JPS6247309B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は複写機等のトナー捕集装置に関するも
のである。

従来のこの種のトナー捕集装置は高圧DC電極
と接地電極（−DCでも可）間にトナーを通過さ
せることにより成されていた。

かかる従来の静電集塵装置では粉塵捕集面は常
に清浄に保たないと集塵能力が著しく減少するも
のであつたし、また、DC高電圧を用いる多円板
体集塵装置（特開昭50−94928号）では隣接する
円板を交互に異極性としなければならないので隣
接円板間の絶縁及び一枚おきの導電のために構造
的に非常に複雑なものになり、高価なものになつ
ていた。

本発明は上記の事情に鑑みなされたものであつ
て、その目的とするところは従来のDC高電圧を
用いる集塵装置より高効率の集塵をより低い電圧
で得ることができるしまた捕集面を常に清浄にす
る必要がなくブレードがラフな寸法でもよく、し
かも構造的に簡単で安価なトナー捕集装置を提供
することにある。

以下、本発明を図面を参照して説明する。

本発明の原理を第１図乃至第４図により説明す
る。

AC電圧２〜5KV RMS（実効値）、円板ａの端
と電極板ｅに形成した絶縁層ｂ間の距離を１mm以
下とするとこの間にコロナ放電が発生し、第３図
に示すようなイオン風ｃが生じる。また、円板ａ
と絶縁層ｂに囲まれた空間では絶縁層ｂ側の方が
電界密度が高くかつイオン風ｃも強い（コロナ放
電の大部分は円板ａの外周辺で行なわれるた
め）。

この空間に浮遊粉塵（トナー粒子）を流入させ
るとACコロナ放電によるイオンによつて粉塵粒
はプラス又はマイナスのいずれかに帯電される。

そして、異極性粒子がカツプルとなつて電界及
びイオン風ｃの最も弱いシヤフト部ｄに付着捕集
される（第４図参照）。

なお、トナー飛散力が円板ａ外周辺で働くた
め、イオン風ｃと同方向に粒子飛散運動による粘
性流が働き、空気流は増巾されると共に絶縁層ｂ
面には前記飛散力が働くため、この面への粉塵付
着は無い。

また、当然のことであるがAC電源をホツト
側、アース側に逆にしても効果は同じである。

なお、円板形状（円板ａ）としているのはこれ
に捕集されたトナーを掻き落す清掃部材（ブレー
ド）と相対運動を行なうために円板ａを回転させ
ることを考慮したためで捕集効果とは余り関係な
い。

また、絶縁層ｂは必須の要件ではない。

円板ａと電極板ｅとの間でマーク放電が生ずる
ような場合にはこれを防ぐためいずれか一方に設
けることが望ましい。

第５図に示すものは本発明の一実施例である。

図面中１は感光体であり、１１はクリーニング
ステーシヨンである。

クリーニングステーシヨン１１にはブラシ収容
部１２とロール収容部１３とオーガー収容部１４
とが形成してあり、ブラシ収容部１２にはクリー
ニングブラシ２が、ロール収容部１３には集塵ロ
ール４が、オーガー収容部１４にはオーガー８が
それぞれ設けてある。

前記集塵ロール４は第６図に示すようにシヤフ
ト１５に複数枚の円板１６を所定の間隔をおいて
形成したものであり、円板１６で電極列Ａを形成
している。

クリーニングステーシヨン１１のハウジングカ
バー１７には複数のブレード７が固設してあり、
ブレード７は集塵ロール４の円板１６間に挿入し
てある。

また、ハウジングカバー１７には前記電極列Ａ
の周面と所定の間隙（0.5〜１mm）を存して配置
された電極板５が取付けてあり、電極板５の内面
には絶縁層６が形成してある。

図面中３はフリツカーバー、９はフイルター、
１０はフアンである。

前記電極列Ａと電極板５との間には交流電圧が
印加されている。

しかして、感光体１上の未転写残留トナーはク
リーニングブラシ２により清掃されフアン１０の
吸引力によりトナー浮遊気流は集塵ロール４側へ
流入する。

この流入したトナー粒子は上述した原理により
集塵ロール４の円板１６、シヤフト１５の表面に
付着捕集される。

捕集されたトナーはブレード７により掻き落さ
れ、オーガー８によりクリーニングステーシヨン
１１外に排出される。

また、集塵されずに微量に残つたトナーはフイ
ルター９に捕集される。

なお、中板１６とシヤフト１５と絶縁層６で囲
まれた部分は断面正方形に近い方が効率がよくそ
の一辺は電圧をAC2KVRMSとした場合10mm前後
がよい。

また、第７図のように集塵ロール４が感光体１
に対向したタイプのものにおいて、第８図に示す
ように集塵ロール４が感光体１に近接したものの
場合は、集塵ロール４の電極列Ａに間隙を存して
設けられた電極板５の端部を絶縁処理２０して電
極列Ａをアースするか、また、第９図に示すよう
に集塵ロール４が感光体１より離れている場合に
は電極列Ａをホツトとし電極板５をアースにしな
ければならない。これは感光体１上の画像への影
響を避けるためである。

本発明は以上詳述したようになるから、従来の
DC高電圧を用いる集塵装置より高効率の集塵を
より低い電圧で得ることができる。

また、従来の集塵装置では捕集面を常に清浄に
保たないと集塵能力が著しく減少するが本発明装
置においては捕集面に５mm程度の厚さで捕集して
も能力低下は殆んど認められないのでブレードは
非常にラフを寸法で良い。

更に従来のDC高電圧を用いる多円板体集塵装
置では前述したように構造的に非常に複雑となり
高価なものになるが本発明装置は全ての電極列と
これらを支持するシヤフトが導通であるため非常
に安価なものになる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図は本発明の原理説明図、第５
図は本発明一実施例の構成説明図、第６図は第５
図−線に沿う断面図、第７図乃至第９図は本
発明の他の実施例の構成説明図である。 ５は電極板、Ａは電極列。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ トナーを含む空気の流通路にこの空気流を妨
   げぬよう集塵ロール４のシヤフト１５に所定の間
   隔で固着した複数の円板１６からなる電極列Ａ
   と、この電極列Ａの周面と所定の間隙を有し電極
   列Ａに沿つて配置した絶縁層６を有する電極板５
   と、捕集されたトナーを掻き落すブレード７とよ
   り成り、前記電極列Ａと電極板５との間に交流コ
   ロナ放電が生じるように交流電圧を印加したこと
   を特徴とするトナー捕集装置。