JPS6310078Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、上下に一定の間隔を隔てて配置した
複数の水平翼板を備えたブラインド、いわゆる横
型ブラインドの昇降装置に関するものである。

従来、このような横型ブラインドにおける翼板
の昇降は、翼板の列の最下部に配置された下板に
連結された昇降コードを上方に引き上げたり或い
は引き降ろすことによつて行うのが一般である。
特に、最近一般的に使用されている翼板の昇降お
よび傾動を１つの操作手段によつて行う型式の横
型ブラインドにおいては、ブラインドのヘツドボ
ツクス内に軸架された水平の駆動軸の上にとりつ
けられた昇降ドラム上に上記の昇降コードの上端
をとりつけ、また、上記の翼板を支持する梯子形
の支持コードの上端を該駆動軸上にとりつけられ
た傾動ドラム上に支持せしめて、該駆動軸を手動
或いは電動により回転することによつて、翼板の
昇降と傾動を同時に行なうようになつている。

上記のような一般的な昇降装置の外に、近来、
翼板の列の側部の上下に一対のホイールを配置
し、これらのホイールの間に、無端チエーンの如
き環状の駆動部材を張設し、翼板の列の最下部に
配置した下板を、上記の環状の駆動部材に連結し
て、該ホイールをモーター等で駆動することによ
り、該駆動部材を回転させることによつて、該下
板を昇降させて、ブラインドの昇降を行う昇降装
置が開発された。

前記の昇降コードを使用して、且つ翼板の昇降
と傾動を１つの駆動軸によつて行う型式のブライ
ンドにおいては、翼板昇降時には傾動機構を空転
させる機構が必要であるが、上記の環状駆動部材
によつて翼板の昇降を行う型式のブラインドにお
いては、翼板の傾動機構と翼板の昇降機構は別個
に構成されているので、昇降時に傾動機構を空転
させるような機構が不用で、これに伴つて、昇降
操作時に余分な負荷がかからないという利点があ
る。

しかしながら、横型ブラインドにおいては、翼
板昇降の際、翼板上昇に従つて、翼板の荷重が順
次に増大し、昇降コードを使用する型式のもので
は、このように増大する翼板荷重が昇降コードに
加わり、また、環状駆動部材を回転させることに
より翼板の昇降を行う型式のものでは、翼板の荷
重がすべて環状駆動部材の一方の垂直部分にかか
つてくる。従つて、翼板の上昇に伴つて、順次に
増大する翼板の荷重のために、昇降操作が重くな
り、そのために、Ｗ×Ｈ寸法の大なるブラインド
を作るには限界があつて、特に、寸法の大きなブ
ラインドは、昇降操作が重く、特殊な昇降装置を
必要としたり、電動にて行なう場合は高出力のモ
ーターを必要とした為ブラインドのヘツドボツク
スが大きなものになつたり高出力のモーターの使
用により、どうしても高価なブラインドとなつて
しまつた。

本考案の目的は、このような従来のブラインド
の昇降装置における欠点を改良し、従来の操作装
置にて、また低出力の小さなモーターにより大き
な寸法のブラインドの昇降が行なえ、またブライ
ンドの上昇により操作が重くなつたりしないブラ
インドを提供することにある。

本考案によるブラインドの昇降装置は、上下に
一定の間隔を隔てて配置した複数の水平の翼板を
備えたブラインドの昇降装置において、上記の翼
板の列の側部の上下に一対のホイールを配置し
て、これらのホイールの間に無端チエーンの如き
環状の駆動部材を張設し、上記、環状の駆動部材
の一方の垂直部分を他方の垂直部分より相対的に
重い材料にて構成し、上記、駆動部材の相対的に
重い材料にて構成された垂直部分の最下部にブラ
インドの翼板の列の最下部に配置した水平の下板
を連結し、他方の垂直部分の最上部に重錘をとり
つけたことを特徴とするものである。

以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明
する。

第１図は本発明を実施するブラインドの正面
図、第２図はその一部の切欠正面図である。図
中、１はブラインドの枠体、２は上部枠体３は上
下に一定の間隔を隔てて配置した複数の水平の翼
板、４はこれらの翼板の列の最下部に配置した下
板、５はこれらの翼板を支持する梯子形の支持コ
ード、６は該支持コードの上端部を支持する傾動
ドラムを示す。

上記の翼板の列の側部において枠体１内の上下
に一対のスプロケツトホイール７，８（第３図）
が配置され、これらのスプロケツトホイール７，
８の間に無端チエーン９が張設される。図示の実
施例において、スプロケツトホイール７は駆動ホ
イール、スプロケツトホイール８は遊動ホイール
で、ホイール７は上部枠体２内に設けられたモー
ター１０によつて駆動される。上記の下板４の側
方に連結具１１が突出し、この連結具は無端チエ
ーン９の一方の垂直部分９¹に連結される（第３
図）。

上述のように、翼板は上昇するに伴つて翼板が
順次に下板の上に畳み込まれて翼板の荷重が順次
に増大する。このように順次に増大する翼板荷重
をバランスするために、上記の無端チエーン９
は、一方の垂直部分９¹が他方の垂直部分９²より
相対的に重い材料により構成されている。第４図
に示す実施例においては、重量の異なる２種類の
垂直部分９¹，９²により無端チエーン９を構成し
ている。また、ブラインドの下板４の重量及び左
右の垂直部分９¹，９²の重量差をバランスする為
の重錘１２が左側の垂直部分９²の上部に設けら
れている。

次に、上記のブラインドの昇降装置の動作につ
いて説明する。第４図イはブラインドの降りた状
態を示し、この状態においては、無端チエーン９
の左側の垂直部分９₂に取付けられた重錘１２の
重さは、ブラインドの下板４の重量と左右の垂直
部分９¹，９²の重量差との和にほぼ等しく設定さ
れている。次にブラインド翼板を上昇させるため
に、駆動ホイール７を第４図において反時計方向
に回転すると、下板４は上昇し、その上に翼板３
を順次たたみ込むために、下板４に加わる重量は
順次に増大し、無端チエーン９の右側の垂直部分
９¹に加わる重量が順次に増大する。しかし、下
板４の上昇に伴つて重量の重い材料により構成さ
れた右側の垂直部分９¹が、スプロケツト７を越
えて、左側の垂直部分９²へ移行するため、無端
チエーンの左側の垂直部分９²に加わる重量も順
次に増大し左右の垂直部分９¹，９²に加わる重量
は常にバランスがとれていることになる。すなわ
ち、スプロケツト７の左側と右側の重量が大体バ
ランスするようにしておけば、駆動ホイール７は
極めて小さなトルクで、回転できて、ブラインド
をスムースに上昇させることができる。ブライン
ドを降ろすときには、ブラインドの下降に伴つ
て、翼板の荷重は順次に小さくなるが、これに伴
つて、分布された重錘は順次に右側に移行して、
左右バランスされる。

上述のように、本考案によれば、環状の駆動部
材の左右の垂直部分にかかる荷重がほぼバランス
されるように、予め左右の垂直部分を重量の異な
る材料により構成し、ブラインド上昇初期に左右
の垂直部分に加わる重量差をバランスする重錘を
設けてあるので、大きな寸法のブラインドにおい
ても小さな操作力で、ブラインドの昇降操作がで
きるとともに一定の操作力でブラインドの昇降操
作ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置を使用するブラインドの正
面図、第２図はその一部の拡大欠切正面図、第３
図は第１図の−線断面図、第４図イ，ロは本
考案昇降装置の動作を示す図である。 １……枠体、２……上部枠体、３……翼板、４
……下板、５……支持コード、６……傾動ドラ
ム、７，８……ホイール、９……無端チエーン、
９¹，９²……チエーンの垂直部分、１０……モー
ター、１１……連結具、１２……重錘。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下に一定の間隔を隔てて配置した複数の水平
   の翼板を備えたブラインドの昇降装置において、
   上記の翼板の列の側部の上下に一対のホイールを
   配置して、これらのホイールの間に無端チエーン
   の如き環状の駆動部材を張設し、上記、環状の駆
   動部材の一方の垂直部分を他方の垂直部分より相
   対的に重い材料にて構成し、上記駆動部材の相対
   的に重い材料にて構成された垂直部分にブライン
   ドの翼板の列の最下部に配置した水平の下板を連
   結し他方の垂直部分に重錘をとりつけたことを特
   徴とするブラインドの昇降装置。