JPS6235106Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、異種の表示部の複数個を周方向に並
設した上下回転式表示体を、その回転に伴つて表
示対象表示部をカバーから露出させる状態で設け
た表示具に関する。

上記表示具において、表示体を表示用回転位置
で保持させるに、従来では、表示体の回転に摩擦
抵抗を与える摩擦板を設けるようにしているが、
この場合、表示体が摩擦保持力に抗して不測に回
転する虞れがあり、確実な表示を行なわせ難い不
都合があつた。このため、表示体に係脱自在に係
入するロツクピンを、係入側に弾性付勢して設け
るようにする手段も提案されているが、この手段
の場合、部品点数が多くなることに起因して構造
が複雑になるとともに、表示体を操作する毎にロ
ツクピンに対する特別な操作を行なわなければな
らない煩しさがあり、実用し難いものであつた。

本考案は、上記実状に鑑みて為されたものであ
つて、その目的は、表示体を、簡単で、しかも、
表示体回転操作を容易に行なわせることができる
構造で、表示用回転位相に確実に保持させること
ができるようにする点にある。

本考案は、冒記表示具において、前記表示体の
被枢支部を、前記表示体を表示用回転位相で保持
するための係止部に対して、上方へ抜取り自在に
係合させる状態で、且つ、前記表示体の自重下降
によつて係合を維持する状態で連結してあること
を特徴とする。

次に、本案特徴構成による作用効果を述べる。

すなわち、被枢支部を係止部に係合させること
によつて表示体の回転を阻止させるようにしてあ
るから、表示体を表示用回転位相に確実に保持さ
せることができる。

しかも、表示体の被枢支部そのものを係止部に
係合させるようにし、そして、表示体そのものの
自重を有効利用して前記係合を維持させるように
してあるから、簡単な構造で所望の目的に達する
ことができる。

そのうえ、表示体を回転操作することを、表示
体そのものを上方へ移動させ、引続き、回転させ
る、表示体のみを扱う一連の動作で行なうことが
できるようにしてあるから、表示体回転操作を容
易に行なうことができる。

もつて、上記利点の相剰により、実用上の利点
大な表示具を得るに至つた。

次に、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

弁開閉操作用回転ハンドル１に係止するフツク
２の開口部を閉じる揺動片３を、フツク２に、そ
れの内方がわへ揺動した開き位置に揺動可能に枢
支し、揺動片３を閉じ位置に復帰付勢するつる巻
スプリング４を、揺動片３の枢支部に設け、ビニ
ールが被覆された針金５によつて、弁開閉状態を
表示する表示具６をフツク２に接続し、もつて、
表示具６を、ハンドル１に吊下げ支持できるよう
にしてある。

前記表示具６を構成するに、上下両端がわに異
種の第１、第２表示部８Ａ，８Ｂを備えた表示体
８の上下中間部を、一対の板状カバー９，９の間
に、後述の如く、上下回転自在、且つ、180度の
回転位相毎に保持自在に枢支させ、もつて、表示
体８の回転に伴つて第１、第２表示部８Ａ，８Ｂ
の一方をカバー９，９の下方から露出させて、表
示するようにしてある。

前記表示体８を構成するに、透明プラスチツク
製板状本体１０の一端がわに、それを挾む状態で
一対の緑色プラスチツク製円形状板体１１，１１
を接着するとともに、それら板体１１，１１の表
面部に、螢光塗料によつて『アキ』の表示マーク
を付設して、第１表示部８Ａを構成し、前記本体
１０の他端がわに、それを挾む状態で一対の赤色
プラスチツク製三角状板体１２，１２を接着する
とともに、それら板体１２，１２の表面部に、螢
光塗料によつて『シマリ』の表示マークを付設し
て、第２表示部８Ｂを構成してある。

前記表示体８を表示用回転位相で保持するため
の横断面形状楕円状の支軸１３を、前記両カバー
９，９の下端がわ箇所に、長軸を上下に向かわせ
る状態で止着し、前記支軸１３に対して相対回転
可能に外嵌する第１孔部分１４、及び、それの上
下両側部に位置するとともに前記支軸１３に上方
へ抜取り自在に係合する一対の第２孔部分１５，
１５を、前記本体１０に、互いに連通する状態で
形成するとともに、表示体８の自重下降によつ
て、第２孔部分１５が支軸１３に係合される状態
に維持されるように構成し、さらに、表示体８の
上方移動範囲を第１孔部分１４が支軸１３に外嵌
する位置に規制するとともにその位置規制状態で
表示体８を支軸軸心周りに回転可能に受止め案内
するガイド１６を、前記カバー９，９の上端部に
取付け、もつて、表示体８を、第２孔部分１５が
支軸１３に係合することによつて、表示用回転位
相に保持できるようにし、しかも、表示体８を回
転操作することを、表示体８を上方へ移動させ、
引続き、回転させる一連の動作で行なえるように
してある。

上記構成の表示具６を使用するに、カバー９の
外面に、流体名、流体の行先、弁Tag番号等を記
入するとよい。

本考案の表示具は、ダクト、配管経路中に設置
される各種弁やダンパー等の開閉状態の表示に使
用する他、その他各種の表示に使用できるもので
あり、そして、表示部８Ａ，８Ｂの数や具体的表
示形態は、使用対象に応じて各種変更できる。

又、本案を実施するに、例えば、上記実施例に
おける支軸１３を、表示体８に止着し、第１、第
２孔部分１４，１５を、カバー９に形成するよう
にしたり、支軸１３を角軸状に形成するととも
に、それに合わせて第２孔部分１５の形状を変更
する等、表示体８の被枢支部１４，１５及びそれ
に対する係止部１３の具体的構造は各種変更可能
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は表示具の正面図、第２図は同表示具の
縦断側面図、第３図は同表示具の回転操作状態を
示す切欠き正面図である。 ８……表示体、８Ａ，８Ｂ……表示部、９……
カバー、１３……係止部、１４，１５……被枢支
部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 異種の表示部８ａ，８ｂの複数個を周方向に並
   設した上下回転式表示体８を、その回転に伴つて
   表示対象表示部をカバー９から露出させる状態で
   設けた表示具であつて、前記表示体８の被枢支部
   １４，１５を、前記表示体８を表示用回転位相で
   保持するための係止部１３に対して、上方へ抜取
   り自在に係合させる状態で、且つ、前記表示体８
   の自重下降によつて係合を維持する状態で連結し
   てあることを特徴とする表示具。