JPS6233242A - 空気調和機の制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、空気調和機の制御装置に係り、特にヒートポ
ンプ式空気調和機の暖房運転時の立上り性能の改善に好
適な空気調和機の制御装置に関するものである。

〔発明の背景〕

従来のヒートポンプ式空気調和機は、熱源側の外気の熱
量を、熱ポンプ、すなわち冷凍サイクルでくみとって利
用側を暖房する方式であるため、暖房立上り性能が、他
の暖房機に比べて良くないといわれている。特に、外気
温が低い場合には、室外機による吸熱量が少ないため、
暖房能力が充分でない。

そのため、圧縮機駆動用電動機として可変速電動機を用
いた容量制御形のヒートポンプ式空気調和機では、外気
温度が低い場合の暖房運転開始時などには、最大回転数
で運転されることが多い。

（特公昭５９−１２９３７号公報）。

第２図は、外気温度と、必要暖房能力および実暖房能力
との関係を示す線図である。

図は、横軸に外気温度Ｔｃ、縦軸に暖房能力Ｑをとって
おり、Ｑ　ｒｅｇは必要暖房能力、Ｎｍａｘ、　Ｎｒ、
Ｎｍ１ｎは、それぞれ圧縮機回転数が最大、定格、最小
のときの空気調和機の出力暖房能力を示している。領域
Ａは、不足暖房能力分を示す。

この空気調和機は、外気温度Ｔｃが低温のときは、必要
暖房能力Ｑ　ｒｅｇが大さくなるため、最大回転数で運
転され、外気温度か上がると暖房能力も不要になるため
、定格回転数までしか運転されないよう制御されている
。このため、斜線範囲での暖房能力を制御することかで
きる。し少し、このように、外気温度が低い場合に、圧
縮機回転数を上げ、暖房能力を補うよう制御される空気
調和機においても、低温時の暖房能力が低く、縦縞で示
す領域Ａの分だけ、暖房能力不足となっているのが現実
である。特に、暖房運転開始時は、冷凍サイクル自体が
冷えているため、充分な暖房能力が得られず、暖房立上
り性能の低下をきたしていた。

〔発明の目的〕

本発明は、前述の従来技術の実状に鑑みてなされたもの
で、ヒートポンプ式空気調和機における暖房立上り性能
、特に外気温度が低く、必要暖房能力が大きい場合の立
上り性能を改善する空気調和機の制御装置の提供を、そ
の目的としている。

〔発明の概要〕

本発明に係る空気調和機の制御装置の構成は、外気から
吸熱し利用側に放熱するヒートポンプ式冷凍サイクルに
おける圧縮機を、インバータを備えた可変速電動機によ
って駆動する空気調和機の制御装置において、前記可変
速電動機の巻線への通電をＯＮ、ＯＦＦするための予熱
通電制御スイッチと、圧縮機温度を検知する第１の温度
検知器と、外気温度を検知する第２の温度検知器と、こ
れら第１、第２の温度検知器の検知信号にもとづいて前
記インバータを作動せしめる制御回路とを設け、空気調
和機の暖房運転時に、圧縮機の起動に先立ち前記予熱通
電制御スイッチをＯＮし、前記第１の温度検知器か検知
した圧縮機の温度か圧縮機温度の設定値より低いとさ、
若しくは前記第２の温度検知器が検知した外気温度か外
気温度の設定値より低いときに、前記可変速電動機の巻
線への通電を行うように前記制御回路を構成したもので
ある。

なお付記すると、本発明は、ヒートポンプ式空気調和機
では、外気温度に比例して暖房能力が上るという現象に
基づき開発されたものである。

すなわち、ヒートポンプ式空気調和機の暖房運転開始時
は、冷凍サイクルが冷状態にあるため、暖房能力も低下
しており、立上り性能も悪くなるか、圧縮機温度を、圧
縮機電動機巻線への通電で適度に予熱制御しておくこと
により、立上り性能が改善でさると考えたものである。

また、永久磁石を圧縮機電動機のロータとして使用した
可変速容量制御形のヒートポンプ式空気調和機では、圧
縮機が低温になると、永久磁石の低温時の増磁現象のた
め、回転数が低下してしまい、立上り性能の低下を招（
が、これに対しても、圧縮機用電動機の巻線への通電に
より改善でさるものである。

〔発明の実施例〕

以下、本発明の一実施例を、第１図、第３図、第４図、
および第５図を参照して説明する。

第１図は、本発明の一実施例に係る空気調和機の制御装
置のブロック図である。

第１図において、１は商用電源、２はパワーリレー、３
はインバータ、４は、圧縮機駆動用の可変速電動機、５
は圧縮機、６は利用側である室内側熱交換器、７は四方
弁、８は熱源側でおる室外側熱交換器、９は減圧手段で
あるキャピラリであリ、外気から吸熱し利用側に放熱す
るヒートポンプ式冷凍サイクルを構成している。

１０は、圧縮機５の表面温度を検知する第１の温度検知
器に係る圧縮機温度センサー、１１は、外気温度を検知
する第２の温度検知器に係る外気温センサー、１２は、
インバータ３を作動せしめる室外制御回路、１３は、パ
ワーリレー２などを作動せしめる室内制御回路、１４は
、圧縮機５の起動に先立ち可変速電動機４の巻線に通電
し、圧縮機５を予熱するための予熱通電制御スイッチに
係るプリヒート選択スイッチである。

どのような構成のヒートポンプ式空気調和機の制御装置
の動作について説明する。

プリヒート選択スイッチ１４がＯＮされると、室内制御
回路１３から、パワーリレー２を駆動するための信号が
出され、さらに、室外制御回路１２にプリヒート指令が
伝送される。

室外制御回路１２では、圧縮機温度センサー１０および
外気温センサー１１からの信号に基づいて、インバータ
３への駆動信号を変えるようになっている。

室外制御回路１２には、室内制御回路１３からプリヒー
ト（予熱）信号か入っており、かつ、圧縮機温度センサ
ー１０が検知した圧縮機５の表面の温度が予め定めた設
定値よりも低いとき、若しくは外気温センサー１１が検
知した外気温度が予め定めた外気温度の設定値より低い
ときで、暖房運転モードのときに、圧縮機駆動用の可変
速電動機４の巻線への通電すなわち２相通電を行い、可
変速電動機４を回転させることな（圧縮機５内部の発熱
を図っている。その他の条件では、インバータ３へは、
予熱のための駆動信号は送られない。

暖房運転指令か室内制御回路１３から室外制御回路１２
に送られた場合には、インバータ３へは、圧縮機５の運
転開始信号か送られ、可変速電動機４を回転せしめるこ
とはいうまでもない。

本実施例では、どのような原理で、圧縮機５の温度が低
い、冷凍サイクルが冷状態の、いわゆる冷始動時の暖房
立上り性能を改善しているのかを第３図を参照して説明
する。

一第３図は、第１図の装置における冷媒の状態図である
。第３図は、横軸にエンタルピーＨを示し、縦軸に圧力
Ｐを示した、いわゆるモリエル線図と呼ばれる状態図で
ある。図中、Ｕは冷媒ガスの気液相境界線を示している
。

外気温度０℃のとき暖房運転を開始した直後では、冷凍
サイクルの運転はｔ１軌跡をたどるが、前述したプリヒ
ート機能を働らかして、圧縮機が仮に２０℃になってい
゛たとすると、暖房運転開始直後の状態図上での軌跡は
ｔ２となる。すなわち、ｚｌとｔ２の差であるΔＱは暖
房運転立上り時の暖房能力の向上分であり、暖房立上り
性能が改善されるものである。

本実施例では、可変速電動機４は、ロータ部に永久磁石
を使用した直流電動機を採用している。

そのため、巻線に対する通電によって特有の効果かもた
らされることを第４図を参照して説明する。

第４図は、第１図の装置における圧縮機の回転数と外気
温度との関係を示す線図である。

第４図は、横軸に設定温度Ｔｓと外気温度Ｔｃとの温度
差ΔＴをとり、縦軸に圧縮機の運転制御回転数Ｎをとっ
ている。

温度差ΔＴがＯ度近辺では、図に示すようにヒステリシ
スループを描き、運転停止のハンチングを防止している
。

温度差ΔＴが大きな領域では、破線で示すようにＮ　ｍ
ａｘ回転数で運転指令をしているにもかかわらず、黒丸
印の点まで回転数が低下（ΔＮだけ）してしまう。これ
は、ロータ部に使用している永　　−久磁石の起磁力特
性に温度依存性があるため、外気温度Ｔｃが低く、温度
差ΔＴが大きいほど最高回転数か低下するため、空気調
和機としては、冷始動時の暖房立上り性能が悪くなって
いる。プリヒート機能は、このような点についても改善
する効果がある。すなわち、電動機巻線への２相通電に
より、ロータ部が温まるため、前述した永久磁石の起磁
力特性か回復するばかりか、それ以上向上するため、Ｎ
　ｍａｘ回転数以上の回転数に上げることが可能になる
。

次に、第５図は、第１図に示した本実施例の空気調和機
の制御装置の動作タイムチャートである。

第５図において、横軸は時間ｔの経過を示すもので、１
５は予熱通電制御スイッチすなわち第１図のプリヒート
選択スイッチ１４のＯＮ、ＯＦＦを示す線で、段付き部
がＯＮ時点ｔ１である。

１６は、圧縮機の運転信号のＯＮ、ＯＦＦを示す線で、
段付き部が圧縮機の起動時点ｔ２である。

１７は、外気温度Ｔｃの変化状態を示す線で、第１図に
示した外気温センサー１１により検知されるものである
。２０は、その外気温度の予め定めた設定値のレベルを
示す。

１′８は、圧縮機５の表面温度の変化を示す線で、第１
図Ｉこ示した圧縮機温度センサー１０により検知される
ものである。２１ａ、２１ｂは、予め定められた圧縮機
表面温度の設定値の範囲を示す。

１９は、圧縮機駆動用の可変速電動機４の巻線への通電
のＯＮ、ＯＦＦを示す線で、圧縮機の表面温度が予め設
定された設定値２１ａ、２１ｂの範囲内になるよう通電
制御がなされている。

既に説明した第１図の制御回路の動作を、第５図を参照
して、時間経過にともなう作動状況をより詳細に説明す
る。

暖房運転時に、圧縮機起動時点ｔ２に先立ってプリヒー
ト選択スイッチ１４がＯＮされると、室内制御回路１３
からパワーリレー２を駆動する信号が出され、さらに室
外制御回路１２にプリヒート（予熱）指令が伝送される
。

室外制御回路１２では、外気温センサー１１が検知した
外気温度１７が設定値２０以下の期間で、圧縮機温度セ
ンサー１０が検知する圧縮機温度１８が設定値２１ｂよ
り低い１．の時点で、可変速電動機４の巻線ヘニ相通電
がなされる。圧縮機温度の設定値２１ａとなるまで巻線
への通電１９を続け、その後圧縮機温度が２１ｂに低下
するまで巻線への通電１９をＯＦＦし、その後再びＯＮ
する如く断続通電を行うようインバータ３への信号を制
御する。

このようにして繰返されるプリヒート動作は、２相通電
で行われるため、圧縮機５が運転することはないが、室
内制御回路１３より、室外制御回路１２に圧縮機運転信
号１６が伝送されると、室外制御回路１２よりインバー
タ３へ３相通電信号が送られ、ｔ２時点で可変速電動機
４が運転を開始し圧縮機５が駆動される。

運転開始時の圧縮機温度は、第５図に２点鎖線１８′で
示すプリヒートを行わない従来例にくらべて高くなって
おり、低温時の暖房立上り性能が改善できる。

このように本実施例によれば、暖房運転時に、圧縮機駆
動用の可変速電動機が停止中に、巻線へ２相通電して予
熱しておくため、圧縮機５の温度を高温に保持でき、運
転開始時の暖房能力を大幅に向上でさ、したがって暖房
立上り時間を短縮できる効果が得られる。また、圧縮機
表面の温度や外気温度を検出して、上記した巻線への通
電を制御することにより、特に暖房能力を要求される寒
い日や、朝方などに選択的に暖房能力の改善をはかるこ
とができる。

他の実施例として、空気調和機かタイマーモードで運転
されるものについては、前述の実施例で説明した制御回
路に、圧縮機５を起動せしめる入力タイマー機能を具備
させ、そのタイマーの設定時刻ｔ２より一定時間前のｔ
ｌの時点（第５図参照）で、圧縮機駆動用の可変速電動
機４の巻線へ通電するよう制御回路か構成される。

タイマーモードで運転すれば、先に述べた実施例と同様
の効果が期待されるほか、より制御の自動化が達成され
る。

なお、前述の各実施例で説明した室外制御回路１２、室
内制御回路１３、タイマー機能などをマイクロコンピュ
ータなど演算制御装置に設けてもよいことはいうまでも
ない。

〔発明の効果〕

以上述べたように、本発明によれば、ヒートポンプ式空
気調和機における暖房立上り性能、特に外気温度が低（
、必要暖房能力が大きい場合の立上り性能を改善する空
気調和機の制御装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例に係る空気調和機の制御装
置のブロック図、第２図は、外気温度と、必要暖房能力
および実暖房能力との関係を示す線図、第３図は、第１
図の装置における冷媒の状態図、第４図は、その圧縮機
の回転数と外気温度との関係を示す線図、第５図は、そ
の動作タイムチャートである。 ３・・・インバータ、４・・・可変速電動機、５・・・
圧縮機、１０・・・圧縮機温度センサー、１１・・・外
気温センサー、１２・・・室外制御回路、１３・・・室
内制御回路、１４・・・プリヒート選択スイッチ。 ＄２図　　　　　＄３（２）

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、外気から吸熱し利用側に放熱するヒートポンプ式冷
   凍サイクルにおける圧縮機を、インバータを備えた可変
   速電動機によって駆動する空気調和機の制御装置におい
   て、前記可変速電動機の巻線への通電をＯＮ、ＯＦＦす
   るための予熱通電制御スイッチと、圧縮機温度若しくは
   外気温度を検知する温度検知器と、この温度検知器の検
   知信号にもとづいて前記インバータを作動せしめる制御
   回路とを設け、空気調和機の暖房運転時に、圧縮機の起
   動に先立ち前記予熱通電制御スイッチをＯＮし、前記温
   度検知器が検知した圧縮機の温度が圧縮機温度の設定値
   より低いとき、若しくは前記温度検知器が検知した外気
   温度が外気温度の設定値より低いときに前記可変速電動
   機の巻線への通電を行うように前記制御回路を構成した
   ことを特徴とする空気調和機の制御装置。 ２、特許請求の範囲第１項記載のものにおいて、制御回
   路は、圧縮機を起動せしめる入力タイマー機能を有し、
   そのタイマーの設定時刻より一定時間前に、圧縮機駆動
   用の可変速電動機の巻線へ通電するように構成したもの
   である空気調和機の制御装置。 ３、特許請求の範囲第１項記載のものにおいて、可変速
   電動機は、そのステータまたはロータに永久磁石を用い
   た直流電動機である空気調和機の制御装置。