JPS626682A - 固定化担体 - Google Patents

固定化担体

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JPS626682A
JPS626682A JP14400285A JP14400285A JPS626682A JP S626682 A JPS626682 A JP S626682A JP 14400285 A JP14400285 A JP 14400285A JP 14400285 A JP14400285 A JP 14400285A JP S626682 A JPS626682 A JP S626682A
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gel
immobilized
enzyme
polymer gel
polymer
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JP14400285A
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Masahiro Haruta
春田 昌宏
Hirohide Munakata
博英 棟方
Satoshi Yuasa
聡 湯浅
Yoko Yoshinaga
吉永 曜子
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Canon Inc
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  • Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、酵素あるいは菌体や酵母等を、高い活性を持
ったままゲル中に安定に固定化してなる酵素、菌体また
は酵母の固定化担体(以下、固定化担体と略称する)に
関し、より詳しくは、化学物質の生産に用いられるバ・
イオリアクターや、化学物質の検出に用いられるバイオ
センサーに利用できる新規な固定化担体に関する。
〔従来の技術〕
従来、この種の酵素等の固定化技術は、バイオセンサー
や/へイオリアクターについての基礎′技術と1で必須
のものであって、世界的に研究が盛んに行われている。
酵素あるいは菌体や酵母等のいわゆる生体触媒による反
応は、従来の化学工業プロセスに用いられている化学反
応と比べると、 (1)常温常圧下で反応が進行するので、省エネルギー
プロセスである。
(2)#定の構造の化合物(基質特異性)の特定の位置
(位置特異性)に、特定の反応(反応特異性)が立体選
択的(立体特異性)に起こるので副生成物がなく、高収
率で、高純度の生成物が得られる。
(3)基質特異性が厳密なために、種々の化合物の混在
下でも特定の化合物のみを選択的に変化させられる。
といった利点を有している。しかしながら、これら生体
触媒をそのままで用いようとすると、これら生体触媒は
一般に水溶性であるために、反応生成物との分離が困難
であったり、また、熱や有機溶媒、酸、アルカリ等によ
って触媒活性が失われてしまうという欠点があって充分
にその触媒能を利用することができなかった。
そこで、1953年頃から、生体触媒の担体への固定化
についてか研究が開始され、現在では大別すると以下の
約四種類の生体触媒の固定化方法が知られている。
(a)不溶性の相体に、共有結合、物理的吸着、イオン
結合などにより生体触媒を直接固定化する担体結合法。
(b)多官能性の試薬で生体触媒同士を結びつけて不溶
化する架橋法。
(C)高分子ゲル(格子型)、マイクロカプセル。
脂質液体膜(リボゾーム)などに生体触媒を包み込む包
括法。
(d)  上記(a) (b)および(C)の適当な組
合せによる複合法。
これらの方法の中でも高分子ゲルへの包括法は、単一の
生体触媒のみならず複数の生体触媒の固定化にも応用で
きることから、最も汎用性のある方法と考えられている
。しかしながら、これら従来の固定化方法では、固定化
後の活性がもとの活性よりも低下したり、充分に固定化
されずに溶は出してしまったり、固定化酵素等の再生が
困難であるか、全く不可能であったり、固定化のための
処理工程が複雑であったり、望みの形状のものを得るの
が困難であるといった多くの欠点があった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、このような従゛来技術の欠点を除去するため
になされたものであって、その目的とするところは、ま
ず第1として、触媒活性が低下しない新しい生体触媒の
固定化担体を提供すること+iあり、第2として、固定
化した生体触媒が簡単には脱離しない固定化担体を提供
することにあり、第3として、生体触媒の簡単な固定化
方法を提供することにあり、第4として、固定化した生
体触媒の活性を簡易に再生することのできる固定化担体
を提供することにある。
更に他の目的として、固定化担体の望みの箇所に部分的
にもしくはパターン状に生体触媒を選択固定することの
できる固定化担体を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成する本発明の固定化担体は、熱の作用に
より、可逆的に膨潤または収縮するポリマーゲルの内部
に、少なくとも一種類の酵素、菌体または酵母を固定化
し担持させたことを特徴とする。
〔作用〕
以下、図面にしたがい、本発明の固定化担体の機能およ
び構成につき詳述する。
第2図は、本発明の固定化担体を構成するポリマーゲル
基質を示す模式図であり、(a)は低温時における膨潤
状態を示し、(b)は高温時における収縮状態を示して
おり、斜線部はゲルの網目構造を表わしている。このよ
うなポリマーゲル基質の熱による収縮、膨潤特性(相転
移特性)は、ポリマーゲルの網目構造、ゲルを構成する
ポリマー分子の構造、さらには周囲の溶媒中の塩濃度、
PH等によっても変化する。しかし、この相転移は、そ
れぞれの条件に対応して一定の温度でクリティカルに変
化し、かつ可逆的なものである。
この相転の移温度は、−上記諸条件を選定することによ
り、例えば0℃〜100℃という範囲のいかなる温度に
も選定することが可能である。また、この可逆的な変化
のスピードは、熱の伝達が充分に速く行なわれるならば
、非常に高速に変化(1秒以下)する。更に、熱によっ
て収縮したポリマーゲルは、網目が親木性から疎水性変
化した多孔質体となるために、疎水性の強い基質の透過
が容易となり、非水溶媒中の疎水性基質と効果的かつ選
択的に反応することが可能となる。
第3図は、本発明の固定化担体を製造するに際し、担体
中に生体触媒を固定化する方法を図示したものである。
先ず第2図(b)に示した収縮状態のゲルを、第3図の
酵素あるいは菌体や酵母等の生体触媒2を溶解した溶液
4の入っている容器3の中に浸漬する。するとゲルの温
度が下がり、第2図(a)のような膨潤状態になり、容
器中の液4と生体触媒2がゲルの網目中に吸収される。
この状態が第3図の(a)である。次いでこれを全体的
に温めてやると第3図(a)のゲル2は第3図(b)の
ように収縮し、液4の大部分はポリマーゲルから放出さ
れる゛が、酵素あるいは菌体や酵母等の生体触媒はその
ままポリマーゲルの網目中にとりこまれ、大量に固定化
される。これをとり出したものが第1図であり、この収
縮した固定化ゲルを、収縮状態を呈する温度下でバイオ
センサーやバイオリアクターに用いることが可能となる
すなわち、本発明の固定化担体は、熱の作用によってポ
リマーゲルの相転移が可逆的かつ速やかに起ることを利
用して作られるものであって、相転移温度以下ではゲル
は溶媒、例えば水との相互作用が大であってゲルの網目
中に溶媒分子を多量に吸収して111潤状態にあるが、
相転移温度具りの温度になると、ポリマーゲルを構成す
るポリマー鎖中の特に側鎖の溶媒に対する親和性が低下
して網目中の溶媒分子を追い出し、ポリマーゲル同志が
凝集して白瀾°状態になる。すなわち、ポリマーゲルの
網[1を比較的大きくしておけばlll潤状態では大き
な分子をゲル中に取り込むことができ、その後ゲルを収
縮状態にすると網目の大きさが小さくなってゲル中に取
り込まれた大きな分子は固定化される。
また、本発明の固定化担体は、ポリマーゲルが収縮した
状態下に使用されるので、ポリマーゲル基質の相転移温
度は少なくとも酵素等の失活温度未満の温度で相転移を
起すものであることが必要である。一般に酵素等の生体
触媒が高い活性を示すのは0〜80℃程度の温度である
ため、該ポリマーゲルは、その相転移温度が80℃、よ
り好ましくは70℃以下のものであることが望ましい。
また、担体に固定化される前の生体触媒は、水を主体と
する媒体中に溶解されているので、相転移温度は一般的
には0℃以上のものであることが望ましい、なお1以上
における相転移温度とは、該ポリマーゲルについてのp
Hが7程度の水中での相転移温度をいう。
〔発明を実施するための好適な態様〕
かかる熱の作用により可逆的にl11潤収縮する性質を
有する本発明の固定化担体に使用することのできるポリ
マーゲルとしては、N−置換アクリルアミド等のビニル
化合物の重合性モノマーの重合体またはこれらの共重合
体を主成分とする重合体を、重合反応時に架橋性化合物
1例えばジビニルベンゼン、エチレンジメタクリレート
等の重合反応を起し得る部位を分子内に複数持つ化合物
またはグリシジルメチクリレート、N−メチロールアク
リルアミド等の重合反応を起し得る部位と縮合あるいは
付加反応を起こし得る部位とを持つ化合物等を添加し反
応することにより得られる三次元網目重合体が挙げられ
る。
また、このようなゲルを構成する他の網目重合体として
は、例えばポリエチレンイミン等のポリイミン類、ポリ
オキシエチレンアジボイル等のポリエステル類、ポリグ
リシン等のポリアミド類などの釦状毛合体を、架橋剤の
添加、放射線の照射などにより高分子反応を行い架橋形
成した三次元網目重合体が挙げられる。高分子反応のた
めの架橋剤としては、例えばポリエチレンオキシド、ポ
リエチレンイミン、ポリグリシン等の重合体にはグルタ
ルアルデヒド、ジメチロール尿素、エピクロルヒドリン
、フェニルジイソシアナート等の縮合あるいは付加反応
を起こし得る部位を分子内に複数持つ化合物が挙げられ
る。
中でもアクリルアミド系のポリマーであるN−エチルア
クリルアミド、N−n−プロピルアクリルアミド、N−
n−プロピルメタクリルアミド、N−イソプロピルアク
リルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミド、N−
シクロプロピルアクリルアミド、N−シクロプロピルメ
タクリルアミド、N、 N−エチルメチルアクリルアミ
ド、N、N−ジエチルアクリルアミド、N−アクリルピ
ロリジン、N−アクリルピペリジン、N−メチロールア
クリルアミド等の七ツマ−の一種以上を構成成分として
有するポリマーが特に好適に用いられる。
また、好適な架橋剤としては、N、N−メチレンビスア
クリルアミドおよびエチレングリコールジメタクリレー
ト等が挙げられる。
このようなゲルを構成する液体としては、水あるいはメ
タノール、エタノール等のアルコール類;アセトン、メ
チルエチルケトン等のケトン類;ペンタン、シクロヘキ
サン、ベンゼン等の炭化水素系溶媒類;テトラクロロエ
タン、ジクロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒
類;酢酸イソアミル、キ酸エチル等のエステル類;ジオ
キサン、ジグリム等のエーテル類;ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;ジメチルスル
ホキシド等の含硫溶媒類などの有機溶媒およびこれらの
混合溶媒ならびにこれらに過塩素酸リチウム、プロピオ
ン酸アンモニウム”J+In類、尿素、グリコース等の
有機化合物などを添加した溶液が挙げられる。
L記ポリマーゲルは、いずれも熱の作用により可逆的に
Km収縮する性質を有するものであるが、その相転移温
度は、前述したように、ポリマーの基質のみにより決定
されるものではなく、溶媒中の塩濃度やp)I等によっ
ても変化する。しかし、前述した好ましい温度範囲に相
転移温度があるようなポリマーゲルを得るためには、例
えばN−置換アクリルアミドを鎖状重合体のモノマーと
して使用する場合には、Hjδ換基として疎水性の置換
基を有するものを用いると相転移温度が低くなる傾向に
あり、逆に親水性の置換基を有するものを用いると相転
移温度が高くなる傾向があり、また、架橋密度を高くす
る捏和転移温度が高くなる傾向があるので、これらを勘
案して鎖状重合体および架橋剤を選定すればよい。
また、本発明における固定化担体としてのポリマーゲル
は、膨潤状態において、酵素等の生体触媒をゲルの内部
に容易に吸収できる必要がある。
すなわち、膨潤時には、生体触媒がゲルの内部を自由に
移動しうろことが要請される。したがって、従来のゲル
状の固定化担体に比較すると本発明の担体ゲルの網目は
かなり粗い。このような網目の粗いポリマーゲルを得る
ためには1例えば架橋剤を使用してポリマーゲル基質を
製造する場合には、架橋剤の使用量を鎖状重合体用上ツ
マ−に対して、 Q、1〜10重量%重量%用するのが
よい。
固定化担体としてのポリマーゲルの形状はいかなるもの
であってもよく、例えばビーズ状、ブロック状、シート
状、フィルム状、布状、更には細い繊維を束ねたもの、
積層フィルム状等が挙げられる。
本発明に用いられる生体触媒としては主に、酵素、菌体
、酵母等であり、酵素としては(1)酸化還元酵素 アルコールデヒドロゲナーゼ、グルコースオキシダーゼ
(2)加水分解酵素 アセチルニリンエステラーゼ、トリプシン、キモトリプ
シン、トロンビン、ウレアーゼ、アミノアシラーゼ、リ
パーゼ。
(3)転移酵素 アミノ酸アセチルトランスフェラーゼ、ラクトースシン
セターゼ。
(4)リアーゼ チロシンジカルボキシラーゼ。
(5)イソメラーゼ レチナールイソメラーゼ、グルコースイソメラーゼ。
などが挙げられる。
補酵素としては、NAD、FMN、PNP、PLP、C
:oA等がある。
菌体や酵母の例としては、 Penicillium、 Brevibacteri
um、 Flavus、Candida。
Debaryomyces、 Streptomyce
s SP、Escherichiacoli、 Bre
vibacteriua+、 Amwoniagene
s等が挙げられる。これらの生体触媒は単独あるいは複
数の酵素等を固定化することもできるし、また、無機塩
の共存下でも固定化し用いられる。
このようにして、生体触媒を固定化した担体をセンサー
やリアターに利用する場合には、この固定化担体の寿命
が問題となり、多くの場合、生体触媒の活性の再生処理
が必要となる。
本発明の固定化担体の活性の再生は、以下のような操作
により簡易に実施することが可能である。すなわち、触
媒活性が劣化した固定化担体を、ゲルが111潤する条
件下で活性の低下した酵素等を洗浄、放出した後、新し
い生体触媒水溶液中に浸漬し、次いでゲル収縮状態から
、膨潤状態に相転移させることにより、新しい生体触媒
をゲル中に注入する。次いで、膨潤状態のゲルを収縮さ
せ、ゲル中に触媒を固定化することにより活性の再生が
実施される。この操作を所望により繰り返せば、何回で
も生体触媒固定化担体の再生が可能であり、しかも、セ
ンサーやりアクタ−の装置に組み込んだままで再生が可
能であるから簡単で応用範囲が広い。
〔発明の効果〕
このような本発明の固定化担体には、以下のような多く
の効果がある。
(1)生体触媒の固定化率が高く、脱離や不活性がおさ
えられる。
(2)固定化処理が簡単である。
(3)固定化担体の活性を簡単に再生できる。
(4)固定化担体の望みの個所に部分的に、またはパタ
ーン状に生体触媒を固定化できる。
(5)非水溶媒中の疎水性の大なる基質との反応を効率
よく進行させうる。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。
実施例1 生体触媒固定化担体の製造: イソプロビルアクリルアミド5g、N、N−メチ・レン
ビスアクリルアミド80mg、過硫酸アンモニウム30
mgを冷水100−に溶解し、テトラメチルエチレンジ
アミン80gjを添加して、アスピレータにて脱気した
。次いで直ちにこの溶液を、二枚のガラス板の間にマイ
ラーフィルムをスペーサーとした10騨間隔のギャップ
中に上記溶液を注入し。室温にて重合を行なった。重合
終了後、ガラス板をはがして水洗いし、厚さ約10g、
大きさ30X 30mmのフィルム状ゲルを得た。得ら
れたゲルフィルムは、約30℃以上の温度で収縮白濁状
態となり、冷却するとすぐに透明膨潤状態となった。
このようにして得られたゲルフィルムを約35℃に加温
して収縮状態にしておき、これを酸化還元酵素であるグ
ルコースオキシダーゼの1%水溶液(液温25°C) 
IIW中に浸漬した。すると直ちにゲルフィルムは膨潤
し始め、酵素溶液をゲル中に吸収した。約5分後、この
ゲルの入った酵素溶液を約35℃に加゛温するとゲルは
収縮白濁状となった。この収縮したゲルフィルムを取り
出し温水(35℃)で洗浄すると目的のグルコースオキ
シダーゼが固定化されたゲル薄膜を得ることができた。
酵素のゲル中への固定化率を、残存液と洗浄液中の酵素
量から測定した結果、80%以上であった。また、固定
化された状態の酵素の活性度を常法によりJlll定し
たところ、未固定の酵素活性に対して80%以上の活性
比を有していた。更に、この酵素固定化ゲル膜を、35
℃の温水中に 100日間浸漬し、その後の酵素の活性
度および酵素の脱離量をJ11定したところ、活性度は
固定化膜調整直後の活性度と比べて5%以下の低下率で
あり、酵素の説#量は、初めの14の1%以下であった
実施例2 イソプロピルアクリルアミドに代え、N−アクリルピペ
リジンを用いた他は実施例1と全く同様な方法で厚さ約
10鱗、大きさ30X30mmのフィルム状ゲルを得た
。得られたゲルフィルムは約5℃以l−の温度で収縮白
濁状となり、5°C以下に冷却すると透明膨潤状態とな
った。したがって、室温(20℃)下では、収縮白濁状
になっていた。
このゲルフィルムを、加水分解酵素であるキモトリプシ
ンの1%水溶液(液温2℃)10mj中に浸漬した。す
ると直ちにゲルフィルムは膨潤し酵素溶液をゲル中に吸
収した。約5分後、このゲルの入った酵素溶液を約20
℃になるように加温するとゲルは収縮白濁状となった。
この収縮白濁したゲルフィルムを取り出し、純水(20
°C)で洗浄すると目的のキモトリプシンが固定化され
たゲル薄膜を得ることができた。
この酵素のゲル膜中への固定化率を実施例1と同様な方
法で411!定したところ98%以上であった。
また、固定化された状態での酵素の活性度を常法により
測定したところ、未固定の酵素活性に対して 100%
の活性比を有していた。更にこの酵素固定化ゲル膜を3
5℃の温水中に100日間浸漬し、その後の酵素の活性
度および酵素の脱離量を測定したところ、活性度は固定
化膜調整直後の活性度と比べて 1%以下の低下率であ
り、酵素の脱離量は初めの固定化量の0.1%以下であ
った。
実施例3 固定化担体の再生: 実施例2で得たキモトリプシンを固定化したゲルフィル
ムを約60℃の温水に浸漬して元の活性の50%以上を
失活させた。この活性が低下したゲルフィルムを液温2
℃の純水中に浸漬し、流水下に10分放置した後、約2
5℃の温水中に浸漬しゲルヲ収縮状態にし、次いでキモ
トリプシンの11%水溶液(液温2℃) 10aj中に
浸漬した。すると直ちにゲルフィルムは膨潤し、酵素溶
液をゲル中に吸収した。約5分後このゲルの入った酵素
溶液を約20℃になるように加温するとゲルは収縮白濁
状となった。この収縮白濁状ゲルフィルムを取り出し、
純水(20°C)で洗浄すると、目的のキモトリプシン
が固定化され活性が元にもどったゲル薄膜を得た。
すなわち、固定化状態での酵素活性度および固定化率を
測定したところ、実施例2と全く同様な値を示し、酵素
固定化膜の再生ができたことが確認された。
実施例4 実施例2で得られたキモトリプシンを固定化したゲル膜
を、インドキシルアセテートの3%溶液(水/アセトリ
トリル= 1/9 、 pH=8 ) 20aj中に浸
漬したところ、白濁状゛のゲル表面が次第に青色に変化
してきて、 1分後には、液中でゲル膜全体が濃い青色
に着色した。このことは、この固定化酵素が有機溶媒中
でも安定して活性を示すことを証明している。すなわち
、キモトリプシンの単体を上記インドキシルアセテート
溶液中に添加しても何ら発色反応は起こらなかった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の生体触媒の固定化担体を示す4式図
である。 第2図は、本発明に用いるポリマーゲル担体を示す模式
図であり、(a)は膨潤状態のゲル、(b)は収縮状態
のゲルを示す。 第3図は、ポリマーゲル担体中に生体触媒の固定化を行
なう方法を示す模式図である。 1−−−ポリマーゲル  2−m−生体触媒分子3−−
−処理容器    4−m−液媒体特許出願人  キャ
ノン株式会社 代  理  人   若   林     忠第1図 (a)(b) 第2図 (a)      (b) 第3図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)熱の作用により、可逆的に膨潤または収縮するポリ
    マーゲルの内部に、少なくとも一種類の酵素、菌体また
    は酵母を担持させたことを特徴とする固定化担体。 2)前記ポリマーゲルの水中での可逆的に膨潤または収
    縮する相転移温度が、前記酵素、菌体または酵母の失活
    温度未満である特許請求の範囲第1項記載の固定化担体
JP14400285A 1985-07-02 1985-07-02 固定化担体 Pending JPS626682A (ja)

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