ
はその点火作用によりロウ（図示せず）を融解
し、該ロウは火皿４内に溜るも、各透孔６に備え
たガード材７により、これら融解したロウが透孔
６より本体１内へ侵入することはない。そして、
ロウソクａの点灯中にあつて、何らかの外的要
因、例えば地震による振動や強風または猫等が、
本考案の燭台を転倒させると、第３図に示すよう
に、本体１内に収容された消火部材８が、火皿４
の各透孔６より放出され（第３図中、矢印イ参
照）、ロウソクａの火を速やかに消火し得るもの
である。

尚、上述した実施例において、透孔６を円形孔
として図示したが、これは消火部材８が本体１よ
り円滑に放出されるものであれば略扇形孔等の他
の形状でもよく、本考案は何ら実施例に限定され
るものではない。

以上述べたように、本考案は中空の本体の台部
に底板を設け、前記本体の上端に火皿を設け、前
記火皿の所定位置に透孔を透設すると共に該透孔
にガード材を設け、上記本体内に消火部材を収容
するよう構成したので、燭台が不用意に転倒した
場合においても、消火部材が火皿の透孔より放出
されて速やかにロウソクの火を消火することがで
き、仏壇や神棚等の焼失やテーブル等の焼損を未
然に防止できる。また、本体の内に消火部材を収
容するこにより、燭台全体の重量を増すことがで
き、燭台の安定性を高めることができる。更に、
透孔に設けたガード材はロウソクより融解したロ
ウが透孔より本体内に侵入するのを阻止すること
ができる。加えて、簡単な構造にしてその製作も
容易である等の実用的効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案の一実施例を示すもので、第１
図は部分を縦断して示す正面図、第２図は平面
図、第３図は一部を縦断して示す転倒状態の正面
図である。１……本体、２……台部、３……底板、４……
火皿、６……透孔、７……ガード材、８……消火
部材、ａ……ロウソク。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

中空の本体の台部に底板を設け、前記本体の上
端に火皿を設け、前記火皿の所定位置に透孔を透
設すると共に該透孔にガード材を設け、上記本体
内に消火部材を収容することを特徴とする燭台。