JPS6247363A - 人工血管 - Google Patents

人工血管

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JPS6247363A
JPS6247363A JP60187137A JP18713785A JPS6247363A JP S6247363 A JPS6247363 A JP S6247363A JP 60187137 A JP60187137 A JP 60187137A JP 18713785 A JP18713785 A JP 18713785A JP S6247363 A JPS6247363 A JP S6247363A
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artificial blood
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吉良 一明
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、有孔性と生体血管に近似したコンプライアン
スと血液適合性に優れた血液接触面とを有する人工血管
に関する。
〔従来の技術〕
近年、血管外科手術の進歩とともに人工血管の研究り進
み、数多くの人工血管が開発されてきている。現在、管
内径約6Nn以上の中口径あるいは大口径動脈用人工血
管としては、たとえば米国USCT社製のダクロンの編
物であるドベイスキー人工血管や米国ボア礼装の延伸ボ
リテ1〜ラフルオロエチレン(EPTFE)からなるボ
アテックスなどが、臨床に用いられている。
これらの人工血管は、血管の内側から外側まで連通して
いる孔を有しており、生体に属人後すみやかに仮性内皮
によって覆われ、生体組織側からこの孔を通して組織が
侵入し、安定に器質化され、人工血管としての使命をは
たしている。このように、人工血管の器質化に役立つ連
通孔を有することを、以下、有孔性を有するという。し
かし、これらの人工血管は、力学的性質、とくにコンプ
ライアンスが生体血管と大きく異なったり、血液接触面
の血液適合性に劣ったりするため、開存性(血管のつま
りにくさ)に劣るなどの欠点がある。したがって、静脈
や内径約6m以下の動脈の血行再建手術に使用できず、
膝から下の動脈や冠状動脈などの血行再建手術には自家
静脈が使用されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
以上のことから、開存性の優れた人工血管、とくに小口
径動脈の血行再建手術にも適用できる人工血管の開発に
あたっては、有孔性を有することに加えて、力学的性質
、とくにコンプライアンスを生体血管に近似させること
および血液接触面の血液適合性を向上させることが重要
であり、これらの性質を併せもたせることによって人工
血管としての開存性の向上が可能となると考えられる。
しかし、このような人工血管はまだえられていないのが
現状である。
本発明は、前記のごとき実情に毘み、有孔性と生体血管
に近似した力学的性質(とくにコンプライアンス〉と血
液適合性に優れた血液接触面とを有する人工血管である
開存性に優れた人工血管、とくに内径約6M以下の小口
径人工血管としても使用可能な人工血管を提供すること
を目的としてなされたものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、管壁がエラストマーで構成された多孔体から
なる人工血管において、空孔率を調節すると、有効性と
生体血管に近似した力学的性質(とくにコンプライアン
ス)と血液適合性に優れた血液接触面を有する人工血管
かえられることが見出されたことによりなされたもので
あり、管壁がエラストマーで構成された多孔体からなり
、空孔率が95〜75%である人工血管に関する。
〔実施例〕
本発明の人工血管の管壁はエラストマーで構成された多
孔体からなっている。該多孔体には、管壁の内側表面か
ら外側表面まで厚さ全体にわたって孔が存在している。
眼孔は少なくとも一部分が互いに連通しており、内側表
面および外側表面には眼孔の少なくとも一部分が外部に
向って開口しており、有孔性を有している。眼孔を形成
している隔壁はエラストマーからなり、連続的につなが
っている。さらに前記隔壁自体も、その内部に微小な孔
や穴を多数含有することが、管壁が疎な構造となり、生
体血管に近似したコンプライアンスを有する人工血管を
うるために好ましい。
さらに好ましい多孔体は、管の内側表面から少なくとも
30加までの厚さの部分に存在する孔数(一定体積当り
の孔数、以下同様)が該部分の外側に存在する部分の孔
数よりも多い網目状構造である。
前記管壁の内側表面から外側表面まで厚さ全体にわたっ
て存在している孔は、実質的に均一な大きさであること
がことに好ましい。管壁の内側表面近傍部分と外側表面
近傍部分は、多孔体部分の大部分を占める両者の間の部
分に比してやや密になっていて、孔が厚さ全体にねたつ
て完全に均一でないことがある。しかし、それが有孔性
を損ねるほど極端なものでなければ孔は実質的に均一と
解してよい。前記孔の横断面の最大径にはとくに限定は
ないが、1〜100通であることが好ましく、3〜75
通であることがさらに好ましい。最大径が 100遍よ
り大きくなると強度が劣ったり、有孔性が大きくなりす
ぎる傾向にあり、1ρより小さくなると有孔性が劣った
り、コンプライアンスが小さくなりすぎる傾向にある。
前記多孔体の内側表面と外側表面に存在する孔の形状に
はとくに限定はないが、内側表面に存在する孔の形状は
円形あるいは楕円形であることが好ましい。この円形あ
るいは楕円形の最大径は1〜100証が好ましく、5〜
50通がさらに好ましく、10〜30.がとくに好まし
い。最大径が100だより大きくなると、血液の流れが
みだされて抗血栓性が低下する傾向にあり、1ρより小
さくなると人工血管の器質化が遅くなる傾向にある。
本発明の人工血管の空孔率は95〜75%である。
さらには管の内側表面から少なくとも30fまでの厚さ
の部分の空孔率が95〜80%であり、前記部分の外側
の部分の空孔率が少なくとも30J!mまでの厚さの部
分の空孔率よりも小さい空孔率であることが好ましい。
とくに管の内側表面から少なくとも50.までの厚さの
部分の空孔率が95〜83%であり、前記部分の外側の
部分の空孔率が少なくとも50虐までの厚さの部分の空
孔率よりも小さい空孔率であり、人工血管全体の空孔率
が90〜80%であることが好ましい。
×100 で定義されるものである。該空孔率は前記管壁に存在す
る孔の口と眼孔を形成している隔壁中の微小な孔や穴の
優によって決まる。
本発明の人工血管において、空孔率は力学滴性質、とく
にコンプライアンスや血液接触面の血液適合性に大きく
影ツする。空孔率とコンプライアンスとは正の相関関係
があり、空孔率が大きくなるとコンプライアンスも大き
くなる。
空孔率が95%をこえると1人工血管のコンプライアン
スが生体血管のそれよりも大きくなり過ぎ好ましくない
人工血管の内側表面から少なくとも30fまでの厚さの
部分の空孔率と人工血管の内側表面、すなわち血液接触
面に存在する孔数とはほぼ比例する関係にあり、かつ血
液接触面の孔数が多い(千ど結果的には好ましい器質化
が生じ、血液適合性に優れ、人工血管の開存性が向上す
る傾向にある。前記人工血管の内側表面から少なくとも
30加までの厚さ部分の空孔率が75%未満になると血
液適合性に劣る傾向にある。したがって、空孔率によっ
て力学的性質、とくにコンプライアンスや血液接触面に
存在する孔数を調節するためには、管の内側表面がら少
なくとも30−までの厚さの部分の空孔率を大きくする
ことにより、血液接触面に存在する孔数を多くし、前記
部分の外側の部分の空孔率を小さくすることにより、力
学的性質、とくにコンプライアンスを調節するのが有利
である。
本発明に用いるエラストマーとは、急性毒性、炎症、溶
血、発熱反応などを惹起するような低分子溶出物を含ま
ず、血液の生理機能に重大な損傷を与えず、抗血栓性に
優れたエラストマーである。このようなエラストマーと
しては、たとえばポリスチレン系エラストマー、ポリウ
レタン系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー
、ポリエステル系エラストマーなどがあげられ、これら
は単独で用いてもよく、2秤以上混合して用いてもよい
。また本発明に用いるエラストマーは、人工血管に成形
されたときエラストマーとしての性質を有していればよ
いので、前記のようなエラストマーとエラストマーとし
ての性質を有さない高分子との組成物であっても、最終
成形物がエラストマーとしての性質を有するならば本発
明に用いるエラストマーとして使用しつる。
前記エラストマーのうちでは強度、伸び、耐久性、抗血
栓性、加工性などに優れていることから、熱可塑性のポ
リエーテル型のセグメント化ポリウレタン(セグメント
化ポリウレタンウレアも含む、以下同様)がより好まし
く、さらにハードセグメントあるいはソフトセグメント
にフッ素を含有するセグメント化ポリウレタンや特開昭
57−211358号公報に開示されている主鎖中にポ
リジメチルシロキサンを含有するセグメント化ポリウレ
タンが好ましい。とくに好ましいものは、ソフトセグメ
ントの一部にポリジメチルシロキサンを式: %式% (式中、R1−R6は炭素数1以上のアルキレン基、好
ましくは炭素数2〜6のエチレン、プロピレン、ブチレ
ン、ヘキサメチレンなどのアルキレン基、a、gは0〜
3oの整数、b、  c、e、「はOまたは1、dは2
以上、好ましくは5〜135の整数を表わす)で示され
るような形で含有されるセグメント化ポリウレタンであ
る。
本発明の人工血管は、このように有孔性と生体血管に近
似したコンプライアンスと血液適合性に擾れた血液接触
面を有するために開存性に優れたものとなる。しかし、
手術時などに異常に高い血圧などが生じたばあいの破裂
・損傷の不安や長期間にわたる耐久性の維持に不安が残
るばあいがある。このようなばあいには、必要に応じて
繊維で構成された管状物で人工血管を補強することが好
ましい。
前記繊維とは、糸、網、綱、織物、編物、組物、不織布
などをつくるのに使われる長さが径の100倍以上の細
くて長い物体である。前記繊維は、生体に対して安全で
、生体内での劣化が無視でき、滅菌操作に耐え、目的の
管状物に加工できるものであれば、とくに限定されるこ
となく使用しつる。加工性、入手の容易さ、しなやかさ
、均一性などの点からすると、再生人造繊維、半合成a
I緒、合成繊維が好ましい。これらの具体例としては、
セルロース系、タンパク質系、ポリアミド系、ポリエス
テル系、ポリウレタン系、ポリエチレン系、ポリスチレ
ン系、ポリ塩化ビニル系、ポリ塩化ごニリデン系、ポリ
フルオロエチレン系、ポリアクリル系、ポリビニルアル
コール系などのmNがあげられる。
これらのうちでも伸縮性を有する繊維であることがさら
に好ましく、その具体例としては、ゴム系、ポリウレタ
ン弾性系、ポリエステル弾性系などの繊維のように、r
B帷自体が伸縮性を有するものや、伸縮性かさ高加工系
、カバードヤーン、ファンシーヤーン、バルキーヤーン
、A to Z糸、コンジュゲートIlsなどのように
、加工方法によって伸縮性を有するものなどがあげられ
る。
本発明に用いる繊維で構成された管状物とは、前記繊維
、前記IIHの少なくとも1種以上を紡績した糸、前記
繊維の少なくとも1種以上のマルチフィラメント、これ
らを組合わせた糸などを用いた織物、編物、組物、不織
布、これらを組合わせたもの、あるいは発泡ポリウレタ
ンなどからなるスポンジ状物などからなる管状物のこと
である。
該管状物は、該管状物とエラストマーで構成された多孔
体とを組合わせた人工血管が、生体血管に近似したコン
プライアンスを有するように、さらには前記人工血管の
応力−歪曲線が生体血管のそれに近似する性質を有する
ようにして使用されるのが好ましい。
該管状物を使用して人工血管にこのような性質を与える
には、たとえば次の2つの方法の単独あるいは組合わせ
で達成しうる。1番目は繊維などの組合わせ頻度を調節
したり、組合わせ点をルーズにする方法である。2番目
は伸縮性のI!紺を使用する方法である。
前記管状物は繊維または繊維からつくられたちの単独で
管状に形成されていてもよく、エラストマーからなる多
孔体と組合わされて人工血管になったときに管状になる
ようになっていてもよい。加工性、作業性、生体血管に
近似したコンプライアンスや応力−歪曲線をうるなどの
点からすると、繊維の編物からなる管状物であることが
好ましく、伸縮性繊維の編物からなる管状物であること
がとくに好ましい。
生体血管に近似した応力−歪曲線を有するためには、伸
縮性m維のうちでもとくにウーリナイロン、ウーリテト
ロンに代表される伸縮性かさ高加工系や、ゴムあるいは
スパンデックスフィラメントを伸張状態にして他の紡績
糸あるいはフィランメトを巻付けた糸であるカバードヤ
ーンなどが好ましい。
本明細書にいうコンプライアンスとは、式(2)%式%
(2) (式中、Cはコンプライアンス、vOは内圧50mn+
Hgのときの測定血管の内容積、ΔPは内圧501mH
gから 150mmHgまでの100mmHg、ΔVは
内圧so+imhgから150++++nHgまでの間
に増加する測定血管の内容積である)で定義されるもの
である。
実際の測定は閉鎖回路に測定血管を挿入し、微量定量ポ
ンプを用いてこの回路に液体を注入し、注入液量と回路
内の圧力の変化とを測定し、式(aからコンプライアン
スを求める。有孔性を有する人工血管のコンプライアン
ス測定では、プレクロッティングなどにより、胃壁の連
通孔を塞いだのち測定すればよい。
生体血管のコンプライアンスは、動脈、静脈、血管の口
径などによって異なる。したがって、人工血管として好
ましいコンプライアンスは、人工血管の口径や使用部位
などによって異なり、−概には決められないが、本発明
の人工血管はそれぞれの生体血管に近似したコンプライ
アンス、たとえば01〜0.8のコンプライアンスを有
することが好ましい。小口径動脈用人工血管としては、
とくに0.1〜0.5のコンプライアンスを有すること
が好ましい。
つぎに本発明の人工血管の製造方法について説明する。
本発明の人工血管は造孔剤および(または)9点を有す
るエラストマー溶液を心棒上にコーティングしたのち、
凝固液に該心棒を浸漬する操作を1回または2回以上繰
返すことによって製造することができる。空孔率は造孔
剤の粒径とm、エラストマー溶液の溶媒組成、凝固液の
種類などによって調節することができる。管壁内側部分
の空孔率を高くするためには、内側部分を形成する前記
操作の際にこれらの条件を調節すればよい。
繊維で構成された管状物で補強するばあいには、前記操
作のいずれかの段階でm雑で構成された管状物を前記心
棒上に存在させることにより、製造することができる。
本発明に用いるエラストマー溶液は、■造孔剤を有する
溶液、■曇点を有する溶液、■造孔剤と9点を有する溶
液に分類できる。
■の造孔剤を含有するエラストマー溶液は、造孔剤とエ
ラストマーとエラストマーを溶解する溶媒(以下、良溶
媒という)を必須成分とし、造孔剤が均一に分散されて
いる。該造孔剤は1〜250%(造孔剤/エラストマー
容f1%、以下同様)が好ましく、さらに20〜200
%が好ましく、とくに50〜150Xが好ましい。この
溶液が凝固液に浸漬されると良溶媒と凝固液の置換によ
り、エラストマーが析出する。えられたものから造孔剤
を溶解除去することにより、本発明の人工血管の多孔体
部分をうろことができる。必要に応じて、良溶媒とはよ
く混和するがエラストマーを溶解しない溶媒〈以下、貧
溶媒という)を、エラストマー溶液の凝固速度、多孔体
構造などを調節する目的で添加してもよい。
■曇点を有するエラストマー溶液はエラストマーと良溶
媒と9点を形成するために必要な借の貧溶媒とを必須成
分とする。9点とは島分子が溶解している状態からコロ
イド状に析出する、つまり相変化を起こす温度である。
この溶液は曇点渇度以下で取扱うと均一なコーティング
が難しく、多孔体構造をえがたい傾向にあるので、該溶
液を9点を超える温度に保って心棒上にコーティングし
たのち、ただちにあるいは相変化を生じさせたのち分点
温度以下の凝固液に該心棒を浸漬するのが好ましい。こ
の操作により、コーティング層でのエラストマー溶液の
相変化と凝固液中でのエラストマーの析出とを同時に、
あるいは順々に生じさせることができ、多孔体構造部分
をうることができる。
■の造孔剤と9点を有するエラストマー溶液は、造孔剤
とエラストマーと良Fil媒と9点を形成するために必
要な量の貧溶媒とを必須成分とする。この溶液は■の溶
液と同様にしてエラストマーを析出させたのち、造孔剤
を溶解除去することにより本発明の多孔体構造部分をう
ることができる。
本発明に用いる造孔剤は良溶媒に不要なものであり、製
造した人工血管から除去できるものである。該造孔剤の
粒径は1〜100−が好ましく、さらに10〜74−が
好ましく、とくに20〜50廓が好ましい。このような
造孔剤の例としては、たとえば炭酸カルシウム、グルコ
ース、デンプン、カゼイン、コラーゲン、ゼラチン、ア
ルブミンなどがあげられる。
本発明に用いる良溶媒は、エラストマーの種類によって
変化するので一概には決定できないが、たとえばエラス
トマーがポリウレタン系エラストマーのばあいにはN、
N−ジメチルアセトアミド、N、N−ジメチルホルムア
ミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジオキサン、テト
ラヒドロフランなどの溶媒があげられ、これらを単独で
用いてもよく、2種以上併用してもよい。
本発明に用いる貧溶媒は、良溶媒とはよく混和するがエ
ラストマーを溶解しない溶媒であればよく、たとえば水
、低級アルコール類、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、1.4−ブタンジオール、グリセリンなど
があげられ、これらを単独で用いてもよく、2梗以上併
用してもよい。
本発明に用いる凝固液は、実質的に貧溶媒であればよい
。たとえば水、低級アルコール類、エチレングリコール
、プロピレングリコール、1.4−ブタンジオール、グ
リセリンなどがあげられ、これらを単独で用いてもよく
、2種以上併用してもよい。
本発明に用いる心棒は、エラストマー溶液に溶解しない
限りとくに限定されるものではなく、たとえば表面が滑
らかなガラス捧、テフロン棒あるいはステンレス棒など
が好適に使用される。
また心棒のかわりに任意の形の型を用いることにより、
管状の成型物以外の各種の医療成形体を製造しうること
はいうまでもない。たとえば型として平板を用いれば膜
状の成形体かえられ、これは人工皮膚などに利用しうる
繊維で構成された管状物を心棒上に存在させる方法とし
ては、繊維で構成された管状物で心棒を覆う方法や、r
a雑やIl維からなる帯状物などを管状構造になるよう
に心棒上に巻き付ける方法が最も代表的である。IIN
で構成された管状物は、心棒上に直接存在させてもよい
し、エラストマーが析出した心棒上に存在させてもよい
が、エラストマーが析出した心棒上に存在させたのち、
エラストマー溶液のコーティングとエラストマーの析出
を1回または2回以上行なう方法が好ましい。
このようにしてえられた本発明の人工血管は、つぎのよ
うな優れた性質を有している。
■人工血管の器質化に役立つ有孔性を有する。
■血液接触面が血液適合性に優れている゛。
■コンプライアンスが生体血管に近似している。
さらに、本発明の人工血管の管壁はエラストマーで構成
された多孔体からなり、必要に応じて繊維で構成された
管状物で補強された構造物であるため、つぎに示すよう
な有用な性質をも併有する。
■縫合針の貫通性がより、綴金が容易である。
■縫合針の貫通孔が自己閉塞する。
■血圧のかかった実際の使用状態では結節を生じ難い。
■耐久性に優れている。
このような性質を有する本発明の人工血管は、開存性に
優れ、また血行再建手術時の作業性にも優れている。
したがって本発明の人工血管は、動脈や静脈などの血行
再建手術にあたって、人工血管、バイパス用人工血管、
バッチ用材料に使用しうるとともに、ブラッドアクセス
などにも使用することができる。さらに0.1〜0.8
のコンプライアンスを有する動脈用人工血管として用い
ることが好ましい。とくに、現在臨床に使用する人工血
管が存在しない0.1〜0.5のコンプライアンスを有
し、内径的1〜6mの小口径動脈用人工血管として用い
ることが好ましい。それゆえ、膝から下の動脈の血行再
建や大動脈−冠状動脈バイパス用人工血管として、好適
に使用しうる。
また本発明の人工血管は、尿管などの生体の柔らかい管
状物の代替えとしての使用も可能である。
つぎに実施例を用いて本発明の人工血管を説明する。
実施例1 4.4−ジフェニルメタンジイソシアネート27.35
部く重ω部、以下同様)とポリオキシテトラメチレング
リコール(分子12000) 54.7部を用いてプレ
ポリマーを合成したのち、エチレングリコール4,75
部と両末端ポリエチレングリコールポリジメチルシロキ
サン(両末端のポリエチレングリコールの平均分子信6
81、ポリジメチルシロキサンの平均分子11040)
 13.2部を用いて鎖延長を行ない、主鎖にポリジメ
チルシロキサンを含有するセグメント化ポリウレタンを
合成した。
えられたポリウレタンの抗張力は350に9/crI、
伸びは670χであり、ジスマンプロットから求めた臨
界表面張力は28tjyn/cittであった。
ジオキサン60m1とN、N−ジメチルアセトアミド3
0−との混合溶媒に、粒径30f以下のカゼイン15g
をホモジナイザーで攪拌分散させ、ついで前記ポリウレ
タン10gを加えて攪拌溶解させた。
この分散溶液に直径3Mのガラス棒を浸漬したのち取出
し、ガラス棒上に前記分散溶液を均一にコーティングし
た。この心棒をエチレングリコールに浸漬し、エラスト
マーを析出させた。
のちに記載する人工血管の内側表面から約100証の厚
さの部分の空孔率は、この段階の空孔率を測定したもの
である。
カゼイン量が10gであり、その他の組成は前記分散液
と同じ分散液を用いて前記操作をさらに3回繰返した。
充分にエラストマーを析出させのち、水洗を行ない、ガ
ラス棒を抜取り、管状の構造物をえた。この管状の構造
物をpH13,5の水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し、
カゼインを抽出除去し、最後に充分水洗を行ない、本発
明←よる人工血管をえた。
えられた人工血管は内径3H1外径約4,1厘であった
。この人工血管を走査型電子顕微鏡で観察したところ、
内側表面には約20泊の円形〜楕円形の孔が数多く存在
し、外側表面には約1〜10−の円形ないし不定形の孔
が存在した。胃壁新面は網目状構造であった。
式(1)から求めたこの人工血管の空孔率は、人工血管
の内側表面から約100通の厚ざまでの部分の空孔率が
約88%であり、人工血管全体の空孔率は84%であっ
た。
つぎにこの人工血管に12(HnmHgの水圧で透水量
を測定したところ、人工血管の内側表面1 ci当り1
分間に約50−の水が人工血管の外側表面に浸透し、有
孔性を有することがわかった。
つぎにこの人工血管を生血でブレクロッティングしたの
ち、長さ8 cmに切って、閉鎖回路に挿入し、1スト
ローク0.05耐送液する定債ポンプで牛のAct)血
液をこの閉鎖回路に送液して、内圧の変化を測定した。
定母ポンプのストローク数と内圧の変化とから、式(2
)よりコンプライアンスを測定したところ、0.40で
あった。
つぎにこの人工血管を雑種成人の大腿動脈に約7 cm
の長さで移植したところ、2力月以上の開存性を示した
またこの人工血管は、任意の箇所で切断しても切断部分
がほつれることはなく、縫合性にも優れ、縫合針の貫通
孔は針を除くと自己閉塞した。また該人工血管は、内圧
が50〜150mmHg存在する状態で結節を生じ雌い
傾向にあった。
以上のことからこの人工血管は優れたものであり、とく
に小口径動脈用人工血管として優れていることがわかる
実施例2 実施例1と同じ操作で人工血管を造る際に、ガラス棒を
分散溶液に浸漬する4回目の操作の前に、10デニール
のスパンデクスに50デニールのテトロンUNを巻付け
たカバードヤーンを用いて24針のリボン編機で編んだ
直径約4#1lIIの管状物をエラストマーが表面に析
出しているガラス棒上にかぶせた。その他の操作は実施
例1と同様に行ない、本発明の人工血管をえた。
えられた人工血管は内径3 tm 、外径的4.5NR
であった。式(1)から求めたこの人工血管の空孔率は
、人工血管の内側表面から約100麿の厚さまでの部分
の空孔率が88%であり、人工血管全体の空孔率は85
%であった。
実施例1と同じ方法で測定したコンプライアンスは0.
3であり、透水口は約40idであり、引張試験機(■
島津製作所製の島津オートグラフAG−200OA >
で測定した応力−歪曲線は、生体血管のそれに近似して
いた。
つぎにこの人工血管を雑種成人の大腿動脈に約7CDI
の長さで移植したところ、2力月以上の開存性を示した
実施例3 実施例1記載のポリウレタン15gをN、N−ジメチル
アセトアミド55−とプロピレングリコール30I!r
1との混合溶媒に10℃で攪拌溶解した。この溶液の分
点は約40℃であった。
直径3Mのガラス棒を、70℃に保った前記溶液に浸漬
したのち取出し、ガラス棒上に前記溶液を均一にコーテ
ィングした。コーティング層が白濁するまで空気中に放
置したのち、15℃の水にガラス棒を浸漬し、混合溶媒
を水で充分置換した。そののちこの操作をさらに2回繰
返し、充分水洗を行なったのち、ガラス棒を扱取り人工
血管をえた。
えられた人工血管は内径的3#、外径的4/Mであった
。この人工血管を走査型電子顕微鏡で観察したところ、
内面には最大径約10証の楕円形の孔がほぼ均一に存在
した。管壁断面は網目状構造であった。実施例1と同じ
方法で空孔率、有孔性およびコンプライアンスを測定し
たところ、空孔率80%、有孔性10d/ cd−mi
n 、:]ンツブライアンス0.3であった。
この人工血管を雑種成人の大腿動脈に約7cmの長さで
移植したところ、2力月以上の開存性を示した。
〔発明の効果〕
本、発明の人工血管は有孔性、生体血管に類似したコン
プライアンスおよび血液適合性に優れた血液接触面を併
有するという特徴を有するため、開存性に優れており、
現在行なわれている血行再建手術用の人工血管としては
もとより、現在臨床に使用されていない小口径動脈用人
工血管としても使用可能である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 管壁がエラストマーで構成された多孔体からなり、
    空孔率が95〜75%である人工血管。 2 管の内側表面から少なくとも30μmまでの厚さの
    部分の空孔率が95〜80%であり、前記部分の外側の
    部分の空孔率が該少なくとも30μmまでの厚さの部分
    の空孔率よりも小さい特許請求の範囲第1項記載の人工
    血管。 3 繊維で構成された管状物で補強された特許請求の範
    囲第1項記載の人工血管。 4 コンプライアンスが0.1〜0.8である特許請求
    の範囲第1項記載の人工血管。
JP60187137A 1985-08-26 1985-08-26 人工血管 Granted JPS6247363A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01250249A (ja) * 1988-03-31 1989-10-05 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd ブラッドアクセス用人工血管

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH01250249A (ja) * 1988-03-31 1989-10-05 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd ブラッドアクセス用人工血管

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