JPS6235053Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、レンズ主体の外側部下方寄り部位に
周縁部が補強部材により被覆された孔部を設ける
ことによつて、眼鏡のデザイン的変化を多様化
し、眼鏡の商品価値を著しく向上する眼鏡用レン
ズに関する。

眼鏡、特にサングラスにはフアツシヨン性があ
り、そのデザインが近年「おしやれ」のポイント
として重要視されるようになつてきており、眼鏡
にデザイン的変化を与えることが行なわれてきて
いる。しかし従来は、眼鏡枠に装飾を施こし、あ
るいは眼鏡枠に飾り具を設けるといつたことは一
般に行なわれていたが、レンズ自体のデザイン的
考慮はほとんどみられず、多様化する眼鏡デザイ
ンの要望に十分応えうるものではなかつた。

本考案は眼鏡のデザイン的多様化を期しうる眼
鏡用レンズの提供を目的とし、その特徴とすると
ころは、レンズ主体の外側部下方寄り部位に穿設
した孔部の内周面および表裏の側周縁を補強部材
により被覆した点にある。

以下その一実施例を図面に基づいて説明する。

第１〜２図において本考案の眼鏡用レンズ１
は、例えばサングラス用の合成樹脂製レンズとし
て形成されたレンズ主体２の外側部下方寄り部位
（即ち眼鏡着用者の視野をほとんど妨げない部
位）に円形孔からなる孔部３を穿設し、かつ該孔
部３の内周面３ａおよび表裏の側周縁３ｂ，３ｃ
を補強部材５により被覆したものである。なお孔
部３の前記側周縁３ｂ，３ｃと補強部材５との間
には軟質合成樹脂製の緩衝材６，６が介装されて
いる。

該補強部材５は、例えば第３図に示すごとき鳩
目状金具７を用いて形成され、該鳩目状金具７
は、前記孔部３に嵌め込まれかつ該孔部３長さよ
りも稍長い筒状（円筒状）体９の一端周縁にフラ
ンジ部１０を具える一方、その他端周縁には複数
本の切込溝１１が長手方向に刻設されている。従
つて該鳩目状金具７を孔部３に嵌め込みかつフラ
ンジ部１０を表側の側周縁３ｂと当接させて後、
筒状体９の他端周縁を適宜の工具を用いて外側に
折曲し、該折曲部１２と前記フランジ部１０との
間で孔部周縁部を挟着させることによつて、孔部
３の内周面３ａおよび表裏の側周縁３ｂ，３ｃは
前記のごとく補強部材５により被覆された状態と
なる。

このように補強部材５により被覆された孔部
（以下被覆孔部１３という）は、単にレンズ面に
孔部状の印刷を施こしたものとは異なりそれ自体
に立体感があるため、該被覆孔部１３に適宜の着
色あるいは模様を施こすことができることと相ま
つて、従来の眼鏡用レンズには見られない興趣に
富んだ斯新的眼鏡用レンズを提供でき、眼鏡のフ
アツシヨン性を向上させうることとなる。

又、該被覆孔部１３の周囲に付加的図形を配す
ることによつて各種のデザイン的変化を与えるこ
とができる。例えば第１図は、被覆孔部１３をゴ
ルフのホールカツプと見立ててその周囲に旗状図
形１５およびゴルフボールのころがり状態を示す
線模様１６を配することによりゴルフフアツシヨ
ンを構成したものであるが、該ホールカツプが立
体感に富むものであることから該ゴルフフアツシ
ヨンのデザイン的効果は極めて大きなものとな
る。

第４図は、例えば青色に着色された涙を模した
ガラス片、合成樹脂片、陶片等を連ねてなる飾り
具１７を係止環１９を介して前記被覆孔部１３に
着脱自在に係着させたばあいを示す。かかるばあ
い、前記のごとく補強部材５が孔部３を効果的に
補強することから、係止環１９の係着によつても
孔部３が損傷を受けるといつた事態を招くことが
ない。

第５図はループ状紐体２０を、係止環２１を介
して被覆孔部１３に着脱自在に取付けた状態を示
す。かかるばあいには、該ループ状紐体２０を飾
り具の一種として機能させうることに加え、眼鏡
を例えばシヤツの胸ポケツト等にしまい込んだば
あい、該ループ状紐体２０を胸ポケツト等に設け
られているボタンに引掛けておくことにより、眼
鏡の脱落を防止しうることとなる。

さらに該被覆孔部１３には、第６図に示すごと
くレンズ主体２とは異系色の透明な円板状をなす
装飾片２２を嵌め込むこともでき、かかるばあい
においても、補強部材５は孔部３を保護しレンズ
主体２の破損を防ぐ。

第７〜９図は、被覆孔部１３の他の変形例を示
す。このような形状は、例えば第３図に示した鳩
目状金具７の筒状体９内周面形状を横断面三角形
状（第７図に示す）、四角形状（第８図に示す）、
あるいは花びら形状（第９図に示す）等の所望形
状のものとすることによつて容易に形成すること
ができる。

上述したごとく本考案の眼鏡用レンズは、レン
ズ主体の外側部下方寄り部位に周縁部が補強部材
により被覆された孔部を設ける構成とした結果、
眼鏡着用者の視野をほとんど妨げることなく、レ
ンズ部分にポイントをおいたデザイン的多様化を
図ることができる。従つて、従来のごとき眼鏡枠
を中心としたデザイン的変化のみでは倒底得られ
ない斬新なおしやれを楽しむことが可能となり、
眼鏡のフアツシヨン性を著しく向上させうる。又
孔部３は補強部材５により補強されていることか
ら、該孔部に各種飾り具を係着しあるいは該孔部
に装飾片等を圧入する際においてもレンズ主体の
破損を招くおそれがない。

なお本考案の眼鏡用レンズにおいて、レンズ主
体に設ける孔部形状は円形のものに限られず、視
野を妨げない範囲で、だ円形状あるいは長孔状と
してもよい。又本考案の眼鏡用レンズは、サング
ラス用のレンズとして特に好適に採用しうるが、
近視用眼鏡等のレンズとしても採用することがで
き、さらにレンズ主体をガラス製とすることも可
能である。

なお補強部材は、合成樹脂製の筒状体を用いて
形成することもでき、かかるばあいには、該筒状
体を孔部に嵌め込んだ後、例えばその両端周縁を
軟化させ外側に折曲することによつて、孔部の内
周面および表裏の側周縁を補強部材により被覆さ
れた状態とする。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す正面図、第２
図はその要部断面図、第３図は鳩目状金具を示す
斜視図、第４〜６図は被覆孔部の使用例を示す斜
視図、第７〜９図は被覆孔部の他の例を示す正面
図である。 ２……レンズ主体、３……孔部、３ａ……孔部
の内周面、３ｂ，３ｃ……孔部の側周縁、５……
補強部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. レンズ主体の外側部下方寄り部位に穿設した孔
   部の内周面および表裏の側周縁を補強部材により
   被覆したことを特徴とする眼鏡用レンズ。