JPS6242321Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、一台で例えば径方向と軸方向とを
測定する測定具に関するものである。

例えば、ボーリングヘツドにセツトされた工具
の径（バイトの刃先からボーリングヘツドの軸芯
までの距離）及び長さ（ボーリングヘツドの基準
面から刃先までの距離）を測定する場合は、従来
水平にツールをセツテイングしたのち、テーブル
上に載置するハイトゲージ、ケージブロツクを用
いて径を、また、テーブル上に載置するバーニヤ
スケールを用いて長さを測定していたので、縦型
と横型の二台の測定具が必要になる欠点があつ
た。

また、方向をかえることができない品物の上下
及び左右に加工された孔間或は突起間の距離を測
定する場合でも上述と同様に縦型と横型との二台
の測定具が必要になる欠点があつた。

この考案は、一台で例えば径と長さを測定でき
るようにして、上述の欠点を解消することを目的
としている。

この考案は、端面と周辺とが載置用接触面とな
る一対の板状体を対向させると共に、この板状体
間に架設したガイドバーをガイドとして移動可能
なスライダを設け、また、上記スライダにスライ
ダの移動にともない移動量を表示する水平移動用
と垂直移動用との表示器を設け、さらに上記スラ
イダにダイヤルゲージを有する接触子或は罫書刃
の取付けホルダーを設けた測定具を提供する。

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて
説明する。

図において、１．２は片側の外端面と両方の周
辺とが載置用の接触面となる一対の対向板状体
で、この両板状体１．２間には、ガイドバー３が
架設されている。

４は上記ガイドバー３をガイドとしてスライド
可能に設けたスライダで、このスライダ４の表面
にはスライダ４のスライドにともない移動量を表
示する水平移動用表示器５と垂直移動用表示器６
とが設けられている。

上記水平移動用表示器５及び垂直移動用表示器
６は、二本のガイドバー３に設けたラツク７と、
このラツクに噛み合うピニオンの回動によつて作
動するようになつている。

また、上記の水平移動用表示器５と垂直移動用
表示器６には、プリセツトボタン８とゼロセツト
ボタン９とが設けられている。

さらに、スライダ４には、ダイヤルゲージ１０
を有する接触子１１を取付けるホルダー１２が設
けられている。

上記のホルダー１２はスライダ４に一端部を重
ね、そしてボルト１３により固着したＬ型アーム
１４と、このアーム１４の他端部に接触子１１の
元部を嵌入するよう設けた透孔１５及び第４図で
示したように締付具１６の操作により自由に屈曲
できる軸材１７が嵌入するようアーム１４の他端
面に設けた凹入孔１８と、上記アーム１４の表面
と透孔１５及び凹入孔１８とが貫通するよう設け
たネジ孔１９と、このネジ孔１９にねじ込むビス
２０とで構成されている。

また、第５図で示したようにダイヤルゲージ１
０を取り外し、アーム１４の他端部に罫書刃２１
を重ねたのち、この重なる部分に筒状体２２を嵌
め込み、そして筒状体２２にねじ込んであるビス
２３の締付けによりアーム１４に罫書刃２１を支
持させて使用する場合もある。

さらに、スライダ４のスライドは、ピニオンを
駆動するハンドル２４の回動により行なわれるよ
うになつている。

この考案に係る測定具は以上の構成であつて、
水平にセツテイングされたツールの刃物の径を測
定する場合、第１図で示したようにテーブルＡ上
に片方の板状体１を載置する。

しかして、ツールの軸芯基準面と接触子１１と
が当接するよう上下方向にスライダ４をスライド
させると共に、当接後、ダイヤルゲージ１０の操
作により指針と目盛の零とを合せ、かつ垂直移動
用表示器６のゼロセツトボタン９をプツシユす
る。

その後に、スライダ４を移動させて、工具の刃
先に接触子１１を当接させると、ボーリングヘツ
ドの軸芯から工具の刃先までの距離が垂直移動用
表示器６に表示される。

次に、ボーリングヘツドの基準面から工具の刃
先までの距離を測定する場合、テーブルＡ上に両
板状体１．２を載置する。

しかして、ボーリングヘツドの基準面に接触子
１１を当接させると共に、ダイヤルゲージ１０を
操作し、かつ水平移動用表示器５のゼロセツトボ
タン９をプツシユする。

その後に、スライダ４を移動させて工具の刃先
に接触子１１を当接させると、ボーリングヘツド
の基準面から工具の刃先までの長さが水平移動用
表示器５に表示される。

なお、測定後に表示数値を残す場合、ホールド
ボタンを設けておくとよい。

また、ホルダー１２に罫書刃２１をセツトし、
テーブルＡ上に板状体１を載置し、またテーブル
Ａ上に両板状体１．２を載置してそれぞれテーブ
ルＡ上でスライドさせることにより品物に線を罫
書くことができる。

以上のように、この考案に係る測定具によれ
ば、一台の測定具により径方向と軸方向とを測定
することができる。

また、スライダに水平移動用表示器と垂直移動
用表示器とが設けてあるので、数値の読みとりが
容易になる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る測定具の正面図、第２
図は同上の側面図、第３図は他の使用例を示す正
面図、第４図はホルダーを示す斜視図、第５図は
ホルダーに罫書刃をセツトした斜視図である。 １，２……板状体、３……ガイドバー、４……
スライダ、５，６……表示器、７……ラツク、
８，９……ボタン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 片方の外端面と両方の周辺とが載置用接触面と
   なるよう対向させた対の板状体と、この両板状体
   間に架設したガイドバーと、このガイドバーをガ
   イドとしてスライド可能に設けたスライダと、こ
   のスライダに上記スライダの移動にともない移動
   量を表示するよう設けた水平移動用表示器及び垂
   直移動用表示器と、この水平移動用表示器及び垂
   直移動用表示器のゼロセツトボタンとから成る測
   定具。