JPS6234476B2 - - Google Patents
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- JPS6234476B2 JPS6234476B2 JP52055795A JP5579577A JPS6234476B2 JP S6234476 B2 JPS6234476 B2 JP S6234476B2 JP 52055795 A JP52055795 A JP 52055795A JP 5579577 A JP5579577 A JP 5579577A JP S6234476 B2 JPS6234476 B2 JP S6234476B2
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Description
本発明は、金属の薄板または薄板構造物の溶接
に用いられるフラツシユ溶接法およびその装置に
関する。 フラツシユ溶接においては2つの溶接素材の端
部を対向させ、電圧を印加しながら該端部を軽く
接触短絡してフラツシユ(電気火花)を発生さ
せ、該小短絡と該フラツシユで両端部を加熱し、
一方素材に送りをかけてフラツシユの発生を持続
させ、突合せ端部が適当に加熱された時点で該端
部を強圧して全面短絡を生じせしめ(アプセツト
という)、この状態で所定時間通電(アプセツト
通電と言い、この間フラツシユは発生しない)し
たのちこれを遮断して溶接を完了する。このアプ
セツト通電の効果はアプセツト時に溶接端面の一
部に金属酸化膜が残留した場合にこの酸化膜を破
つて若干の金属結合を回復させる効果があり、た
めにフラツシユ溶接においアプセツト通電は溶接
部の強度を確保するために不可欠である。 しかしながら薄板または薄板構造物のフラツシ
ユ溶接にあつては特にその板厚が1.0mm以下と薄
くなつた場合に溶接部の冶金的な強度を確保する
ために充分なアプセツト通電を行うと以下に述べ
るような各種の不都合が生ずる。第1に薄板は丸
棒等の太物に比較して突合せ部の腰が弱いため、
アプセツトで通電加熱されつつ強圧される第1図
イに示すような座屈や同図ロに示すような段違い
を被溶接薄板1,1′の突合せ部に生じ易い。溶
接後は通常バリ2や凹部周辺部3を研削して図中
に点線で示すところまで削り取るため溶接部の有
効断面積が減少し、溶接部全体としての強度が低
下する。第2にアプセツト通電は非常に大きな電
流値になるため、溶接物をつかむ電極と溶接物の
間で部分的に発熱し、溶接物の一部が焼損する
(ダイバーンという)場合が多くなる。太物の溶
接にあつてはその厚さに対してダイバーンの深さ
は相対的に小さいので、これを研削してしまえば
何ら問題にはならないが、薄板においてはその厚
さに対してダイバーンの深さは一般に無視でき
ず、外観をそこなううえ、これを研削して除去す
ればそれだけ溶接物の有効断面積を減じて強度が
低下する。第3にアプセツト通電による入熱はか
なり大きいため溶接部はアプセツト通電エネルギ
ーの大きいほど粒成長して、一般にこの部分の靭
性が低下する。 したがつて薄板および薄板構造物のフラツシユ
溶接ではアプセツト通電エネルギーが過大になら
ぬように制御することが溶接部の形状等を確保す
るうえで不可欠であるが、アプセツト通電エネル
ギーを比較的小さく制限してもなおかつ溶接部に
高い冶金的強度を得るためにはアプセツト直前の
溶接端面が平滑であつてしかもこゝを金属の溶融
層が均一に被覆していることが必要である。しか
しながら、電圧波形が正弦波形である商用電源を
そのまゝ所定の電圧に降圧して溶接電源とする従
来のフラツシユ溶接法では、たとえ溶接機の特性
や被溶接物の断面形状で決まる最適電圧を選んで
被溶接物に印加したとしても第2図イ,ロに夫々
示したフラツシユ後期の電圧・電流波形からも判
るように、電圧波形で急峻なピークとして観測さ
れるフラツシユの発生は断続的であつて、同図イ
の横軸を太くして示した区間すなわち電圧のゼロ
クロス点前後ではフラツシユが休止しており、そ
の休止率は50%以上にも及ぶ。したがつて溶接端
面は充分な溶融層でカバーされ難く、また生成さ
れた溶融層がこのフラツシユ休止期間に酸化され
てアプセツト時に酸化膜として溶接端面に残留す
ることも比較的多いため、これを破つて部分的に
しろ金属結合を得るにはかなり大きなアプセツト
通電エネルギーを必要とする。ところが一方にお
いてこの大きなアプセツト通電は特に薄板や薄板
構造物では前述のような諸弊害を生む。また電流
波形をみると上述のフラツシユの休止期間中にか
なり大きな短絡電流が流れており、この電流は被
溶接物の溶接端面のみならずその周辺も加熱する
ため溶接熱影響部が拡大するほか、突合せ部の腰
が弱くなりアプセツトで前述の座屈や段違いを更
に生じ易くする。一方溶接電圧を高くするとフラ
ツシユ発生時のアークエネルギーが過多となり、
溶接端面が局部的に飛散する量が多くなつて該端
面が荒れる結果、アプセツト後に欠陥が生じ易く
なり、反対に溶接電圧を下げると電圧のゼロクロ
ス近傍でのフラツシユ休止時間が長くなる等の不
都合が生じる。したがつて従来法による薄板や薄
板構造物のフラツシユ溶接では溶接部の冶金的強
度と溶接部の形状等を同時に確保することは困難
であつた。 さらに第2図に示した例ではアプセツト通電時
間は50Hzの半サイクルである10ミリ秒であり通常
のフラツシユ溶接装置ではトランスの一次側に装
入されたイグナイトロンが電圧のゼロクロス点で
一旦消弧するのを利用して通電を遮断する方式に
なつているため、商用電源周波数が50Hzの場合は
10ミリ秒がアプセツトの最小通電単位になる。し
たがつて最適のアプセツト通電時間が10ミリ秒以
下であつたりそれ以上でも例えば15ミリ秒である
場合には従来の溶接機では良好な薄板または薄板
構造物の溶接成品は得られない。 また従来の溶接方式では被溶接物をつかむ電極
が一定の位置まで移動してきた時点でリミツトス
イツチを作動させてそのリミツトスイツチの信号
によりアプセツトシリンダーへの送圧を開始し、
その時点からあらかじめ設定された遅延時間後か
らはイグナイトロンへの点弧信号を出さないよう
にする方式を用いているためアプセツト通電時間
にばらつきを生じる。このばらつきは被溶接物の
突合せ速度がアプセツトシリンダーの作動により
大きくなることによつてフラツシユが停止して全
面短絡状態すなわちアプセツト通電状態になる時
点が被溶接物の溶接端面の状況や溶接電圧の位相
などにも関連して複雑に変化するために生ずるも
ので、例えばアプセツト通電サイクル数を0.5サ
イクルに設定しても数多くの溶接を行うと実際に
は該通電サイクルが0〜1.5サイクル程度にばら
つき、目標値からはずれるものが生じて溶接の歩
留を減ずる欠点があつた。 本発明者らは薄板のフラツシユ溶接のかゝる欠
点に鑑みて種々の研究を重ねた結果溶接電源の周
波数を任意に設定しうるようにし、被溶接物の材
質や形状にあわせて任意の長さのアプセツト通電
を行えるようにしたものであつてその要旨とする
ところは、商用電源を整流して50%以下のリツプ
ルを含む脈流電圧としたものを正,負に切換えて
商用電源より高い周波数の交流に変換したものを
電源として溶接し、そしてかゝる電源系から検出
される電磁気的信号により溶接行程がアプセツト
段階に到つたことを検知してあらかじめ設定した
アプセツト通電時間後に被溶接物への通電を停止
することを特徴とする板厚が1.0mm以下の薄板又
は薄板構造物のフラツシユ溶接方法、及びこれを
具現化するための装置にある。なおこゝでいう商
用電源とは、周波数が50又は60Hzの正弦波電圧波
形の交流電源を指す。すなわち本発明の基本思想
は第1に薄板又は薄板構造物のフラツシユ溶接に
おいてアプセツト通電エネルギーを上述の諸弊害
が生じない範囲内に規制したうえで最適アプセツ
ト通電時間を選ぶことにある。第2には該最適ア
プセツト通電時間は被溶接物の材質や形状によつ
て異り、その許容範囲が薄板や薄板構造物では非
常に狭いので、正確にしかも容易に最適なアプセ
ツト通電が行い得るような周波数の交流電源を用
いることにある。したがつて溶接電源装置として
は周波数可変でアプセツト通電制御のできるもの
を用いるものである。第3にはアプセツト通電エ
ネルギーを上記範囲内に規制してもなおかつ高い
冶金的強度が得られるようにアプセツト以前のフ
ラツシユの発生頻度を高め豊富な溶融層を得ると
ともに溶接端面の酸化の機会を減らすことにあ
る。このために溶接電源として50%以下のリツプ
ルを含む脈流を周波数変換装置により正負に切換
えたものを用いるものである。 以下、本発明を第3図にその一態様例を示す装
置に基いて説明する。この装置は三相交流4を整
流装置5により全波整流して14%のリツプルを含
む脈流を得、これを周波数変換装置6によつて任
意の周波数で正負に切換えたものを溶接トランス
7の一次側に供給し、同二次電圧を受けた電極8
で被溶接物9を突合せてフラツシユ溶接する。更
に一次側の溶接電流を電流検出器10で検出し、
溶接の後期においてこの電流があらかじめ設定し
たアプセツト電流レベル(U.L.)を超えた時点
をアプセツト判別機11が検知し、この時点から
あらかじめ設定された遅延時間(D.T.)だけ遅
延回路12により遅延を加えた後に周波数変換装
置6の作動を停止してあらかじめ設定したアプセ
ツト通電時間だけ正確にアプセツト電流が流れる
ように制御するものである。 この装置を用いて50Hzの商用電源を180Hzの交
流に変換したものは第4図に示すような二次無負
荷電圧波形を示す。このような波形の交流を電源
としてフラツシユ溶接を行うと第5図イ,ロに
夫々示すような電圧波形イおよび電流波形ロが得
られる。すなわち第4図に示す二次無負荷電圧波
形はゼロクロス点前後の電圧が低い期間が非常に
短いのでフラツシユの発生は第5図イの電圧波形
からも判るようにほゞ連続的に行なわれる。この
点に関しては連続的なフラツシユが得られる電源
波形として知られている直流や矩形波とほゞ同じ
効果をもたらすものであるが、第3図の態様のも
のの方が装置的に簡単であり従つて装置の故障も
少なくしかも安価に製作し得る利点もある。商用
電源をそのまゝ電源としてフラツシユ溶接を行う
と、第2図に示した例では溶接断面積60mm2の薄鋼
板のフラツシユ溶接でアプセツト直前の30ミリ秒
の間にフラツシユは21回発生しているが、同じ素
材を第3図の装置で溶接した場合は、同じくアプ
セツト直前の30ミリ秒の間にフラツシユは従来法
の約3倍の63回も発生しておりしかもほとんど休
みなく発生していることが第5図イの電圧波形か
ら判る。このように本発明方法では直流や矩形波
を用いたのと同様にフラツシユの発生頻度が高い
ためアプセツト直前の溶接端面には豊富な溶融層
が得られその酸化の機会も少ないためアプセツト
通電時間を短い値に制御しても高い溶接強度が得
られ、しかも溶接部の形状等も確保し得るのであ
る。 すなわち第5図イ,ロに電圧・電流波形を示し
た本発明方法の例ではアプセツト通電時間は105
Hzの半サイクルである4.8ミリ秒で、50Hzの商用
電源を用いる従来法での最小アプセツト通電時間
の約半分の時間であるため、従来法で数十%も発
生する座屈、段違い、ダイバーンなどは全く発生
しない。しかも本発明法ではアプセツト前に溶接
端面に充分な溶融層が形成されているためにアプ
セツト通電時間を従来法の半分に減らしてもなお
かつ高い溶接部の強度が確保され、その強度のば
らつきも小さく溶接成品としての信頼性が高い。
また前記の如く従来法ではリミツトスイツチによ
るアプセツト通電遮断を行うのでアプセツト通電
サイクルにもばらつきを生じ易かつたが、本発明
法では溶接電源系から検出される電磁気的信号に
より被溶接物がアプセツト通電状態に到つた時点
を正確に検知してその時点からあらかじめ設定さ
れたアプセツト通電時間後に被溶接部への通電を
停止する方式をとるためアプセツト通電サイクル
のばらつきがなく、良好な薄板又は薄板構造物の
溶接成品が安定に得られる。 また第3図に示した実施例のものは三相交流を
全波整流して14%のリツプルを含む脈流を一旦得
る方式のものであるが、本発明方法を実施するに
は三相交流を半波整流して得られる脈流を用いて
も実用上さしつかえない。しかしながら正弦波電
源によつて適正な電圧を選んでフラツシユ溶接を
行つた場合、第2図イの電圧波形から判るように
フラツシユは正弦波の位相角でほゞ−30゜〜+60
゜および150゜〜240゜の範囲内で休止しており、
このことからフラツシユの発生が不可能になるの
は無負荷電圧が位相角で−30゜および150゜での
電圧すなわち最大電圧の50%(|sin−30゜|=
sin150゜=0.5)の電圧を割つた場合で、一旦フ
ラツシユが休止して小短絡が生じると無負荷電圧
が60゜および240゜での電圧すなわち最大電圧の
86%(sin60゜=|sin−240゜|=0.86)にまで
回復しないと再開しないことが判る。すなわちア
ークが過大とならないような適正範囲内の電圧で
フラツシユ溶接を行う場合にフラツシユを交流半
サイクルの間持続させるためには電圧の極小値が
最大電圧の50%を割らないようにする必要があ
る。したがつて脈流に含まれるリツプルの量はす
くなくとも50%までは許容し得る。またアプセツ
トの検知に第3図の実施例では溶接トランスの一
次側の電流値を用いているが、アプセツト電流の
検知位置はトランスの二次側や三相交流の段階で
も可であり、またアプセツトの検知は電流の他に
溶接電圧、電流の時間微分、電力、磁場等の電磁
気的信号のいずれか一つまたは二つ以上を組合せ
たものによつても可能である。すなわち溶接電圧
を用いる場合は例えば溶接トランスの二次側の電
圧を取り出して、これに高周波成分(フラツシユ
電圧)の有無を判別する回路を接続して、高周波
成分がなくなる時点を検出してアプセツトの開始
を知ることができる。また溶接トランスから被溶
接物をつかむ電極へ電力を供給する導体リボン又
はバーの任意の2点間の電位差を検出するとRI
+LdI/dt(R:該2点間の抵抗、L:同インダク
タ ンス、I:溶接電流)が得られ、この電圧からも
高周波成分の有無を利用してアプセツトを検知す
ることができる。また被溶接物への供給電力を検
出する回路を設け、溶接行程がアプセツト通電状
態になると急にその電力が増すのを利用してアプ
セツトを検知することもできる。またフラツシユ
の発生中は突合せ部から電磁波が発生しているの
で、突合せ部の近傍にアンテナを設けてフラツシ
ユの有無を検出し、もつてアプセツトの検知を行
うこともできる。さらに前述の導体リボン又はバ
ーのに隣接してコイル状のアンテナを設置すると
この両端には溶接電流の微分値に比例する電圧が
現れるので、これの高周波成分の有無を検出する
か、または一旦積分して電流波形に変換してこの
値が一定レベルを超えるのを利用することによつ
てもアプセツトを検知することができる。 本発明においては周波数変換装置によつて商用
電源より高い周波数の交流を得てフラツシユ溶接
を行うが、その理由は次の通りである。第1にフ
ラツシユ溶接ではアプセツト通電を交流の半波の
終了時に終る場合が多く、通常トランスの鉄芯に
は大きな残留磁化が存在する。次の溶接時にトラ
ンスに通電したときに最初の半波の磁化方向が残
留磁化の方向と同じ場合には鉄芯の磁化は容易に
飽和に達してトランスには大きな突入電流が流れ
る。本発明のように多くの半導体素子を使用する
場合はこの突入電流により素子を傷める恐れがあ
るため極力突入電流の発生を防止する必要があ
る。そのためにはトランスの鉄芯の断面積を大き
くすることや磁化の大きさを決定する∫Edtを小
さくすることが有効であるが、前者はトランスが
大型化してコストやサイズ的に不利であり、後者
は周波数を高くすることによつて容易に達成し得
るので有利である。 第2に通常通電時においても本発明において使
用される電源波形では、例えば周波数50Hz、平均
電圧10Vの場合∫Edt=10(V)×10(ms)=100
(V・ms)であるのに対し、同じ周波数で実効電
圧10Vの正弦波では∫Edt=∫0.01 010√2sin(2
π
×50t)dt=0.090(V・S)=90(V・ms)であ
るので本発明の方が∫Edtが11%大きくなり、そ
のまゝではトランスの鉄芯断面積を11%大きくす
る必要がある。しかして本発明において周波数を
商用電源より11%以上高くすれば特にトランスを
大型化する必要はない。 第3に本発明は薄板構造物用のフラツシユ溶接
法および装置であつて、その適正なアプセツト通
電時間は50Hzの交流の半サイクルの10mSより短
い数mSのものが多く、実際上80〜150Hzの交流の
半サイクルに相当するものが多い。したがつて本
発明においてこのような周波数の交流を用いれば
第1、第2の理由にも合致するうえ、アプセツト
通電を交流半波の途中で停止することなく交流半
波を最小通電単位として制御すれば良い。このこ
とによりアプセツトの通電停止回路を簡単にする
ことができ故障や誤動作を少くすることが出来る
などのメリツトがある。 また本発明の特許請求の範囲(2)において、周波
数可変の交流としたが、その理由は、薄板構造物
においてはその適正なアプセツト通電時間がその
断面形状や板厚によつて変化するので、各種のも
のに対応するためには周波数を可変とするのが便
利であるからである。 次に実施例により本発明の効果について更に具
体的に説明する。 実施例 1 冷延軟鋼板SPCの薄板(0.8t×90W)について
従来法および本発明方法を用いて夫々40回のフラ
ツシユ溶接を行つた。従来法は50Hzの商用電源を
原波形のまゝ電圧だけ降圧して溶接電源とする通
常の装置を用いて溶接を行つた。本発明方法は第
3図に示す装置を用いて周波数110Hzの交流を電
源として溶接を行つた。これらの詳しい溶接条件
と溶接結果を第1表に示す。こゝで溶接部の強度
は溶接部のバリを研削した後、座屈、段違いおよ
びダイバーンによる外観不良材を除外して引張試
験に供した。
に用いられるフラツシユ溶接法およびその装置に
関する。 フラツシユ溶接においては2つの溶接素材の端
部を対向させ、電圧を印加しながら該端部を軽く
接触短絡してフラツシユ(電気火花)を発生さ
せ、該小短絡と該フラツシユで両端部を加熱し、
一方素材に送りをかけてフラツシユの発生を持続
させ、突合せ端部が適当に加熱された時点で該端
部を強圧して全面短絡を生じせしめ(アプセツト
という)、この状態で所定時間通電(アプセツト
通電と言い、この間フラツシユは発生しない)し
たのちこれを遮断して溶接を完了する。このアプ
セツト通電の効果はアプセツト時に溶接端面の一
部に金属酸化膜が残留した場合にこの酸化膜を破
つて若干の金属結合を回復させる効果があり、た
めにフラツシユ溶接においアプセツト通電は溶接
部の強度を確保するために不可欠である。 しかしながら薄板または薄板構造物のフラツシ
ユ溶接にあつては特にその板厚が1.0mm以下と薄
くなつた場合に溶接部の冶金的な強度を確保する
ために充分なアプセツト通電を行うと以下に述べ
るような各種の不都合が生ずる。第1に薄板は丸
棒等の太物に比較して突合せ部の腰が弱いため、
アプセツトで通電加熱されつつ強圧される第1図
イに示すような座屈や同図ロに示すような段違い
を被溶接薄板1,1′の突合せ部に生じ易い。溶
接後は通常バリ2や凹部周辺部3を研削して図中
に点線で示すところまで削り取るため溶接部の有
効断面積が減少し、溶接部全体としての強度が低
下する。第2にアプセツト通電は非常に大きな電
流値になるため、溶接物をつかむ電極と溶接物の
間で部分的に発熱し、溶接物の一部が焼損する
(ダイバーンという)場合が多くなる。太物の溶
接にあつてはその厚さに対してダイバーンの深さ
は相対的に小さいので、これを研削してしまえば
何ら問題にはならないが、薄板においてはその厚
さに対してダイバーンの深さは一般に無視でき
ず、外観をそこなううえ、これを研削して除去す
ればそれだけ溶接物の有効断面積を減じて強度が
低下する。第3にアプセツト通電による入熱はか
なり大きいため溶接部はアプセツト通電エネルギ
ーの大きいほど粒成長して、一般にこの部分の靭
性が低下する。 したがつて薄板および薄板構造物のフラツシユ
溶接ではアプセツト通電エネルギーが過大になら
ぬように制御することが溶接部の形状等を確保す
るうえで不可欠であるが、アプセツト通電エネル
ギーを比較的小さく制限してもなおかつ溶接部に
高い冶金的強度を得るためにはアプセツト直前の
溶接端面が平滑であつてしかもこゝを金属の溶融
層が均一に被覆していることが必要である。しか
しながら、電圧波形が正弦波形である商用電源を
そのまゝ所定の電圧に降圧して溶接電源とする従
来のフラツシユ溶接法では、たとえ溶接機の特性
や被溶接物の断面形状で決まる最適電圧を選んで
被溶接物に印加したとしても第2図イ,ロに夫々
示したフラツシユ後期の電圧・電流波形からも判
るように、電圧波形で急峻なピークとして観測さ
れるフラツシユの発生は断続的であつて、同図イ
の横軸を太くして示した区間すなわち電圧のゼロ
クロス点前後ではフラツシユが休止しており、そ
の休止率は50%以上にも及ぶ。したがつて溶接端
面は充分な溶融層でカバーされ難く、また生成さ
れた溶融層がこのフラツシユ休止期間に酸化され
てアプセツト時に酸化膜として溶接端面に残留す
ることも比較的多いため、これを破つて部分的に
しろ金属結合を得るにはかなり大きなアプセツト
通電エネルギーを必要とする。ところが一方にお
いてこの大きなアプセツト通電は特に薄板や薄板
構造物では前述のような諸弊害を生む。また電流
波形をみると上述のフラツシユの休止期間中にか
なり大きな短絡電流が流れており、この電流は被
溶接物の溶接端面のみならずその周辺も加熱する
ため溶接熱影響部が拡大するほか、突合せ部の腰
が弱くなりアプセツトで前述の座屈や段違いを更
に生じ易くする。一方溶接電圧を高くするとフラ
ツシユ発生時のアークエネルギーが過多となり、
溶接端面が局部的に飛散する量が多くなつて該端
面が荒れる結果、アプセツト後に欠陥が生じ易く
なり、反対に溶接電圧を下げると電圧のゼロクロ
ス近傍でのフラツシユ休止時間が長くなる等の不
都合が生じる。したがつて従来法による薄板や薄
板構造物のフラツシユ溶接では溶接部の冶金的強
度と溶接部の形状等を同時に確保することは困難
であつた。 さらに第2図に示した例ではアプセツト通電時
間は50Hzの半サイクルである10ミリ秒であり通常
のフラツシユ溶接装置ではトランスの一次側に装
入されたイグナイトロンが電圧のゼロクロス点で
一旦消弧するのを利用して通電を遮断する方式に
なつているため、商用電源周波数が50Hzの場合は
10ミリ秒がアプセツトの最小通電単位になる。し
たがつて最適のアプセツト通電時間が10ミリ秒以
下であつたりそれ以上でも例えば15ミリ秒である
場合には従来の溶接機では良好な薄板または薄板
構造物の溶接成品は得られない。 また従来の溶接方式では被溶接物をつかむ電極
が一定の位置まで移動してきた時点でリミツトス
イツチを作動させてそのリミツトスイツチの信号
によりアプセツトシリンダーへの送圧を開始し、
その時点からあらかじめ設定された遅延時間後か
らはイグナイトロンへの点弧信号を出さないよう
にする方式を用いているためアプセツト通電時間
にばらつきを生じる。このばらつきは被溶接物の
突合せ速度がアプセツトシリンダーの作動により
大きくなることによつてフラツシユが停止して全
面短絡状態すなわちアプセツト通電状態になる時
点が被溶接物の溶接端面の状況や溶接電圧の位相
などにも関連して複雑に変化するために生ずるも
ので、例えばアプセツト通電サイクル数を0.5サ
イクルに設定しても数多くの溶接を行うと実際に
は該通電サイクルが0〜1.5サイクル程度にばら
つき、目標値からはずれるものが生じて溶接の歩
留を減ずる欠点があつた。 本発明者らは薄板のフラツシユ溶接のかゝる欠
点に鑑みて種々の研究を重ねた結果溶接電源の周
波数を任意に設定しうるようにし、被溶接物の材
質や形状にあわせて任意の長さのアプセツト通電
を行えるようにしたものであつてその要旨とする
ところは、商用電源を整流して50%以下のリツプ
ルを含む脈流電圧としたものを正,負に切換えて
商用電源より高い周波数の交流に変換したものを
電源として溶接し、そしてかゝる電源系から検出
される電磁気的信号により溶接行程がアプセツト
段階に到つたことを検知してあらかじめ設定した
アプセツト通電時間後に被溶接物への通電を停止
することを特徴とする板厚が1.0mm以下の薄板又
は薄板構造物のフラツシユ溶接方法、及びこれを
具現化するための装置にある。なおこゝでいう商
用電源とは、周波数が50又は60Hzの正弦波電圧波
形の交流電源を指す。すなわち本発明の基本思想
は第1に薄板又は薄板構造物のフラツシユ溶接に
おいてアプセツト通電エネルギーを上述の諸弊害
が生じない範囲内に規制したうえで最適アプセツ
ト通電時間を選ぶことにある。第2には該最適ア
プセツト通電時間は被溶接物の材質や形状によつ
て異り、その許容範囲が薄板や薄板構造物では非
常に狭いので、正確にしかも容易に最適なアプセ
ツト通電が行い得るような周波数の交流電源を用
いることにある。したがつて溶接電源装置として
は周波数可変でアプセツト通電制御のできるもの
を用いるものである。第3にはアプセツト通電エ
ネルギーを上記範囲内に規制してもなおかつ高い
冶金的強度が得られるようにアプセツト以前のフ
ラツシユの発生頻度を高め豊富な溶融層を得ると
ともに溶接端面の酸化の機会を減らすことにあ
る。このために溶接電源として50%以下のリツプ
ルを含む脈流を周波数変換装置により正負に切換
えたものを用いるものである。 以下、本発明を第3図にその一態様例を示す装
置に基いて説明する。この装置は三相交流4を整
流装置5により全波整流して14%のリツプルを含
む脈流を得、これを周波数変換装置6によつて任
意の周波数で正負に切換えたものを溶接トランス
7の一次側に供給し、同二次電圧を受けた電極8
で被溶接物9を突合せてフラツシユ溶接する。更
に一次側の溶接電流を電流検出器10で検出し、
溶接の後期においてこの電流があらかじめ設定し
たアプセツト電流レベル(U.L.)を超えた時点
をアプセツト判別機11が検知し、この時点から
あらかじめ設定された遅延時間(D.T.)だけ遅
延回路12により遅延を加えた後に周波数変換装
置6の作動を停止してあらかじめ設定したアプセ
ツト通電時間だけ正確にアプセツト電流が流れる
ように制御するものである。 この装置を用いて50Hzの商用電源を180Hzの交
流に変換したものは第4図に示すような二次無負
荷電圧波形を示す。このような波形の交流を電源
としてフラツシユ溶接を行うと第5図イ,ロに
夫々示すような電圧波形イおよび電流波形ロが得
られる。すなわち第4図に示す二次無負荷電圧波
形はゼロクロス点前後の電圧が低い期間が非常に
短いのでフラツシユの発生は第5図イの電圧波形
からも判るようにほゞ連続的に行なわれる。この
点に関しては連続的なフラツシユが得られる電源
波形として知られている直流や矩形波とほゞ同じ
効果をもたらすものであるが、第3図の態様のも
のの方が装置的に簡単であり従つて装置の故障も
少なくしかも安価に製作し得る利点もある。商用
電源をそのまゝ電源としてフラツシユ溶接を行う
と、第2図に示した例では溶接断面積60mm2の薄鋼
板のフラツシユ溶接でアプセツト直前の30ミリ秒
の間にフラツシユは21回発生しているが、同じ素
材を第3図の装置で溶接した場合は、同じくアプ
セツト直前の30ミリ秒の間にフラツシユは従来法
の約3倍の63回も発生しておりしかもほとんど休
みなく発生していることが第5図イの電圧波形か
ら判る。このように本発明方法では直流や矩形波
を用いたのと同様にフラツシユの発生頻度が高い
ためアプセツト直前の溶接端面には豊富な溶融層
が得られその酸化の機会も少ないためアプセツト
通電時間を短い値に制御しても高い溶接強度が得
られ、しかも溶接部の形状等も確保し得るのであ
る。 すなわち第5図イ,ロに電圧・電流波形を示し
た本発明方法の例ではアプセツト通電時間は105
Hzの半サイクルである4.8ミリ秒で、50Hzの商用
電源を用いる従来法での最小アプセツト通電時間
の約半分の時間であるため、従来法で数十%も発
生する座屈、段違い、ダイバーンなどは全く発生
しない。しかも本発明法ではアプセツト前に溶接
端面に充分な溶融層が形成されているためにアプ
セツト通電時間を従来法の半分に減らしてもなお
かつ高い溶接部の強度が確保され、その強度のば
らつきも小さく溶接成品としての信頼性が高い。
また前記の如く従来法ではリミツトスイツチによ
るアプセツト通電遮断を行うのでアプセツト通電
サイクルにもばらつきを生じ易かつたが、本発明
法では溶接電源系から検出される電磁気的信号に
より被溶接物がアプセツト通電状態に到つた時点
を正確に検知してその時点からあらかじめ設定さ
れたアプセツト通電時間後に被溶接部への通電を
停止する方式をとるためアプセツト通電サイクル
のばらつきがなく、良好な薄板又は薄板構造物の
溶接成品が安定に得られる。 また第3図に示した実施例のものは三相交流を
全波整流して14%のリツプルを含む脈流を一旦得
る方式のものであるが、本発明方法を実施するに
は三相交流を半波整流して得られる脈流を用いて
も実用上さしつかえない。しかしながら正弦波電
源によつて適正な電圧を選んでフラツシユ溶接を
行つた場合、第2図イの電圧波形から判るように
フラツシユは正弦波の位相角でほゞ−30゜〜+60
゜および150゜〜240゜の範囲内で休止しており、
このことからフラツシユの発生が不可能になるの
は無負荷電圧が位相角で−30゜および150゜での
電圧すなわち最大電圧の50%(|sin−30゜|=
sin150゜=0.5)の電圧を割つた場合で、一旦フ
ラツシユが休止して小短絡が生じると無負荷電圧
が60゜および240゜での電圧すなわち最大電圧の
86%(sin60゜=|sin−240゜|=0.86)にまで
回復しないと再開しないことが判る。すなわちア
ークが過大とならないような適正範囲内の電圧で
フラツシユ溶接を行う場合にフラツシユを交流半
サイクルの間持続させるためには電圧の極小値が
最大電圧の50%を割らないようにする必要があ
る。したがつて脈流に含まれるリツプルの量はす
くなくとも50%までは許容し得る。またアプセツ
トの検知に第3図の実施例では溶接トランスの一
次側の電流値を用いているが、アプセツト電流の
検知位置はトランスの二次側や三相交流の段階で
も可であり、またアプセツトの検知は電流の他に
溶接電圧、電流の時間微分、電力、磁場等の電磁
気的信号のいずれか一つまたは二つ以上を組合せ
たものによつても可能である。すなわち溶接電圧
を用いる場合は例えば溶接トランスの二次側の電
圧を取り出して、これに高周波成分(フラツシユ
電圧)の有無を判別する回路を接続して、高周波
成分がなくなる時点を検出してアプセツトの開始
を知ることができる。また溶接トランスから被溶
接物をつかむ電極へ電力を供給する導体リボン又
はバーの任意の2点間の電位差を検出するとRI
+LdI/dt(R:該2点間の抵抗、L:同インダク
タ ンス、I:溶接電流)が得られ、この電圧からも
高周波成分の有無を利用してアプセツトを検知す
ることができる。また被溶接物への供給電力を検
出する回路を設け、溶接行程がアプセツト通電状
態になると急にその電力が増すのを利用してアプ
セツトを検知することもできる。またフラツシユ
の発生中は突合せ部から電磁波が発生しているの
で、突合せ部の近傍にアンテナを設けてフラツシ
ユの有無を検出し、もつてアプセツトの検知を行
うこともできる。さらに前述の導体リボン又はバ
ーのに隣接してコイル状のアンテナを設置すると
この両端には溶接電流の微分値に比例する電圧が
現れるので、これの高周波成分の有無を検出する
か、または一旦積分して電流波形に変換してこの
値が一定レベルを超えるのを利用することによつ
てもアプセツトを検知することができる。 本発明においては周波数変換装置によつて商用
電源より高い周波数の交流を得てフラツシユ溶接
を行うが、その理由は次の通りである。第1にフ
ラツシユ溶接ではアプセツト通電を交流の半波の
終了時に終る場合が多く、通常トランスの鉄芯に
は大きな残留磁化が存在する。次の溶接時にトラ
ンスに通電したときに最初の半波の磁化方向が残
留磁化の方向と同じ場合には鉄芯の磁化は容易に
飽和に達してトランスには大きな突入電流が流れ
る。本発明のように多くの半導体素子を使用する
場合はこの突入電流により素子を傷める恐れがあ
るため極力突入電流の発生を防止する必要があ
る。そのためにはトランスの鉄芯の断面積を大き
くすることや磁化の大きさを決定する∫Edtを小
さくすることが有効であるが、前者はトランスが
大型化してコストやサイズ的に不利であり、後者
は周波数を高くすることによつて容易に達成し得
るので有利である。 第2に通常通電時においても本発明において使
用される電源波形では、例えば周波数50Hz、平均
電圧10Vの場合∫Edt=10(V)×10(ms)=100
(V・ms)であるのに対し、同じ周波数で実効電
圧10Vの正弦波では∫Edt=∫0.01 010√2sin(2
π
×50t)dt=0.090(V・S)=90(V・ms)であ
るので本発明の方が∫Edtが11%大きくなり、そ
のまゝではトランスの鉄芯断面積を11%大きくす
る必要がある。しかして本発明において周波数を
商用電源より11%以上高くすれば特にトランスを
大型化する必要はない。 第3に本発明は薄板構造物用のフラツシユ溶接
法および装置であつて、その適正なアプセツト通
電時間は50Hzの交流の半サイクルの10mSより短
い数mSのものが多く、実際上80〜150Hzの交流の
半サイクルに相当するものが多い。したがつて本
発明においてこのような周波数の交流を用いれば
第1、第2の理由にも合致するうえ、アプセツト
通電を交流半波の途中で停止することなく交流半
波を最小通電単位として制御すれば良い。このこ
とによりアプセツトの通電停止回路を簡単にする
ことができ故障や誤動作を少くすることが出来る
などのメリツトがある。 また本発明の特許請求の範囲(2)において、周波
数可変の交流としたが、その理由は、薄板構造物
においてはその適正なアプセツト通電時間がその
断面形状や板厚によつて変化するので、各種のも
のに対応するためには周波数を可変とするのが便
利であるからである。 次に実施例により本発明の効果について更に具
体的に説明する。 実施例 1 冷延軟鋼板SPCの薄板(0.8t×90W)について
従来法および本発明方法を用いて夫々40回のフラ
ツシユ溶接を行つた。従来法は50Hzの商用電源を
原波形のまゝ電圧だけ降圧して溶接電源とする通
常の装置を用いて溶接を行つた。本発明方法は第
3図に示す装置を用いて周波数110Hzの交流を電
源として溶接を行つた。これらの詳しい溶接条件
と溶接結果を第1表に示す。こゝで溶接部の強度
は溶接部のバリを研削した後、座屈、段違いおよ
びダイバーンによる外観不良材を除外して引張試
験に供した。
【表】
第1表に示す結果が示す通り、従来法で溶接し
たものでは半数近くのものに何らかの外観不良が
あつたのに対し、本発明方法によるものでは外観
不良材は全く生じなかつた。また引張試験の結果
も従来法によるものでは全般的に強度が低いうえ
にこの溶接法の信頼度を示す最低の強度のものゝ
強度も母材強度(34Kg/mm2)の半分以下である。
これに対し本発明方法によるものでは最低のもの
でも母材強度の80%以上の強度を示しており、本
発明方法の歩留と信頼性の秀れていることを示し
ている。 実施例 2 厚さ1.0mmのステンレス(BUS430系)の冷延鋼
板で作られた外径27.9mmの鋼管を接合するフラツ
シユ溶接を従来法および本発明法によつて夫々55
回づつ行つた。この場合鋼管の切断によるバリを
除去したうえ切断面形状も矯正して突合せに際し
て最初から段違いが生じることのないように配慮
した。従来法は50Hzの商用電源を降圧してその
まゝ溶接電源とした通常のフラツシユ溶接機を用
い、本発明法は第3図にその構成を示した装置を
用い周波数が85Hzの交流を用いて溶接を行つた。
溶接部の強度は溶接後に外側のバリのみを研削し
て座屈、段違いまたはダイバーンが顕著で外観不
良と判定されたものを除いて引張試験を行つた。
引張試験は該鋼管のフラツシユ溶接部を中心にし
て両側に15cmづつの距離のところで切断し、チヤ
ツク部は偏平につぶして試験に供した。それらの
溶接条件と溶接結果を第2表に示す。
たものでは半数近くのものに何らかの外観不良が
あつたのに対し、本発明方法によるものでは外観
不良材は全く生じなかつた。また引張試験の結果
も従来法によるものでは全般的に強度が低いうえ
にこの溶接法の信頼度を示す最低の強度のものゝ
強度も母材強度(34Kg/mm2)の半分以下である。
これに対し本発明方法によるものでは最低のもの
でも母材強度の80%以上の強度を示しており、本
発明方法の歩留と信頼性の秀れていることを示し
ている。 実施例 2 厚さ1.0mmのステンレス(BUS430系)の冷延鋼
板で作られた外径27.9mmの鋼管を接合するフラツ
シユ溶接を従来法および本発明法によつて夫々55
回づつ行つた。この場合鋼管の切断によるバリを
除去したうえ切断面形状も矯正して突合せに際し
て最初から段違いが生じることのないように配慮
した。従来法は50Hzの商用電源を降圧してその
まゝ溶接電源とした通常のフラツシユ溶接機を用
い、本発明法は第3図にその構成を示した装置を
用い周波数が85Hzの交流を用いて溶接を行つた。
溶接部の強度は溶接後に外側のバリのみを研削し
て座屈、段違いまたはダイバーンが顕著で外観不
良と判定されたものを除いて引張試験を行つた。
引張試験は該鋼管のフラツシユ溶接部を中心にし
て両側に15cmづつの距離のところで切断し、チヤ
ツク部は偏平につぶして試験に供した。それらの
溶接条件と溶接結果を第2表に示す。
【表】
同表が示す通り従来法で溶接したものでは約1/
4のものが外観不良材になつている。このうちの
半数以上のものはアプセツト通電サイクル数を
0.5サイクルに設定したにも拘らず、実際には1.0
又は1.5サイクル流れてこのためダイバーンをは
じめ座屈、段違いを生じたものである。これに対
し本発明法によるものではアプセツト制御により
アプセツト通電サイクル数は0.5サイクルの設定
に対して実際には0.3〜0.7サイクルの範囲内のば
らつきにとどまつた。しかも電源の周波数が高い
ためアプセツト通電エネルギーが比較的小さく、
このため外観不良材は発生しなかつた。また溶接
部の強度においても本発明法はその平均値と下限
の双方で従来法に比較してかなり高い値を示して
いる。すなわち本発明法による溶接部の信頼性と
歩留が高いことを示している。
4のものが外観不良材になつている。このうちの
半数以上のものはアプセツト通電サイクル数を
0.5サイクルに設定したにも拘らず、実際には1.0
又は1.5サイクル流れてこのためダイバーンをは
じめ座屈、段違いを生じたものである。これに対
し本発明法によるものではアプセツト制御により
アプセツト通電サイクル数は0.5サイクルの設定
に対して実際には0.3〜0.7サイクルの範囲内のば
らつきにとどまつた。しかも電源の周波数が高い
ためアプセツト通電エネルギーが比較的小さく、
このため外観不良材は発生しなかつた。また溶接
部の強度においても本発明法はその平均値と下限
の双方で従来法に比較してかなり高い値を示して
いる。すなわち本発明法による溶接部の信頼性と
歩留が高いことを示している。
第1図イ,ロは薄板のフラツシユ溶接部の座屈
と段違いを示す模式図、第2図イ,ロは50Hzの商
用電源を用いてフラツシユ溶接した場合の溶接後
期の電圧・電流波形、第3図は本発明装置の一例
である電源装置の構成を示すブロツク図、第4図
は第3図の装置で得られる無負荷電圧波形の一例
(180Hz)を示す波形図、第5図イ,ロは第3図の
装置で本発明方法を実施したときに得られる溶接
後期の電圧・電流波形の一例を示す図である。 1,1′……被溶接薄板、2……バリ、3……
凹部研削代、4……三相交流電源、5……整流装
置、6……周波数変換装置、7……溶接トラン
ス、8……電極、9……被溶接物、10……電流
検出器、11……アプセツト判別機、12……遅
延回路。
と段違いを示す模式図、第2図イ,ロは50Hzの商
用電源を用いてフラツシユ溶接した場合の溶接後
期の電圧・電流波形、第3図は本発明装置の一例
である電源装置の構成を示すブロツク図、第4図
は第3図の装置で得られる無負荷電圧波形の一例
(180Hz)を示す波形図、第5図イ,ロは第3図の
装置で本発明方法を実施したときに得られる溶接
後期の電圧・電流波形の一例を示す図である。 1,1′……被溶接薄板、2……バリ、3……
凹部研削代、4……三相交流電源、5……整流装
置、6……周波数変換装置、7……溶接トラン
ス、8……電極、9……被溶接物、10……電流
検出器、11……アプセツト判別機、12……遅
延回路。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 商用電源を整流して50%以下のリツプルを含
む脈流電圧としたものを正,負に切換えて商用電
源より高い周波数の交流に変換したものを電源と
して溶接し、そしてかゝる電源系から検出される
電磁気的信号により溶接行程がアプセツト段階に
到つたことを検知してあらかじめ設定したアプセ
ツト通電時間後に被溶接物への通電を停止するこ
とを特徴とする板厚1.0mm以下の薄板又は薄板構
造物のフラツシユ溶接法。 2 商用電源を整流して50%以下のリツプルを含
む脈流電圧としたものを供給されこれを正,負に
切換えて商用電源より高い可変周波数の交流とし
てフラツシユ溶接トランスの一次側に供給すべく
接続された周波数変換装置と、この溶接電源系か
らの電磁気的信号を検出すべく接続されたアプセ
ツト検知回路と、該回路からのアプセツト検知信
号を受けてからの所定のアプセツト通電時間後に
被溶接物への通電を停止すべく接続された遅延遮
断回路を有することを特徴とする板厚1.0mm以下
の薄板又は薄板構造物のフラツシユ溶接装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5579577A JPS53140248A (en) | 1977-05-13 | 1977-05-13 | Method and apparatus for flash welding |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5579577A JPS53140248A (en) | 1977-05-13 | 1977-05-13 | Method and apparatus for flash welding |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS53140248A JPS53140248A (en) | 1978-12-07 |
| JPS6234476B2 true JPS6234476B2 (ja) | 1987-07-27 |
Family
ID=13008835
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5579577A Granted JPS53140248A (en) | 1977-05-13 | 1977-05-13 | Method and apparatus for flash welding |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS53140248A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002331367A (ja) * | 2001-05-08 | 2002-11-19 | Nkk Corp | フラッシュバット溶接方法および装置 |
| JP4651746B2 (ja) * | 2010-05-07 | 2011-03-16 | Jfeエンジニアリング株式会社 | フラッシュバット溶接方法および装置 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS603906B2 (ja) * | 1976-02-06 | 1985-01-31 | 三菱電機株式会社 | フラツシユバツト溶接法及び装置 |
-
1977
- 1977-05-13 JP JP5579577A patent/JPS53140248A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS53140248A (en) | 1978-12-07 |
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