JPS6234195Y2

JPS6234195Y2 -

Info

Publication number: JPS6234195Y2
Application number: JP1983124651U
Authority: JP
Priority date: 1983-08-10
Filing date: 1983-08-10
Publication date: 1987-09-01
Also published as: JPS6033155U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、石炭ストーブ、石油ストーブ、薪ス
トーブなどの燃焼器から発生する排煙の放熱を利
用して得た温湯を床暖房用に供給するための給湯
装置に関する。

燃焼器から発生する排煙の放熱を利用して得た
温湯を床暖房用に供給するための給湯装置には、
各種の構成が提案されている。それら周知の給湯
装置は、いずれも、それなりの利点をもつている
が燃料が石炭、薪などの場合、給湯装置に貯水直
後に点火すると、一時的に多量の水滴ができ、こ
れが燃焼器内に滴下したり、燃焼器と給湯装置と
の接続部を汚損せしめたりすることがあり、燃焼
器にとつて好ましくない結果を招くことがあつ
た。

本考案は、かかる事情に鑑みてなしたもので、
燃焼器に備えた煙筒の中途部位に径大の加熱筒を
取付け、中心部に通煙孔が開穿された蒸発皿を加
熱筒の下部内側に設け、かつその加熱筒内に下部
が開閉可能な貯熱筒を脱着可能に宙吊り配設し、
この貯熱筒の周壁上側に適数の排煙口を開穿し、
加熱筒の外周に貯湯室を構成せしめ、この貯湯室
の周壁上下部位に温湯循環管用の予備取付口を配
備した床暖房用給湯装置構成としたことにより、
燃焼器から発生する排煙を加熱筒→排煙口→貯熱
筒→排出の順に導き、排煙の放熱で加熱筒外周の
貯湯室内にためられた水を加熱しながら、貯熱筒
内に貯熱せしめ、その貯熱筒からの放熱と、排煙
の流動方向を排煙口に向つて変えると共に、流速
をも同時に変速せしめて貯湯室の熱吸収を高める
ことによつて、熱効率よく温湯が得られ、かつ一
時的に排煙量が減少しても、貯熱筒の放熱で、貯
湯室内の温湯温度維持が可能となり、また、貯熱
筒の下部を開閉操作すれば、排煙の流動方向を貯
熱筒内へ直接に上昇せしめることや加熱筒内へ迂
回流動せしめることを容易に行ない得て、温湯の
温度調節が可能になり、さらには貯熱筒の下部を
閉鎖すれば、燃焼器の燃焼初期に発生して蒸発皿
内に溜つた水滴に向つて排煙を流動せしめること
ができ、蒸発皿内の水滴を早期に蒸発せしめ得て
燃焼器内に滴下する心配のない有益な給湯装置の
提供を目的とする。

実施例を図面について説明すれば、石炭ストー
ブ、石油ストーブ、薪ストーブなど適宜のストー
ブ類からなる燃焼器１に備えられた煙筒２の適当
な中間部位に径大の加熱筒３を取付け、その加熱
筒内に貯熱筒６を脱着可能に宙吊り配設する。

加熱筒３の下部内側には中心に通煙孔５が開穿
され、その開口縁全周に立上縁４０１が形成され
た蒸発皿４を設け、燃焼器１の燃焼初期に発生す
る大量の水滴を蒸発皿４内に溜め、燃焼器１内に
滴下しないように構成する。貯熱筒６の周壁上側
には適数（たとえば３〜４個位）の排煙口７を開
穿し、周方向に配列し、かつそれら排煙口よりも
上側における外周面に環状係合部６０１を周設
し、高さ側の中程にＶ字形の提手６０２を回転可
能に取付け、鈎棒（不図示）のフツクを引掛けて
貯熱筒６を引抜き得るように構成し、さらに下部
の内部にはダンパー６０３を開閉可能に具備せし
め、上記排煙口７により、加熱筒３内を立ちのぼ
つてくる排煙を一旦貯熱筒６内に導き、流動方向
及び流速を変え、貯湯室８による吸熱効果をたか
めるように構成すると共に、環状係合部６０１を
加熱筒３の上端部に被せた内蓋３０１に係合し、
加熱筒３内に脱着可能に宙吊りせしめ、上記ダン
パー６０１を閉じて煙筒２から真直に立ちのぼつ
てくる排煙を一旦、蒸発皿４に向う下向流に変
え、その蒸発皿内の水滴を速やかに蒸発可能なら
しめ、その後貯熱筒６の周囲に拡散せしめ、かつ
流速を変え、貯湯室８による吸熱効果をたかめ得
るように構成すると共に、ダンパー６０３を開け
ば、排煙が貯熱筒６内を下側から上側へと直接通
過し、加熱筒３をそれほど温めず、貯湯室８によ
る吸熱温度を調整し得るように構成する。

ダンパー６０３を開ける時は、貯熱筒６内に前
記鈎棒を差込み、先端のフツクで縁辺部を下側へ
押す。符号６０４はダンパー用のストツパー、６
０５はおもりである。

貯熱筒６は、径大の加熱筒３内に配設されてい
るから、その加熱筒における排煙のための断面積
は、煙筒２の断面積よりも、ことさら狭くなるこ
とがなく、排煙は円滑に行なわれ、燃焼不良にお
ちいる心配が解消され、燃焼効率に悪影響を与え
る惧れがなくなる。

貯湯室８は、加熱筒３の外周に構成し、底板８
０１に温湯循環管９用の取付口１０を２個並設
し、一方を出湯口として使用すると共に、他方を
戻湯口として使用するようにし、温湯循環管９に
具備せしめたポンプ（不図示）の作動で温湯が床
敷用パネル（不図示）内を循環して貯湯室８に戻
り得るように構成すると共に、周壁８０２の上部
及び下部には温湯循環管９用の予備取付口１１を
配備せしめ、燃焼器１と貯湯室８下端部との間の
空間が少なく、底板８０１の取付口１０を利用す
る配管が不可能な時に使用するようにする。

図中、符号１２は加熱筒３内に配備した煤落器
で、適数本（たとえば２〜３本位）の柄杆１２０
１の先端部を環体１２０２に螺合して構成し、そ
の環体の外周面を加熱筒３の周壁内面に当接せし
め、柄杆１２０１の上端部を握つて上下動せしめ
れば、加熱筒３の周壁内面に付着せる煤が掻落さ
れるように構成する。給水は、第１図示及び第２
図示の構成例にあつては、外蓋８０３を開けて行
ない、第３図示及び第４図示によつては、外蓋８
０３に備えた小蓋８０３′を開けて行なう。

本考案は、叙上のように構成したから、貯熱筒
の下部を閉じ、燃焼器で発生する排煙を加熱筒→
排煙口→貯熱筒→排出の順に導き、排煙の放熱で
加熱筒外周の貯湯室にためた水を加熱しながら、
貯熱筒内に貯熱せしめ、その貯熱筒から放熱する
ことと、排煙の流動方向を排煙口に向つて変える
と共に、流速を同時に変えることとにより、貯湯
室による熱吸収を高めえることが可能になり、熱
効率よく温湯が得られ、かつ一時的に排煙量が減
少しても、貯熱筒の放熱で、貯湯室内の温湯温度
維持が可能になるなどの効果がある。そして、加
熱筒下部内側の蒸発皿により、貯水直後の燃焼初
期に発生した多量の水滴を溜めることが可能にな
り、その水滴が燃焼器内に滴下すること及びその
水滴で燃焼器と給湯装置との接続部が汚損するこ
となどの不利を解消しえる。また、貯熱筒の下部
を閉じれば、煙筒の下方部位から立上る排煙の流
動方向を蒸発皿に向けることができ、その蒸発皿
内に溜つている水滴を早期に蒸発せしめ得る利点
があり、さらに温湯循環管用の予備取付口を貯湯
室の上下部位に夫々配備してあるから、貯湯室の
底板に装備した取付口が利用不可能に陥つても、
配管になんら支承がなく頗る便利なものを構成し
える。さらにまた、貯熱筒を径大の加熱筒内に配
設したことにより、加熱筒の排煙に必要な断面積
を煙筒の断面積よりも、ことさら狭くしないです
み、燃焼不良を惹起する心配が解消し、燃焼効率
を低下せしめる惧れがなくなる。

よつて、使用に便利で有益な給湯装置が得ら
れ、所期の目的を達成できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案給湯装置の一例を表わした一部
切欠縦断正面図、第２図は２−２線による横断平
面図、第３図は貯湯室用の外蓋に小蓋を形成した
他例の一部切欠縦断正面図、第４図は４−４線に
沿える横断平面図である。図中、１……燃焼器、２……煙筒、３……加熱
筒、４……蒸発皿、５……通煙孔、６……貯熱
筒、７……排煙口、８……貯湯室、８０１……底
板、９……温湯循環管、１０……取付口、１１…
…予備取付口。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

燃焼器に備えた円筒の中途部位に径大の加熱筒
を取付け、中心部に通煙孔が開穿された蒸発皿を
加熱筒の下部内側に設け、かつその加熱筒内に下
部が開閉可能な貯熱筒を脱着可能に宙吊り配設
し、この貯熱筒の周壁上側に適数の排煙口を開穿
し、加熱筒の外周に貯湯室を構成せしめ、この貯
湯室の周壁上下部位に温湯循環管用の予備取付口
を配備した床暖房用給湯装置。