JPS6235374Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、折畳洋傘の柄に関するものであ
る。

〔従来の技術〕

折畳洋傘に於ける伸縮柄軸の（下側管軸）下端
にねじ込み等により固着される柄の形状は軸や筒
である。

〔考案が解決しようとする問題点〕

折畳洋傘の折畳時の丈は、携行時の嵩張りを低
減するため、或は見栄をよくするため極力短かく
なつている。

そこで、伸縮柄軸を短かくすると、開傘使用時
の柄の位置が低い場合、頭に傘骨が当るので、柄
の位置を高くする必要が生じる。即ち手を上方に
押し上げることになる。

このため、不自然な姿勢となり、疲労する問題
があつた。

また、上記の問題点を解決するための伸縮柄軸
の管軸を三段にすると、昇降轆轤の柄軸貫通用透
孔の直径が下段の太い管軸に合せてあるので、開
傘にともない上昇停止した昇降轆轤の透孔と上段
の細い管軸との間に大きな問隙ができる。

このため、横方向に昇降轆轤が移動して、故障
の発生原因となり、また、機構が煩雑となつて高
価になる等の問題があつた。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の問題点を解決するために、この考案は、
折畳洋傘に於ける伸縮柄軸の下端に固着したベー
スと、このベースに上下方向に向け反転自在に一
端を軸支すると共に、上方に反転したとき折畳ん
だ傘布を挾んで対向し、かつ下方に反転したとき
並行して柄となるように設けた対のグリツプ部材
とで構成したものである。

〔作 用〕

折畳洋傘の開傘時にあつては、下方にそれぞれ
グリツプ部材を反転して並列させ、そして対のグ
リツプ部材を把持する。

また、閉傘時にあつては上方にグリツプ部材を
反転させ、そして折畳んだ傘布にグリツプ部材を
それぞれ外接させる。

〔実施例〕

図において、Ａは折畳洋傘であつて、この折畳
洋傘Ａの伸縮軸柄１の下端には、ベース２が固着
されている。

上記のベース２は、図示の場合、方形状の板状
体が使用され、また、固着方法は図示の場合ベー
ス２の上面中心から下方にネジ孔３を設けて、こ
のネジ孔３に柄軸１の下端ネジ部４をねじ込むよ
うにしたが、その他の方法によつて固着するよう
にしてもよい。

また、ベース２には、上下方向に向け反転自在
に軸支すると共に、上方に反転したとき折畳んだ
傘布を挾んで対向し、かつ下方に反転したとき並
行して柄となる対のグリツプ部材５，５が設けら
れている。

上記のグリツプ部材５，５は、第１図で示した
ように上方に反転したとき傘布との接触対向内側
面が弧状に凹入する樋状板６と、この樋状板６の
一端中央部から他端方向に向くＵ字状の切欠き部
７と、樋状板６の一端上記切欠部７の両側縁から
突出する突軸８とで構成し、そしてベース２の両
側面両端部に設けてある凹孔９に上記突軸８を嵌
め込むことにより、一つのグリツプ部材５で左右
を兼用し、また、合成樹脂により成形すると大量
生産に適し、コストを低減することができる。

なお、第４図で示したように上記の樋状板６に
かえて金属杆１０の屈曲により形成したものであ
つてもよい。

また、図示のように樋状板６の他端片側に貫孔
１１を、残る片側に突起１２を設け、そして下方
に両グリツプ部材５，５を反転したとき、貫孔１
１に突起１２を嵌め込んでおくことにより、並行
させたグリツプ部材５，５が安定し、かつ広がり
を防止することができる。

図中１３はベース２の両側面中央に設けた突起
で、この突起１３の両側面に反転させたグリツプ
部材５，５を当接させ停止位置決めを行なうよう
になつている。

この考案に係る折畳洋傘の柄は、以上の構成で
あつて、開傘に際し下方にそれぞれグリツプ部材
５，５を反転させて並列させ、そして対のグリツ
プ部材５，５を把持する。

また、閉傘時にあつては、上方にグリツプ部材
５，５を反転させ、そして折畳んだ傘布にグリツ
プ部材５，５を外装させる。

〔効 果〕

以上のように、この考案に係る折畳洋傘の柄に
よれば、伸縮柄軸の下端に固着したベースと、こ
のベースに反転自在に一端を軸支すると共に、上
方に反転したとき折畳んだ傘布に外接し、かつ下
方に反転したとき並行する対のグリツプ部材とで
構成してあるので、グリツプ部材を上方に反転し
て傘の丈を短かくすることができる。

また、グリツプ部材を下方に反転して把持する
ので、開傘使用時の柄の位置が高くなつて頭に傘
骨が当るような不都合を解消することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る柄の分解斜視図、第２
図はグリツプ部材を下方に反転した側面図、第３
図は同上の一部切欠拡大側面図、第４図は他の実
施例の斜視図である。 Ａ……折畳洋傘、１……伸縮軸柄、２……ベー
ス、３……ネジ孔、４……ネジ部、５……グリツ
プ部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 折畳洋傘に於ける伸縮柄軸の下端に固着したベ
   ースと、このベースに上下方向に向け反転自在に
   一端を軸支すると共に、上方に反転したとき折畳
   んだ傘布を挾んで対向し、かつ下方に反転したと
   き並行して柄となるように設けた対のグリツプ部
   材とから成る折畳洋傘の柄。