JPS6244792Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は被洗滌物を洗滌槽からの出し入れ容易
とした洗滌装置に係るもので、従来洗滌装置への
被洗滌物の出入は人手により行なわれる場合が多
く、機械を用いる場合も、洗滌装置とは別個に形
成した運搬装置により行なわれ、被洗滌物の洗滌
槽からの出入に極めて多くの労力と人手を必要と
するものであつた。

本考案は上述の如き欠点を除去し被洗滌物の洗
滌槽への出入を容易としたものであつて、丸型被
洗浄物又は丸型洗滌篭を用いる洗滌作業に於て特
に有効なものである。以下その一実施例を図面に
於て説明すれば、１はエアシリンダー、オイルシ
リンダー、ピニオンラツク方式、チエーン方式等
で形成した上下動機構で、上端に突出した上下動
杆２の上端に、原動機３及びこの原動機３とＶベ
ルト４で接続した減速機５から成る原動体６の基
板７を連結固定している。８は上記原動機３の動
力を後に説明する洗滌機構に伝達するための動力
伝達体で、一実施例に於ては減速機５のベベルギ
アー９に上端ギアー１０を噛合わせた回動シヤフ
ト１１により構成し、基板７にこの回動シヤフト
１１の上端を固定し前記上下動機構１の上下動方
向と挿入間隔１３を介して平行に位置した筒状の
連結管１４内に軸受１５，１６を介して回動自在
に固定している。１７はこの連結管１４の下端方
向略直角に連結した支持杆で、上面に固定した受
板１８上に軸受２０，２１を形成し、この軸受２
０，２１により回動軸２２を回動自在に固定する
とともにこの回動軸２２一端のベベルギアー２３
を回動シヤフト１１の下端のベベルギアー２４と
合係合し、回動シヤフト１１を介して原動機３
の動力を回動軸２２に伝達している。２５はこの
回動軸２２の回転力をベルト２６を介して伝達さ
れるコンベアー機構２７の駆動軸で、受板１８上
の軸受２９に軸支されるとともに駆動輪３０を固
定している。３２はこの駆動輪３０と一体に回動
する従動輪で、ステンレスメツシユからなる移送
帯３３により駆動輪３０と連動している。３４は
移送帯３３の下面を保持する補助輪、３５は上記
コンベアー機構２７とともに連結体３６を構成す
る連結管１４に一端を固定した固定軸で、他端方
向をコンベアー機構２７の上面に臨ませて移送帯
３３の移送方向と直角に交差するよう位置してい
る。３７はこの固定軸３５に二つのリンク３８，
３９又は４０，４１を回動自在で且一方に偏倚し
て交差固定した保持体で、前記移送帯３３の幅と
略同一の間隔となるよう二組のリンク３８，３９
及び４０，４１を移送帯３３の上面に臨ませて位
置するとともに各リンク３８，３９及び４０，４
１の外端部方向の対向間隔に、固定軸３５と平行
に位置する保持ローラー４３，４４，４５，４６
を回動自在に連結固定する。

４７は上記保持体３７の上面に臨ませて位置し
た突出体で、固定部材４８を介して洗滌槽４９に
固定するとともにその位置を上下動機構１の最大
上昇点方向に於て保持体３７の上端保持ローラー
４３，４４が押圧され、下端保持ローラー４５，
４６の間隔を広くし、保持体３７を開放状態と
し、保持体３７と移送帯３３間に被洗滌物５０が
余裕をもつて位置し得る高さに形成する。５２，
５３は移送帯３３の移送方向両端に臨ませて洗滌
槽４９の両端外側に設けた被洗滌物５０移送用の
ベルトコンベアーで、移送平面を洗滌槽４９の上
端より少しく上方に形成する。５４は前記連結管
１４の下端側面に固定した回動自在の摺動コロ
で、洗浄槽４９の内壁面５５に接触し、連結体３
６の上下端を円滑に行えるよう構成する。

上述の如く構成したものに於て洗滌作業を行な
うには、上下動機構１を作動して原動体６及び連
結体３６を上昇し、コンベアー機構２７の移送帯
３３上面が洗滌槽４９の上面から少しく突出し、
ベルトコンベアー５２，５３の移送面と面一にな
る位置で停止し、被洗滌物５０を洗滌槽４９一側
端のベルトコンベアー５２から移送するとともに
原動機３を作動し、動力伝達体８、回動軸２２を
介して駆動軸２５に回転力を伝達し、移送帯３３
を移動させれば被洗滌物５０は移送帯３３の中央
部まで移動する。

この状態に於ては、前述の如く保持体３７は、
上端保持ローラー４３，４４を突当体４７に突当
て、下端保持ローラー４５，４６間を開放状態と
し、被洗滌物５０の移送帯３３上への移動に何等
支障を生じることがない。この被洗滌物５０の移
動後、原動機３を停止し、上下動機構１を下降方
向に作動すれば、突当体４７と保持体３７の上端
保持ローラー４３，４４との押圧が解除されるた
め、固定軸３５を支点としてリンク３８，３９，
４０，４１は閉止方向に移動し、丸型の被洗滌物
５０の上面両側を下端保持ローラー４５，４６が
保持するとともに上下動機構１の下降に伴つて被
洗浄物５０は第３図、第４図に示す如く洗滌槽４
９の洗滌液５６中に浸漬される。この状態で上下
動機構１を小刻みに上下動すれば、被洗滌物５０
は連結体３６とともに上下振動し、洗滌液５６と
被洗滌物５０との接触は良好となる。又この上下
振動と同時に若しくは別個に原動機３を作動すれ
ば回動シヤフト１１を介して回動軸２２を回動
し、移送帯３３も移動するから丸篭又は丸型の被
洗滌物５０は移動しようとするが、保持体３７の
下端保持ローラー４５，４６で上端両側を保持さ
れているため、移動することができず、回転を生
じる。この回転により被洗滌物５０と洗滌液５６
との接触を良好とし、洗滌効果を高めることが可
能となる。

洗滌液５６による洗滌作業を終了した後は、上
下動機構１によりコンベアー機構２７を、第１
図、第２図に示す如く作業開始前の位置まで上昇
させ、原動機３を作動してコンベアー機構２７を
動かし、被洗滌物５０を洗滌槽４９他側端のベル
トコンベアー５３上に移動する。

本考案に於ては上述の如く、洗滌に要する機構
と搬送機構とを兼ね備えたものであるから洗滌作
業を迅速に、しかも多くの人手を要することなく
行なうことが可能となる。又洗滌終了後の被洗滌
物を人手を要することなく取出すことが可能であ
るから、洗滌液に溶剤を用いる場合も安全な作業
が可能となる。また保持体の保持ローラーで被洗
滌物を収納した丸篭を保持し、コンベアー機構を
作動することにより回転し、被洗滌物と洗滌液の
接触を飛躍的に向上させることが可能となるもの
である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は上下動機構の上昇状態を示す断面図、第２図は
第１図のＡ−Ａ線断面図、第３図は上下動機構の
下降状態を示す断面図、第４図は第３図のＢ−Ｂ
線断面図である。 １……上下動機構、３……原動機、６……原動
体、２７……コンベアー機構、３５……固定軸、
３６……連結体、３７……保持体、４９……洗滌
槽、５０……被洗滌物。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下動機構に連結しこの上下動機構によつて上
   下動可能であるとともに原動機を有する原動体
   と、この原動体に一端方向を連結し他端方向に連
   結したコンベアー機構を上下動機構の作動に伴つ
   て洗滌槽の下底方向から上端方向まで自在に移動
   し得るとともにコンベアー機構を原動機の動力で
   作動する連結体と、この連結体に固定した固定軸
   に回動自在に軸支され連結体の下降時には対峙間
   隔を被洗滌物の保持方向に閉止するとともに連結
   体の上昇時には対峙間隔を被洗滌物の非保持方向
   に開放し外端部に回動自在の保持ローラーを設け
   た保持体とから成ることを特徴とする洗滌装置。