JPS6234272B2 - - Google Patents

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JPS6234272B2
JPS6234272B2 JP18300680A JP18300680A JPS6234272B2 JP S6234272 B2 JPS6234272 B2 JP S6234272B2 JP 18300680 A JP18300680 A JP 18300680A JP 18300680 A JP18300680 A JP 18300680A JP S6234272 B2 JPS6234272 B2 JP S6234272B2
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JP
Japan
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chamber
combustion gas
raw material
carbon black
filling chamber
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JP18300680A
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JPS57108163A (en
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Takashi Nakahara
Takeshi Pponma
Kenji Sasagawa
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Asahi Carbon Co Ltd
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Asahi Carbon Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS6234272B2 publication Critical patent/JPS6234272B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明はオイルフアーネス法を実施するための
カーボンブラツク製造装置に関するものであり、
さらに詳しくは本発明は各種ハード級カーボンブ
ラツクを製造するに当り、製造品種別の切換え運
転操作が容易な上に最高温部の耐火物壁の溶損や
損耗を著しく低下したカーボンブラツク製造装置
にかかわるものである。 大きな直径を有する円筒形状の燃焼室に対し、
前記燃焼室よりも直径の小さい円筒形状のカーボ
ンブラツク生成反応室が前記燃焼室と共軸的に連
結され、炭化水素原料導入噴霧用の原料導入装置
が前記燃焼室前端の中心軸に保持され、前記反応
室末端部に共軸的に急速冷却室が連結され、全体
が耐火物で内張りされたオイルフアーネス法を実
施するためのハード級カーボンブラツク製造装置
は、古くは例えば米国特許第2632713号明細書に
見ることができる。そしてこの従来発明では、上
述の燃焼室に対して接線方向より天然ガスと空気
の如き可燃性混合物を導入して燃焼し、原料炭化
水素のカーボンブラツクへの熱分解に必要な熱を
供給している。また、ゴムに対し高耐摩耗性を付
与するいわゆるハード級カーボンブラツクを製造
する先行発明として、上述した米国特許明細書に
見られた製造装置と同様装置において燃焼室と反
応室との間にさらにベンチユリを連結設置した装
置(反応器)が特開昭48−81794号公報に提示さ
れている。この後者の先行発明では空気および
(あるいは)燃料を原料炭化水素供給ノズルと同
軸にして嵌合した導管から軸線方向に導入できる
ようになつているが、さらに燃焼室(予燃焼帯
域)には当該燃焼室長さ方向の中央部であつて且
つ外周に対して接線方向に設けられた燃焼導口よ
り燃料およびガス状酸化剤、または燃焼生成物が
導入されている。そして、原料炭化水素の放出点
からベンチユリの入口までの距離をLとし、且つ
ベンチユリの最も狭い点における直径をDとした
場合に0.29〜1.25のL/D比で原料炭化水素を反
応器内に放出することを必須の構成要件とし、且
つ唯一の特徴としていることが認められる。 以上の両先行発明の関係は、前者の先行発明を
後者の先行発明の如く順次改良されてきたものと
見ることができる。即ち、後者の発明のベンチユ
リ部は燃焼ガスと噴霧原料炭化水素の撹乱と混合
接触を促進し、カーボンブラツク化反応を速やか
に進行するのに設置されてきたものである。そし
て、燃焼室あるいは予燃焼帯はこのタイプのカー
ボンブラツク製造装置において最も高温に保持さ
れる帯域である。特にベンチユリ部を備えた装置
では単位時間当りの燃焼室への燃料導入量を増大
する、即ち、燃焼室熱負荷を増大すると当該室内
の内圧が上昇するばかりではなく一層高温とな
る。さらに、この室内で旋回する燃焼ガスの耐火
壁に接して運動する周辺部分は、その中央部分で
原料炭化水素の熱分解による吸熱反応が惹起され
ても相当の高温となり、耐火材の耐火温度の上
限、例えば1800℃またはそれ以上、に達して溶損
や損耗をきたし運転停止を余儀なくされる傾向が
あつた。特に高反応速度を要するハイグレードの
SAFやISAF級カーボンブラツクを製造する場合
および原料炭化水素の導入量を高めて生産量を増
大する場合には、燃焼室熱負荷を高めるのでこの
傾向が大きい。さらに、上述した後者の先行発明
はもちろんのこと、その他の類似先行発明も燃焼
室直径に対するベンチユリのスロート部(ベンチ
ユリの直径の最小部分)の直径は著しく小さく、
スロート部直径/燃焼室直径比が0.2以下程度に
絞られていたので燃焼室内圧は高く、従つて異常
高温化傾向はさらに大きくなる。そして、燃焼ガ
ス旋回流中に原料炭化水素導入用の導管およびノ
ズルが直接暴露されるので、通常の原料噴霧装置
では溶損の恐れがあつた。また、この後者の先行
発明の如く原料炭化水素導入位置と同軸で空気を
燃焼室に導入し、さらにこの室の中央部接線方向
より燃料導入位置の占める空間内あるいは近接し
た位置の空間内に原料炭化水素を噴霧すると、原
料炭化水素および未燃焼燃料が同一位置の空間内
に存在するため両者が同時に酸化反応に関与し、
カーボンブラツクに変換すべき原料炭化水素の燃
焼損失をきたして収率を低下するばかりではな
く、当該燃焼室内の下流側やベンチユリ部を異常
に高温とする傾向があつた。さらに、ベンチユリ
部の入口あるいはそれよりも下流の位置で原料炭
化水素を導入噴霧した場合には、燃焼ガス流速を
著しく大きくしても原料噴霧角度の変動および噴
霧装置の中心軸からの微小な変動(偏心)あるい
は噴霧圧力の変動および変更によつてスロート部
やベンチユリ部上流壁の一部に原料炭化水素が付
着し易く、ついにはコークス化反応を起こして堆
積する傾向があり、製品カーボンブラツクにコー
クス粒の混入する恐れがあつた。そして、このコ
ークス堆積によつてこれを排除するため、あるい
は燃焼室内圧が異常に高くなつて燃料や空気の導
入が著しく困難となるために、運転を停止しなけ
ればならない場合もあつた。 本発明は上述した従来装置の欠点を改めると共
に、各種ハード級カーボンブラツクを製造するに
際し容易に操作できる製造装置を提供するにあ
る。 本発明者らは上述した如き従来装置の構造と同
様構造の装置により、従来の欠点を排除すべく
様々な構造改良と条件変更を行つてカーボンブラ
ツクの製造研究を実施したところ、下記のような
知見を得た。 (1) 長さよりも大きな直径を有するいわゆる拡大
された円筒形状の燃焼室において、燃料導入口
は一般的に燃焼室中央部の接線方向に設けられ
ていたが、このように中央部に設置したのでは
原料炭化水素噴霧位置を燃焼室内軸線方向の上
流−下流にかなり広範囲に変更しても、未燃焼
燃料と原料炭化水素の混在を回避することはで
きず、収率の低下をきたすばかりではなく上述
した如き当該室内温度の異常高温化を生じる。
そして、上記燃焼室において燃料導入口以前か
ら原料炭化水素を導入噴霧した場合には、この
傾向はさらに大きくなる。 (2) しかしながら、上記の如き燃焼室において燃
料と酸素含有ガスの混合物あるいは燃焼生成ガ
スの導入口位置を燃焼室の中央部よりも前頭部
に、望ましくは最前頭部に設置し、且つ導入口
位置よりも下流の位置で原料炭化水素を導入噴
霧した場合には、上記(1)項の傾向は解消され
る。 (3) 一方、上記(2)項の如く導入口を中央部よりも
前頭部に設置した場合には、原料炭化水素導入
装置を保持せしめる中心軸に対して垂直な前頭
部内壁面に高温の燃焼ガスが激しく接触し、溶
損や損耗を促進する。 (4) しかし、この垂直内壁面から燃焼室内に向つ
て燃焼ガス旋回流の横側面からこの面に均一に
衝突するように、即ち、ガス流動層に対して横
断的に侵入するように好適には400℃望ましく
は600℃以上であつて850℃以下の空気あるいは
カーボンブラツク除去後の廃ガスを同温度範囲
で噴入噴出することによつて上記(3)項の溶損や
損耗を防止できるばかりではなく、特に空気噴
出の場合は前頭部区間内における燃焼ガス中の
未燃焼燃料を僅少または皆無とすることもでき
る。 (5) そして、燃焼生成ガス導入口位置の燃焼室前
頭部への移動と燃焼ガス旋回流横側面からのガ
ス(空気を含む)の導入噴出によつて、燃焼ガ
スが下流方向に圧入するのでベンチユリのスロ
ート部直径/燃焼室直径比を0.3以上及至0.5以
下の大きな比としても、導入原料と燃焼ガスの
撹乱、混合によるカーボンブラツク化反応をこ
のスロート部において促進することができる。
しかもこの大きな直径比で反応を遂行できるこ
とによつてスロート部のコークス発生と燃焼室
内圧上昇を未然に防止することに役立つ。 (6) また、原料炭化水素の導入噴霧位置を燃焼ガ
ス導入口位置よりも下流であるがベンチユリ部
の入口(上流端)よりも上流の範囲内に保持し
た場合には、原料炭化水素の燃焼損失が防止で
きるばかりではなく、上記(5)項の効果も加わつ
て原料噴霧角度や噴霧圧力および噴霧装置の中
心軸からの多少の変動があつてもベンチユリ部
やそのスロート部におけるコークスの発生を皆
無とすることもできる。そしてほとんど完全燃
焼した燃焼ガスに対して導入原料の噴霧位置や
圧力の制御によつて、ベンチユリのスロート部
においてカーボンブラツク化反応を適確に開始
あるいは促進することができる。 本発明は基本的には上述した本発明者らのカー
ボンブラツク製造研究における過程において得ら
れた知見に基づいている。 本発明は上述した如き知見に基づき、 () 燃焼ガス最高温部をできるだけ前頭部に移
動したことによつて燃焼室内における原料導入
位置を導入原料炭化水素と未燃焼燃料との混在
を防止しながらも、かなり広範囲に変化できる
ように改め、 () しかも燃焼ガスの旋回流に対して横断的に
空気あるいはその他のガスを噴出することによ
つて耐火壁の溶損や損耗を防止し、且つスロー
ト部直径の大きいベンチユリの採用を可能と
し、内圧の上昇とコークス発生を回避できるよ
うに改め、 () これらの総合的改良によつてカーボンブラ
ツク化反応の開始あるいは促進点を適確に且つ
容易にベンチユリのスロート部に位置せしめる
ことができるので、反応時間を制御するための
広範囲の反応帯兼冷却帯域が採用でき、多品種
ハード級カーボンブラツクの製造の際の切換え
運転操作を容易としたカーボンブラツク製造装
置を完成したのである。 さらに、従来はさまざまな品種のハード級カー
ボンブラツクについて、原料炭化水素の噴霧粒の
大小および噴霧位置、燃焼ガス量および温度、冷
却位置等の設定条件変更によつて所望品種のカー
ボンブラツクを製造しているが、一般的に冷却位
置は反応室直後の限定された範囲位置で固定さ
れ、むしろその他の条件変更によつて制御されて
いるのが普通である。このような限定的範囲に対
し、本発明者らは冷却装置を工夫改良することに
より、広範囲にわたつて所望の位置で冷却位置を
設定できるように改めると共にこの範囲の大部分
を反応帯とすることもできるように改め、且つ原
料導入噴霧装置も挿入−引き抜き自在の冷却ジヤ
ケツト付とすることにより多品種のカーボンブラ
ツクを単一装置で切換え自在に生産できるように
したのである。 即ち、本発明は下記のカーボンブラツク製造装
置を提供するにある。 横置された円筒形状の燃焼ガス充填室と、前記
充填室と共軸的に連結され且つ前記充填室よりも
直径の小さい円筒形のカーボンブラツク生成反応
室と、前記充填室中心軸に保持された炭化水素原
料導入噴霧用の原料導入装置と、前記反応室末端
部に共軸的に連結された反応継続兼急速冷却室
と、前記急速冷却室後端部に連結された煙道とか
らなる全体が耐火物で内張りされたオイルフアー
ネスブラツクの製造装置において、 (イ) 前記燃焼ガス充填室の前半部分に少くとも1
個の燃焼ガス導入口を設け、該導入口の上縁は
ガス充填室の上縁に対して接線上に交差するよ
うに設置されており、前記反応室直径よりも小
さい直径を有するほぼ円筒形状の燃焼ガス発生
室を前記導入口に連結して燃料燃焼装置を前記
燃焼ガス発生室の中心軸位置に挿入保持せしめ (ロ) 前記燃焼ガス充填室と反応室との間にベンチ
ユリ部を設け、且つ前記充填室の上流端壁の中
心軸方向に原料導入装置を挿入−引抜き自在に
取付け前記原料導入装置の外側壁に防熱冷却用
ジヤケツトを設け当該原料導入装置の先端部の
原料噴霧用チツプを前記燃焼ガス導入口の最後
端の外周辺に接する垂線よりも下流であつてベ
ンチユリ部入口よりも上流の位置に設置し (ハ) 前記原料導入装置を取付けた挿入口外周部壁
に前記燃焼ガス充填室内のガス流動層に対して
横断的に流通する少なくとも2個のガス圧入噴
出口を円周上において対称的に且つ等角度に設
け (ニ) 冷却水圧入噴霧器を前記反応継続兼急速冷却
室壁において、当該噴霧器の水噴霧部を前記室
内に対し挿入−引抜き自在に複数個設置したカ
ーボンブラツク製造装置 つぎに添付図に基づいて本発明をさらに詳しく
説明する。 第1図は本発明の一例の装置の縦断正面図であ
り、第2図は第1図のA−A矢視における断面図
である。 第3図は本発明装置に設置するのに好適な一例
の防熱冷却用ジヤケツト付原料導入装置の縦断正
面図であり、第4図は本発明装置の反応継続兼急
速冷却室の一部に取付けられた一例の冷却水圧入
噴霧器の縦断正面図である。 第1図のカーボンブラツク製造装置1におい
て、横置された円筒形状の燃焼ガス充填室2には
まずベンチユリ3が同軸的に連結され、ついで反
応室4、さらに反応継続兼急速冷却室5、その末
端に煙道6が順次連結されている。 燃焼ガス充填室2には、その中心軸前端壁を貫
通して設けられた挿入口に原料導入装置(図示せ
ず)装着用の水冷ジヤケツト付ガイド7が挿入固
定されており、その先端に原料導入装置固定用の
金具、例えばセツトビス8,8′が取付けられて
いる。また、燃焼ガス充填室2の前半部分にはそ
の上下対向位置において接線方向位置に配置され
た2個の燃焼ガス導入口9,9′が設けられ、さ
らに原料導入装置を取付ける挿入口の水冷ジヤケ
ツト付ガイド7の外周部壁には、第2図において
も図示されている如く充填室2内に流通する4個
のガス圧入噴出口10,10′,10″,10が
円周上において対称的に且つ等角度に設けられて
いる。このガス圧入噴出口10〜10は挿入口
7の設けられた垂直壁の外周部に例えば10,1
0の如く2個設置してもよいが、図示した如く
少なくとも4個設置するのが望ましく、多くても
8個で充分に設置目的を達成することができる。
これらのガス圧入噴出口直径は燃焼ガス導入口
9,9′直径の1/3〜2/3程度の小孔とするのが望
ましく、挿入口7と燃焼ガス充填室2の内壁円周
に囲まれる環状の外周部壁の中間よりも外側に噴
出口中心が位置するように、例えば第2図で図示
した如く内壁円周に近接して設置するのが好適で
ある。このようなガス圧入噴出口10〜10か
ら850℃以下、好適には400〜800℃のガスあるい
は空気を噴出することにより、燃焼ガスの酸化炎
の高温部が1900℃あるいは2000℃近くに達しても
耐火壁の溶損や損耗を未然に防止できる。また、
環状の外周部壁の円周上において対称的に且つ等
角度に噴出口10〜10を設置しないと、旋回
する燃焼ガス流に対して噴出電気が均一に衝突混
入せずに未燃焼燃料を残存して下流の原料導入位
置に流出してしまう恐れがあり、さらに耐火壁の
溶損や損耗を全体的に防護することができなくな
る。 燃焼ガス充填室2の燃焼ガス導入口9,9′
は、第1図および第2図に基づいて説明すると、
充填室2の内壁の円周に対して接線方向に少なく
とも1個、望ましくは2個またはそれ以上設置し
てもよいが、4個以下で充分である。そして、導
入口9,9′の設置位置はその中心軸が充填室2
の長さ方向の中央よりも前頭部に位置するように
設置しなければならない。このように位置設定す
ることは、充填室2の大きさを余り大きくするこ
となくその前頭部で燃料燃焼の完結化を図り、上
述のガス圧入噴出口10〜10の設置効果の一
部によつてより一層燃焼化を向上するため、さら
には後述するベンチユリの入口よりも上流であつ
てガス導入口9,9′の後端よりも下流の範囲を
拡大し、未燃焼燃料不存在の原料導入位置範囲を
拡大するために必要である。 従つて、この燃焼ガス導入口9,9′の直径(I)
は充填室2の長さ(L)に対し2L/3以下、望まし
くはL/2以下であつてL/3以上が好適であ
る。このように、導入口9,9′を小口径し、た
とえ未燃焼燃料が充填室2に導入されてきても、
上述した噴出口10〜10からの空気噴出によ
つて充填室前頭部で燃焼の完結化が行われるので
ある。 上述の燃焼ガス充填室2の燃焼ガス導入口9,
9′には燃焼ガス発生室21,21′が連結され、
その中心軸位置に夫々燃料燃焼装置22,22′
が設置されている。また、燃料燃焼用酸素含有ガ
スはダクト23,23′から燃焼ガス発生室2
1,21′に導入される。この場合のダクト取付
位置は、発生室21,21′に対して垂直または
図示した如く接線方向の適宜の位置とすることが
できる。これらの燃焼ガス発生室21,21′に
着装する燃料燃焼装置22,22′としては、す
でに提案した如き水冷または空冷式の防熱冷却用
のジヤケツト付(特願昭54−167781号明細書およ
び添付の第2図)とするのが望ましく、燃料とし
ては液体または気体のいずれをも用いることがで
きる。 本発明におけるベンチユリ3は、従来のこの種
装置での燃焼室(本発明では燃焼ガス充填室)直
径と対比した場合のスロート部よりも大きな直径
のスロート部とすることができ、燃焼ガス充填室
2の直径(C)に対するスロート部の直径(D)の比D/
Cを0.3以上0.5以下とするのが望ましく、この比
を0.4〜0.5とするのが一層好適である。D/C比
に関連して、ベンチユリ3の裁頭円錐形の入口部
の円錐角は100〜160度、望ましくは110〜140度と
する。即ち、本発明においては上述の如くD/C
比は大きいが燃焼ガス充填室2の出口とも云うべ
きベンチユリ入口部の錐面は中心軸線に対して急
勾配となし、燃焼ガスの流れをスロート部に急速
に集中して流動せしめるので、このベンチユリ入
口部よりも上流で導入噴霧された原料炭化水素
は、燃焼ガスとの撹乱と接触において、D/C比
を著しく小さくした従来装置と何ら遜色のないブ
ラツク化反応を遂行できるのである。従つて、ベ
ンチユリ入口部の円錐角が160度を上回ると燃焼
ガスのスロート部への集中流動が円滑に行なわれ
ないので不満足であり、100度よりも下回る場合
はカーボンブラツク化反応の開始あるいは促進領
域をスロート部に限定制御することが困難とな
る。このようなスロート部に反応開始点を位置せ
しめるように制御できるか否かは、この部分にお
ける温度降下程度を計測することにより容易に把
握できる。そして、ベンチユリ部出口の裁頭円錐
形状は角度的に限定する必要はないが、反応室4
の入口に対し、円錐角30度〜60度の滑らかな低角
度をもつて連結すればよい。要するに本発明にお
けるベンチユリ3は、その入口において急角度に
しぼつてスロート部に連結するので長さにおいて
調整するならば燃焼ガス充填室2の長さ(L)に対し
てL/5〜L/3の長さに設定するのが望まし
く、またスロート部の長さは大きくする必要はな
く、D/5〜D/2で満足される。そしてベンチ
ユリ出口部の長さはL/3〜2L/3程度とする
のが好適である。 本発明における反応室4は実際稼動時にはベン
チユリ3のスロート部で反応が開始あるいは促進
され、ベンチユリ出口部分を経由してブラツク化
主要反応が継続し、本反応室4に入つても反応が
継続するので、カーボンブラツク懸濁ガス流は軸
方向下流に均一に流動させるためスロート部直径
よりも若干大きくするが、燃焼ガス充填室2の直
径よりも小さくし、通常はスロート部直径(D)の
1.1乃至1.5倍とするのが好適である。そして、反
応室4の長さはベンチユリ出口長さと同程度でよ
く、その後部に反応継続兼急速冷却室5が連結さ
れる。この室5の直径は煙道6に到るまで、第1
図のように同一直径とすることができる。しか
し、第1図のようにa〜1記号を付して冷却水圧
入噴霧器挿入口を示した反応継続兼急速冷却室5
の前半部(a〜f記号の部分)と、後半部(g−
l記号の部分)とをそれぞれ異る寸法の同一直径
としてもよいが、前半部につき、例えば反応室4
に連結された同直径の連結部(a〜b記号部分)
と、これに連結された前記反応室よりも大きい直
径を有する拡大空間部(c〜d記号部分)と、こ
の空間部よりも小さい直径を有する縮小空間部
(e−f記号部分)とからなる室とするのが望ま
しい。この拡大空間部と縮小空間部とからなる室
の構成および冷却効果は特公昭54−13233号公報
(特許出願人:旭カーボン株式会社)に詳細に説
明されており、このような室を特にハイグレード
のSAFおよびISAF級カーボンブラツク製造時の
急速冷却室として採用することにより、効果的に
製造を実施することができるので好適である。 本発明において、反応継続兼急速冷却室5を従
来の反応室後半から煙道部前端部分まで設置した
ことにより、多品種のカーボンブラツクを単一装
置によつて容易に製造できるようにしたものであ
り、この室の長さおよび空間容積は主として燃焼
ガス、空気および原料の装置内導入量によつて、
即ち、反応混合物の製造装置内滞溜時間が品種別
に大略決まつてくるので、装置前半部の構造と空
間容積を加味し、適宜の長さと容積空間とするよ
うに設定することができる。例えば第1図におい
て、a〜d記号部分はSAF、ISAF、IISAF級カ
ーボンブラツク(これら品種について5種以上の
タイプが製造されている)製造時の冷却帯位置と
するように直径及び長さを設定し、それ以後は、
HAF級やTタイプカーボンブラツク(HAF級品
種についてもさまざまな性能のブラツクがあり、
N−347、N−339、N−332、N−330、N−
327、N−326、N−315等が製造されている)に
適用できるように設定する。 一般的に本発明においては、カーボンブラツク
の主要な品質性能はベンチユリのスロート部以降
その出口迄の帯域で主として形成されるが、その
他の物理化学的特性が原料炭化水素噴霧位置から
急速冷却位置までの空間速度によつて形成され
る。即ち、品種別の所要空間速度は構造的に特定
された製造装置について、当該技術分野の技術者
ならば経験的に容易に把握設定することができる
ので、多くの説明を要しないであろう。 つぎに本発明装置にとつて好適な原料導入装置
を添付の第3図に基づいて説明する。 第3図には、第1図の水冷ジヤケツト付ガイド
7も拡大して図示してある。このガイド7には製
造装置1の前端壁鉄皮の取付金具(図示せず)に
固定するためのフランジ25が固着されてあり、
冷水は導入口26より導管28を介して導入さ
れ、排出口27より排出される。そして、このガ
イド7には防熱冷却用ジヤケツト30を装置した
原料導入噴霧装置31が挿入され、燃焼ガス充填
室2の中心軸であつて適宜の挿入位置でセツトビ
ス8,8′でしつかりと固定保持される。原料導
入噴霧装置31は給油管32とその先端部に取付
けられた噴霧用チツプ33と高圧空気導入管34
とからなり、原料は導入口35から、高圧空気は
導入口36より夫々供給される。第3図の噴霧装
置31は、空気噴霧方式の装置を例示したが、高
圧空気を用いず原料に高圧をかけて噴霧する圧力
噴霧方式の装置を採用しても差支えない。このよ
うな原料導入噴霧装置31に対して構成材料の劣
化、変形、歪み、溶損の発生を防止するためにジ
ヤケツト30がぴつたりと装置してあり且つセツ
トビス8,8′で固定されている。冷却の媒体の
水は導入口37より導入し、隔壁40によつてジ
ヤケツト内に充満し排出口38より排出する。 上述の防熱冷却用ジヤケツト30を装着した原
料導入装置31は、例えばジヤケツト30の表面
に燃焼ガス充填室2内挿入深さあるいはチツプ3
3の充填室内設置位置を示す目盛りを付しておく
ことにより、セツトビス8,8′の位置で正確に
固定できる。そして、水冷ジヤケツト付ガイド7
の冷却効果と上記ジヤケツト30の冷却効果によ
り、原料導入装置31の材料劣化、変形および歪
みはほとんど完全に防止されるので、運転中のチ
ツプ33の位置が正確に保持される。このチツプ
33の位置は、第1図について説明すると、燃焼
ガス充填室2に対して開口設置されている燃焼ガ
ス導入口9,9′の最終端の外周辺に接する垂線
11よりも下流側であり、かつベンチユリ部3の
入口における垂線12よりも上流側の間で保持さ
れる。 本発明における反応継続兼急速冷却室5のa〜
1記号を付した挿入口に取付けられる冷却水圧入
噴霧器としては、添付の第4図に図示した如き機
器を取付けるのが好適である。第4図においては
第1図のe位置の急速冷却部を例示することとす
るが、その他の挿入口位置においても同様であ
る。第4図において挿入口eは耐火断熱壁50を
貫通して反応継続兼急速冷却室5に通じており、
その外壁鉄皮51には、先端部に水噴霧チツプ5
6を有する冷却水供給管52を中心軸位置に保持
し、且つ固定するための締め付け固定金具53を
有するフランジを備えた噴霧器導入管54が取付
けられている。そしてこの導入管54の中央部に
はゲートバルブ55が取付けられており、室5の
e部分帯域を反応室として利用する場合には、ゲ
ートバルブ55の後方(図面に向つて右側)一杯
に供給管52を引き抜いてチツプ56を右側空間
部に収納してゲート57を閉じる。そして、反応
室として利用した後冷却室として利用する場合に
は、導入管54内にカーボンブラツクが侵入堆積
しているので、高圧空気又はその他の高圧ガスを
適宜の供給導管により開閉自在のシヤツター63
から導入管54内に噴出し、この導入管54内か
ら反応室5にカーボンブラツクを逆送し、導入管
54内をクリーニングできるようになつている。
従つてe部分の帯域を冷却室として利用する場合
には、何らの障害もなく、水噴霧チツプ56を冷
却室中央に挿入し、急速冷却することができる。
また冷却室から反応室に切換える場合も同様のク
リーニング機構を利用する。締め付け固定金具5
3はクランジの固定用金具60との間にパツキン
グ59を内蔵し、パツキング59はパツキング締
め金具61でネジにより締め付けて固定される。
さらに固定用金具60表面のネジ溝に対して締め
付固定金具53内側のネジ溝(図示せず)をもつ
て両者をはめ合わせ、この両者の間にコマ状の抑
え金具62を介して中心軸の冷却水供給管52を
一体的に締め付け固定することができる。従つ
て、供給管52は固定金具53を回転することに
より抜き出し−挿入および回転自在にできるが、
所定の位置でしつかりと固定できる。このような
冷却水圧入噴霧器を第1図のa〜1の部分に設け
たことにより、本発明においては反応室領域の拡
大および縮小が自由自在となり、品種別の反応室
領域を自在に設定できるので例えばISAF級から
HAF級カーボンブラツクへの切換え生産など極
めて容易に操作できる。そして、上述の冷却水圧
入噴霧器においてはチツプ56をカーボンブラツ
ク熱懸濁ガス流に対して、冷却操作条件を単位時
間当りの冷却水圧入導入量の調節と共に導入位置
を適宜に調節することにより、製造装置反応帯域
および冷却帯域の熱懸濁ガス流の流動(速度)状
態、圧力状態を冷却速度と共に変動できるので、
特にカーボンブラツク一次凝集体の大きさ(サイ
ズ)分布を変化する制御手段の一つに利用するこ
とができる。 以下に実施例を示し、本発明をさらに詳しく説
明する。 実施例 1 第1図および第2図に示したと同様構造の製造
装置を用いてSAF級カーボンブラツクを製造し
た。この製造装置の各構成部の寸法は下記のとお
りとした。 燃焼ガス充填室2 内 径………850mmφ 長 さ………400mm 燃焼ガス導入口9,9′ 内 径……200mmφ 中心位置……燃焼ガス充填室2の前端部より
100mm ガス(空気)圧入噴出口 内 径………100mmφ 4個 中心位置……燃焼ガス充填室2の内周より70mm ベンチユリ 入口長さ………100mm(円錐角:127度) スロート直径………300mmφ スロート長さ………150mm 出口長さ………170mm(円錐角:30度) 反応室4 直 径………400mmφ a迄の長さ………350mm 反応継続兼急速冷却室5 拡大空間部(c〜d記号部分) 長直径………600mmφ 短直径………300mmφ 長 さ………500mm 縮小空間部(e〜f記号部分) 直 径………300mmφ 長 さ………500mm 燃焼ガス充填室2の中心軸には第3図に示した
と同様構造の水冷ジヤケツト付ガイドを取付け、
ついで防熱冷却用の水冷ジヤケツト付ガイドを取
付け、ついで防熱冷却用の水冷ジヤケツトを装着
した空気噴霧式の原料導入装置を前記ガイドに挿
入した。 燃焼ガス発生室21,21′には空気噴霧式の
燃料、燃焼装置22,22′を取付けた。また、
a〜1の記号を付した挿入口には第4図に示した
と同様構造の冷却水圧入噴霧器を夫々取付けた。 主要原料炭化水素としては第1表に示したとお
りの性状および組成を有する原料(イ)および(ロ)を
1:1で混合したものを使用した。 第 1 表 (イ) 原料炭化水素油 比重(d15゜/4゜) 1.0903 引火点(℃) 88 BMCI 150 残留炭素(重量%) 1.65 (ロ) 原料炭化水素油 比重(15゜/4゜) 1.0348 引火点(℃) 81 BMCI 133 残留炭素(重量%) 0.74 また、燃料としては天然ガスを用いた。カーボ
ンブラツク製造装置は第2表に示したとおりに運
転した。 第 2 表 原料炭化水素油導入量(油圧:5Kg/cm2
1000/hr 原料炭化水素油予熱温度 250℃ 原料炭化水素油噴霧空気導入量 300Kg/hr 原料炭化水素油噴霧空気予熱温度 600℃ 原料炭化水素油導入位置 ベンチユリ入口より
70mm上流の点 4個のガス圧入噴出口よりの合計空気噴出量
1200Kg/hr 4個のガス圧入噴出口よりの噴出空気温度 600℃ 燃焼ガス発生室への天然ガス導入量 335Kg/hr 天然ガス燃焼用空気量 5500Kg/hr 〃 空気温度 600℃ 装置内各部温度 燃焼ガス充填室外周部 1700℃ ベンチユリ 入口部 1780℃ 〃 スロート部 1750℃ 反応室 1600℃ 冷却水圧入噴霧器作動位置 c 末端部温度 800℃ 冷却水導入量 3200/hr なお、燃焼ガス充填室内圧は1500mmH2O/cm2
あつた。 実施例 2 実施例1で示したのと同様構造と寸法をもつて
製造装置を用いてISAF級カーボンブラツクを製
造した。また、原料炭化水素の組成も実施例1と
同じであり、このときの製造条件は第3表に示し
たとおりであつた。 第 3 表 原料炭化水素油導入量(油圧:9Kg/cm2
2000/hr 原料炭化水素油予熱温度 250℃ 〃 噴霧用空気導入量 400Kg/hr 〃 〃 予熱温度 600℃ 〃 導入位置 ベンチユリ入口より
100mm上流の点 4個のガス圧入噴出口よりの合計空気噴出量
1000Kg/hr 4個のガス圧入噴出口よりの噴出空気温度 600℃ 燃焼ガス発生室への天然ガス導入量 540Kg/hr 天然ガス燃焼用空気量 9950Kg/hr 〃 空気温度 600℃ 装置内各部温度 燃焼ガス充填室外周部 1680℃ ベンチユリ 入口部 1740℃ 〃 スロート部 1720℃ 反応室 1540℃ 冷却水圧入噴霧器作動位置 d 末端部温度 800℃ 冷却水導入量 5020/hr なお、燃焼ガス充填室内圧は2300mmH2O/cm2
あつた。 実施例 3 実施例1で示したのと同様構造と寸法をもつ製
造装置を用いてHAF級カーボンブラツクを製造
した。また、原料炭化水素の組成も実施例1と同
じであり、燃料としてはLPGを使用し、このとき
の製造条件は第4表に示したとおりであつた。 第 4 表 原料炭化水素油導入量(油圧:18Kg/cm2
2500/hr 原料炭化水素油予熱温度 250℃ 原料炭化水素油噴霧用空気導入量 500Kg/hr 原料炭化水素油噴霧用空気予熱温度 600℃ 原料炭化水素油導入位置 ベンチユリ入口より
150mm上流の点 4個のガス圧入噴出口よりの合計空気噴出量
900Kg/hr 4個のガス圧入噴出口よりの噴出空気温度 600℃ 燃焼ガス発生室へのLPGガス導入量 410Kg/hr LPGガス燃焼用空気量 7815Kg/hr 〃 空気温度 600℃ 装置内各部温度 燃焼ガス充填室外周部 1580℃ ベンチユリ 入口部 1710℃ 〃 スロート部 1560℃ 反応室 1380℃ 冷却水圧入噴霧器作動位置 h 末端部温度 800℃ 冷却水導入量 4090/hr なお、燃焼ガス充填室内圧は2000mmH2O/cm2
あつた。なお、原料炭化水素には水酸化カリウム
をカリウム濃度として18ppmとなるように添加
した。 実施例 4 燃焼ガス充填室内へ導入する燃焼ガス原料とし
て、天然ガスの代替にC重油を用いた以外は実施
例2と同様にしてISAF級カーボンブラツクを製
造した。液体燃料を用いた場合の導入量、空気量
は第5表に示したとおりであり、その他について
は原料炭化水素導入位置をベンチユリ入口より
100mm上流とした以外は実施例2と同じとした。 第 5 表 燃焼ガス発生室へのC重油導入量 580Kg/hr C重油噴霧用空気量 700Kg/hr 〃 空気温度 30℃ C重油燃焼用空気量 9300Kg/hr 〃 空気温度 600℃ 装置内各部温度 燃焼ガス充填室外周部 1670℃ ベンチユリ 入口部 1750℃ 〃 スロート部 1700℃ 反応室 1550℃ 実施例1ないし4で製造されたSAF、ISAFお
よびHAF及カーボンブラツクの物理化学的特性
を第6表に、各カーボンブラツクの天然ゴム配合
時の組成を第7表に、そのときゴム特性(IRBNo.
4との比較表示)を第8表にそれぞれ示した。
【表】 第 7 表 天然ゴム 100 カーボンブラツク 50 ステアリン酸 3 亜鉛華 5 硫 黄 2.5 加硫促進剤DM 0.6
【表】 実施例 5 実施例3の製造条件に準じてHAF級カーボン
ブラツクを2種製造した。但し、実施例3の製造
条件の内第9表に示した条件のみは夫々変更し
た。
【表】 上記製造条件(イ)および(ロ)で得られた各カーボン
ブラツクのDBP吸油量、ヨウ素吸着量、窒素吸着
比表面積および着色力指数を夫々測定すると共に
遠心沈降法によつて一次凝集体のサイズ分布
(ASD)を測定してその分布曲線の中央値Dstお
よび広がり程度△D50(測定法は後述する)を求
めた。これらの物理化学特性をとりまとめて第10
表に示した。なお、第10表には実施例3のカーボ
ンブラツクの特性もあらためて付記した。
【表】 沈降分析によるカーボンブラツク凝集体サイズ
(C.B.aggregate size)分析法 使用機器 Disk Centrifuge(Photo sedimentometer)
(DCF) (英)Joyce Loebl社製 測定法 若干の界面活性剤を加えた30%メタノール水溶
液中に、0.05〜0.1%のカーボンブラツクを加
え、超音波処理を施して完全に分散せしめる。 15v/v%グリセリン水溶液の沈降液(スピン
液)20〜30mlを注加した回転デイスク(disk)の
回転数を8000rpmとし、上記分散液0.02〜0.03ml
を注加する。 分散液の注加と同時に記録計を動作せしめ、回
転デイスクの外周近傍の一定点を沈降によつて通
過するC.B.aggregateの量を光学的に測定して、
其の量を時間に対するヒストグラムとして記録す
る。 沈降時間を、下記の式(Stokesの式の一般
型)により、Stokes相当径に換算し、C.B.
aggregateのStokes相当径と其の頻度のヒストグ
ラムを得る。 式(1)に於いて、dは沈降開始後の時間tで回転
デイスクの光学的測定点を通過するC.B.
aggregateのStokes相当径である。 定数Kは、測定時のスピン液の量、粘度及び、
カーボンブラツクとの密度差(カーボンブラツク
の真密度を1.86g/mlとする)、更に回転デイス
クの回転数によつて決定せられる定数である。例
えば、スピン液として15v/v%グリセリン水溶
液を用い、測定温度20℃でデイスク回転数
8000rpmとした場合のK値は411.4となり、dは
nm、tは分で表示される。 Dst及び△D50の定義 上記測定操作によつて得られるaggregateの
Stokes相当径ヒストグラムに於て、最多頻度
(実際には、光学的測定を行なつているので最大
吸光度である)を与えるStokes相当径をDst
(Mode)と称し、C.B.aggregateの平均的大きさ
の目安とする。 最多頻度(最大吸光度)の50%の頻度(吸光
度)が得られる大小二点のStokes相当径の差を
△D50と称し、C.B.aggregate Sizeの分布巾の大
きさの目安とする。 比較例 1 燃焼ガス導入口中心を燃焼ガス充填室の前壁か
ら200mmの位置(充填室用筒部分の中央)に設け
た以外は、実施例1と同様構造で同じ寸法を有す
るカーボンブラツク製造炉を用い実施例3と同じ
製造条件でHAF級カーボンブラツクを製造した
ところ、製造装置内の温度分布、特に燃焼ガス充
填室およびスロート部の温度分布が実施例3と大
きく異なつていた。すなわち、 燃焼ガス充填室外周部 1550℃ ベンチユリ 入口部 1700℃ 〃 スロート部 1820℃ 反応室 1400℃ という温度が測定された。ベンチユリスロート部
が非常に高温となつているのは原料炭化水素から
カーボンブラツクへの吸熱変換反応が起こつてい
ない事、すなわち、スロート部において燃料と一
部原料炭化水素の燃焼反応が起こつていることを
示すものであり、このために実施例3に比較して
3%の収率低下がみられた。(また、ベンチユリ
スロート部が耐火温度以上の高温にさらされるた
めに寿命が著しく低下した。) 比較例 2 実施例1と同様構造で同じ寸法を有するカーボ
ンブラツク製造炉を用い、実施例2の製造条件に
おいてガス(空気)圧入噴出口10〜10より
の導入を止めてISAF級のカーボンブラツクを製
造したところ、燃焼ガス充填室外周部の温度が
1920℃にもなり、耐火壁の耐火温度を起えて溶損
したため、カーボンブラツクの製造を中止した。 比較例 3 実施例1と同様構造で同じ寸法を有するカーボ
ンブラツク製造炉を用い、原料炭化水素油をベン
チユリ絞り部まで挿入して吐出させた以外は実施
例3と同一の製造条件でHAF級カーボンブラツ
クを製造したところ、狭小なスロート部近接位置
で原料炭化水素を噴射するために、スロート部で
コーキングを起こし、燃焼室の内圧が著しく変動
し、また、スロート部の温度も変動した。コーキ
ングの発生によりカーボンブラツクに含まれる粗
粒(コークス)分の増大が認められ、実施例3で
は0.002%であつたのに対し、比較例では0.008%
に上昇した。 比較例 4 実施例1と同様構造で同じ寸法を有するカーボ
ンブラツク製造炉を用い、原料炭化水素油を燃焼
ガス充填室の前壁より100mmの位置まで引いて吐
出させた以外は実施例3と同一の製造条件で
HAF級カーボンブラツク製造したところ、製造
装置内の温度分布が実施例1と著しく変化した。
すなわち、 燃焼室充填室外周部 1750℃ ベンチユリ 入口部 1850℃ ベンチユリ スロート部 1500℃ 反応室 1380℃ という温度となつた。燃焼ガス充填室およびベン
チユリ入口部が高温となつているのは、燃料の燃
焼と併行して原料炭化水素の一部の燃焼が進行し
ていることを示し、ベンチユリ入口部温度が耐火
壁の耐火温度を起えて溶損が発生したため、カー
ボンブラツクの連続的製造は不可能となつた。こ
のため、収率の正確な把握はできなかつたが、お
そらく低下していると推定された。 比較例 5 ベンチユリスロート部の直径を250mmに縮小
し、D/Cを約0.29とした以外は実施例1の装置
と同寸法の製造装置を用い実施例3の場合と同条
件でHAF級カーボンブラツクを製造した。 この製造例の場合は燃焼ガス充填室外周部の温
度は1690℃となり、内圧は2500mmH2O/cm2であつ
た。しかし製造開始後スロート部入口部分はコー
キング発生し、反応室の温度が不安定となり、充
填室内圧も徐々に高くなつて外周部の温度も一厚
高温となつて製造を中止した。 比較例 6 ベンチユリスロート部の直径を450mmに拡大
し、D/Cを約0.53とした以外は実施例1の装置
と同寸法の製造装置を用い、実施例3の場合と同
条件でHAF級カーボンブラツクを製造した。 この製造例の場合は燃焼ガス充填室外周部温度
は1500℃、ベンチユリ入口温度は1580℃およびス
ロート部温度1560℃であり、充填室内圧は1700mm
H2O/cm2となつた。そしてHAF級に合格する表
面積および着色力を有するカーボンブラツクは得
られなかつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一例の装置の縦断正面図であ
り、第2図は第1図のA−A矢視における断面図
である。第3図は本発明装置に設置するのに好適
な一例の防熱冷却用ジヤケツト付原料導入装置の
縦断正面図であり、第4図は本発明装置の反応継
続兼急速冷却室の一部に取付けられた一例の冷却
水圧入噴霧器の縦断正面図である。 1……カーボンブラツク製造装置、2……燃焼
ガス充填室、3……ベンチユリ、4……反応室、
5……反応継続兼急速冷却室、6……煙道、7…
…水冷ジヤケツト付ガイド、9,9′……燃焼ガ
ス導入口、10〜10……ガス圧入噴出口、2
1,21′……燃焼ガス発生室、22,22′……
燃料燃焼装置、a〜1……冷却水圧入噴霧器挿入
口、26……冷水導入口、27……冷水排出口、
31……原料導入噴霧装置、32……給油管、3
3……噴霧用チツプ、34……高圧空気導入管、
35……原料導入口、36……高圧空気導入口、
37……冷却媒体導入口、38……冷却媒体排出
口、50……耐火断熱壁、51……外面鉄皮、5
2……冷却水供給管、53……固定金具、54…
…導入管、55……ゲートバルブ、56……水噴
霧用チツプ、57……ゲート、59……パツキン
グ、60……固定金具、63……シヤツター。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 横置された円筒形の燃焼ガス充填室2と、充
    填室2と共軸的に連結され且つ充填室2よりも直
    径の小さい円筒形のカーボンブラツク生成反応室
    4と、充填室2の中心軸に保持された炭化水素原
    料導入噴霧用の原料導入装置31と、前記反応室
    の末端部に共軸的に連結された反応継続兼急速冷
    却室5と、急速冷却室5の後端部に連結された煙
    道6とからなる、全体が耐火物で内張りされたカ
    ーボンブラツク製造装置において、 (イ) 燃焼ガス充填室2の前半部分に少なくとも1
    個の燃焼ガス導入口9を設け、該導入口の上縁
    はガス充填室2の上縁に対して接線上に交差す
    るように設置されており、ほぼ円筒形の燃焼ガ
    ス発生室21を導入口9に連結して燃料燃焼装
    置22を燃焼ガス発生室21の中心軸位置に挿
    入保持せしめ、 (ロ) 燃焼ガス充填室2と反応室4との間にベンチ
    ユリ部3を設け、且つ充填室2の上流端壁の中
    心軸方向に原料導入装置31を挿入−引抜き自
    在に取付け、原料導入装置31の外側壁に防熱
    冷却用ジヤケツト30を設け、該原料導入装置
    31の先端部の原料噴霧用チツプ33を燃焼ガ
    ス導入口9の最後端の外周辺に接する垂線11
    よりも下流であつて、ベンチユリー部入口にお
    ける垂線12よりも上流の位置に設置し、 (ハ) 原料導入装置31を取付けた挿入口の外周部
    壁に燃焼ガス充填室2内のガス流動層に対して
    横断的に流通する少なくとも2個のガス圧入噴
    出口10〜10を円周上において対称的に且
    つ等角度に設け、 (ニ) 冷却水圧入噴霧器52を反応継続兼急速冷却
    室5壁において、該噴霧器の水噴霧部を前記室
    内に対し挿入−引抜き自在に複数個設置した、 カーボンブラツク製造装置。 2 ベンチユリ部3のスロート部の長さがその直
    径Dの1/5〜1/2倍であり、燃焼ガス充填室2の直
    径CとDとの比D/Cが0.3〜0.5の範囲にあり、
    燃焼ガス充填室2の長さLが前記Dの1〜2倍の
    長さを有する特許請求の範囲第1項記載のカーボ
    ンブラツク製造装置。 3 燃焼ガス導入口9の直径Iと燃焼ガス充填室
    2の長さLの比I/Lが2/3〜1/3である特
    許請求の範囲第1項ないし第2項記載のカーボン
    ブラツク製造装置。 4 防熱冷却用ジヤケツト30の冷却媒体が水で
    ある特許請求の範囲第1項ないし第3項記載のカ
    ーボンブラツク製造装置。
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