JPS6260949B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は容器、例えば中が空のプロパンガス
ボンベの様なもの以外に、アセチレンガスボンベ
の様に内部に固形状の充填物が内蔵されているも
のでも完全に洗浄できる容器の洗浄装置に関す
る。

従来、アセチレンガスボンベの内部洗浄は手作
業で行つているが、内部にある充填物を取り除き
ながら行う必要があるため作業能率は低いと共
に、内面全体の洗浄が十分でないと言う欠点があ
る。

本発明はこの様な従来の欠点を解消するために
開発されたものであつて、以下、図示の一実施例
を参照して説明する。

１は前半が洗浄すべき容器を横置して支持する
容器支持部２、後半を洗浄機支持部３とする一連
のフレームで、容器支持部２は前後の横梁２ａ，
２ｂ間に軸受で二本のローラ４，４を平行に架設
し、横置された容器の下周部を両ローラ４，４で
下から支持する。この両ローラ４，４の軸には
夫々爪車を取付けて無端チエン５を張設し、ギヤ
ードモータ６により等速で同方向に回転駆動さ
れ、容器を回転させる。

ローラ４，４は勿論、全長が同径の細長いもの
でもよいが、この実施例では部厚なゴム円盤４ａ
を両端と中間に複数、それにより小径なパイプ材
４ｂで間隔を保つて配置し、軸方向に一連のボル
ト４ｃを円周方向に複数本貫通してナツトで締付
けることにより構成し、これにより長期間の使用
などでゴム円盤が摩耗したら分解し、ゴム円盤だ
けを取換えて再生することができる様にしてあ
る。

この両ローラの前後の軸受を取付けた横梁は後
のもの、つまり洗浄機支持部３と隣接した横梁２
ｂが低く、したがつてローラは後下がりの勾配で
傾斜している。

洗浄機支持部も前後に横梁３ａ，３ｂを有し、
こゝでも後の横梁は低く、両横梁間に容器支持部
のローラ４，４と同じ後下がり勾配で二本のレー
ル７，７を横方向に間隔を保つて平行に取付けて
ある。

８は上記レール７，７に沿つて洗浄機支持部上
を前後方向に移動可能な移動台で、レール７，７
はこゝでは夫々上向き片と背向した外向き片を有
するアングル材からなるため各レールの両片をコ
ロ８′で挟んでレールに支持されている。

洗浄機支持部にはレール７，７の間隔の下方に
無端チエン９を張設してあり、チエンの上側帯域
９ａはレール７と同様に傾斜している。このチエ
ン９はモータ、減速機９′で駆動されて循環動す
ることができる。

移動台８はレール７，７の間隔を通じ下に延び
る腕１０を備え、腕は下端にチエン９の上側帯域
９ａを下から受止める受止片１０′を有すると共
に、同様に移動台にはレール７，７の間隔を通じ
下に延びるハンドル軸１１が螺通し、ハンドル軸
１１を一方向に回して下動させると、軸１１の下
端は受止片１０′の上方に離れて対向している固
定の爪車１２を取付けたクラツチ部材１２′をバ
ネ１２ａの付勢に抗して押下げ、爪車１２をチエ
ン９の上側帯域に噛合わせ且つチエン９を受止片
１０′上に固定する。尚、ハンドル軸を逆方向に
回すと軸は上がり、これに伴いバネ１２ａはクラ
ツチ部材１２′を持上げて爪車１２をチエン９及
び受止片１０′から釈放する。クラツチ部材１
２′は腕１０に対して上下動可能に取付けられて
いる。

移動台の上面には前後方向に間隔を保つて少な
くとも三つの枕材１３が設けてあり、長いノズル
１４の後部を三つの枕材上に載せ、最後尾枕材と
ノズルの間には適当な厚さの敷板１３ａを介装
し、前の二つの枕材にはＵボルト１３ｂなどを取
付けてＵボルトで枕材上にノズルを固定し、ノズ
ルを前後方向に正しく向けると共に、ローラ４，
４上に横置する容器の中心に一致させる。勿論、
容器の中心に一致させるためにＵボルト１３ｂで
ノズルを固定する枕材上にも敷板１３ａを敷いて
もよい。

こうして後部を移動台上に固定されたノズルの
先端はこの実施例の場合、洗浄機支持部３の前端
に達する。このため、レールの前端を取付けてい
る洗浄機支持部の前端の横梁には起立板１５を設
け、これに上下方向の長孔とネジなどにより上下
に調節可能な調節板１５′を取付け、調節板１
５′でノズルの先端部の高さを容器の中心に合わ
せる様にしてある。尚、ノズルの後端には洗浄水
の供給、停止を制御する弁１６を取付け、ポンプ
で加圧された洗浄水を導く可撓ホース１７の先端
をこの弁に連結する。

フレーム１の上面には洗浄機支持部３の前端部
に位置してリミツトスイツチ１８を設け、移動台
８の側面には筒形ホルダ１９を取付けて上記スイ
ツチを作動するロツド１９′を通し、押ネジなど
によりホルダに固定する。このロツド１９′がホ
ルダの前端から突出する長さは押ネジを弛めて調
節し、ノズル１４が先端から容器のなかに突入し
て底にほゞ達したときにロツドは先端でリミツト
スイツチ１８を作動し、容器をローラ４，４によ
り回転させるモータ６、ノズル１４を進出させる
モータ９′の運転を停める様にする。

尚、フレーム１の一側には洗浄機支持部から容
器支持部にかけて一連のコロコンベア２０を設
け、低い洗浄機支持部の側部でコロコンベア２０
上に容器を横置して容器支持部の側部まで押上
げ、ローラ４，４上に転がして載せ、又、洗浄が
終つたら逆の手順で容器を降す様にするとよい。
又、フレーム１には容器支持部の他端に支柱２１
を立て、必要ならば支柱２１にコロ２１′を取付
け、ローラ４，４上で回転させられている容器が
ローラ上から脱落するのを防止する。更に洗浄機
支持部の前端に位置して起立板１５には容器の口
部を有する端面周縁を受止めて容器がずれ下がる
のを防ぐストツパ２２を例えばコロにより設ける
と共に、洗浄中に容器の口部から流れ出る洗浄廃
水を受ける水受け２３を設け、洗浄廃水を水受け
２３に集めて排出する様にする。

例えばアセチレンガスボンベを洗浄するには、
器内に石灰質の充填物質が充填されているため、
ノズル１４の先端に扇形状に洗浄水を直射する噴
口を取付け、ボンベの口部を通じ内部の充填物質
に洗浄水を直射し、器内の適当な深さまで充填物
質を取り除く。この場合、ボンベはローラ４，４
で回転してもよいし、しなくてもよい。次いで、
移動台でノズルを後退させてボンベから抜き、ノ
ズルに対して直角方向に洗浄水を噴射する噴口を
ノズルの先端に取付け、こんどはローラでボンベ
を回転させながらノズルを前進させて洗浄を行
う。

このためには先ず口部を後に向けてボンベをロ
ーラ４，４間に載せ、敷板１３ａ、調節板１５で
調節してノズル１４をボンベの中心線にほゞ合わ
せると共に、ロツド１９′のホルダ１９からの突
出長さをボンベの長さに応じて調節し、又、ノズ
ル先端には直射噴口を取付ける。

そして、弁１６を開き、噴口から洗浄水を噴出
させながら移動台８を手で押して前進させボンベ
中の充填物質を所要深さまで除去する。ボンベは
口部を斜め下にして傾いているので口部からは洗
浄廃水と充填物質の混合物が水受け２３に吐潟さ
れて排出される。先端の噴口がボンベの途中或い
は底近くまで達し、直角ノズルをボンベ中に入れ
ることができる下孔が充填物質中に形成したら洗
浄水の噴射を停め、移動台を後退させ、ノズル先
端をボンベの外に出す。

チエン９を循環動するモータ９′を含むチエン
の駆動系中には好ましくは一方向回転クラツチを
組込んで置く、この場合は移動台を手押して前進
させる前にハンドル軸１１を回して下げ、爪車１
２をチエンに噛合わせると共に、受板１０′上に
固定する。これにより、レール７，７が後下りに
傾斜し、移動台がこの傾斜に従つて後退しようと
してもチエン９は移動台が後退する方向に循環す
ることは一方向回転クラツチで阻止されるため、
移動台は後退できず、作業員はたゞ移動台を前に
押すだけで済むので充填物質中に下孔を穿孔する
作業は容易に行える。そして、下孔穿孔後、ノズ
ルの先端をボンベから抜くために移動台を後退さ
せる際はハンドル軸１１を逆方向に回して上げ、
チエン９を移動台から切離せばよい。この方向回
転クラツチは例えばモータ９′の回転を減速して
チエン９に伝える爪車９ｂとその軸の間に設けれ
ばよい。

それからノズル先端の噴口を図示の直角型に付
け変えて洗浄水の噴出方向を上向きにし、モータ
６を駆動してローラ４，４でボンベを回転させる
と共に、ハンドル軸１１を回して下げ、チエン９
を移動台に固定後、モータ９′を駆動し、チエン
を循環動させる。ボンベの回転速度は大体40〜
70RPM、チエンの循環速度即ちノズルの前進速
度は大体30〜100mm／分程度が適当であるが、勿
論、これに限定されず、容器内の充填物等に応じ
適切に定めればよい。これにより弁１６を開き、
ノズル先端の噴口から洗浄水を噴出させると、チ
エンで移動台は前進させられてノズルを回転して
いるボンベ中に徐々に突入させ、洗浄を行い、洗
浄廃水は充填物や汚れと共に水受けに吐潟され
る。

こううして洗浄が行われ、ノズル先端の噴口が
ボンベの底にほゞ達すると、ロツド１９′は先端
でリミツトスイツチ１８を作動して両モータ６，
９′を停める。従つて、弁１６を閉じ、ハンドル
軸１１を回して上げることにより移動台からチエ
ンを切離し、移動台を後退させてノズルをボンベ
から抜き、ボンベはローラ４，４上から降し、洗
浄は終了する。

又、内部に充填物質が無い容器の場合は直角形
噴口を当初から使用し、ローラで容器を回転させ
ると共に、チエンで移動台を前進させてノズルの
先端を容器の底の近傍まで到達させるだけでよい
ので、より簡単に洗浄が行える。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すもので、第１図
は縦断側面図、第２図は概略平面図、第３図は容
器支持部の正面図、第４図は洗浄機支持部の正面
図で、図中、２は容器支持部、３は洗浄機支持
部、７はレール、８は移動台、１４は洗浄ノズル
を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 容器を定位置に横置して回転駆動することが
   できる容器支持部と、該容器支持部と連接し、容
   器支持部の支持面とほゞ平行なレールを有する洗
   浄機支持部と、洗浄ノズルの基部を上下方向に調
   節可能な支持手段で支持してノズルの先端を前記
   容器支持部に向け、前記洗浄機支持部のレール沿
   いに往復移動可能な移動台と、上記移動台を移動
   させる駆動手段からなり、容器支持部上の回転す
   る容器中に容器口部から洗浄ノズルを挿入し容器
   内部を洗浄することを特徴とする容器の洗浄装
   置。 ２ 特許請求の範囲１に記載の容器の洗浄装置に
   おいて、容器支持部とこれに連接した洗浄機支持
   部は容器支持部から洗浄機支持部に向けて一定の
   下り勾配で傾斜している容器の洗浄装置。