JPS6231333B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、記憶装置としてコンデンサが使用さ
れ、該コンデンサの端子電圧が露出制御回路及び
表示回路の入力となつている自動露出制御式一眼
レフカメラの記憶保持装置に関する。

従来この種の一眼レフカメラは、レリーズによ
つてミラーが上昇した後も表示回路にコンデンサ
の端子電圧を印加し、表示回路による表示をミラ
ー上昇直前の状態に保つている。したがつて露出
が終了しミラーが下降した時に表示のふらつきが
少なく観察上好ましいという利点を有していた。
しかしながらシヤツタ秒時が長くなるとコンデン
サから表示回路への漏れ電流の総和が大きくな
り、コンデンサの端子電圧が著しく低下して露出
制御に大きな影響を与えてしまう。

本発明はこの欠点を解決し、通常用いられる比
較的短いシヤツタ秒時の時には従来と同様にミラ
ー下降時の表示のふらつきが少なく、しかも通常
用いられる秒時よりも長い秒時の時、すなわちコ
ンデンサの漏れ電流の総和が大きくなる時には露
出制御への影響を極力抑えることができる一眼レ
フカメラの記憶保持装置を提供することを目的と
する。

以下、本発明を図面に基づいて説明する。図に
おいてTTL測光回路１は撮影レンズ透過光をミ
ラー（クイツクリターンミラー）を介して測光し
被写体の明るさに対応した測光出力を発生する。
露出因子回路２はフイルム感度と、絞り値あるい
はシヤツタ速度のいずれか一方とに対応した露出
情報出力を発生する。演算回路３は測光出力と露
出情報出力とから適正露出値に対応した演算出力
を発生する。演算出力はメモリ用アナログスイツ
チ４を介してメモリコンデンサ５に充電電圧とし
て、蓄積されると共に、アナログスイツチ６を介
して表示用メータ７に印加される。アナログスイ
ツチ４，６はエネーブル端子４ａ，６ａを有し、
この端子にＨレベルの入力があるとオン状態に、
またＬレベルの入力があるとオフ状態になる。メ
モリコンデンサ５の出力端ａは露出制御回路８に
も接続されている。

メモリ制御スイツチ９はカメラのミラーあるい
はミラー駆動機構に連動して、ミラー上昇直前に
オンし、ミラー下降時にオフする。スイツチ９の
一端はインバータ１０を介してアナログスイツチ
４のエネーブル端子に接続され、また抵抗R₁、
コンデンサC₁、比較器CP₁及び基準電源E₂から成
る遅延回路１１に接続されている。比較器CP₁の
出力、すなわち遅延回路の出力はアナログスイツ
チ６のエネーブル端子に接続されている。

次に動作を説明する。いま、カメラのレリーズ
釦が押下されると、ミラー駆動機構によつてミラ
ーが上昇する。一方、メモリ制御スイツチ９はミ
ラー上昇直前でオンされるから、インバータ１０
の出力はＬレベルとなりアナログスイツチ４はオ
フ状態となり、メモリコンデンサ５はアナログス
イツチ４がオフ状態となる直前（ミラー上昇直
前）の演算出力を記憶する。露出制御回路８は、
メモリコンデンサ５に記憶された演算出力に応じ
て露出制御（例えば、シヤツタ速度制御）を行
う。一方、メモリ制御スイツチ９がオンされたと
き、比較器CP₁の入力電圧は入力電圧より低
下しているから、遅延回路の出力はＨレベルとな
り、アナログスイツチ６はオン状態であるが、抵
抗R₁とコンデンサC₁とにより定まる時定数に応
じた所定時間の経過後、出力はＬレベルとなり、
アナログスイツチ６はオフ状態となる。つまりメ
モリコンデンサ５は、アナログスイツチ４と６に
よつて演算回路３、メータ７から電気的に絶縁さ
れた状態になり、充電電圧の低下が防止される。

本実施例においては制御されるシヤツタ速度が
比較的短いシヤツタ秒時、例えば1/1000〜1/30
sec.の場合には、ミラー上昇から下降まで遅延回
路１１がアナログスイツチ６をオンしたままであ
り、ミラーの上昇直前、上昇中、下降直後の表示
がほぼ一定している。したがつて、ミラー下降時
にメータ７の指針がふらつかず、観察上好ましい
表示ができる。

つまり、このとき遅延回路１１は、表示の保持
機能をコンデンサ５の電流漏れがシヤツタ速度制
御上問題ない程度の時間だけアナログスイツチ６
をオン状態に保持することにより達成する。

またシヤツタ速度が比較的長いシヤツタ秒時、
例えば1/30sec.より長い場合には、遅延回路１１
がミラー上昇から所定時間経過した後にアナログ
スイツチ６をオフし、コンデンサ５からメータ７
への漏れ電流を阻止する。よつてコンデンサ５か
らメータ７へ流れる漏れ電流が露出制御に著しく
影響を与えることを防止できる。

尚、本実施例の演算回路３は出力回路を構成
し、アナログスイツチ４は第１のスイツチ手段を
構成し、メータ７は表示回路を構成し、アナログ
スイツチ６は第２のスイツチ手段を構成し、メモ
リ制御スイツチ９は第３のスイツチ手段を構成
し、そして遅延回路１１は計時回路を構成する。

以上のように本発明によれば、通常頻繁に用い
られる比較的短いシヤツタ秒時の時にはミラー下
降時の表示のふらつきが少なく、また使用頻度の
少ない比較的長いシヤツタ秒時の時にはミラー下
降時のメモリコンデンサの電流漏れによる電圧低
下を防止でき露出制御誤差を減ずることができ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の装置の一実施例を示すブロツク
図である。 主要部分の符号の説明、５…コンデンサ、７…
表示回路、８…露出制御回路、３…出力回路、４
…第１のスイツチ手段、６…第２のスイツチ手
段、９…第３のスイツチ手段、１１…計時回路。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 撮影レンズの透過光をミラーを介して測光
   し、被写体の明るさ等の露出因子に応じた出力信
   号を発生する出力回路と、 前記ミラーの下降動作により前記出力信号を伝
   達する第１の状態となり、前記ミラーの上昇動作
   により前記出力信号の伝達を断つ第２の状態とな
   る第１のスイツチ手段と、 前記第１のスイツチ手段を介して前記出力信号
   を蓄積し、該第１のスイツチ手段が第２の状態に
   変化する時にその直前の前記出力信号を保持する
   コンデンサと、 前記コンデンサに保持された前記出力信号を受
   けて、露出を制御する露出制御回路と、 前記コンデンサに蓄積された前記出力信号を受
   けて、露出を表示する表示回路とを備えた自動露
   出制御式一眼レフカメラ用の記憶保持装置におい
   て、 前記コンデンサに蓄積された前記出力信号を前
   記表示回路へ供給する第１の状態と前記コンデン
   サから前記表示回路への前記出力信号の供給を断
   つ第２の状態とに変化する第２のスイツチ手段
   と、 前記ミラーの上昇動作に応答して第１の状態と
   なり、前記ミラーの下降動作に応答して第２の状
   態となる第３のスイツチ手段と、 前記第３のスイツチ手段が第１の状態となるの
   に応答して計時を開始しミラー上昇から所定の時
   間経過したことを検出すると前記第２のスイツチ
   手段に出力を与え該第２のスイツチ手段を第１の
   状態から第２の状態に変化させる一方、前記第３
   のスイツチ手段が第２の状態になるのに応答して
   計時を停止する計時回路とを備えたことを特徴と
   する記憶保持装置。