JPS626868Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はリニアモータに係る。

例えばコンピユータ磁気装置に使用するリニア
モータは、第１図に示すように構成されている。

すなわち、中央に円柱状のセンタヨーク１をそ
なえる円筒状のサイドヨーク２内周面に円筒状の
磁石３を取付けてアクチユエータを構成し、この
アクチユエータのセンタヨーク３にムービングコ
イルボビン４を係合させる。

而して、ムービングコイル４のアクチユエータ
従つてセンタヨークに対するセンタリングは、ム
ービングコイル４の外端に取付けられレール５上
に載置されたキヤリヤ６により行うようにしてい
る。

なお、第１図中７はキヤリヤ６に取付けられた
磁気ヘツドを示す。

上記の如く、リニアモータ自体にはセンタリン
グの機能はなく、キヤリヤを不可欠としている。

このキヤリヤの重量はリニアモータの動作特性
を低下させるおそれがある。また、キヤリヤまた
はアクチユエータの位置を調整して、ムービング
コイルボビン４のセンタリングを行うので、セン
タリングに手間がかかる欠点がある。さらに、ム
ービングコイルボビンは片持支持の形となるた
め、ムービングコイルボビンの振動、ぶれ等を生
じるおそれがあつた。

本考案は上記の事情に基きなされたもので、キ
ヤリヤを必要とすることなく被駆動体を駆動し得
るリニアモータを得ることを目的としている。

本考案においては、ムービングコイルボビン外
周面に軸方向の複数の突条を設け、サイドヨーク
には前記突条に対向するスリツトを設け、各スリ
ツト内には前記各突条にそれぞれ係合し、ムービ
ングコイルボビンをサイドヨーク内に同心的に支
持する複数のローラを設けて前記目的を達成して
いる。

以下、図面につき本考案の詳細を説明する。第
１図と同一部分には同一符号を附した第２図Ａに
おいて、ムービングコイルボビン４外周面には、
120゜間隔で断面がほぼ半円弧状の３箇の軸方向
突条８が設けてある。また、第１図と同一部分に
は同一符号を附した第２図Ｂにおいて、サイドヨ
ーク２には120゜間隔で３箇のスリツト９が設け
てある。３箇のスリツトの中の２箇のスリツトの
位置には、サイドヨーク２外周面にローラブラケ
ツト１０の基部が固着されている。ローラブラケ
ツト１０は、スリツト９内に延入しスリツト中心
線およびセンタヨーク軸線を含む面に平行とされ
ている。このローラブラケツトには、サイドヨー
ク軸方向に離間しサイドヨークの同一径位置に配
置して、ブラケツト面に垂直な軸を有する２箇の
ガイドローラ１１，１１が設けられている。な
お、各ガイドローラ１１は、その周面に突条８の
断面形状に適合する溝が設けてある。またガイド
ローラ１１の位置は、その周面の溝底部が、ムー
ビングコイルボビン４がセンタヨークとセンタリ
ングされた時の突条８頂面の位置と一致するよう
に定めておく。

残りの１箇のスリツトの位置には、第２図Ｃに
示すようにサイドヨーク２外周面にリンクブラケ
ツト１２が設けてあり、このブラケツトの両端に
は、先端に前記ガイドローラと同様のガイドロー
ラ１１′を可回動に支持したローラリンク１３の
基端が枢着されている。また、各リンク間には引
張ばね１４が張設されている。

上記の構成のムービングコイルボビン４をセン
タヨーク１に係合させ、その外周面の突条８の中
２箇を各ローラブラケツト１０のガイドローラ１
１に係合させ、他の１箇をローラリンク１３の支
持するガイドローラ１１′，１１′に係合させて、
ムービングコイルボビン４をアクチユエータ内に
挿入する。すると、ムービングコイルボビン４は
ローラリンク１３間に張設した引張ばね１４によ
るガイドローラ１１′，１１′の押圧力により自動
的にセンタリングされる。

上記のように、本考案においてはキヤリヤを使
用することなく、リニアモータのみで作動させる
ことができるので、キヤリヤ分の重量だけ被駆動
体の重量を軽減することができ、動作特性が改善
される。さらに、ムービングコイルボビンをアク
チユエータに係合させるのみで、ムービングコイ
ルボビンとセンタヨークとのセンタリングが自動
的になされるので、センタリングの手数を省くこ
とができる。

また、ムービングコイルボビンは、軸方向に離
間したガイドローラで支持されているので、作動
時にコイルに振動、ぶれ等を生じるおそれはな
い。なお、上記実施例においてはムービングコイ
ルボビンの外周面に３個の突条を設けた例につき
述べたが、本考案はこれに限定されるべきもので
はなく、同突条が２個以上あればよいものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のリニアモータの断面図、第２図
Ａは本考案一実施例要部の斜視図、同図Ｂは他の
要部の斜視図、同図Ｃはさらに他の要部の一部を
除去して示す平面図である。 １……センタヨーク、２……サイドヨーク、３
……磁石、４……ムービングコイルボビン、８…
…突条、９……スリツト、１０……ローラブラケ
ツト、１１，１１′……ガイドローラ、１２……
リンクブラケツト、１３……ローラリンク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ムービングコイルボビン外周面に軸方向の３筒
   の突条を等間隔に設け、アクチユエータのサイド
   ヨークには軸方向の３箇のスリツトを同じく等間
   隔に設け、前記スリツト中の２箇にはムービング
   コイルがアクチユエータのセンタヨークにセンタ
   リングされた時に２箇の突条を支持する軸方向に
   離間した位置固定の２箇のガイドローラを設け、
   サイドヨークの外周面には他の１箇のスリツトに
   位置してリンクブラケツトを設け、このリンクブ
   ラケツトには先端にガイドローラを可回動に支持
   するローラリンクを支持させ、各ローラリンク間
   にはそれ等を引き寄せる方向に作用するばねを設
   けたことを特徴とするリニアモータ。