JPS626950Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は例えば飲食店において注文された品
を顧客に運ぶ際に使用する出前器に関するもので
ある。

周知のように、麭類等の飲食店では店頭におけ
るサービス・販売のみに限らず、注文に応じて広
く出前を行なつているのが通常である。従来、注
文品の出前を行なう場合、オートバイ等の二輪車
によつて注文品を運んでいるが、交通安全上また
食品衛生上、出前器と称される機器を二輪車の荷
台に取付け、その出前器に注文品を載置・固定し
て運んでいるのが一般的である。

ところで、上記のような飲食店においても販売
拡大のために広く広告・宣伝を行なうことが望ま
れているが、従来一般に採用されている看板等で
は固定的であるためにその広告宣伝効果には限度
があり、また新聞等に折り込んで頒布するチラシ
では一時的であるために、これもまた広告宣伝効
果が低く、いずれにしても従来一般に行なわれて
いる方法では、広告宣伝効果が低いうえに、経費
が嵩む問題がある。これに対し、注文品の出前
は、店舗から一般家庭まで等多岐に亘る経過を通
つて行なうものであるため、出前途中において宣
伝広告を行なえば、移動性があるので、優れた宣
伝広告効果が期待される。しかしながら、従来の
出前器では、金属パイプや金属板等を組んだもの
であるため、広告表示を特に付すことができない
ものであり、宣伝広告媒体の用に供することがで
きないものであつた。

また従来、前記出前器に替え注文品を収容する
ための箱体を用いる場合には、その箱体に店名等
を付すことも行なわれているが、このような箱体
は通常低い位置に吊下げて運ばれるため、その箱
体に広告表示を付してもその表示が見にくくなつ
てしまい、しかも夜間においてはその表示が全く
見えず、結局実質的に広告宣伝効果のないもので
あつた。

この考案は上記事情に鑑みてなされたもので、
広告宣伝機能をも備えた出前器を提供することを
目的とするものである。

以下この考案の一実施例を図面を参照して説明
すると、第１図はこの考案の一実施例を示す正面
図であり、第２図はその側面図であつて、オート
バイ等二輪車の荷台に固定される支持枠１は、コ
字状に屈曲された金属パイプにより形成され、そ
の支持枠１の上端部に第１のスプリング２が配置
されるとともにそのスプリング２の上端には、１
対の筒状部３を上下方向に向けて設けた第１のプ
レート４が取付けられており、この第１のプレー
ト４上で前記筒状部３の間に第２のスプリング５
が配置されるとともにこの第２のスプリング５の
上端部に第２のプレート６が取付けられている。
この第２のプレート６の下面両側部には、前記筒
状部３に挿通されたロツド７が設けられ、そのロ
ツド７の下端部にハンガー８が取付けられてお
り、したがつてハンガー８は前記各スプリング
２，５によつて常に水平状態を保つよう前記支持
枠１に懸吊されている。このハンガー８は、従来
の出前器におけるハンガーと同様に、金属パイプ
をほぼコ字状に屈曲して形成されたものであつ
て、その下端部に出前品を載せるための載置板９
が設けられており、この載置板９の上方には、リ
ング１０および引張バネ１１により出前品を載置
板９に対して押圧固定するための押え枠１２が設
けられている。

そして、前記支持枠１の上部、すなわち前記第
２のプレート６の上面に広告灯１３が設けられて
いる。この広告灯１３は第１図ないし第３図に示
すように、前後両側面が透明もしくは半透明の広
告表示板１４とされた箱状体１５と、その内部に
設けられた白色電球等の発光部１６とからなるも
ので、広告表示板１４が二輪車の前後方向を向く
よう第２のプレート６の上面に固定されており、
そして夜間においては、前記広告表示板１４に付
された表示を内側から照らし出すように構成され
ている。なお、前記箱状体１５の固定手段として
は種々の手段を採用することができ、例えば前記
ロツド７の上端部を箱状体１５の底板に貫通させ
てその上端部にナツトをねじ込めばよい。また前
記発光部１６の電源として、専用の蓄電池を二輪
車に積んでもよいが、オートバイに常備されてい
るバツテリーあるいはダイナモを電源としてもよ
い。

以上の説明から明らかなようにこの考案の出前
器によれば、ハンガーを懸吊するための支持枠の
上部に、少なくとも一側面が透明もしくは半透明
の広告表示板とされた箱状体を設けるとともにそ
の内部に発光部を設けたので、前記広告表示板に
店名等の広告表示を付すことにより注文品の出前
途中において効果的にかつ広く広告宣伝を行なう
ことができ、また夜間においては発光部を点灯す
ることにより広告表示が明示されるので、昼間と
同様に効果的な広告宣伝を行なうことができる。

さらに広告灯が支持枠の上端側の高い位置に設
けられ、しかもその広告表示板が二輪車の前後方
向を向くよう設置されているから、夜間には前方
もしくは後方からの視認性が向上し、広告宣伝効
果のみならず、道路通行上での安全性が極めて高
くなる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す正面図、第
２図はその側面図、第３図はその広告灯の断面図
である。 １……支持枠、２，５……スプリング、６……
第２のプレート、８……ハンガー、１３……広告
灯、１４……広告表示板、１５……箱状体、１６
……発光部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 二輪車の荷台上に固定される所定の高さを有す
   る支持枠と、その支持枠の上端部にスプリングに
   よつて下側から支持して設けた上部プレートと、
   その上部プレートから吊り下げた出前品載置用ハ
   ンガーとを備えた出前器において、 前記上部プレート上に、少なくとも一外側面板
   を透明もくしは半透明の広告表示板とされた箱状
   体が、その広告表示板を二輪車の前後方向に向け
   て取付けられ、その箱状体の内部に発光部が設け
   られていることを特徴とする出前器。