JPS6241651Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はクルーザーのキヤビン内に設けられる
寝台に関するものである。

従来、クルーザーのキヤビン内に設けられてい
る寝台は、第１図に示すように船体に対して水平
で船体の長手方向に長いマツト１と、このマツト
１と直角な面を有する背もたれマツト２とから構
成され、狭いキヤビン内で寝台兼ソフアとしてい
る。このため、マツト１を寝台として使用すると
きは幅が狭いので寝ずらいことと、マツト１は船
体に定着されているので船の傾きに合せて調整が
できない不具合があつた。

本考案はソフアと寝台の両方の機能を完全に満
足し、上記従来の不具合を解消したクルーザー用
寝台を提供するものである。

以下本考案の実施例を第２図及び第３図によつ
て説明する。第２図及び第３図において、１０は
長方形の枠体であり、例えばパイプによつて形成
されている。この枠体１０にキヤンバス１１を垂
るみを有して展張する。この垂るみの形成には〓
部１１ａによつてキヤンバス１１の幅寸法を枠体
１０の幅より大きくすることによつて得られる。

さらに、前記キヤンバス１１の上面に枠体１０
の長手方向の左右に分割したマツト１２ａ，１２
ｂを取付ける。また、このマツト１２ａ，１２ｂ
の分割部位のキヤンバス１１の内面側の〓部１１
ａの拡開端にチヤツク１３を設ける。また、キヤ
ビン内床面上には、前記枠体１０の長手方向の一
方をクランパ１５によつて回転並びに脱着可能に
支持する支柱１４と、この支柱１４の前方に支柱
１４の高さよりも低い高さであり、枠体１０の長
手方向の他方を受け止めて枠体１０を傾斜位置決
めする受材１６とを立設し、天井には前記枠体１
０の長手方向に結合し、枠体１０を水平状態に引
き上げるロープ１７を吊り下げたものである。

本考案は上記の通りの構造であるから、ソフア
として使用する場合にはチヤツク１３を開くと〓
部１１ａが全開となり、キヤンバス１１は枠体１
０の下方に垂れて、一方のマツト１２ａは座部と
なり、他方のマツト１２ｂは背もたれとなり、枠
体１０の他側を受材１６上に支持させることによ
りソフアを形成するものである。

また、寝台として使用する場合には、チヤツク
１３を閉じると〓部１１ａの拡開端は互いに引き
寄せられ、キヤンバス１０は枠体１０と平行な平
面に緊縮される。これによつて、両マツト１２
ａ，１２ｂも同一平面状態となり、天井から吊下
げられているロープ１７により枠体１０を引き上
げることによつて寝台が形成されるのである。

このように本考案によると、支柱に支持された
枠体の長手方向の他方を受材で受け止めることに
より、背もたれと座部との２面にマツトを有する
ソフアとなり、これを寝台として形成するとき
は、ロープによつて枠体の長手方向の他方を引き
上げることにより背もたれマツトと座部マツトと
が長方形の枠体上で同一平面となり、従来の座部
マツトのみの幅に比較すると背もたれマツト分だ
け幅広となり、広いスペースで楽に寝ることがで
きる。また、枠体の一側は支柱上に回転可能に支
持され、他側は天井に吊り下げられたロープで吊
り上げられるので寝台面の角度は船体の傾きに合
せて常に水平に調節自在となり、ローリングによ
つて寝台より転落することがなく、クルーザーキ
ヤビン内のソフアと寝台の両方の機能を完全に満
たしているものである。

また、枠体は支柱より取外しが可能であるか
ら、マツトあるいは寝台の不要時には取り外して
別の位置に保管し、支柱、受材も床面より取り除
くことによりキヤビン内スペースを広く使用する
こともできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来構造の断面図、第２図は本考案の
側面図、第３図はソフア状態の斜視図である。 １０……枠体、１１……キヤンバス、１２ａ，
１２ｂ……マツト、１３……チヤツク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 長方形の枠体にキヤンバスを垂るみを有して展
   張し、このキヤンバスの上面に枠体の長手方向の
   上下に分割したマツトを取付け、前記マツトの分
   割部位のキヤンバス内面に前記垂るみを有するキ
   ヤンバスを互いに引き寄せて枠体と平行な平面に
   緊縮させるチヤツク等の縫合材を設け、前記枠体
   の長手方向の一方をクランパによつて回転並びに
   脱着可能に支持する支柱と、この支柱より低い高
   さであり、前記枠体の長手方向の他方を受け止め
   て枠体を傾斜位置決めする受材と、天井より吊り
   下げられ、前記枠体の長手方向の他方に結合し、
   枠体を水平状態に引き上げるロープとを備えて成
   るクルーザー用寝台。