JPS6243486A - 炭化水素原料の脱水素化法 - Google Patents

炭化水素原料の脱水素化法

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JPS6243486A
JPS6243486A JP61131671A JP13167186A JPS6243486A JP S6243486 A JPS6243486 A JP S6243486A JP 61131671 A JP61131671 A JP 61131671A JP 13167186 A JP13167186 A JP 13167186A JP S6243486 A JPS6243486 A JP S6243486A
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reactor
catalyst bed
reactor effluent
effluent
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JP61131671A
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デニス ジョン ウォード
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は炭化水素の転化法に関するものである。特に、
本発明はアルキル芳香族炭化水素の接触脱水素化法に関
するものである。本発明の方法は好ましくはエチルベン
ゼンをスチレンに脱水素化するのに利用される。本発明
は特に吸熱工程で一連の使用済触媒床間で所望する温度
に反応剤を再加熱する方法に関するものである。
本発明はまた水素の燃焼によって反応剤を加熱するのに
選択的水素酸化触媒を使用することに関するものである
炭化水素の脱水素については従来技術に充分に開示され
ており、脱水素によって非環式及び芳香族炭化水素の両
方がその対応する飽和度の少ない生成物に転化される。
たとえば、脱水素はエチルベンゼンからスチレンを製造
するのに商業的に行われており、このポリマー先駆体の
かなりの需要を満たしている。スチレン生成物はそれ自
体で重合するか、ブタジェン、インプレン、アクリロニ
トリル等と共重合される。アルキル芳香族炭化水素を生
成するアルキル化工程と合体される。
ダブりニー・エヌ・ルート(W 、 N 、 Root
)等の米国特許第3,515,766号及びディー・ジ
ェー・ワード(D 、 J 、 Ward)の米国特許
第3,409,689号はエチルベンゼンなどのアルキ
ル芳香族の接触蒸気脱水素法についての代表的従来技術
を開示している。これらの文献は、過熱して蒸気を炭化
水素原料と混合し、付加的量の過熱した蒸気を一連の脱
水素触媒床間の反応剤と混合することを開示している。
これらの文献はまた主要工程が組入れられる全体の工程
流について開示している。米国特許第3,223,74
3号に開示されているように種々の触媒床で種々の脱水
素触媒が使用できる。
酸素を脱水素域に送り込み、脱水素反応中に放出される
水素と反応させ、それによって熱を発生させて水素を消
費することも従来公知である。この技術を利用した公知
の方法は脱水素域中に存在する原料または炭化水素生成
物より水素を選択的に酸化する水素酸化触媒を利用して
いる。たとえば、アール・ライトマイアー(R。
E 、Re1t+oeier)等の米国特許第3,43
7,703号は酸化触媒と脱水素触媒とを混合した「均
質触媒系」または「多層体系」と称する個々の触媒床を
層状にした系のいずれかを利用した脱水素工程を開示し
ている。同様にジエー・シー・メンデルソーン(J 、
 C、Mendelsohn)等の米国特許第:3,8
55,330号は一連の脱水素触媒床及び酸化触媒床を
使用した脱水素工程を開示している。
この文献によれば、酸素は好ましくは炭化水素原料の実
質的転化後にのみ導入される。この文献では、酸素は脱
水素触媒と接触されず、加えられた酸素の大部分または
全部は酸化触媒床中で消費されるのが好ましいとしてい
る。
ジェー・アール・グーブリキアン(J、R。
a hublikian)等の米国特許第3,502,
737号はエチルベンゼンの脱水素法を開示しており、
酸素の存在欲を注意深くコントロールし、反応域で使用
する蒸気を減少されせことによって触媒活性及び触媒安
定性を保っている。空気などの酸素含有ガスは注意深く
コン1〜ロールされた形態で最初及び中間点の両方にお
いて供給される。
この文献は、水素酸化触媒及び脱水素触媒の物理的混合
物を含む触媒系の使用を開示しているに過ぎず、酸素の
存在は脱水素触媒の触媒活性面の表面上における炭素の
析出を防止するのに役立たせている。
ビー・ブイ・ボラ(B 、 V 、 Vora)の米国
特許第4,376.225号は部分的中間再加熱の手段
として選択的に水素を燃焼する接触脱水素法を開示して
いる。この選択的燃焼は従来の間接的熱交換の後に行わ
れる。これは脱水素触媒の入口付近で行われ、反応剤を
高温に保つ時間を最少にし、それによって熱劣化反応を
最少にしている。
シー・ロー(c,Lo)等の米国特許第3,904,7
03号は脱水素触媒及び酸化触媒の層を交互にした脱水
素法を開示している。この文献はそれぞれの酸化触媒層
の後に吸着層を挿入して酸化触媒層で生じる水を除去す
ることによって性能が改善されることを開示している。
この吸着剤は周期的触媒再生工程中に再生される。周期
的に再生される触媒による脱水素中に放出される酸素が
酸素源として使用されるので、空気を酸素源として工程
に添加することはない。
本発明は、間接的熱交換または蒸気の添加を採用して必
要な中間加熱を行っていた従来の脱水素法を、中間再加
熱の改良された酸化再加熱形態に改造する方法を提供す
るものである。本発明の方法は従来の中間加熱の間接的
熱交換法に比較して収率及び転化率の両方が改良されて
いる。本発明はまた種々の脱水素触媒を選択的に利用す
ることによって改良された触媒作用を得る効果がある。
本発明においては、小さな脱水素触媒床が、再加熱工程
で使用される選択的水素酸化触媒床に隣接して設置され
ている。この形態で、反応剤は脱水素触媒と接触し、酸
化触媒床を出たら直ちに冷却される。この工程を経過し
た後にのみ、反応剤は導管を通じて主要脱水素触媒床に
運ばれる。従って不純物を発生させる熱的に促進される
反応は、最初の冷却の前の帯留時間を短縮し、主要脱水
素工程の前に反応剤がさらされる温度を低くすることに
よってできるだけ最小限にとどめられる。
本発明の実施形態は、炭化水素原料の脱水素化法におい
て。
(a)炭化水素原料を含む原料流を第1反応器に通し、
そこで前記原料流を脱水素条件下で第1脱水素触媒床と
接触させ、前記炭化水素Ifi料、不飽和炭化水素生成
物及び水素を含む第1反応器流出流を生成する工程; (b)前記第1反応器流出流を第1導管を通じて第2反
応器に輸送し、そこで酸素を混合して、前記第1反応器
流出流の加熱を行って水素の酸化を促進する条件下で前
記第1反応器流出流を選択的水素酸化触媒床と接触させ
、しかる後その第1反応器流出流を前記選択的水素酸化
触媒床に隣接する第2脱水素触媒床と接触させて、炭化
水素原料、不飽和炭化水素生成物及び水素を含む第2反
応器流出流を生成する工程;(c)前記第2反応器流出
流を第2導管を通じて第3反応器に輸送し、そこで前記
第2反応器流出流を、前記第2脱水素触媒床より大きい
、脱水素条件に保った第3脱水素触媒床と接触させて、
炭化水素原料、不飽和炭化水素生成物及び水素を含む第
3反応器流出流を生成する工程;及び (d)前記不飽和炭化水素生成物を回収する工程を有す
る炭化水素原料の脱水素化法を特徴とする。
ここで、主要脱水素反応器である第1及び第3反応器は
酸化触媒を含まないので好ましい。
炭化水素、特に芳香族炭化水素の脱水素法は広範囲に商
業的に使用されている。たとえば、エチルベンゼンを脱
水素することによって多量のスチレンが製造される。こ
の結果得られるスチレンはそれ自体で重合されるか、ま
たはブタジェン、イソプレン、アクリロニトリル等と共
重合される。同様に脱水素される他の芳香族炭化水素の
例としては、ジエチルベンゼン、エチル1−ルエン、プ
ロピルベンゼン及びイソプロピルベンゼン等がある。接
触脱水素はエタン、プロパン、 ブタン及びC7〜Cユ
、パラフィンなどの非環式炭化水素をその対応するモノ
オレフィンに転化するのにも利用できる。しかしながら
、現在商業的に利用されている脱水素工程の大半はエチ
ルベンゼンの脱水素であり、本発明も主としてエチルベ
ンゼンの脱水素について記載する。これは−例として述
べるのであって1本発明の範囲を狭める意図はなく、他
の炭化水素、二環式化合物などの違った環状構造物を対
象から締出す意図は全くない。
脱水素反応は高度に吸熱反応である。従って、反応剤が
触媒床を通過すると1反応剤の温度が低下する。反応の
吸熱は温度を低下させ1反応剤を所望する温度範囲の外
にはずしてしまう。
実際上1反応剤は商業的に望ましい速度で所望する反応
を行うことができなくなるほど冷却されてしまう。従っ
て、反応剤を単一の脱水素触媒床と単に接触させるだけ
では、−回の操作での所望する商業的に必要な転化率が
達成できない。このため、通常商業的には中間段階で再
加熱が行われる。中間再加熱において、第1触媒床の反
応剤流出物は再加熱することによって、第2触媒床の所
望する入口温度まで加熱される。
この再加熱は高温蒸気(スチーム)を第1触媒床から出
て来る反応剤流と混合するなどして直接的熱交換によっ
て行われる。これによって、所望する加熱が達成できる
が、高温蒸気を製造するための設備費がかかるなど多く
の欠点がある。また、これによって蒸気の量が多くなり
、これは流出流からアルキル芳香族炭化水素生成物を回
収するために凝縮させなければならず、反応域を流れる
全体に物質量が多くなり、そのため反応域内を所望する
低さの圧力に保つのが難かしくなる。
中間再加熱の別の方法は間接的熱交換を利用することか
らなる。この方法では、脱水素域からの流出物は熱交換
器に送られ、そこで加熱され、しかる後その反応剤は後
の脱水素域に送られる。この間接的熱交換法で使用され
る高温流としては、高温蒸気、燃焼ガス、高温工程流、
その他容易に人手し得る高温流体等がある。この中間加
熱法では反応剤を希釈しないが、系の圧力降下をもたら
し、反応剤を不必要な高温にさらす恐れがある。
中間加熱の第3の方法は酸化再加熱法である。
これは従来商業的に行われていなかった新規な方法であ
る。酸化再加熱法を推進する理10よ、脱水素工程で発
生する水素を燃焼させることによって脱水素工程で有利
な2つの機能を発揮することが認められたためである。
第1に、水素の消費は、脱水素反応の平衡を脱水素の量
が増加するように有利に導くことである。第2に。
水素の燃焼が、反応剤を所望する脱水素条件に再加熱す
るのに充分な熱を放出することである。
酸化は好ましくは、貴重な原料及び炭化水素生成物の酸
化または破壊燃焼に比較して、水素の酸化を選択的に促
進する触媒の存在下で行われる。この中間再加熱の選択
的燃焼法は、より経済的な脱水素法を提供する。従って
、この酸化再加熱は、所望する中間加熱を行う方法とし
て、間接的熱交換に取って代わることが予想される。
従って、大多数の現存するアルキル芳香族脱水素装置が
間接的熱交換から酸化再加熱中間加熱に転換するであろ
う。
本発明の目的はこの転換法、または現存する脱水素装置
を改造する方法を提供することである。本発明の目的は
また、現存するアルキル芳香族脱水素装置への処理能力
を高める方法を提供することである。本発明のさらに別
の目的は、中間再加熱中に起こる反応剤が熱的に劣化す
る量を減少させることである。
本発明のこれら及び他の目的は、隣接する選択的酸化触
媒床及び脱水素触媒床を有する別々の中間反応器を使用
することによって達成される。この中間加熱反応器中の
酸化触媒の量は反応剤流の必要な再加熱を行うのに充分
な量である。この中間加熱反応器中の脱水素触媒の量は
、選択された操作条件下で、次の段階の脱水素工程で望
まれる適切な限られた量である。すなわち、中間反応器
中で存在する脱水素触媒の量は、望ましくない熱的反応
を最小限にとどめる温度に反応剤を冷却し、しかも後の
脱水素触媒床での脱水素反応が望ましく行われるのに適
切な高い温度が保たれるように、脱水素反応を行うのに
充分な量である。
本発明は、商業的エチルベンゼン脱水素装置を、中間加
熱の間接的熱交換法から中間再加熱の燃焼再加熱法に転
換することによって、改良する方法を提供するものであ
る。このような改良法における最も簡単な方法は従来使
用された間接的熱交換手段の代わりに選択的酸化触媒床
を使用することである。本発明はこの2つの方法を単純
に交換し、改良を加えたものである。
熱交換器の代わりに酸化加熱法を単に採用しただけでは
、従来の間接的熱交換法における過熱及び長期熱帯省時
間の問題が残存する。本発明によれば1選択的酸化触媒
床と密接に接触した脱水素触媒床を提供することによっ
て、熱的クランキング反応を防止するのに充分なほど再
加熱反応剤を速やかに冷却することができる。
これによって、後述するように、生成物の品質を高め、
収率を高めることができる。第2に、選択的水素酸化触
媒に隣接して設置された脱水素触媒は、後続する脱水素
反応器に従来存在した触媒に付加的に加えたものである
。従って、工程中に使用される脱水素触媒の全体量は増
加する。これによって、後続する触媒床で反応を一段と
進めさせることが可能であり、工程の全体の転化率が改
良される。
本発明によって提供される第3の利点は、脱水素反応が
行われるような反応条件に触媒を適切に選択することが
できることである。さらに本発明の方法では、高温に耐
える触媒及び/又は良好な高温選択性を有する触媒を再
加熱反応器に使用することが可能であり、同時にまた後
続する脱水素反応器において活性のより高い、恐らくそ
れだけ選択性の低い違った触媒を使用することが可能で
ある。添付図面について説明すれば、このことは触媒床
12に存在する触媒は触媒床16に存在する触媒と違っ
ていても良いことを意味する。このように、好ましい触
媒を選択し、その触媒を振作条件に適応するようにでき
ることによって商業的方法で選択率及ば転化率が改良さ
れる。
脱水素触媒によってもたらされる冷却効果は選択的水素
酸化触媒床の流出物を少くとも18下(10℃)冷却す
る。反応剤は好ましくは、この中間加熱反応器中に、酸
化触媒床に隣接して設置した脱水素触媒床を通過する間
に、27〜72下(15〜40℃)冷却される。 この
点に関して、前の脱水素反応器の流出物は1選択的水素
酸化触媒床を通過する間に約1148”F(620℃)
の温度に加熱されるのが好ましい、これらの反応剤が隣
接する脱水素触媒床を通り、そこで冷却された後、再加
熱反応器を後続する脱水素反応器に連絡する導管を通る
前に反応剤は約1130下(610℃)より低い温度を
有するのが好ましい。後続する脱水素反応器の入口温度
を充分に高く保つために、前記導管を流れる流出流は約
1076下(580℃)より高い温度を有するものでな
ければならない。
たとえば、第1反応器への原料流が約620℃の温度を
有する場合、この脱水素反応器の流出物は約540℃の
温度となる。 この流れはしかる後、再加熱または第2
反応器(第2反応器中の冷却を含む)中で約630℃に
加熱される。脱水素だけに使用される第3反応器におい
て、反応剤は約590℃に冷却される。 この第3反応
器の流出物は第4反応器(第2再加熱反応器)中で約5
75〜640℃に加熱され、しかる後最終的脱水素反応
器中で約640〜610℃に冷却される。
添付図面は本発明の好ましい実施態様の簡略化された概
略図である。この実施態様において、比較的高純度のエ
チルベンゼンの原料流をライン1を通じて工程に供給し
、しかる後ライン2を通じて運ばれる炭化水素循環流と
混合される。
この原料流と循環流との混合物は、必要に応じて、反応
剤を加熱するために間接的熱交換手段(図示していない
)を通しても良い。ライン3の混合物はしかる後ライン
4によって運ばれる高温蒸気(スチーム)の流れと一諸
にされ、この蒸気及びエチルベンゼンはライン5を通し
て第1反応器6に送られる。第1反応器6において、入
って来た蒸気及びエチルベンゼンは垂直の円筒状中央パ
イプの放射流反応器に流れ込む0反応剤はしかる後、環
状の脱水素触媒床7を水平に外側に向かって通る。この
ように脱水素促進条件下で接触させることによってエチ
ルベンゼン原料の一部はスチレン及び水素に転化される
この第1接触工程の生成物及び残留化合物は触媒床7の
外側の触媒保持スクリーンの周囲の環状空間に回収され
る。反応剤はしかる後この環状の反応剤回収空間から出
てライン8を通じて反応器1から取出される。
第1反応器で行われる脱水素反応によって反応剤は冷却
されるのでライン8を通じて流れる反応剤は下流の脱水
素触媒と接触させる前に加熱する必要である。本発明の
方法において、ライン8を流れる反応剤はライン22を
流れる少量の高温蒸気及びライン9を流れる空気などの
酸素含有ガスと混合される。残留エチルベンゼン、スチ
レン生成物、水素、蒸気及び酸素の混合物はライン10
を通じて再加熱反応器と称する第2反応器14に送られ
る。反応器14に送られた前記混合物は反応器の垂直軸
に沿って位置する中央パイプ空間を上向きに流れる。反
応剤はしかる後触媒保持スクリーンを通じて選択的水素
酸化触媒床11に向かって外側に向かって放射状に流れ
る。この触媒床中で起こる水素の選択的酸化によって水
素が消費され、この触媒床を通る全体の物質が実質的に
加熱される。従って、反応剤流中に存在するエチルベン
ゼンは、少くとも後の脱水素操作に望ましい入口温度ま
で加熱される。選択的水素酸化触媒床の流出物は別の触
媒保持スクリーンを通過して直ちに脱水素触媒床12に
入る。これらの2つの隣接する触媒床は、好ましくはそ
の間に位置する触媒保持スクリーンによって分離されて
いる。従ってこのように加熱されたエチルベンゼンは、
これ及び後の反応器における脱水素触媒と接触して望ま
しい程度の脱水素を達成するのに充分な温度で脱水素触
媒床12に入る。反応器14におけるこの接触によって
、増加された量のスチレン及び水素が生成する。触媒床
12の流出物は第3の触媒保持スクリーンを通って触媒
床の周囲の環状の反応剤回収空間に出て、しかる後上向
きに流れ、ライン13を通して第2反応器14から取出
される。
第2反応器14の流出物は、蒸気注入などの手段で中間
で加熱することなく、直接に第3反応器15に送られる
。これは第2脱水素触媒床の流出物は第3脱水素触媒床
に入るのに充分に望ましい高温になっているためである
。反応剤は第3反応器15に入り、そこで脱水素触媒床
16を放射状に通る。第3反応器15中でも、さらにエ
チルベンゼンはスチレン及び水素に転化される。
これによって第3流出流が生成し、ライン17を通じて
分離域18に送られる。分離域は好ましくは前述の文献
に記載されたのと同様な装置からなる。この装置におい
て、ライン17を通る化合物はまず間接的熱交換に処せ
られ、ライン17を通して分離域に入る水及びC6゛炭
化水素の大部分は凝縮される。水及び炭化水素はデカン
テーションによって分離され、その結果得られる炭化水
素流は多数カラム分留域に送られる。エチルベンゼン及
び/又はトルエンなどの他の環式化合物はライン2によ
って循環しても良い、ライン2の循環流は好ましくは原
料流と混合される前に間接的熱交換手段19で加熱され
て気化される。脱水素反応器中で生成する未燃焼水素及
びメタンまたはエタンなどの軽質留分はライン20を通
じて分離域から取出される。スチレン生成物はライン2
1を通じて回収される。
本発明の好ましい実施態様としては、原料流がエチルベ
ンゼン及び蒸気を含むものであり、前記エチルベンゼン
及び蒸気を含む原料流を第1反応器に通し、そこで前記
原料流を脱水素条件下iこ保った第1脱水素触媒床に通
して、エチルベンゼン、蒸気、スチレン及び水素を含む
第1反応器流出流を生成する工程(a);前記第1反応
器流出流を前記第1反応器の外部に位置する第1導管を
通して第2反応器に輸送し、そこで前記第1反応器流出
流を酸素含有ガスと混合し、しかる後前記第1反応器流
出流を605℃より高い温度に加熱して水素の酸化を促
進する条件下で前記第1反応器流出流を選択的水素酸化
触媒床と接触させ、しかる後前記選択的水素酸化触媒床
の流出流を、隣接する第2脱水素触媒床と直接に接触さ
せて、前記選択的水素酸化触媒床の流出物より、少くと
も10℃低い温度を有し、エチレンベンゼン、蒸気、ス
チレン及び水素を含む第2反応器流出流を生成する工′
p1(b);前記第2反応器流出流を前記第2及び第3
反応器の外部にある第2導管を通じて第3反応器に送り
込み、そこで前記第2反応器流出流を脱水素条件下に保
った第3脱水素触媒床と接触させて、エチルベンゼン、
スチレン及び水素を含む第3反応器流出流を生成する工
程(c);及びスチレン生成物を回収する工程(d)か
らなる。
−例として1選択的酸化触媒床の流出物は650℃の温
度を有し、隣接する第2脱水素触媒床中で520℃に冷
却される。温度が10℃低下することによって通常熱的
劣化速度が少くとも50%削減される。
これらの説明は本発明について可能なもののほんの一例
であって、これに本発明を限定すべきものではなく、本
発明はこの他いろいろと応用変化されることができるこ
とを理解すべきである。本発明を商業的に応用した場合
の一例としては、3つの別々の脱水素触媒床を有する商
業的規模の装置がある。この場合、5つの別個の反応域
を使用し、その中の2つは再加熱反応域である。また、
図面に示した環状の触媒床の代わりに、反応器内に円筒
状の触媒床を使用しても良い。選択性水素酸化触媒床に
供給する酸素混合物の供給法も変化させても良く、酸素
は再加熱反応器に供給する反応剤流と混合しても良く、
反応器内に設置した分流器によって供給しても良い。
比較例1 下記の例は現存するエチルベンゼンを脱水素する多数容
器を使用した方法を改造した操作を比較したものである
。先注する装置は添付図面に示した第2反応器14が無
い以外は、図に示したのと同様なものであり、その代わ
り、第1脱水素反応器6の流出物を加熱するのに燃焼ヒ
ーターその他の加熱手段を使用している。このような加
熱器は前述の米国特許第4,376.225号に開示さ
れている。新しい概念のものをテストするのに商業的規
模の装置を建設していたのでは実用的でないので、下記
の比較は、商業的規模のエチルベンゼン脱水素装置の設
計及び操作中に集めたデータ、酸化再加熱法のパイロッ
トプラントの研究結果及び多くの関連文献を考慮した工
学的計算に基づいてなされた。これらによって2つの方
式の相対的性能を正確に表現できる。
酸化再加熱を利用した従来法では、中間加熱器が図に示
した反応器14において選択的酸化触媒体11だけを設
置したものであり、反応器6の流出物を反応器15の所
望する入口温度(645℃)に加熱するよりも操作され
る。本発明の改良された方式では、反応器14は脱水素
触媒床12も設置している。両方の場合とき、反応器1
4への原料はエチルベンゼン5モル%、スチレン3.5
モル%、水素3.5モル%及び水88モル%を含有し、
0.7気圧(atm a、)の圧力を有する。
従来法では、反応器14の流出物は645℃の入口温度
で反応器15の脱水素触媒床に供給される。
脱水素触媒と接触する前のこの温度でのガスの帯留時間
は約15秒である1本発明の方法では、ガスは酸化触媒
床11を出た後0.05秒以内に脱水素触媒床12と接
触し、ライン13のガス流は反応器15の脱水素触媒と
630℃の入口温度が接触する。従来法では、酸化触媒
床の流出物は冷却される前にライン13、反応器14及
び15中での高温での帯留時間が長いので、より多くの
ベンゼン、トルエン及びキシレンを生成してしまう。従
来法ではベンゼン及びトルエンの生成率は本発明ノ場合
より46%大きい。このように副産物が多く生成してし
まうと目的とするものの収率が低下してしまう。さらに
、本発明の方法では、〇−キシレンの生成率が従来の場
合より半分以下に低下する。O−キシレンは分留によっ
てスチレンと分離するのが非常に難かしく、そのため0
−キシレンが生成すると、スチレン生成物の純度がそれ
だけ低下する。このように、本発明の方法では従来法よ
り生成物の品質及び収率の両方の面で秀れている。
この比較例は低圧操作での帯留時間についても説明して
いる。低圧操作は工程全体の圧力降下を防止するために
は大きな導管と適当なガス速度を必要とする。この長い
帯留時間中に非選択性熱反応が続けられる6本発明の方
法の効果を考えた場合、温度が10〜20℃低下するだ
けで熱劣化速度を174から176にすることができる
この温度低下を少くとも100倍の帯留時間の短縮と組
合わせた場合、2種の触媒床間の熱反応で生じる副産物
の全体量は著しく少くなる。
比較例2 市販の脱水素触媒46ホをそれぞれ含有する2つの反応
器を有するスチレン生成装置を使用して0.4メトリツ
ク・トン/時間(MTH)のトルエン及び0.5メトリ
ツク・トン/時間(MT)I)のスチレンを含有する4
7メトリツク・トン1時間(MTH)の原料並びに56
トン/時間の蒸気を処理する。それぞれの反応器の入口
温度は645℃であり、最後の反応器の出口圧力は約1
/2絶対気圧である。第2脱水素床の入口温度は、空気
11 MTI+を第1反応器の流出物と混合し、前記混
合物を特別の酸化触媒床を放射状に流して空気中の酸素
を第1脱水素反応器からの水素と選択的に反応させるこ
とによって達成される。この操作の結果、エチルベンゼ
ン33 MT)I(70%)がスチレン30.5 MT
Hに反応(転化)される。この操作を1年続けると第2
脱水素反応器の入口温度を徐々に高める必要があり、そ
の理由は酸化触媒と第2脱水素反応器との間の輸送ライ
ン中に生成する反応性熱反応生成物により不可逆的コー
クスが触媒床上に析出するためである。さらに、約0.
05 MTHの一エチルベンゼンが、前述の条件で輸送
ライン中においてベンゼン、トルエン及びその他の副産
物に転化し、最終的にはこの量は0.06 MTHに増
加する。
比較例3 この操作は、18rn’の放射状の脱水素触媒床を前記
特別の酸化触媒床に直接に隣接させた他は比較例2と同
じである。同一の原料を同一の第1反応器条件下で処理
し、同様に11 MTI+の空気を加えたところ、酸化
触媒床出口温度は645℃であったが、輸送温度は62
6℃であり、46m1の第2触媒床の通過後、同様な蒸
気、空気及び炭化水素原料の条件下で、 35.6 M
THのエチルベンゼンが反応して32.4 MTHのス
チレンが生成し、この値は比較例2の場合より約8%多
くスチレンが生成することを示している。さらに、この
脱水素触媒は輸送ライン中で発生するコークス先駆体の
址が比較的少ない(比較例の場合の2/3以下である)
ので、交換するまで2年操作が続けられる。また、前述
の条件下で、輸送ライン中でエチルベンゼンが他の副産
物に転化する損失量は約0.03 MTHである。
比較例4 空気の速度を13.5 MTHに高める以外は比較例2
と同じ条件及び触媒を使用して、実質的に全ての水素を
反応させたが、より高い温度は容易には生じなかった。
この条件での輸送パイプの温度は約660℃である。エ
チルベンゼンの転化量は34.6 MTHであり、32
.1にTHのスチレンが得られた。脱水素触媒は交換す
るまで6ケ月以下しか持続せず、これらの条件下で輸送
ラインにおいてエタルベンゼンが副産物に転化する損失
量は0.07 MTI(である。
結論として、前記例は、本発明によれば、高純度の生成
物が得られ、副産物の生成量が少なく、触媒寿命が長く
なることを実証しており、現在の装置の能力を実質的に
高めることを示している。
工程で使用する脱水素触媒の全体量を10以上の別々の
床に分割しても良いが、脱水素域は好ましくは2個また
は3個の触媒床からなり、中間に蒸気及び酸素供給蒸気
を添加または混合する手段を備えていた方が良い、この
適当な装置系については米国特許第3,498,755
号;第3,515゜763号;及び第3,751,23
2号に紹介されている。
触媒床は別々の反応容器に入れても良く、または全体の
大きな容器に囲まれていても良い、単一の全体の容器中
に重ねた形状で原料ガスが放射状に流れるようにした触
媒床を使用するのが好ましい。いずれにせよ、それぞれ
の反応器の流出物は上流及び下流の反応器の外部の導管
を流れる。従って、導管は少くとも部分的には。
触媒床を包囲する反応容器の外側に位置する。
ここで使用される「導管」とは従来の円筒形パイプを意
味し、容器内の内部構造物または内部通路を意味しない
。その正確な構造は現存する市販装置の改良形態または
新規な装置の最良の形態に依存する。前述のように1反
応剤の導管中での帯留時間は延長させることができる。
帯留時間は0.5秒から20秒またはそれ以上にわたる
。本発明を適切に実施する場合、酸化触媒床に隣接する
脱水素触媒床の流出物の導管内での帯留時間は少くとも
1.0秒である。これは第3脱水素触媒床と接触する前
の第2導管中での帯留時間である。
アルキル芳香族炭化水素について使用する脱水素触媒は
周期律表の第■族または第1族から選択される1種以上
の金属成分から成る。アルキル芳香族の脱水素の代表的
触媒の一例は酸化第2鉄85重量%、クロミア2%、水
酸化カリウム12%及び水酸化ナトリウム1%からなる
。商業的に使用される第2脱水素触媒は酸化第2鉄87
〜90%、酸化クロム2〜3%及び酸化カリウム8〜1
0%からなる。代表的第3触媒は酸化鉄90重量%、ク
ロミア4%及び炭酸カリウム6%からなる。適当な触媒
の製造法は公知である。
これは米国特許第3,387,053号に開示されてお
り、活性触媒成分として少くとも35重量%の酸化鉄、
約1〜8重量%の亜鉛または銅酸化物、約0.5〜50
重量%のアルカル促進剤、及び安定剤及び結合剤として
の約1〜5重量%の酸化クロムからなる触媒複合体の製
造法を開示している。米国特許第4,467.046号
は蒸気の存在下でエチルベンゼンを脱水素化する触媒を
開示している。この触媒は15〜30重量%の酸化クロ
ム、2〜8%の酸化セリウム、1.5〜6%の酸化モリ
ブデン、1〜4%の炭酸カルシウムを含有し。
残余が酸化鉄である。
一般にアルキル芳香族炭化水素の脱水素条件は温度が約
538〜750℃(1000−1382下)、好ましく
は約565−675℃(1050〜1247下)である
。脱水素の効率の良い抛作に必要な温度は原料炭化水素
及び使用する触媒の活性度に依存する。脱水素域内で保
たれる圧力は約100〜750a+ml(g、好ましく
は250〜700mIIHgである。脱水素域内の操作
圧力は入口、中間部及び出口で測定され、それでその平
均圧力が出される。混合原料流は60下(15,6℃)
の液体炭化水素原料に基づいて算出して約0.1〜2.
07時間、好ましくは0.2〜1.07時間の液体時間
空間速度で脱水素域に供給される。
脱水素されるアルキル芳香族炭化水素は好ましくは過熱
した蒸気と混合されて、吸熱脱水素反応の温度低下作用
と対抗して調整される。蒸気の存在はまた炭素析出物の
¥14積を防止することによって脱水素触媒の安定性を
保つのに有利に働くことが報告されている。蒸気は好ま
しくは炭化水素原料1kg当り約1.7kgの割合で原
料流と混合される。必要に応じて他の量の蒸気を1個ま
たはそれ以上の後続触媒床の後に加えても良い。しかし
ながら、脱水素域流出流は炭化水素生成物1kg当り約
3kgより少ない蒸気、好ましくは2kgより少ない蒸
気を含有する。
脱水素域から取出される流出流は温度を低下させるため
に通常熱交換され、熱が回収される。
流出流は蒸気流、この反応剤流、または他の工程流と熱
交換しても良く、または分留等の熱源として使用しても
良い。商業的にはこの流出流はしばしばいくつかの熱交
換器を通され、それによっていくつかの違った流れを加
熱する。この熱交換は前述の制約を受けて行われる。熱
交換を行った第1圧縮装置のT:流は脱水素域流出流を
充分に冷却し、原料及びC5°炭化水素生生成物の少く
とも95モル%及び水蒸気の少くとも95モル%を凝縮
させる。この凝縮を行うのに急冷域を使用するのは好ま
しくない。実質的に全てのスチレン、その他の炭化水素
生成物、はとんどの水及びその他の流出流中に存在する
容易に凝縮し得る化合物はこれによって液体に転化され
る。これによって混合相流が生成し、これは相分離容器
に送られる。この手順は流出流中に存在する水及び水素
から炭化水素をデカンテーションによっておおざっばに
分離することを可能にしている。脱水素域流出流中に存
在するスチレンは分離容器から取出される炭化水素流の
一部を成し、さらに適切な分離装置に輸送される。スチ
レンは好ましくはいくつかの公知の分留装置の1つを使
用して炭化水素流から回収される。この分留は好ましく
は比較的純度の高いエチルベンゼンの流れ(これは循環
される)、及びベンゼン及びトルエンを含む付加的流れ
を生成する。これら2種の芳香族炭化水素は脱水素反応
の副産物である。これらは米国特許第3゜409.68
9号及び英国特許第1,238,602号に開示されて
いるように部分的に循環されるか、または全体が工程か
ら除去される。スチレンは第3の流れとして回収され、
工程から取出される。スチレンを回収するのに必要に応
じて分留以外の方法を使用しても良い。たとえば、米国
特許第3.784.f320号はナイロン−6及びナイ
ロン−6゜10などのポリアミド透過膜を使用して、ス
チレン及びエチルベンゼンを分離することを開示してい
る。米国特許第3,513,213号は無水フルオロホ
ウ酸銀を溶媒として使用した液−液抽出を使用した分離
法を開示している。フルオロホウ酸第1銅及びフルオロ
リン酸第1銅を使用した同様な分離法は米国特許第3,
517,079号、第3,517.080号、及び第3
,517,081号に開示されている。
分留によるスチレンの回収は米国時第3.525゜77
6号などのいくつかの文献にも開示されている。この文
献において、相分離域から取出される炭化水素相はベン
ゼン−トルエン塔と称される第1塔に送られる。この塔
は大気圧以下で操作され、低温での操作を可能にしてお
り、これによってスチレンの重合する割合を低下させて
いる。この目的のために元素状硫黄、2.4−ジニトロ
フェノールまたはN−ニトロソジフェニルアミンとジニ
トロソ−〇−クレゾールとの混合物などの種々の禁止剤
を塔に注入する。スチレン精製塔の底部の流れから分離
される高分子量物質の少くとも一部を循環させることに
よってこの塔に硫黄を導入しても良い。これのさらに詳
細については米国特許第3,476.656号;第3.
408,263号:及び第3,398,063号に開示
されている。ベンゼン及びトルエンを流出物から分離し
てスチレン及びエチルベンゼンを実質的に含まない塔頂
流を生成する操作はベンゼン−トルエン塔内で行われる
。この流れは好ましくは少くとも95モル%のベンゼン
及びトルエンを含有する。ベンゼン−トルエン塔の塔底
流は第2分留塔に送られ、そこからエチルベンゼンは塔
頂流として取出され、循環される。この塔の塔底流はし
かる後精製されてスチレンが得られる。
分留によってビニルトルエンを回収する生成物回収技術
及び化学的添加剤を使用して重合を禁止する技術につい
ては米国特許第4,417,085号及び第4,492
,675号に開示されている。容易に重合し得るビニル
系芳香族化合物の分留技術及び禁止剤を使用する技術は
米国特許第4,469,558にも開示されている。
n−パラフィンを脱水素する場合、反応域は好ましくは
少くとも1個の原料が放射状に流れる反応器を有し、そ
こで触媒は重力の作用によって徐々に下向きに移動し、
使用剤脱水素触媒は、より高い活性を有する新しい触媒
と連続的に交換されるようになっている。反応剤は反応
域内の脱水素触媒床を少くとも21回通るのが好ましい
。このタイプの移動床反応器の詳細については、米国特
刷第3,647,680号;第3,706,536号;
第3,825,116号;第3,839,196号;第
3,839,197号;第3.854,887号;第3
,856,662号;及び第3,978゜150号に開
示されている。
反応域内で使用される脱水素系条件は触媒活性、原料の
炭素数及び所望する転化率に応じて変わる。n−パラフ
ィンを脱水素する場合1反応域の入口における水素/炭
化水素モル比を約0.5〜6.0/1.0に保つのが好
ましい、原料流とともに蒸気を加えないのが好ましい。
プロパン及びブタン、その他のパラフィンの脱水素に通
常使用される反応域の条件は、温度が約400〜700
℃で、圧力が約0.5〜10気圧(絶対圧)で、液体時
間空間速度が約1〜20である。プロパン及びブタンの
場合の好ましい操作湿度は約550〜660℃で、好ま
しい操作圧力は約0.5〜2気圧(絶対圧)である。
好ましいパラフィン脱水素触媒は白金族成分(好ましく
は白金)、錫成分及びアルカル金属成分並びに多孔性無
機担体物質からなる。必要に応じて他の触媒組成物をこ
の域内で使用しても良い。好ましい触媒はセシウム、ル
ビジウム。
カリウム、ナトリウム及びリチウムから選択されるアル
カル金属成分を含む。好ましいアルカル金屈は通常リチ
ウム及びカリウムから選択され、イソブタンの場合はカ
リウムが好ましい。
好ましい脱水素触媒は錫及び白金族の他にカリウl\及
び塩素などのアルカル金)A及びハロゲンを含む。脱水
素触媒の製造及び使用については当業者にとって公知で
あり、適当な触媒組成物及び操作条件の詳細については
米国特許第4,430.517号;第4.486,54
7号;第4,469,811号;及び第4.438,2
88号に開示されている。オレフィン生成物は公知の方
法による分留または他の化合物と選択的に反応させるこ
とによって回収できる。
水素の燃焼中に消費される酸素は好ましくは酸素供給流
の一部として中間加熱の時点で反応剤流と混合される。
酸素供給流は空気でも良いが、好ましくは空気より酸素
含有率の高いガスが使用される。酸素供給流の窒素含有
率は10モル%より低いのが好ましく、経済的に可能で
あれば、実質的に純粋なm素を使用することが好ましい
。fd1M供給流中の好ましい酸素濃度は主として経剤
的条件で左右され、純粋な酸素を使用する利点と酸素を
得る費用とのバランスで決められる。窒素が存在するこ
とによる基本的に不利な点は生成物分離容器から取出さ
れる水素含有ガス流を希釈してしまうことであり、窒素
が脱水素域を通り、それによって触媒床を圧力降下させ
、脱水素域内で絶対圧を維持しなければならない、一方
、窒素の存在は希釈剤として働くことによって平衡転化
率には有利に作用する。
中間で水素酸化を促進させるために本発明の方法で使用
される酸化触媒は必要な安定性及び活性を備えた商業的
に見合った触媒ならいずれでも良く、原料または炭化水
素生成物の酸化ではなく、水素の酸化に高い選択性を有
するものならいずれでも良い。すなわち、a化触媒は原
料または炭化水素生成物をほとんど酸化せず。
水素の酸化に高い選択率を有するものでなければならな
い。酸化触媒は脱水素触媒とは違った組成を有する。好
ましい酸化触媒は第■族貴金属及び1.35オングスト
ロームより大きい結晶イオン径を有する金属または金属
カチオンを含み、これらの物質は両方とも耐火性固体支
持体上に少量存在する。好ましい第■族金属は白金及び
パラジウムであるが、ルテニウム、ロジウム。
オスミウム及びイリジウムも使用し得る。第■族金属は
好ましくは最終触媒の0.01〜5.0重量%に相当す
る量で存在する。1.35オングストロームより大きい
半径を有する金属または金属カチオンは好ましくは第1
A族または第11A族から選択され、最終触媒の約0.
01〜20重量%に相当する量で存在する。触媒のこの
成分は好ましくはバリウムであるが、ルビジウムまたは
セシウムなどの他の金属も使用し得る。
好ましい固体支持体は表面積が約1〜300n−r/g
、約0.2〜1.5g/ccのみかけ嵩密度、及び20
オングストロームより大きい平均孔サイズを有するアル
ミナである。金属含有成分は好ましくは、水溶液中に浸
漬し、しかる後乾燥し、空気中で約500〜600℃の
温度で焼成することによって固体支持体の固体粒子に含
浸される。支持体は球状、ペレットまたは押出成形物の
いずれの形態でも良い。脱水素域内に存在する酸化触媒
の合計量は好ましくは脱水素触媒の合計量の30重量%
以下、好ましくは5〜15重景%以下である。
適当な選択性酸化触媒の組成のさらに詳細についてはこ
こにも引用した米国特許第4,435,607号及び第
4,565,898号に開示されている。
反応剤流が違った酸化触媒床と接触している間に使用さ
れる条件は前述の脱水素条件によって大きく左右される
。酸化触媒床の好ましい入口温度は脱水素触媒床の下流
域の直後の温度に相当する。酸化触媒床を横断した場合
の温度上昇は好ましくは100℃以下である。60下(
16℃)の液体炭化水素原料に基づく液体時間空間速度
は好ましくは2〜10/時間である。酸化触媒床に入る
酸素の実質的に全てはその酸化触媒床内で消費されるの
が好ましく、酸化触媒床のいずれの流出流も酸素含有量
が0.1モル%以下であるのが好ましい。脱水素域に供
給される酸素の全体のモル量は脱水素域中で燃焼に供与
し得る水素の全体のモル量の50%以下であるのが好ま
しく、従って脱水素域で達成される転化量及び溶液また
はオフガス流として失われる水素量に依存する。この燃
焼に供与し得る水素は脱水素域に@環される水素と最終
の脱水素触媒床及びいずれかに生成する水素との合計量
である。脱水素域に供給される酸素は好ましくはこのよ
うに定義した燃焼に供与し得る水素量の約20〜50モ
ル%に相当する。
ここで使用した「実質的に全て」という表現は使用化合
物の大部分を意味し、好ましくは90モル%以上、さら
に好ましくは95モル%以上を意味する。
前記のように本発明の方法はスチレンの製造に限らず、
エチルトルエンの脱水素によるパラメチルスチレンの製
造、または他の不飽和炭化水素生成物の製造にも使用し
得る。
【図面の簡単な説明】
添付図面は本発明の方法の一実施工程を示す概略図であ
る。 6・・・第1反応器  14・・・第2反応器15・・
・第3反応°器

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、炭化水素原料の脱水素化法において、 (a)炭化水素原料を含む原料流を第1反応器に通し、
    そこで前記原料流を脱水素条件下で第1脱水素触媒床と
    接触させ、前記炭化水素原料、不飽和炭化水素生成物及
    び水素を含む第1反応器流出流を生成する工程; (b)前記第1反応器流出流を第1導管を通じて第2反
    応器に輸送し、そこで酸素を混合して、前記第1反応器
    流出流の加熱を行って水素の酸化を促進する条件下で前
    記第1反応器流出流を選択的水素酸化触媒床と接触させ
    、しかる後その第1反応器流出流を前記選択的水素酸化
    触媒床に隣接する第2脱水素触媒床と接触させて、炭化
    水素原料、不飽和炭化水素生成物及び水素を含む第2反
    応器流出流を生成する工程; (c)前記第2反応器流出流を第2導管を通じて第3反
    応器に輸送し、そこで前記第2反応器流出流を、前記第
    2脱水素触媒床より大きい、脱水素条件に保った第3脱
    水素触媒床と接触させて、炭化水素原料、不飽和炭化水
    素生成物及び水素を含む第3反応器流出流を生成する工
    程;及び (d)前記不飽和炭化水素生成物を回収する工程を有す
    る炭化水素原料の脱水素化法。 2、酸素及び蒸気を前記第1導管内で前記第1反応器流
    出流と混合することを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載の方法。 3、前記炭化水素原料がアルキル芳香族炭化水素である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の方法。 4、前記選択的水素酸化触媒床及び前記第2脱水素触媒
    床が共通のスクリーンを保持した多孔性触媒を有する互
    いに隣接した環状触媒床である特許請求の範囲第1項記
    載の方法。 5、前記第1反応器流出流を前記選択的水素酸化触媒床
    に通す間少くとも65℃に加熱することを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載の方法。 6、前記第2脱水素触媒床を通る反応剤を20〜50℃
    に冷却することを特徴とする特許請求の範囲第5項記載
    の方法。 7、前記第1及び第3反応器が選択的水素酸化触媒を実
    質的に含まないことを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載の方法。 8、前記原料流がエチルベンゼン及び蒸気を含むもので
    あり、前記工程(a)が、前記エチルベンゼン及び蒸気
    を含む原料流を第1反応器に通し、そこで前記原料流を
    脱水素条件下に保った第1脱水素触媒床に通して、エチ
    ルベンゼン、蒸気、スチレン及び水素を含む第1反応器
    流出流を生成する工程であり;前記工程(b)が、前記
    第1反応器流出流を前記第1反応器の外部に位置する第
    1導管を通じて第2反応器に輸送し、そこで前記第1反
    応器流出流を酸素含有ガスと混合し、しかる後前記第1
    反応器流出流を605℃より高い温度に加熱して水素の
    酸化を促進する条件下で前記第1反応器流出流を選択的
    水素酸化触媒床と接触させ、しかる後前記選択的水素酸
    化触媒床の流出流を、隣接する第2脱水素触媒床と直接
    に接触させて、前記選択的水素酸化触媒床の流出物より
    、少くとも10℃低い温度を有し、エチレンベンゼン、
    蒸気、スチレン及び水素を含む第2反応器流出流を生成
    する工程であり;前記工程(c)が、前記第2反応器流
    出流を前記第2及び第3反応器の外部にある第2導管を
    通じて第3反応器に送り込み、そこで前記第2反応器流
    出流を脱水素条件下に保った第3脱水素触媒床と接触さ
    せて、エチルベンゼン、スチレン及び水素を含む第3反
    応器流出流を生成する工程であり;前記工程(d)がス
    チレン生成物を回収する工程である特許請求の範囲第1
    項記載の方法。 9、前記第2反応器流出流が第2反応器から出た後、加
    熱されないことを特徴とする特許請求の範囲第8項記載
    の方法。
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