JPS625804Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は冷間鍛造プレスのスラグ供給装置に用
いるプツシヤ装置に関するものである。

従来、冷間鍛造用プレスに付属させたスラグ供
給装置においてはシユートで搬送されてきた円筒
形スラグをプツシヤ装置でプレスに受渡す定位置
まで平面上を押し出していた。しかしながらスラ
グの端面に突起があつた場合には平面上に立てて
置かれたスラグが不安定なため倒れることがあ
り、プレス側にうまく受渡しができない搬送ミス
を起す欠点があつた。

本考案の目的はこの欠点を除き、スラグの端面
状態に関係なく安定した姿勢で受渡しできるプツ
シヤ装置を提供することにある。以下本考案の実
施例について図面を参照して説明する。

第１図及び第２図において、トランスフアプレ
ス１に付属させたスラグ供給装置の１例を示して
いる。バケツト３に投入されたスラグはコンベア
４で上昇し、分岐装置５に送られる。

分岐装置５は切換えることによりコンベア６或
はコンベア９を選択して何れかを使用できる。直
径に対し比較的長いスラグを加工する場合はコン
ベア６を、比較的短い平板状のスラグを加工する
場合はコンベア９を使用する。コンベア６により
上昇したスラグはシユート７を下降する途中で整
列装置８により方向づけされ底部を下にして更に
シユート７を下りプツシヤ装置１１に到る。コン
ベア９により上昇したスラグはシユート１０を下
降しプツシヤ装置１２に到る。プツシヤ装置１１
或は１２により定位置に押し出されたスラグはフ
イードバー２によりプレス１の金型上に搬送され
る。

第３図、第４図及び第５図において、プツシヤ
装置１１を示している。シユート７の出口部は垂
直に下方を向くように曲げられ、そこには機体に
摺動自在に案内されたホールドバー１３がシユー
ト７内へ出没自在に設けられている。

ホールドバー１３はスプリング１４によりシユ
ート７内から没する方向に付勢されている。ホー
ルドバー１３の後方にはほぼ同心にシリンダ１５
が機体に固設され、シリンダ１５のピストンロツ
ドによりホールドバー１３をシユート７内の定位
置まで押し出すことができる。ホールドバー１
３、スプリング１４及びシリンダ１５によりスラ
グ２２のホールド装置１６を構成している。シユ
ート７の出口下部には機体に案内されて水平方向
に摺動自在のスライダ１８が設けられている。ス
ライダ１８の後方にはシリンダ１９が機体に固設
されている。シリンダ１９のピストンロツドにス
ライダ１８が固定されている。スライダ１８の前
部にはスラグ２２を立てて保持する保持具１７が
固定されている。

保持具１７はスラグ２２を収容できる内径を有
する円筒形部材で、上部に若干の円筒部を残し下
部はスライダ１８の前進方向に直角な直径上で切
断されている。従つて、シユート７を出て保持具
１７内に落下したスラグ２２は底部をスライダ１
８が滑る機体の滑り面上に支えられ頭部を若干の
高さで保持具１７に保持される。保持具１７、ス
ライダ１８及びシリンダ１９によりプツシヤ部材
２０を構成している。プツシヤ部材２０の前進端
において保持具１７の下部にはスラグ２２の底部
が適合する凹部２１が設けられている。凹部２１
は落下したスラグ２２が、それまで保持具１７で
保持されていた頭部が保持具１７から抜け出る深
さを有する。凹部２１はそこに落下したスラグ２
２がプレス１のフイードバー２に受渡しできる定
位置に設けられている。

次に作用について述べる。第１図及び第３図に
おいて、シユート７を下降したスラグ２２は、シ
リンダ１５によりシユート７の出口部内に突出し
ているホールドバー１３に保持されて停止してい
る。プツシヤ部材２０のスライダ１８がシリンダ
１９により後退端に達すると、シリンダ１５に供
給されている圧力流体が切換えられてピストンロ
ツドが後退し、スプリング１４に付勢されている
ホールドバー１３がシユート７内から後退し、保
持していたスラグ２２が落下する。１個のスラグ
２２が通過した直後に、再びシリンダ１５の圧力
流体が切換えられホールドバー１３はシユート７
内に突出し次のスラグ２２を保持する。落下した
スラグ２２がプツシヤ部材２０の保持具１７に保
持されるとシリンダ１９に供給されている圧力流
体が切換えられスライダ１８を前進させる。前進
端で保持具１７により押し進められたスラグ２２
は凹部２１に落下する。再びシリンダ１９の圧力
流体が切換えられ後退端に達す。凹部２１に保持
されたスラグ２２はプレス１のフイードバー２に
より金型へと搬送される。以上を繰返えしてスラ
グ２２の供給が継続される。スラグ２２はプツシ
ヤ部材２０の保持具１７及び凹部２１により保持
されるので姿勢が安定し、搬送作業に失敗が起ら
ない。

以上の説明から明らかなように、本考案によれ
ば、スラグの端面に若干の突起などがあつても、
プツシヤ部材の後退端及び前進端の定位置におい
てスラグの姿勢が安定しているので搬送の受渡し
が円滑に行なわれ、またホールド装置によりシユ
ート出口部において１個ずつ落下させるので、２
個同時に落下してプツシヤ部材の運動に干渉を起
すおそれがないなど、実用上の効果と利点は極め
て大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図はプレスとスラグ供給装置の全体配置を
示す平面図、第２図はその正面図、第３図は実施
例の縦断面図、第４図は第３図の−断面図、
第５図は第３図の−断面図である。 １はトランスフアプレス、１ａはトランスフア
ユニツト、２はフイードバー、３はバケツト、４
はコンベア、５は分岐装置、６はコンベア、７は
シユート、８は整列装置、９はコンベア、１０は
シユート、１１はプツシヤ装置、１２はプツシヤ
装置、１３はホールドバー、１４はスプリング、
１５はシリンダ、１６はホールド装置、１７は保
持具、１８はスライダ、１９はシリンダ、２０は
プツシヤ部材、２１は凹部、２２はスラグ、であ
る。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 冷間鍛造プレスのスラグ送給用プツシヤ装置に
   おいて、シユート出口部にスラグの通路に出没自
   在のスラグ一時保持用のホールド装置を設け、該
   ホールド装置の下方にスラグの外周一部に適合す
   る形状で、かつ、送給方向に進退自在のプツシヤ
   部材を設け、該プツシヤ部材に押されたスラグの
   前進端にスラグの底部が適合する凹部を設けたこ
   とを特徴とするプツシヤ装置。