JPS6250410B2 - - Google Patents

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JPS6250410B2
JPS6250410B2 JP54003072A JP307279A JPS6250410B2 JP S6250410 B2 JPS6250410 B2 JP S6250410B2 JP 54003072 A JP54003072 A JP 54003072A JP 307279 A JP307279 A JP 307279A JP S6250410 B2 JPS6250410 B2 JP S6250410B2
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JP
Japan
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water
soluble
mixture
sulfur
chromic oxide
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JP54003072A
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JPS54112397A (en
Inventor
Aran Suooruzu Denuaasu
Ansurei Maasharu Mitsusheru
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BURITEITSUSHU KUROMU ANDO CHEM Ltd
Original Assignee
BURITEITSUSHU KUROMU ANDO CHEM Ltd
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Publication date
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Publication of JPS54112397A publication Critical patent/JPS54112397A/ja
Publication of JPS6250410B2 publication Critical patent/JPS6250410B2/ja
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    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01GCOMPOUNDS CONTAINING METALS NOT COVERED BY SUBCLASSES C01D OR C01F
    • C01G37/00Compounds of chromium
    • C01G37/02Oxides or hydrates thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09CTREATMENT OF INORGANIC MATERIALS, OTHER THAN FIBROUS FILLERS, TO ENHANCE THEIR PIGMENTING OR FILLING PROPERTIES ; PREPARATION OF CARBON BLACK  ; PREPARATION OF INORGANIC MATERIALS WHICH ARE NO SINGLE CHEMICAL COMPOUNDS AND WHICH ARE MAINLY USED AS PIGMENTS OR FILLERS
    • C09C1/00Treatment of specific inorganic materials other than fibrous fillers; Preparation of carbon black
    • C09C1/34Compounds of chromium
    • C09C1/346Chromium oxides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09CTREATMENT OF INORGANIC MATERIALS, OTHER THAN FIBROUS FILLERS, TO ENHANCE THEIR PIGMENTING OR FILLING PROPERTIES ; PREPARATION OF CARBON BLACK  ; PREPARATION OF INORGANIC MATERIALS WHICH ARE NO SINGLE CHEMICAL COMPOUNDS AND WHICH ARE MAINLY USED AS PIGMENTS OR FILLERS
    • C09C3/00Treatment in general of inorganic materials, other than fibrous fillers, to enhance their pigmenting or filling properties
    • C09C3/04Physical treatment, e.g. grinding, treatment with ultrasonic vibrations
    • C09C3/043Drying, calcination
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09CTREATMENT OF INORGANIC MATERIALS, OTHER THAN FIBROUS FILLERS, TO ENHANCE THEIR PIGMENTING OR FILLING PROPERTIES ; PREPARATION OF CARBON BLACK  ; PREPARATION OF INORGANIC MATERIALS WHICH ARE NO SINGLE CHEMICAL COMPOUNDS AND WHICH ARE MAINLY USED AS PIGMENTS OR FILLERS
    • C09C3/00Treatment in general of inorganic materials, other than fibrous fillers, to enhance their pigmenting or filling properties
    • C09C3/06Treatment with inorganic compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22BPRODUCTION AND REFINING OF METALS; PRETREATMENT OF RAW MATERIALS
    • C22B34/00Obtaining refractory metals
    • C22B34/30Obtaining chromium, molybdenum or tungsten
    • C22B34/32Obtaining chromium
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
    • C01P2006/00Physical properties of inorganic compounds
    • C01P2006/10Solid density
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
    • C01P2006/00Physical properties of inorganic compounds
    • C01P2006/80Compositional purity

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
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  • Metallurgy (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
酸化第二クロムの2つの主要的用途は顔料とし
ての用途と冶金工学における応用、すなわち高性
能クロム含有合金に用いられる金属クロムの製造
におけるものである。実際、様々な品質の酸化二
クロムがこの2つの使用目的のために製造され
る。たとえば、顔料として用いられる酸化第二ク
ロムはそれが良好な着色特性をもつような粒径お
よび粒子構造をもつていなければならない。それ
は更に低い不純物準位をもつことが好ましいが、
必ずしも本質的なものではない。しかしながら、
冶金工学上用いられるものにおいては低い不純物
準位をもつことが必要である。特に、その硫黄含
有量は、硫黄の存在が酸化第二クロムから二次的
に製造された合金において有害なものであるとい
うことが知られていることから、できる限り低く
ならなければならない。それゆえ、理想的にいえ
ば、冶金工学上用いられる酸化第二クロムにおい
ては硫黄含有量ゼロが望ましいが、実際問題これ
は不可能であることが工業上認識されている。そ
んなわけで、金属クロム製造業者およびその取引
先の者たちは工業用経済的な方法で製造しうる最
小限の硫黄含有量で満足しなければならなかつ
た。20年前、産業界は約100ppm(酸化第二クロ
ム百万重量部に対する硫黄重量部)の硫黄含有量
を受け入れねばならなかつたが、より近年には、
60若しくは70ppmという少量の不溶性硫黄を含
有する冶金学上用いられ得る酸化第二クロムが商
業ベースで製造されるようになつてきている。こ
の場合、硫黄は不溶性形態をとつているので、そ
の量は簡単な洗浄では減少されない。 より低い硫黄含有量の冶金学上用いられ得る酸
化第二クロムを製造することが願わしいというこ
とは一般に認識されているが、このような生成物
は、特に純粋な材料の使用を伴う方法(1946年に
刊行されたSritish and United States
Technical Industrial Intelligence Report B.I.
O.S.679およびF.I.A.T.814に記載されている)に
より1945年以前にドイツにより製造された限定さ
れた量のものを除いては、本発明に先立つてはこ
れまで商業的に製造されてはいない。最大限
0.005%の硫黄を含含有する酸化第二クロムを得
るための前記方法においては、高価な低硫黄含有
重クロム酸カリウムの使用、および木炭あるいは
木粉による硫黄含有量の低減が必要であつた。こ
の労力を要するかつ時間を浪費する方法は経済的
ではなかつたし、また近年においては使用されて
はいない。 非常に低い硫黄値は、注意深くコントロールさ
れた条件下で操作され得るような小規模のあるい
は実験室での方法により達成することが可能であ
るかもしれない。しかしながらあいにく、このよ
うな方法は、実際問題としてまさに必要であると
ころの大規模な工業的生産において現に信頼し得
るような方法を案出するということにおいてはほ
とんどあるいはまつたく役に立たない。なぜなら
ば、小規模な方法を拡大するということは通常不
純物準位の増大をもたらすものだからである。経
済的見地から実際的に認められるためには、たと
えば100Kg/hr以上の割合で経済的に認可できる
装置において高品質の酸化第二クロムを製造する
ことができるということが必要である。 冶金学上使用し得る品質の酸化第二クロムは、
普通、実質上化学量論的に当量割合である重クロ
ム酸ナトリウムと塩化アンモニウムの反応により
得られた重クロム酸アンモニウムと塩化ナトリウ
ムの混合物を炉内において焼成することにより工
業的に製造される。この場合の焼成時間は酸化第
二クロムが高いCr2O3含有量をもつことを保証す
るために700℃以上でなければならない。しかし
ながらそれは高すぎると炉内におけるスラグ生成
の危険性が増大するので、通常850℃以下であ
る。この焼成時間および他の条件を注意深く最適
に保持することにより約60若しくは70ppmの硫
黄含有量をもたらすものとして現在商業的に用い
られている前記本法において、このことは基礎的
なことである。 塩化アンモニウムに代わる硫酸アンモニウムの
使用ということが、たとえば経済的理由から、し
ばしば望まれることもあるが、それは許容し難い
高硫黄含有量をもたらすことから現在のところ前
記方法においては使用できない。 他にも硫酸第二クロムの工業的製造方法はある
が、現在のところ、それらは主にある程度の不純
物が許容されるような顔料あるいは他のより低い
等級の酸化第二クロムの製造に限定されている。 低い硫黄含有量を提起しているいくつかの方法
がこれまで記述されている。たとえば、ドイツ特
許明細書第2635086号においては、硫酸アンモニ
ウムと11乃至30モル%過量の重クロム酸ナトリウ
ムの反応により重クロム酸アンモニウムを形成
し、次いで混合物を800〜1100℃で焙焼すること
により30ppmという低さの硫黄含有値を得るこ
とが可能であるということが述べられている。提
案された最も高い温度では装置内でのスラグ生成
の危険があるが、この方法の目だつた短所は、過
量の重クロム酸ナトリウムの使用が必然的に重ク
ロム酸ナトリウムに基く酸化第二クロムの収率が
非常に低いことを意味するということであり、そ
れゆえこのことは前記方法を妙味のないものにし
ている。 Kovel他によるZhurnal Prikladnoi Khimii第43
巻第2号(1970年2月)の236―240ページに記載
されている論文によれば、クロム酸ナトリウムを
二酸化硫黄で環元するにあたつて起こる反応メカ
ニズムについての詳細な論議がなされている。
247ページには硫黄は熱的あるいは化学的方法に
より除去し得るということが述べられている。化
学的方法は、おそらく、たとえば水化酸化第二ク
ロムを沈殿させるよう三価のクロムの塩基性硫黄
含有塩を水酸化ナトリウムで処理することを含ん
でいるだろう。このような方法は硫黄含有量を低
減するかもしれないが、それらは現在経済的に望
まれている非常に低い硫黄含有値をもたらすこと
はできない。また247ページには、最終生成物で
ある酸化第二クロムを形成するために化学的に結
合している水酸基を最終的に取りはずすことを必
然的に包含する特別の焼成方法において、硫黄含
有塩は700―765℃で分解され、また残留不純物は
1150―1250℃で完全に除去されたということが述
べられている。特に、1200℃で5―15分間加熱す
ることが99.1―99.6%の酸化第二クロムと50―
100ppmの硫黄を含有する生成物をもたらしたと
いうことが述べられている。これは、もちろん、
小規模な装置を用いる実験室での方法であり、ま
た加熱を実施する方法は開示されておらず、かつ
低流黄含有酸化第二クロムを製造できるが実際問
題それによつて得られた低硫黄含有値を維持しつ
つ工業的規模にまで規模を拡大することは不可能
であることが実証されているような他の小規模な
方法と同様に商業的にみて重要ではない。 他の小規模方法は米国特許明細書第3723611号
および英国特許第1498300号に記載されており、
それらにおいては、900―1600℃の温度で0.1―10
秒の滞留時間で水素雰囲気中で還元塔を介して重
クロム酸ナトリウムを噴射し、選択的に同様の温
度で同様の短い休止時間を設けた後、その結果生
じた酸化第二クロムを集めることによつて、
50ppm以下の硫黄含有量を達成することができ
るということが述べられている。しかしながらこ
の方法もまた小規模な方法であつて、記述されて
いる最高の製造率は9Kg/hrであり、それは微粒
子状二クロム酸塩、スプレー塔、水素の供給、お
よびアルカリ性還境を必要としている。これらの
種々の条件が結合してこの方法を商業的見地から
妙味のないものにしており、そして我々はそれが
商業上用いられているということを知らない。 ソ連特許第171118号は、酸化クロムは、それを
精製するために、たとえば1400℃で回転炉内での
熱処理を施こされ得、またその最終生成物は100
―110ppmの硫黄含有量をもつということを記載
している。従つて、その硫黄含有量は実際常規的
な製造方法により現在商業上利用できるものより
もはるかに高い。 英国特許明細書第962193号には、たとえば重ク
ロム酸アンモニウムの分解により製造された後、
可融性固形分の存在下で酸化第二クロムを加熱す
ることにより酸化第二クロムの嵩密度を増大する
方法が記載されている。この場合の好ましい温度
は200―1200℃(より高い温度が記載されている
が)であり、その実施例のすべてにおいては800
℃若しくは850℃であり、またある場合において
は、350℃という低い温度でも十分であることが
記載されている。添加される可融性固形分の量は
好ましくは0.1―5%であるが、この値以上の濃
度も決して好ましくないという訳ではないという
ことが記載されている。この明細書においては、
製造される酸化第二クロムが冶金学上用いられ得
るような高品質の酸化第二クロムとして意図され
たものであるという示唆はなく、また生成物の硫
黄含有量についてのいかなる記述もない。 米国特許明細書第2209907号においては、硫黄
および硫化ナトリウムの水性アルカリ乳濁液によ
り部分的に酸性化されたクロム酸塩溶液の還元と
いうことを包含する酸化第二クロム顔料の製造方
法が記載されている。最初に生成された水化酸化
第二クロムはアルカリ化合物を除去するよう処理
され、次いで2300―2500〓の温度で、フラシユ焼
成にほぼ近い制限時間として記述されている時間
で、炉内においてすばやく加熱される。この加熱
の間に、生成物中に生成されたいかなる塩基性硫
酸塩ももちろん分解されるが、この焼成および分
解が低い準位の不溶性硫黄を結果としてもたらす
ということは示唆されていない。さもなければ所
望の稀薄な酸化物がより濃密なものになるかもし
れないということから、材料をすばやく加熱する
ことおよび過熱もしくは長時間の加熱を避けるこ
とが重要であるということが記載されている。 したがつて、前記技術の一般的な位置付けとし
ては、冶金学上利用し得る品質の酸化第二クロム
は、通常、塩化ナトリウムの存在下での重クロム
酸アンモニウムの記述されたような分解により製
造され(硫酸アンモニウムが過量の重クロム酸塩
とともに使用し得るかもしれないが)、現在冶金
学上有用な、あるいは別の分野において有用な、
酸化第二クロムにおいて商業的見地から利用し得
る最低の硫黄含有量は60―70ppmであり、また
より低い硫黄含有量のものを製造することが強く
要望されてはいるが、実際のところ、前記したよ
うな例外的なものを除いては誰も工業的な規模で
それを製造した者はいないということをすべての
人が認識しているということがあげられる。より
低い硫黄含有量をもたらすための種々の理論的方
法が知られており、たとえば米国特許第3723611
号では、ロータリーキルンによる焼成が知られて
いるが、これは100ppmの硫黄含有量のものを製
造することを目的としているだけであり、また英
国特許明細書第962193号に記載されているように
重クロム酸アンモニウムの分解生成物の後加熱が
知られている。 この技術背景に対して、簡単な装置を用いてこ
れまで通常工業的に利用されてきたものよりもよ
り低い不溶性硫黄不純物準位をもつ冶金学上利用
できる品質の酸化第二クロムを工業的規模で製造
するための工業的方法を提供することが我々の目
的となつている。 我々は、焼成が1100℃以上の温度で適正な時間
行なわれ、かつまた焼成される生成物がたとえば
可融性塩のような水溶性物質を0.1から50重量%
の範囲で含むならば、酸化第二クロム若しくは酸
化第二クロムを生成する不溶性クロム化合物を含
有する適当な固体生成物を焼成することによつ
て、所望の目的が容易に達成されるということを
ここに至つて意外にも発見した。 即ち、本発明は、酸化第二クロムと、少なくと
も60ppmの水に不溶性の硫黄と、水溶性物質
と、任意成分である焼成中に揮発する物質とから
成る固体生成物か、あるいは焼成中に分解して前
記固体生成物を生成するような熱分解性生成物
と、任意成分である揮発性物質とから成る固体生
成物を炉内において焼成し、次いで、水洗するこ
とからなる40ppmの硫黄で汚染された酸化第二
クロムの製造方法において、該固体生成物の水溶
性物質が酸化第二クロムの0.1から50wt%であ
り、かつ該焼成が1100℃以上の温度で10分間以
上、不溶性硫黄含有量が40ppm以下にまで減少
するまで実施されることを特徴とする40ppm以
下の硫黄で汚染された酸化第二クロムの製造方法
である。 この方法は、硫黄含有量をたとえば10ppm以
下という非常に低い値にまで、更には硫黄の含有
量を厳密に測定できないほど低い値にまで下げる
よう実施することも可能であるけれども、その好
ましい最下限は5ppm以上であり、また好ましい
範囲としては5―30ppmである。 それによつて硫黄含有量が前記の値にまで減少
されるという量は出発および所望の最終値の両方
に依存するだろう。所望の最終値は常に少なくと
も20ppmであるだろうが、通例、出発値は
50ppm以上、多くの場合は100ppm以上である。
たとえば好ましい方法においては、200ppm以
上、たとえば200―400ppmの硫黄で汚染された
酸化第二クロムは40ppm以下の硫黄含有値にま
で精製される。しかしながら、本方法の特に優れ
たところは、簡単な焼成方法により、たとえば
1000ppm以上の高い不溶性硫黄を含む生成物
で、それは、たとえば、還元剤としての硫黄の使
用によつてさえ生成されてもかまわないという、
あるいはまたそれ自体が不溶性硫酸第二クロムで
あつてもかまわないというような生成物から低い
硫黄含有量の冶金学上利用し得るような高品質の
酸化第二クロムを製造することが可能であるとい
うことである。 これらのおそらくは高い初期不溶性硫黄含有量
にもかかわらず、大規模な工業的焼成技術により
所望の焼成を実施することおよび所望の低硫黄含
有量が得られるような焼成条件を選択することは
容易であるということがわかつている。それゆえ
に、焼成は通常、100Kg/hr以上、たとえば500乃
至1000Kg/hrあるいはそれ以上の通し送り率を有
する炉内において実施される。このようにして、
本方法は酸化第二クロムを製造するための多くの
方法と容易に両立するものであり、かつ現存する
酸化第二クロム製造方法における最終段階となり
うるものである。それは、比較的純粋な冶金学上
利用し得る品質の生成物を製造するため工夫され
た方法により製造された生成物の品質を改善する
のに用いられ、あるいはまた、たとえば種々の顔
料として使用されるものを冶金学上利用できるよ
うな品質にまで改善するために用いられる。この
最終純粋生成物は普通冶金学上使用されるもので
あるが、それはまた他の用途にも適用され得るも
のである。 炉は、たとえば流動層炉であつてもよいが、本
方法の特に優利な点は、炉は非常に簡単な構造の
ものでよいということであり、好ましくは第二ク
ロム生成物の焼成に最も一般的に用いられる炉、
つまりロータリーキルンが使用されるということ
である。使用し得る他の炉としては回転円板形
炉、回転炉、あるいはまた固定炉があげられる
が、これらは概して経済的見地から好ましいとは
言えない。代表的なロータリーキルン方法におい
ては、たとえば200℃以下で多くの場合50℃以下
である周囲温度に近い温度をもつ焼成されるべき
固体生成物は、雰囲気温度がたとえば500℃であ
るようなロータリーキルンの低温端部へと送入さ
れ、次いで炉内を高温端部へと送られ、炉を通過
する速度および加熱速度は、焼成される材料が炉
内において10分間以上1100℃以上の温度、特に好
ましくは少なくとも10分間所望の最高温度に保持
されるように定められる。この焼成温度、つまり
最高温度は通例1600℃以下、通常好ましくは1150
―1350℃の範囲である。 焼成は、通常、生成物が1100℃以上の温度、多
くの場合最高温度で少なくとも15分間、6―10時
間というような長時間でもよいが通常4時間で十
分である、維持されるという条件下で実施され
る。特に15分から2時間が焼成時間としては通例
好ましい。1200―1300℃の温度で0.5―2時間が
一般的に言つて多くの生成物にとつて十分なもの
である。しかしながらいかなる特定の生成物にと
つても、かついかなる特定の炉にとつても最適温
度は炉の種類および出発並びに所望の最終硫黄含
有量の両方に依存するものであり、かつまた、よ
り低い温度および/あるいはより高い初期硫黄含
有量および/あるいはより低い最終硫黄含有量に
おいて要求されるようなより長い時間を伴つて、
炉の温度に依存するものであるということが認識
されるべきである。 普通、硫黄含有量を減少するために選択された
温度と時間の組み合せは、自動的にある程度の粒
径の成長をもたらし、それゆえ生成物の密度の増
大をもたらすというようなものである。たとえ
ば、本方法実施中に、見掛け比重(嵩密度)は
0.1か0.2あるいはそれ以上増大するかもしれず、
また最終生成物は、冶金学上用いられる生成物に
とつて代表的なあるいは多くの場合標準よりもよ
り高い見掛け比重を有するかもしれない。たとえ
ば、非充填材料の見掛け比重は通常1.25以上であ
り、それが一定値にまで充填された時にその見掛
け比重は通常少なくとも1.8、多くの場合少なく
とも2以上である。非常に小さな粒径は顔料とし
て用いられるものにおいては重要であるのに対し
て、冶金学上において用いられるものにとつては
より大きな粒径のものがしばしば望ましい。 本発明の一つの方法においては、汚染不純物は
別として実質上可融性塩および他の水溶性物質を
含んでいない酸化第二クロムが焼成される。しか
しながら、本発明では、焼成する物質中の水溶性
物質(可融性塩)の含有量を本発明の範囲に特定
することにより好ましい効果が得られる。という
のはこの水溶性物質(可融性塩)の存在により硫
黄の除去を促進することができ、その結果焼成は
所定の硫黄除去度を得るにあたつてより低い温度
あるいはより短い時間で実施することができ、ま
た加うるに粒子の成長を結果としてもたらすこと
ができ、その結果より大きな粒径の生成物が得ら
れるからである。普通、これらの利益を得るため
には0.1―5%の可融性塩で十分である。しかし
ながら、ある場合においては、多量の可融性塩、
といつても50%を越えてはならず、好ましくは酸
化第二クロムの重量に対して30%を越えない程度
の可融性塩を含む混合物について焼成を実施する
ことが好都合であることもある。もし、可融性塩
の量が50%を越えると、焼成に用いられた炉内で
許容しがたいスラグ生成が生じ、この生成したス
ラグは、通例時々けずり落としたりあるいはそげ
落とすことによつて物理的に除去されねばならな
い。また、水溶性物質の量が0.1%未満であると
硫黄含有量が逆に増加して好ましくない(実施例
9参照)。 焼成される固体生成物は通常不溶性クロム化合
物から成り、また通常生成物中の全クロムは不溶
性クロム化合物の態をなしている。不溶性クロム
化合物は酸化第二クロムであつてもよく、あるい
はまた焼成中に酸化第二クロムを生成する一つあ
るいはそれ以上の化合物であつてもよい。焼成さ
れる固体生成物の不溶性クロム化合物は通常最初
に実質的な量の水溶性可融性塩若しくは他の化合
物との混合物として製造されるが、前述した如
く、この頭初の混合物中に存在するかあるいはま
た焼成中に生成される多量の水融性可融性塩ある
いは他の化合物の存在は望ましいものではなく、
50%以下、通常は5%以下の可溶性化合物といつ
しよに不溶性クロム化合物を残すために焼成の前
に混合物から少なくとも水溶性化合物のほとんど
が分離される。代表的な可溶性化合物としては、
たとえば塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、およ
びこれらに対応する炭酸塩、チオ硫酸塩および水
酸化物などのアルカリ金属ハロゲン化物および硫
酸塩のような可融性塩があげられる。 不溶性クロム化合物と可溶性且つ可融性塩の混
合物は最初固体水溶性化合物を含む固体混合物と
して生成されてもよく、それにおいて不溶性クロ
ム化合物からの固体水溶性化合物の分離は水洗に
より実施されうるものである。 混合物中に存在し、かつ本発明において焼成さ
れる不溶性クロム化合物は、酸化第二クロム、水
化酸化クロム、クロム酸第二クロムおよび不溶性
塩基性硫酸第二クロムを含んでいる。 水溶性化合物と酸化第二クロムの固体混合物
は、以下により詳細に記載されるように、塩化ナ
トリウムあるいは硫酸ナトリウムの存在下で重ク
ロム酸アンモニウムを焼成することにより得るこ
とができる。 酸化第二クロムと水洗により除去し得る水溶性
塩の別の固体混合物は、重クロム酸ナトリウムと
重クロム酸硫黄あるいは重クロム酸ナトリウムか
ら成る乾性混合物および木炭、おが屑あるいは殿
粉のような炭素質還元剤を焼成することにより得
られる。混合物は焼成中灼熱される。 不溶性クロム化合物と水洗により除去すること
ができる可溶性塩の別の固体混合物は、複合組成
物である不溶性の塩基性硫酸第二クロムを生成す
るよう硫酸第二クロムの塩基性度を高めるような
条件下で水溶性硫酸第二クロムと水溶性塩を焼成
することによつて得られる。硫酸第二クロムと
塩、通例、硫酸ナトリウムの初期水溶性混合物
は、たとえば重クロム酸ナトリウムの水溶液を二
酸化硫黄還元することによつて製造され得る塩と
硫酸第二クロムの溶液を噴霧乾燥することによつ
て製造することができる。 水溶性塩と不溶性クロム化合物の混合物は可溶
性化合物を含む溶液から不溶性の水化酸化第二ク
ロムを沈殿させることにより得られ、その場合に
は水化酸化第二クロムは濾過により少なくとも水
溶性化合物のほとんどから分離される。この結果
生じた沈殿物は任意に水洗される。この不溶性水
化酸化第二クロムの沈殿物は重クロム酸ナトリウ
ムあるいはクロム酸ナトリウムを還元することか
ら成る方法により製造されうるものである。たと
えば、クロム酸ナトリウム若しくは重クロム酸ナ
トリウムは水溶液中で硫黄により還元されて、チ
オ硫酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、あるいは
硫酸ナトリウムを含む溶液中で水化酸化第二クロ
ムを生成する。別の方法においては、重クロム酸
ナトリウムは水溶液中で有機還元剤により還元さ
れる。代表的な還元剤としてはナフタリン化合物
のような炭化水素およびその誘導体、並びに糖み
つあるいはグルコースのような炭水化物があげら
れ、この場合、水溶性塩は炭酸ナトリウムあるい
は重炭酸ナトリウムを含む。この還元は通常オー
トクレーブ内において高い圧力および高い温度と
いう条件下において最も優利に実施される。別の
方法においては、重クロム酸ナトリウムは酸性水
溶液中で有機還元剤(たとえば、トルエン若しく
はアントラセンのような炭化水素、殿粉若しくは
グルコースのような炭水化物、あるいは実際上す
べての適当な有機還元剤)により還元され、溶存
硫酸第二クロムと溶解塩の溶液を生成し、アルカ
リの添加により水化酸化第二クロムが沈殿する。 本発明は、特に、重クロム酸アンモニウムの分
解による酸化第二クロムの製造に適用された時
に、評価されるものである。前述されたような従
来の方法においては、重クロム酸アンモニウムの
熱分解により最初に得られた酸化第二クロム生成
物は存在する酸化第二クロムに対して約70―100
重量%の可融性塩(塩化ナトリウム若しくは硫酸
ナトリウム)を含んでおり、このような生成物
は、長時間の高温焼成が許容しがたいスラグ生成
をもたらすということから、本発明におけるよう
な高温焼成を施こすことができない。このこと
は、本発明における高温焼成がたとえば円板炉や
ロータリーキルンのような移動式炉内において実
施される場合には特有の問題を引き起こすだろ
う。 本発明による一つの方法においては、少なくと
も酸化第二クロムの一部分は本発明の高温焼成が
実施されるべき炉と同じ炉内での重クロム酸アン
モニウムの分解により製造される。このような供
給材料を用いて、本発明において焼成によつて製
造された酸化第二クロムは、炉内において可融性
塩の量を炉内における酸化第二クロムの全重量
(つまり再循環酸化物プラス重クロム酸から生成
された酸化物)に対して50%以下、好ましくは30
%以下にまで減じるのに十分な量で炉内へと再循
環される。 本発明を実施するための好適な方法は、水、重
クロム酸アンモニウム、及び塩化ナトリウム若し
くは硫酸ナトリウムの混合物を重クロム酸アンモ
ニウムの分解温度以上でかつ前記混合物のスラグ
生成温度以下の温度で加熱し、反応生成物を水洗
して少なくとも塩化ナトリウム若しくは硫酸ナト
リウムの大部分を除去し、次いでこの結果生成さ
れ、水に不溶性の硫黄により汚染された酸化第二
クロムを高温かつ前記したような時間で焼成し、
水に不溶性の硫黄を所望の値にまで減じるという
ことから構成されている。通常、焼成された材料
は水洗され、次いで乾燥される。 重クロム酸アンモニウムと塩化ナトリウム若し
くは硫酸ナトリウムの混合物は、通常、水の存在
下の重クロム酸ナトリウムと塩化アンモニウム若
しくは硫酸アンモニウムの間の複分解によつて生
成される。この混合物はあらゆる適宜の方法によ
り製造されうるものである。たとえば、固体アン
モニウム塩が、任意に少量の添加水の存在下で、
結晶性重クロム酸ナトリウム二水化物と混合され
てもよく、あるいはアンモニウム塩の濃縮液が固
体状態の二クロム酸塩と混合されてもよい。しか
しながら、通例、固体アンモニウム塩は、たとえ
ばリツトル当り900グラム以上、好ましくは1500
グラム以上若しくはちようど1700グラムの重クロ
ム酸ナトリウム二水化物を含む重クロム酸ナトリ
ウムの濃縮液と混合される。アンモニウム塩の量
は、いずれか一方、好ましくはアンモニウムの量
のほうが多い方が望ましいともいえるが、事実上
重クロムナトリウムと化学量論的に当量であるべ
きである。たとえば硫酸アンモニウムは約5%ま
で過量であつてもよい。しかしながら、たとえば
ドイツ特許明細書第2635086号に記載されている
ように、過量の重クロム酸ナトリウムが用いられ
てもよい。アンモニウム塩が塩化アンモニウムで
ある場合には、複分解反応生成物の焼成温度は、
好ましくはスラグ生成の危険を最小限度にとどめ
るために800℃若しくは850℃以下に維持される。
またアンモニウム塩が硫酸アンモニウムである場
合は、900℃まで、あるいは時には950―1000℃ま
での焼成温度でも満足のいくものである。 多くの場合、700―900℃、たとえば750―800℃
の温度で加熱することにより熱分解を生じさせる
ということが好都合であるが、本発明の利点は、
最終焼成工程において製造される生成物の品質に
不利な影響を与えることなくより低い温度で分解
が実施できるということである。たとえば、分解
250℃若しくは300℃から700℃まで、たとえば約
600℃の温度で実施することができる。この熱分
解は、たとえばロータリーキルンのようなどのよ
うな適当な炉においても実施でき、また完全な分
解を生じるよう選択された温度で十分な時間、実
施される。代表的な熱分解時間は15分から1時
間、通常約30分である。 炉への供給はアルカリ金属二クロム酸塩と固体
アンモニウム塩を適当な方法で接触させることに
よりなされる。通例、それらは濃厚なペースト状
になるまで混合され、次いで直接炉へ送られる。
もし混合が、溶液若しくは稀薄なペースト状のも
のが得られるほど多量の水の存在下に行なわれる
ならば、この水は、たとえば炉内への供給に先立
つてあるいはその間に噴霧乾燥することによるよ
うな蒸発により除去される。アンモニウム塩は、
たとえば50―500ミクロン、さらには約250ミクロ
ンという粒径を有してもよい。好ましくは、この
ような粒径は、アルカリ金属二クロム酸塩溶液
が、たとえば90%以上、つまり1700g/以上の
重クロム酸ナトリウム二水化物を含むものである
ような非常に濃縮されたものである場合に、用い
られる。しかしながら、特にアンモニウム塩が硫
酸アンモニウムである場合などのように、時に
は、たとえば最大粒径0.5―2ミリメートルとい
うようなより大きな粒径のアンモニウム塩を使用
することがより好都合な場合もある。我々は、も
しこのより大きな粒径の硫酸アンモニウムを、た
とえば950g/の重クロム酸ナトリウム二水化
物を含むような50―65%二クロム酸塩溶液と二三
分の間約70℃以上の温度で混合するならば、複分
解が事実上完全に行なわれた状態のスラリー若し
くは稀薄なペースト状の混合物が得られるとい
う、驚くべき発見をした。この混合物は直接ロー
タリーキルンあるいは別の炉内へと供給されても
よく、重クロム酸アンモニウムの熱分解をもたら
す。しかしながら、もし望まれるなら、炉内にお
いて要求される加熱温度は、炉内に供給される前
に反応混合物から水分を蒸発させることによつて
減じられうるものである。 重クロム酸アンモニウムを分解するよう加熱さ
れた後、この混合物は可溶性塩を本発明の範囲内
で、ほぼ完全になくするために水洗されてもよ
く、あるいはまたそれは部分的にのみ水洗されて
もよい。しかしながら、存在するナトリウム塩の
少なくとも半分以上は除去されねばならず、また
次の炉内での再加熱中に多少の量の重クロム酸ナ
トリウムが生成されるのを防ぐためにナトリウム
塩の少なくともほとんど全部を抽出することが好
ましい。 水洗された生成物は、もし要求されるならば、
高温焼成を施される前に乾燥されてもよいが、こ
のことは絶対必要というものではなく、水洗され
た固形物を濾過あるいは遠心分離することによつ
て得られた湿ケークが直接炉へと送られてもよ
い。 高温焼成の後、酸化第二クロムは通例最終的な
水洗が施される。このことは再加熱工程において
生成されたいかなるクロム酸ナトリウムと同様に
存在するかもしれないいかなる可溶然硫黄化合物
をも除去するものである。しかしながら、処理条
件において、得られる酸化第二クロムが無視でき
るほどのわずかな量の水溶性物質を含むよう選択
されているならば、最終的な水洗工程は省略され
うる。水洗が実施されると、水洗された生成物は
引き続いて乾燥され、もし必要ならば、粉砕され
る。 次にいくつかの実施例により本発明を説明す
る。 実施例 1 113部のNa2Cr2O7を含む重クロム酸ナトリウム
の加熱された水溶液143部に対して、粒径250ミク
ロン以下の硫酸アンモニウム60部を添加する。こ
のことは、二クロム酸塩に対する化学量論的量よ
りも多い5%過量の硫酸アンモニウムの添加を示
している。この混合物はよく撹拌され冷却される
と固化する濃厚なペーストを形成する。粉砕され
た後、この固形物はマツフル炉内において600℃
で30分間加熱される。この結果できた生成物は頭
初存在する硫酸ナトリウムのほぼ97%を除去する
ために水洗される。この結果、水溶性物質の量は
酸化第二クロムの約2.8wt%である次いでそれは
乾燥され、1150℃で30分間炉内において再加熱さ
れる。冷却された焙焼物が水洗され次いで乾燥さ
れたると、Cr2O399.7%およびS0.004%を含む酸
化第二クロム65部が得られる。 実施例 2 重クロム酸ナトリウムと硫酸アンモニウムの化
学量論的当量混合物が、実施例1に記載された方
法により、硫酸アンモニウム60部と、119部の重
クロム酸ナトリウムを含む加熱された水溶液150
部とから調整される。次いで、粉砕された固形物
はマツフル炉内において450℃で30分間加熱さ
れ、更に存在する硫酸ナトリウムのほぼ95%を除
去するのに十分な水で洗浄される。この結果、水
溶性物質の量は酸化第二クロムの約4.6wt%であ
り、次いで、この生成物を乾燥し、1250℃で1時
間炉内で再加熱する。この冷却された焙焼物が水
洗され、乾燥されると、Cr2O399.6%および
S0.003%を含む酸化第二クロム68部が回収され
る。 実施例 3 約950g/の重クロム酸ナトリウム二水化物
を含む60%重クロム酸ナトリウム水溶液が105℃
の温度でスクリユー混合機中に4900Kg/hrの割合
で導入され、後から1330Kg/hrの割合で2mm以下
の粒径をもつ硫酸アンモニウム結晶が混入され
る。この混合物は100℃の温度で15分間混合機中
で混合され、次いで、そこの温度が約400℃であ
る低温端部においてロータリーキルン内にスラリ
ーとして直接連続的に流入される。それは15分間
維持される約850℃という最高温度にまで炉全体
を通して導かれ、その結果生じた生成物は2900
Kg/hrの割合で炉から排出される。この生成物は
水中で急冷され、次いで20℃の温度で向流水洗シ
ステム中で水洗される。結果生じた生成物は500
〜1000ppmの不溶性硫黄および約0.1%の可融生
硫酸ナトリウム並びに他の塩を含む酸化第二クロ
ムで成り立つている。即ち、水溶性物質は酸化第
二クロムの約0.1wt%含有される。それは2500
Kg/hrの割合でほぼ60%の固形分を含む湿ペース
トとしてそこの温度が約450℃である低温端部に
おいて85フイートの長さのロータリーキルン内に
送入される。それは次いでロータリーキルン内に
おいて約3時間以上1250℃の温度になるまで加熱
され、ロータリーキルンから排出される前にその
温度で30分間維持される。水中での急冷の後、そ
れは水洗される。水洗された後乾燥された生成物
は99.5〜99.7%のCr2O3と10〜30ppmのSを含ん
でいる。この酸化第二クロムの粒径および乾燥嵩
密度はこの焼成により増大され、最終の乾燥嵩密
度は通例少なくとも2g/ml以上である。 この実施例は90%重クロム酸ナトリウムと約
250ミクロンの粒径をもつ塩化アンモニウム若し
くは硫酸アンモニウムを用いて同様の結果が得ら
れるまで繰り返されてもよい。しかしながら、塩
化アンモニウムを使用する時には、もう一度焼成
される生成物は、たとえば100ppmの硫黄含有量
を有するだけであるかもしれず、この場合には
40ppm以下という所望のS値(硫黄含有量)
は、たとえば1150℃というようなより低い温度を
30分間維持すること、あるいは1250℃の温度を15
分間維持することにより得られる。 実施例 4 二酸化硫黄が重クロム酸ナトリウム水溶液中を
通過せしめられ、溶液中において硫酸ナトリウム
とともに可溶性塩基性硫酸第二クロム水溶液を生
成する。この溶液は噴霧乾燥され、その結果生じ
た固体混合物はロータリーキルン炉内に導入され
て、その炉内において850℃にまで加熱され、そ
の温度に30分間維持される。この生成物は水洗さ
れ不溶性硫酸第二クロムと5%以下の硫酸ナトリ
ウム若しくは他の可溶性塩の混合物をもたらす。
この水洗された生成物に含まれる水溶性物質の量
は、不溶性硫酸第二クロムが酸化第二クロムに全
て転換したものとして見積つたその酸化第二クロ
ムの約5wt%である。この水洗された生成物は
100Kg/hr以上の割合でロータリーキルン内で
1250℃、約3時間の後、1250℃になつてから30分
間維持される。それは再び水洗され、次いで乾燥
せしめられて、10〜30ppmのSを含有する酸化
第二クロム生成物をもたらす。 実施例 5 可溶性塩と混合された水化酸化第二クロム(水
溶性物質の量は酸化第二クロムの約5wt%であ
る)が、たとえば500Kg/hrの割合でロータリー
キルン内に導入され、そのキルン内で3時間以上
1200℃の温度にまで加熱され、次いでその温度で
30分間維持される。その後、それはキルンから取
り出される。この取り出された生物は、たとえば
99.5%のCr2O3および30ppmのSを含んでいる。 一つの方法において、水化酸化第二クロムの沈
殿物は約100℃の温度で硫黄をクロム酸ナトリウ
ム水と反応させて、次いでその結果生成された水
化酸化第二クロム沈殿物を濾過し、チオ硫酸ナト
リウムおよび他のナトリウム塩を除去するために
水洗することにより製造される。別の方法におい
ては、水化酸化第二クロム沈殿物は重クロム酸ナ
トリウム水溶液を加圧下に120〜150℃の温度で糖
みつにより還元し、次いで沈殿物を濾過し水洗す
ることによつて製造される。また別の方法におい
ては、水化酸化第二クロム沈殿物はアントラセン
を用いて酸性溶液中で重クロム酸ナトリウム水溶
液でを還元し、次いでアルカリを添加することに
よつて製造される。 実施例 6 重クロム酸ナトリウムと少なくとも化学量論的
量の硫黄あるいは木炭の乾燥親密混合物が生成さ
れ、炉内において強く熱せられる。この結果生じ
た生成物は酸化第二クロムと硫酸ナトリウム若し
くは炭酸ナトリウムの混合物である。それは次い
で事実上可溶性塩が無くなるまで、即ち、本発明
における水溶性物質の量範囲の下限値程度まで水
洗され、約1200℃の温度で約1時間ロータリーキ
ルン内で焼成されて、30ppm以下のSを含有す
る生成物をもたらす。 実施例 8 実験室条件下、本発明方法の操作性および収率
について水溶性物質の含有量を変化させた時の効
果を証明するため、硫酸ナトリウムおよび酸化第
二クロムの量を変化させた幾つかの混合物を研究
用マツフル炉内で調製かつ焼成した。 第1の一連の実験において、焼成は1100℃、15
分間実施された。この実験では、硫酸ナトリウム
の含有量が30wt%以下である時は、加熱された
生成物は自由な流動性を維持しており、炉壁に付
着しなかつた。硫酸ナトリウムの含有量が30〜
50wt%の時は、ある焼結の徴候および幾つかの
軟状塊が形成されたが、これらは容易に崩壊し、
それが炉壁に付着する傾向はほとんどなかつた。
しかしながら、硫酸ナトリウムが50wt%以上の
時は、明らかな溶融の事実があり、高熱焼成物は
粘着性でかつ炉壁に接着し、冷却すると、生成物
は硬質溶融状塊を形成し、これを除去するのは困
難であつた。 他の一連の実験では、焼成を1250℃、2時間、
空気中で実施し、酸化第二クロムの損失を観察し
た。失なわれた酸化第2クロムはクロム酸ナトリ
ウム塩に転換したものと思われる。得られた結果
を以下に示す。
【表】 実験室規模において、酸化第二クロムの損失は
かなり少ないと思われるが、その傾向は前記諸実
施例と同様であろう。 実施例 9 水溶性物質含有量に係わる硫黄の除去の容易性
の効果を証明するため、重クロム酸ナトリウム
(89%水溶液として導入される)と硫酸アンモニ
ウム(表面面積0.18m2/gを有する粒子として導
入される)との化学量論的当量混合物を撹拌、破
砕および800℃、30分加熱した。この生成物の一
部を複数取り、互いに水溶性物質(主に硫酸ナト
リウム)の量が異なるようにするためそれらを水
洗した。次いで、それら各々の水溶性物質含有量
を決定した。各々を乾燥し、次いで、1150℃、30
分の同一条件下で実質的に焼成して生成物を得、
次いで水洗し、生成物中の硫黄および酸化第二ク
ロムの各含有量を求めた。その結果を以下に示
す。
【表】 上表よりこれらの焼成条件下、水溶性物質含有
量が0.1%以下に減少すると硫黄除去が顕著に妨
害されることが分かる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 酸化第二クロムと、少なくとも60ppmの水
    に不溶性の硫黄と、水溶性物質と、任意成分であ
    る焼成中に揮発する物質とから成る固体生成物
    か、あるいは焼成中に分解して前記固体生成物を
    生成するような熱分解性生成物と、任意成分であ
    る揮発性物質とから成る固体生成物を炉内におい
    て焼成し、次いで、水洗することからなる
    40ppm以下の硫黄で汚染された酸化第二クロム
    の製造方法において、該固体生成物中の水溶性物
    質が酸化第二クロムの0.1から50wt%であり、か
    つ該焼成が1100℃以上の温度で10分間以上、不溶
    性硫黄含有量が40ppm以下まで減少するまで実
    施されることを特徴とする40ppm以下の硫黄で
    汚染された酸化第二クロムの製造方法。 2 前記固体生成物が5%を越えない範囲の水溶
    性物質を含んでいることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項に記載の方法。 3 前記固体生成物が0.1〜0.5%の水溶性物質を
    含んでいることを特徴とする特許請求の範囲第2
    項に記載の方法。 4 前記炉がロータリーキルンであることを特徴
    とする前記特許請求の範囲第1項乃至第3項のい
    ずれか1項に記載の方法。 5 前記焼成が1150〜1350℃の温度で実施される
    ことを特徴とする前記特許請求の範囲第1項乃至
    第4項のいずれか1項に記載の方法。 6 前記焼成時間が15分乃至2時間の範囲である
    ことを特許請求の範囲第5項に記載の方法。 7 前記焼成時間が前記不溶性硫黄含有量が10〜
    30ppmに減じられるような時間であることを特
    徴とする前記特許請求の範囲第1項乃至第6項の
    いずれか1項に記載の方法。 8 前記固体生成物が、重クロム酸ナトリウム、
    水及び硫酸アンモニウムまたは塩化アンモニウム
    を混合し、該混合物を重クロム酸アンモニウムの
    分解温度以上に加熱し、該生成物を水洗して水溶
    性物質の大部分を除去することにより形成され、
    次いで該固体生成物を1100℃以上の温度で10分間
    以上、不溶性硫黄含有量が40ppm以下に減じら
    れるまで焼成することを特徴とする特許請求の範
    囲第1項乃至第7項のいずれか1項に記載の方
    法。 9 前記アンモニウム塩が硫黄アンモニウムであ
    り0.5〜2mmの粒径を有しており、また前記重ク
    ロム酸ナトリウムが50―65%水溶液として使用さ
    れていることを特徴とする特許請求の範囲第8項
    に記載の方法。 10 前記固体生成物が、酸化第二クロムであ
    る、または焼成中に酸化第二クロムを生成する、
    不溶性クロム化合物と水溶性物質との混合物とし
    て製造されており、水溶性物質の大部分が焼成前
    に不溶性クロム化合物から分離されるということ
    を特徴とする前記特許請求の範囲第1項乃至第7
    項のいずれか1項の方法。 11 前記混合物が固体水溶性物質を含み、該混
    合物は水洗されて固体水溶性物質を不溶性クロム
    化合物から分離することを特徴とする特許請求の
    範囲第10項に記載の方法。 12 前記混合物が塩化ナトリウムまたは硫酸ナ
    トリウムの存在下で重クロム酸アンモニウムを焼
    成することにより製造されることを特徴とする特
    許請求の範囲第11項記載の方法。 13 前記混合物が水溶性硫酸第二クロムと水溶
    性アルカリ金属硫酸塩の混合物を焼成することに
    より得られることを特徴とする特許請求の範囲第
    11項に記載の方法。 14 前記混合物が重クロム酸ナトリウムを硫黄
    または炭素質材料で無水還元することにより製造
    されることを特徴とする特許請求の範囲第11項
    に記載の方法。 15 前記混合物が水性媒体中で重クロム酸ナト
    リウムまたはクロム酸ナトリウムを還元し、不溶
    性の含水水酸化第二クロムの形でクロムを沈殿さ
    せることによつて製造され、該クロム含有化合物
    は濾過により少なくとも水溶性物質の大部分から
    分離されることを特徴とする特許請求の範囲第1
    0項に記載の方法。 16 前記沈殿物が更に水洗されることを特徴と
    する特許請求の範囲第15項に記載の方法。 17 前記焼成が固体生成物100Kg/hrの割合で
    炉内において実施されることを特徴とする前記特
    許請求の範囲第1項乃至第16項のいずれか1項
    に記載の方法。 18 1100℃以上の温度での前記焼成が焼成され
    る生成物の嵩密度の増大を結果としてもたらすこ
    とを特徴とする前記特許請求の範囲第1項乃至第
    17項のいずれか1項に記載の方法。
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