JPS6232490B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (1) 発明の技術分野 本発明はタツチ入力装置に係り、特に発振器と
LC共振回路で構成された入力装置に関するもの
である。

(2) 技術の背景 近年各種の計測器や制御機器及び日常使われる
複写機等の入力装置にはプツシユ型のスイツチに
変わつて、人間の指をふれるだけでスイツチの切
替えを行なうタツチスイツチが出現した。このス
イツチは前述したように指でふれるだけでスイツ
チが動作するので操作しやすい特徴を有してい
る。さらに、表示装置等の前面に透明電極を用い
て配置して座標検出パネルとし、表示装置の表示
を変えることによつてその対応するスイツチに関
する動作も変更することが可能となる特徴を有す
る。

(3) 従来技術と問題点 従来タツチスイツチは一般的に座標パネル化さ
れ、座標検出パネルとして使用されている。そし
て一般的にLC共振回路によつてそのタツチの検
出がなされている。

前述のLC共振回路で構成された座標検出パネ
ルの駆動装置には発振器から一定の周波数の正弦
波が加わつている。そして入力パネルのどれか１
個のスイツチに指のタツチが行なわれた場合、コ
ンデンサとコイルの前述のLC共振回路はコンデ
ンサとコイル及びタツチ容量との並列共振回路と
なり、非タツチ時のコンデンサとコイルとの共振
周波数、すなわち発振器からの出力周波数とは異
なつた共振周波数となることを前述の正弦波の振
幅の変化によつて検出している。

第１図はこの共振特性を示したものであり、
はタツチ時の共振特性を示し、は非タツチ時の
共振特性を示す。

したがつてある周波数Ａで出力電圧を検出する
と、タツチ時と非タツチ時には電圧変化が存在
し、この変化分を検出して入力パネルのスイツチ
に指のタツチがあつたと判断するものである。

しかしながらこの検出装置を用いた場合、入力
パネル内の検出電極自体も対地容量を有してい
る。この対地容量は装置の材質、取り付け位置に
よつても変化し特に装置自体が金属で作成されて
いる場合、対地容量は10〜40PFにも達し、各ス
イツチのタツチ容量にこの対地容量の変化が影響
し共振特性を一定に保つ事は困難である。例えば
装置の設置箇所等により接地状態が変わつた場合
浮遊容量が変化して共振特性が変化し、特に浮遊
容量が増加するとタツチ時の相対的容量変化値が
減少し、検出感度の低下という問題が起きる。

(4) 発明の目的 本発明は上記欠点に鑑みなされたもので、その
目的とするところは検出電極の対地容量を減少
し、検出感度の向上によつて確実なタツチ検出を
行なう座標検出パネルの駆動装置を提供すること
にある。

〔発明の構成〕

そしてその目的は絶縁基板上に検出すべき座標
位置に対応して配置した複数の検出電極をそな
え、かつ裏面全体に導電膜を形成し、外部接続用
端子を除いて誘電体膜で被覆してなるタツチ式座
標検出パネルにおいて、前記導電膜に前記検出電
極より印加する信号を高入力インピーダンスかつ
低出力インピーダンスのバツフア回路を介して印
加することを特徴とする座標検出パネルの駆動装
置を提供することにより達成される。

〔発明の実施例〕

以下に本発明の実施例を図面によつて詳述す
る。

第２図は本発明による座標検出パネルの駆動装
置の回路構成図である。

同図の回路構成はタツチパネル１、マルチプレ
クサ回路２、検出回路３より成る。

タツチパネル１の構造はタツチパネル１の上下
面上に絶縁層４を設け、上面の絶縁層４の下側の
ガラス基板５上には検出電極を設け、ガラス基板
の下側と下面絶縁層４間には裏面導電膜７が設け
てある。また各検出電極６はマルチプレクサ回路
２の各入力端子に接続している。マルチプレクサ
２の出力はバツフアアンプ８のプラス入力端子に
接続し、バツフアアンプ８の出力はタツチパネル
１の裏面導電膜７に接続している。またマルチプ
レクサ２の出力は検出回路３のコイル９にも入力
し、コイル９の他端はコンデンサ１０とコイル１
１の並列回路と抵抗１２に接続し、コンデンサ１
０とコイル１１の平列回路の他端はアースされ、
抵抗１２の他端は正弦波発振器１３を介して接地
されている。

検出回路３の出力はマイクロプロセツサ１４に
入力し、マイクロプロセツサ１４はマルチプレク
サ２に制御信号を出力するとともに座標指示出力
を出力する。

以上の様な構成における座標検出パネルの駆動
装置の動作説明を以下に行なう。

タツチパネル１の各検出電極６が非タツチの場
合、発振器１３から一定周波数の正弦波が出力さ
れている。この出力はコイル９、マルチプレクサ
入力容量を含む浮遊容量１５のコンデンサ１０及
びコイル１１からなる複合共振回路の共振周波数
と一致している。

次にタツチパネル１の各電極の一個にタツチが
行なわれた場合、タツチした人が持つ人体対地静
電容量がこの共振回路に付加され、その共振周波
数が変化（低下）する。

この際タツチ検出電極６に対地静電容量は主と
して定電位である筐体、CTRシヤドーマスクな
どタツチパネル１裏面の導体との間に主に形成さ
れるが、タツチパネル１の裏面の導電膜７と、入
力インピーダンスが数100MΩと高く、出力イン
ピーダンスが１Ω以下と低いいわゆるエミツタフ
ロア形式のバツフアアンプ８の出力とを同電位に
することにより、タツチ検出電極６の対地静電容
量の影響を取除くことができる。すなわち指のタ
ツチによる人体対地静電容量のみを検出電極は確
実に検出し、指のタツチにより変化した共振周波
数を正確に検出回路２よりマイクロプロセツサ１
４に出力する。したがつてマイクロプロセツサ１
４には、ある周波数での出力電圧におけるタツチ
時と非タツチ時の正確な電圧変化の変化分が確実
に入力して、これをマイクロプロセツサ１４で計
算することにより、マイクロプロセツサ１４は正
確な座標指示を出力することができる。

本発明は以上の実施例に限るわけではない。

〔発明の効果〕

以上詳細に説明した様に本発明によれば検出電
極の対地静電容量を減少させ、検出感度が向上
し、電極対地容量が変動する要因である取付装置
や設置場所を選択することを要しないという効果
を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は座標検出パネルの駆動装置のタツチ時
及び非タツチ時の波形図、第２図は本発明による
座標検出パネルの駆動装置の回路構成図である。 １……タツチパネル、２……マルチプレクサ回
路、３……検出回路、４……絶縁層、５……ガラ
ス基板、６……検出電極、７……導電膜、８……
バツフアアンプ、９，１１……コイル、１０……
コンデンサ、１２……抵抗、１３……発振器、１
４……マイクロプロセツサ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 絶縁基板上に検出すべき座標位置に対応して
   配置した複数の検出電極をそなえ、かつ裏面全体
   に導電膜を形成し、外部接続用端子を除いて誘電
   体膜で被覆してなるタツチ式座標検出パネルにお
   いて、前記導電膜に前記検出電極より印加する信
   号を高入力インピーダンスかつ低出力インピーダ
   ンスのバツフア回路を介して印加することを特徴
   とする座標検出パネルの駆動装置。 ２ 前記タツチ式座標検出パネルとして、前記検
   出電極のみをそなえた基板と裏面全体に導電膜を
   形成した基板とを張合した構造としたことを特徴
   とする特許請求の範囲第１項記載の座標検出パネ
   ルの駆動装置。