JPS6238184Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は空気調和機に関し、特に室内側と室外
側を区画する仕切板に装着する断熱材を改良して
室内外の断熱効果及び遮音効果を向上すると共
に、換気装置のダンパを一体的に形成し部品点数
の削減を計るようにしたものである。

従来の空気調和機においては、本体ベース上に
室内側と室外側を区画する仕切板を設け、この仕
切板の室外側側面に室内外の断熱及び遮音のため
にウレタンフオームから成る断熱材を貼着するよ
うにしているが、この断熱材は通気性素材である
ためその断熱効果並びに遮音効果が不十分なもの
であつた。この為、上記断熱材に断面ダンボール
紙状のものを用い、この断熱材をピン状の固定部
材によつて仕切板に装着するようにしたものが提
供されているが、この構造によると、別途固定部
材を必要とするため部品点数が増しコスト高とな
ると共に、その取付作業が非常に煩雑なものであ
つた。また、上記仕切板には室内空気を換気する
換気装置即ち換気口を穿設すると共に、この換気
口を開閉する回動自在なダンパ部材を設けてい
る。然しながら、これによるとダンパ部材を必要
とすると共に、一々その取付作業を要するため部
品点数が増しコスト高となつていた。

本考案は上記従来型の欠点を除去するもので、
以下図に示す本考案の一実施例を説明すると、１
は空気調和機の本体ベースで、同ベース１上には
室内側熱交換器２と室外側熱交換器３、これ等の
間にフアンモータ４と圧縮機５等を配設し、又室
内側熱交換器２の後部には室内側フアン６と導風
板を兼ねた室内側と室外側を区画する仕切板７を
配設する。８は上記仕切板７の室外側側面に装着
した断熱材で、室内外とを断熱及び遮音してい
る。

而して、上記断熱材８は合成樹脂の成形等によ
りその仕切板７に対向する板面に第２図及び第３
図に示す如く同仕切板７に装着するための例えば
爪状の取付部１２と、装着時仕切板７との間に所
要の空気層２１を形成するためのリブ状の突出部
１１とを一体的に形成した板状と成すと共に、同
板体の適所例えば室内側の導風路内に位置して略
コ形の切欠きを形成すると共に、その連結部を薄
肉状のセルフヒンジ１３と成し、同セルフヒンジ
１３によつて回動自在なダンパ１４を構成してい
る。なお、上記仕切板７の折曲部に対応して薄肉
形状例えば図示の如く薄肉部１０を形成し折曲自
在と成すと共に、ダンパ１４の裏面には後述する
索導管を連結するための連結部１５を形成してい
る。一方、仕切板７には上記断熱材８の取付部１
２と係合するための係止部２２を形成すると共
に、ダンパ１４に対向して換気口９を形成してい
る。１６は上記ダンパ１４を回動操作する索導管
で、例えばその一端を本体前面の操作部（図示せ
ず）に設けた操作レバーに連結する一方、他端を
開口１７を通して室外側に導出しその端部を断熱
材８外側面の保持部１８に固着した保持金具１９
によつて支持し、更にそのワイヤ２０をダンパ１
４の連結部１５に連結して該レバーとダンパ１４
とを連係するようにしている。

以上の構成においてその取付状態を説明する
と、先ず、断熱材８をその薄肉部１０によつて仕
切板７の形状に合うよう折り曲げ、同仕切板７の
外側面に添着する。そして、仕切板７の係止部２
２に取付部１２が係合するように押圧して該断熱
材８を仕切板７に装着する。しかる後、索導管１
６をダンパ１４と連係してその作業を終了する。
この際、断熱材８と仕切板７との間には突出部１
１によつて空気層２１が形成されると共に、仕切
板７の換気口９に対向してダンパ１４が位置し、
このダンパ１４を索導管１６によつて開閉操作し
て室内冷気を排気させる。なお、第３図に示す如
くダンパ１４の周縁部に換気口９の周縁に当接す
るよう突出部１１を形成すると、ダンパ１４閉塞
時同部位から冷気が漏れることがなく望ましい。

以上の如く本考案では、断熱材を仕切板と対向
する板面に取付部と突出部を一体的に形成した合
成樹脂製の板状と成すと共に、仕切板の換気口に
対向する回動自在なダンパを一体的に形成し、仕
切板の係止部にその取付部を係合して同仕切板に
装着するようにしたものであるから、その取付作
業を極めて簡易化することができると共に、、従
来行つていた換気口部へのダンパ部材装着作業を
省くことができる。従つて、別途固定部材やダン
パ部材を必要としないので部品点数を削減できコ
スト低減を計ることができる。また、装着時突出
部によつて形成される仕切板との間の空気層によ
り、室内外との断熱効果を向上することができる
と共に、この空気層並びに断熱材によつて仕切板
の固有振動数を変えることができるので遮音効果
を一層向上することができる。しかも、これ等は
上記の様な極めて簡単な構成にして安価に実施で
きるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す空気調和機の
要部切欠平面図、第２図は同断熱材の斜視図、第
３図は同じく換気装置を示す要部切欠断面図であ
る。 同図中、１は本体ベース、７は仕切板、８は断
熱材、９は換気口、１０は薄肉部、１１は突出
部、１２は取付部、１３はセルフヒンジ、１４は
ダンパ、１５は連結部、１６は索導管、２１は空
気層、２２は係止部である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 本体ベース上に室内側と室外側を区画する仕
   切板を設け、この仕切板に断熱材を装着するよ
   うにした空気調和機において、上記断熱材をそ
   の仕切板と対向する板面に同仕切板に装着する
   ための取付部と、装着時仕切板との間に空気層
   を形成するための突出部とを一体的に形成した
   合成樹脂製の板状と成すと共に、同板体にセル
   フヒンジを介して連結した回動自在なダンパを
   一体的に形成し、一方仕切板には上記取付部と
   係合する係止部と、ダンパに対向して換気口を
   形成するようにした事を特徴とする空気調和
   機。 (2) 上記断熱材の仕切板の折曲部に対応する部位
   を薄肉状とした事を特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第１項に記載の空気調和機。