JPS6237589Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は脱水すすぎ装置付洗濯機に関するもの
で、給水性能および脱水すすぎ性能を高めるため
に脱水槽内に配する筒状体の着脱を容易とし、作
業性を良好とするものである。

以下、本考案の一実施例を添付図面に基づいて
説明する。図において、１は本体で、洗濯槽２と
脱水受槽３を内設している。４は複数個の穴４′
を有する脱水槽で、本体１の下部に設置された脱
水モータ５により回転駆動される。６は脱水すす
ぎタイマーで、脱水モータ５への通電、及び電磁
式の給水弁７の開閉を制御する。８は給水弁７に
連通する給水管、９は給水管８のノズル部であ
り、脱水槽４内に給水する。

１０は脱水槽４の内周壁に設けた略すの子状の
筒状体で、周壁には複数個の穴１１を有してい
る。

１２は筒状体１０の上部に着脱自在に設置され
る複数個の穴１２′を有する脱水キヤツプで、脱
水槽４内の衣類のはみ出し防止と、ノズル部９か
らの給水受けをかねている。

ここで、脱水すすぎの作用を説明すると、衣類
を脱水槽４に投入し、脱水キヤツプ１２を設置し
て脱水すすぎタイマー６をセツトすると、脱水槽
４は脱水モータ５に回転駆動され、衣類は脱水さ
れる。

次に脱水モータ５の回転が止まると、給水弁７
が開き、給水管８を通つてノズル部９から脱水キ
ヤツプ１２上面側に給水され、さらに、この給水
は穴１２′を通つて脱水槽４内の衣類に浸透す
る。

一定時間給水されると、給水弁７は閉じ、脱水
モータ５が回転する。

このように衣類への給水−脱水を行うことによ
り、衣類の中の洗剤を希釈しすすぎが完了するも
のである。

次に筒状体１０の具体構成およびその作用効果
を説明する。上記した通り脱水槽４内の衣類に上
部から給水されると、水の通水のよい衣類に対し
て、あるいは衣類が少量の時はそのまま衣類全体
に通水されるが、一般的には水が通り難く、特に
下部の衣類に水が浸透するまでには時間がかか
る。

このため、脱水槽４から水があふれることがあ
り、この溢水は無駄水になる。また、給水が長時
間必要であるということはすすぎ時間が長くなる
ことを意味する。

そこで、上記略すの子状の筒状体１０を、脱水
槽４の内周壁に配したことにより、上記したあふ
れようとする水は、脱水槽４と筒状体１０との間
の空間部１３の上部や、筒状体１０の上部に設け
た穴１１から空間部１３に入り、この空間部１３
に沿い下降した水は、筒状体１０の下部に設けた
穴１１や空間部の下部から筒状体１０内方に入
り、下部の衣類に水が浸透する。

このように筒状体１０を設けたことにより、衣
類への水の浸透が早くなり、無駄水の発生がなく
なるとともにすすぎ時間の短縮化が図れる。

上記筒状体１０は、第２図に示すように水平方
向の断面形状が略凹凸状になつており、周壁の上
部と下部には上記穴１１が設けてある。

さらに筒状体１０は略平板状の部材を筒状にす
ることにより形成でき、詳しくは、平板状の部材
の左右両端部のうちの一端部には、回転軸１４が
複数個設けてあり、また、他端部には回転軸１４
と嵌合する軸受部１５が設けてある。そして、両
者が第３図のように互いに嵌合すれば第２図のよ
うに円筒状になり、第４図のように脱水槽４の内
周壁に設置され、空間部１３が形成される。なお
お、回転軸１４および軸受部１５を有する平板状
の部材は、１枚または複数枚いずれであつても良
い。

第５図は筒状体１０の脱水槽４への着脱方法を
示す。脱水槽４はその開口部１６の径ａを胴部の
径ｂより小さくし、脱水キヤツプ１２が脱水槽４
の回転中とび出ないようにしている。このため、
筒状体１０は第２図のような円筒状のまま脱水槽
４に挿入することができない。

そこで、筒状体１０を回転軸１４、軸受部１５
部分で折り曲げ、内側へ屈曲し、第５図のような
略ハート形にする。この時、筒状体１０の外周径
ｃは、脱水槽４の開口部の径ａより小さくなり、
筒状体１０を容易に取り出すことができ、逆に、
装着する時には、筒状体１０を略ハート形にして
脱水槽４内に入れ、手をはなすことにより、筒状
体１０はその弾性によつて円筒状になり、脱水槽
４内壁に装着される。

以上のように本考案によれば給水性能および脱
水すすぎ性能を高める筒状体を容易に着脱できる
ため、脱水槽の掃除が容易に行え、しかも、筒状
体自身は回転軸と軸受部との嵌合にて筒状をなす
ものであり、組立が容易であり、製造コストを安
価にできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における脱水すすぎ
装置付洗濯機の縦断正面図、第２図はその筒状体
外観斜視図、第３図は同筒状体の要部斜視図、第
４図は同筒状体を脱水槽に取付けた状態の水平方
向の概略断面図、第５図は同筒状体を脱水槽から
取りはずす際の水平方向の概略断面図である。 １……本体１、２……洗濯槽、４……脱水槽、
４′……穴、１０……筒状体、１１……穴、１３
……空間部、１４……回転軸、１５……軸受部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体内に洗濯槽と脱水槽を配し、脱水槽の周壁
   に水抜き用の複数個の穴を形成するとともに脱水
   槽内方には、複数個の穴を有しかつ前記脱水槽周
   壁との間に縦方向に空間部を形成する凹凸状の周
   壁をもつ筒状体を配し、この筒状体は、弾性を有
   する略板状の部材の左右端部のうち、一方端部に
   設けた回転軸を、他方端部に設けた軸受部に嵌合
   させることにより形成するとともに、この回転
   軸、軸受部部分で折り曲げ内側へ屈曲したときの
   筒状体の外周径を前記脱水槽の開口部の径より小
   さく設定し、かつ前記脱水槽の開口部の径をその
   胴部の径より小さく設定した脱水すすぎ装置付洗
   濯機。