JPS62882Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は電動丸鋸に関し、詳しくは切込み角度
の調整を行なえ、落下時の衝撃に強い電動丸鋸に
関する。

〔背景技術〕

従来例にあつても、第１図〜第２図に示すよう
に、切込み角度調整金具２′の基端を丸鋸支持板
３の前端面に回動自在に枢支し、切込み角度調整
金具２′の先端のコ字状リブ１９で丸鋸本体４を
把み、この切込み角度調整金具３１と丸鋸本体４
後面の切込み深さ調整部３２とによつて丸鋸本体
４を丸鋸支持板３の上方に浮かせて支持してい
た。しかしながら、この従来例にあつては、第２
図のように丸鋸A′を同図Ｙ方向へ落下させたと
き、突出している墨追い板２１や支持具２９の先
端が地面等に衝突すると、その瞬間切込み角度調
整金具２′の先端には丸鋸本体４の慣性による落
下衝撃が加わり、角度調整プレート８の端のとこ
ろから切込み角度調整金具２′が折れ曲がるとい
う欠点があつた。

〔考案の目的〕

本考案は叙上の従来例の欠点に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは落下時に切
込み角度調整金具の折れ曲がりを起すことのない
電動丸鋸を提供するにある。

〔考案の開示〕

本考案電動丸鋸は、丸鋸刃１を含む面内で丸鋸
支持板３の端面に切込み角度調整金具２の基部を
回動自在に軸支し、切込み角度調整金具２の先部
を丸鋸本体４の略中央部に取着して丸鋸本体４を
丸鋸支持板３上面に回動自在に支持し、切込み角
度調整金具２の中央部をボルトとナツトのような
支持具２９によつて丸鋸支持板３端面の角度調整
プレート８に摺動自在に取着し、丸鋸支持板３の
端面に取着した墨追い板２１の先端と上記支持具
２９の先端と切込み角度調整金具２の先部から突
設された支持リブ３０の先端とを略同一平面内に
位置させたことを特徴とするものであつて、これ
によつて上記目的を達成したものである。

以下、本考案を添付図により詳述する。第３図
〜第５図に丸鋸Ａの全体を示してあり、モータ
（図示せず）と電池１２を内蔵すると共に合成樹
脂製の本体ケース３３によつて外装された丸鋸本
体４の後上面にはスイツチ１３付きのハンドル１
４が設けられており、丸鋸本体４の一方側面には
丸鋸刃１が配置され、丸鋸刃１は上方を合成樹脂
（ABS樹脂）製の固定カバー５で覆われ、下方も
可動カバー１５で覆うことができるようになつて
いる。丸鋸本体４の下面には切断時に被切断物に
当てて走行させるための金属製の丸鋸支持板３が
設けられており、丸鋸支持板３の丸鋸刃突出孔１
６から下方へ丸鋸刃１が突出するようになつてお
り、前部の切込み角度調整部３１により丸鋸刃１
の切込み角度を変えられるようになつており、後
部の切込み深さ調整部３２により丸鋸刃１の切込
み深さを変えられるようになつている。又、第３
図に示すように固定カバー５の前方下端部からは
下方へ向けて切粉飛散防止片３４を丸鋸支持板３
の上面近くまで垂下させてあり、切粉が角度調整
プレート８等に当たつて上方へ吹き上げられ、目
に切粉が入るのを防止している。しかも固定カバ
ー５は前方下端部の丸鋸本体４と反対側の側面を
下方ほど入り込むように斜めに切落されて切欠き
部３５を設けられており、この切欠き部３５によ
つて丸鋸刃１の刃先が良く見えるようになつてお
り、又第９図ｂのように丸鋸本体４を傾せて切込
角度を変化させても固定カバー５が丸鋸支持板３
に当たらないようになつている。

切込み角度調整部の構造を第６図により説明す
る。２は切込み角度調整金具であり、一端に丸孔
１７を有し、他端にピン孔１８をあけられたコ字
状リブ１９を有し、中間に角孔２０を有し、これ
ら丸孔１７と角孔２０とコ字状リブ１９とを略一
直線上に形成されている。切込み角度調整金具２
の一端は、墨追い板２１を固定するための通孔２
２のうち丸鋸刃１を含む面内にある通孔２２と共
に丸孔１７にリベツト６を打つて丸鋸支持板３に
枢着されており、切込み角度調整金具２の他端の
コ字状リブ１９は丸鋸本体４略中央の軸支部２３
に嵌合されて割りピン７によつて軸着されてい
る。一方、丸鋸支持板３の中央部には角度目盛り
の施された略扇形の角度調整プレート８が設けら
れていてここに弧状の長孔９が穿設されている。
そして支持具２９である角根丸頭ボルト１０を角
孔２０と長孔９とに挿通させて蝶ナツト１１を蝶
着してある。しかして、蝶ナツト１１を緩めると
本体ケース３３は丸鋸支持板３に対して丸孔１７
を中心として回動し、第９図ａ，ｂに示すように
切込み角度θを０度から例えば45度まで調整でき
るのである。又、切込み角度調整金具２先端のコ
字状リブ１９と反対側には支持リブ３０を突出さ
せてあり、第４図及び第５図に示すように墨追い
板２１と角根丸頭ボルト１０と支持リブ３０との
夫々の先端とは略同一平面内に位置させられてい
る。このように切込み角度調整金具２の先端に支
持リブ３０を突出させて支持リブ３０と角根丸頭
ボルト１０と墨追い板２１との夫々の先端を略同
一面イに形成しているので、丸鋸Ａを落下させた
ときに丸鋸本体４の慣性によつて切込み角度調整
金具２の先端に加わる衝撃は支持リブ３０によつ
て受けられ、落下衝撃時に切込み角度調整金具２
が曲がるのが防止され、更に衝撃は墨追い板２１
と角根丸頭ボルト１０と支持リブ３０とに分散さ
れるために各部に加わる衝撃が小さくなつて落下
時の耐衝撃性が向上させられている。又、角度調
整プレート８は両端を丸鋸支持板３と本体ケース
３３とに固定された切込み角度調整金具２の中間
に結合されているので丸鋸支持板３は強固に固定
され、更に、丸孔１７と角孔２０とコ字状リブ１
９が略同一直線上にあるので一層強度が向上し、
落下時の耐衝撃性も向上させられている。尚、３
６は切込み角度合せ用目印である。

次に、後部の切込み深さ調整部は第７図及び第
８図に示すように、下端をリベツト２４で丸鋸支
持板３に回動自在に枢着された切込み深さ調整ば
ね２６を固定カバー５等の中に挿入し、切込み深
さ調整ばね２５にはぼ全長に亘つて開口された長
孔２６に通した角根丸頭ボルト２７を固定カバー
５に挿通させて蝶ナツト２８を螺着させたもので
ある。しかして、蝶ナツト２８を緩めて切込み深
さ調整ばね２５を固定カバー５内から引き出す
と、本体ケース４の後部が丸鋸支持板３から浮き
上がつて丸鋸刃１の切込み深さが調整されるので
ある。このときも固定カバー５の支持リブ３０は
丸鋸支持板３に接触しないようになつている。

〔考案の効果〕

本考案は叙述の如く構成されているから、丸鋸
を落下させたとき、前方へ突出している墨追い板
と支持具と角度調整板先端の支持リブの夫々の先
端がほぼ同じ瞬間に地面等に衝突し、丸鋸本体に
よつて角度調整板に加わる衝撃が支持リブによつ
て受け止められて角度調整板の折れ曲がりが防止
され、又落下時の衝撃は墨追い板と支持具と支持
リブとに分散され、これによつて丸鋸の落下時に
おける耐衝撃性が向上するという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の斜視図、第２図は同上の落下
時の様子を説明する説明図、第３図は本考案の一
実施例を示す斜視図、第４図は同上の平面図、第
５図は同上の側面図、第６図は同上の角度調整部
の分解斜視図、第７図は切り込み角度調整部の止
面図、第８図は第７図の−断面図、第９図
ａ，ｂは同上の切り込み角度が90度の場合と45度
の場合における正面図である。 １……丸鋸刃、２……切込み角度調整金具、３
……丸鋸支持板、４……丸鋸本体、８……角度調
整プレート、２１……墨追い板、２９……支持
具、３０……支持リブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 丸鋸刃を含む面内で丸鋸支持板の端面に切込み
   角度調整金具の基部を回動自在に軸支し、切込み
   角度調整金具の先部を丸鋸本体の略中央部に取着
   して丸鋸本体を丸鋸支持板上面に回動自在に支持
   し、切込み角度調整金具の中央部をボルトとナツ
   トのような支持具によつて丸鋸支持板端面の角度
   調整プレートに摺動自在に取着し、丸鋸支持板の
   端面に取着した墨追い板の先端と上記支持具の先
   端と切込み角度調整金具の先部から突設された支
   持リブの先端とを略同一平面内に位置させて成る
   電動丸鋸。