JPS627276Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は衣類を内部に収容し、回転しながら前
記衣類と熱風との接触を行わせる衣類乾燥機用ド
ラムに関するもので、乾燥時間の短縮化と衣類の
ねじれ等による損傷の防止をはかり、かつ、ドラ
ム自身の剛性を高めることを目的とする。

以下本考案の実施例を添付図面を参照して説明
する。図において１は外枠で、その中に略水平方
向に回転中心を有するドラム２を回動自在に有し
ている。３はドラム２をベルト４を介して回転さ
せるモータである。５は衣類投入口（図示せず）
を開閉自在とした蓋で、その開放により、ドラム
２内に対する衣類の投入・取出しが行える。なお
図示しないが、外枠１内にはモータ３によつて回
転するフアンが設けてあり、これより送られた風
はヒータにて加熱されてドラム２を通過し、衣類
を乾燥する。６は排気口、７はモータ３およびヒ
ータへの通電を制御するタイムスイツチである。

上記ドラム２について詳述すると、このドラム
２は鋼板の曲げ加工、打ち抜き加工等にて構成さ
れ、円筒状をなした周壁胴部Ａと、その前端側に
固定したドーナツ状の前壁部Ｂと、周壁胴部Ａの
後端側に固定した円板状の後壁部Ｃとよりなる。
前壁部Ｂはその中央側に投入口８を有する。９は
周壁胴部Ａを略Ｕ字状に折曲させることで内方に
突出して設けたバツフルで、周壁胴部Ａに別部材
を固定して設けても良い。

１０はバツフル９とは別に周壁胴部Ａに内方に
突出するように一体に形成した複数個の突起で、
周壁胴部Ａの外周面に多数のくぼみが生じてお
り、突起１０はこのくぼみ１１の形状に対応する
形状をなしている。詳しくは、突記１０は中空の
半球体状あるいはこれに近い形状を有し、バツフ
ル９のようにドラム２の前後端を連設するような
形状ではない。１２は周壁胴部Ａ形成時の鋼板の
端部同志の接合部を示す。

上記構成によれば、ドラム２の回転時、バツフ
ル９と衣類との引掛かりによる巻き上げ効果によ
つてドラム２内上方に持ち上げられ、これより落
下した衣類は突起１０の存在により、周壁胴部Ａ
に密着せず、衣類と周壁胴部Ａとの間の空間によ
つて、熱せられた空気と衣類との接触面積が増加
し乾燥効率の向上が図れる。

また、ドラム２回転時において、従来周壁胴部
を滑りながらＤ部分に集まつていた衣類が、突起
１０との引掛かりによる滑りの減少によつて、Ｄ
部分に集まり難くなり、衣類に集中的な力が作用
し難く、衣類の損傷を軽減できる。

また、突起１０を半球体状に形成しているた
め、この突起１０に当る衣類の損傷はなく、衣類
の滑りを防止するとともに衣類の損傷を防止でき
ます。さらに、突起１０を周壁胴部Ａに一体に設
けることにより、突起を別部品で周壁胴部Ａの内
面に取付け、この内面との間に小さな隙間が発生
することがなく、熱風の当たりにくい隙間に結露
することを確実に防止でき、突起を設けることに
よる弊害を防止している。この一体に突起１０を
設けることは、鋼板の張り剛性も増大させ、板厚
の減少化を図り、材料コストの低減化と加工の円
滑化を図つている。

以上のように本考案によれば、ドラムに一体に
突起を設けるだけの簡単な構造により、突起によ
る衣類の滑りを防止して乾燥性能を向上させると
ともに、別部材による突起を設けることによる結
露の防止を図り突起本来の作用効果を十分に発揮
できる。また突起は半球体状であるため衣類の損
傷防止が図れ、さらに製作面での有利なドラムを
提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は一般的な衣類乾燥機の概略を示す外観
斜視図、第２図は本考案の実施例におけるドラム
の外観斜視図、第３図はその縦断面図である。 ２……ドラム、Ａ……周壁胴部、９……バツフ
ル、１０……突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 略円筒状をなし、その周壁胴部に内側に突出し
   たバツフルを設け、かつ、前記バツフル間におけ
   る周壁胴部に内側に突出した複数個の半球体状の
   突起を一体に形成した衣類乾燥機用ドラム。