JPS6231211B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はカツプリング装置に関する。

多くの電磁クラツチ装置に於ては、１個のアー
マチユアが軸方向に動いて内部ボデイに結合した
り結合を解除されたりするように設計され、その
結合および解除はクラツチによつて行なわれるよ
うになつている。アーマチユアの軸方向の制御は
電磁コイルによつて行なわれ、電磁コイルはアー
マチユアを引いて内部ボデイと結合させる。この
場合、アーマチユアの軸方向運動はバイアススプ
リングによる、アーマチユアを結合から解除する
ように附勢する力に抗して、行なわれる。アーマ
チユアは同時にユニツトを介してトルクを伝え
る。従つてアーマチユアは駆動側のハブ又は被駆
動側のハブに、回転を伝えまた停止するように結
合されねばならない。このようなアーマチユアの
装着上の要求事項、すなわちアーマチユアがスプ
リングによつて内部ボデイとの結合を解除する方
向に附勢され、またアーマチユアが相対的軸方向
運動を行なうように装着され、駆動側のハブと被
駆動側のハブに回転を伝え又は停止するように形
成されねばならぬという要求事項のために、内部
ボデイとの結合を行なうようにアーマチユアを附
勢するバイアススプリングを有するハブとの単純
なスプライン結合が設けられる。

米国特許No.4119184（1978.10.10に特許された
出願で、公知例ではない）に開示された装置は、
上記の要求事項を満足させ、大きな結合力を発揮
する。この装置に於ては、円周方向に間隔をおい
てリーフスプリングが配置されており、リーフス
プリングは一端をハブに、他端をアーマチユアに
連結されている。上記の特許出願ではリーフスプ
リングは３個用いられている。このユニツトのト
ルクキヤパシテイを増大するために、単にリーフ
スプリングを大形にし、このリーフスプリングを
リベツトによつてハブやアーマチユアに取付ける
だけでは、その目的は達せられない。何故なら
ば、リーフスプリングが大形となると、リーフス
プリングがポール面積を覆いかくすようになるか
らである。上記スプリングは、鋼製であるため、
磁束がハブにリークし、アーマチユアに送られる
磁束を減少させ、従つてクラツチの吸収力を低下
させるのがその原因である。

上記リーフスプリングの数の増加、すなわち適
当なトルクを得るためにリーフスプリングを３個
から６個に増加させるという試みは他の困難を引
き起こす。すなわち、リーフスプリングが短くな
ると、ばねがこわくなり、アーマチユアの動きに
対して過大な抵抗力が加えられるのである。また
このユニツトが摩耗すると、アーマチユアと内部
本体との間に設けられた間隙が増大し、リーフス
プリングによつて引き起こされた過大なバイアス
力がクラツチの正常な結合を阻止し、ユニツトの
故障が初期の段階で発生する。

リーフスプリングの厚さは、カツプリング装置
のトルクキヤパシテイが許す範囲で制限されるこ
とができるのみである。

この発明の目的は、次に示すような一般タイプ
の電磁クラツチに用いられるカツプリング装置を
提供することにあり、該カツプリング装置は周囲
に延出する複数個のリーフスプリングがねじれ結
合をなすとともに、制限された軸方向運動を行な
つて結合されたエレメントに対して軸方向のバイ
アス力を発生するように形成されている。また上
記カツプリング装置には、比較的多数のリーフス
プリングが設けられ、このリーフスプリングは不
適当にそのこわさを増加することがないようにな
つている。

上記目的を達成するために、この発明の装置に
於ては、リーフスプリングは交叉する態様に配置
され、この態様では、各リーフスプリングの長さ
が実質的に増加するように、隣接するリーフスプ
リングの端部を越えて延びている。したがつて、
所定の厚さが与えられても、カツプリング装置の
トーシヨンキヤパシテイは減少せず、カツプリン
グ装置の軸方向の追従性は適切なクラツチ作動に
適した値となる。リーフスプリングの各端の結合
部にはスペーサが設けられている。

このとき上記スペーサは、その下方が隣接する
交叉するリーフスプリングが接触することなく延
出できるように働く。この交叉態様によれば、各
リーフスプリングは隣接するリーフスプリング間
隔を介して延出し、一方更に遠いリーフスプリン
グに対しては、各リーフスプリングが軸方向に振
れて生ずる干渉を回避可能に延出している。

以下の詳細な説明においてカツプリング装置が
改良された電磁クラツチに関連させて説明される
が、カツプリング装置は、回転可能に取付けられ
た要素間のねじり相互接続と一緒に、制限された
相対軸方向動作を組合せた態様においてもまた利
用できることはいうまでもない。

図面を参照して、電磁クラツチが中に組込まれ
たフアン駆動装置１０が図示され、それはフアン
駆動ハブ（図示されていない）に取付けるのに適
したフランジ１４を有する中央駆動軸１２を含
む。中央駆動軸１２はまた延長部１６を含み、そ
の上に界磁コイルハウジング２０、および軸方向
に隣接して内方本体２２、及びフアン羽根取付ハ
ブ２４が回転可能に取付けられている。

界磁コイルハウジング２０は装置の残部に相対
的な回転がそれに固定された環状の非回転アーム
２６により制限され、界磁コイルハウジング２０
の内部上に形成された穴内のスナツプリングによ
り保持される転がり軸受２８により界磁コイルハ
ウジング２０上に装置の残部が回転可能に取付け
られている。

界磁コイル２３が界磁コイルハウジング２０内
部に取付られ、コイル導線ばね３８がグロメツト
４０を通つて非回転アーム２６に取付けられた端
子ブロツク４２へ延びている。ナツト・ボルト装
置４４によつて非回転アーム２６は静止構造に固
定されている。

中央駆動軸１２内に形成されたキー溝５０なら
びに内方ハブ４６の内径内に形成されたキー溝５
２内に配置されたキー４８に中央駆動軸に回転的
に固定された内方ハブ４６を内方本体２２は備え
ている。内方ハブ４６のリツプ５４は転がり軸受
２８の内輪に当接してそれの軸方向位置を維持す
るのに役立つている。内方本体２２はそれの他端
でハブ延長部１６の外径に取付けられた転がり軸
受５８に当接するスペーサ５６によつて軸方向に
位置決めされそして保持器６０によりその上に固
定されそして、今度はハブ遅延部１６の内部の中
へねじ切られた６角ソケツトねじ６２により固定
される。

内方本体２２はまた半径方向に延びる部分６４
を含み強磁性アーマチユア６８と対向して配置さ
れた半径方向面６６を有し図示のようにそれらの
間にわずかの空気すきまを有して配置された対応
する半径方向面７０を有する。

内方本体２２は電磁コイル２３の上に延びる外
方スカート部分７２を有して、スカート部分７２
を通つてアーマチユアの中へ延び、それから内方
本体２２の半径方向内方部分を通つて電磁コイル
２３へ帰るほぼトロイダルパス内の磁束路を与え
る。

円周方向に延びるキドニイ形溝７４（第２図）
が技術の分野で公知の方法でアーマチユア内磁束
密度を増加させるために半径方向に延びる部分６
４の周りに備えている。

環状形アーマチユア６８は１連の６個の細長い
平たいリーフスプリング７６によりフアンハブ２
４に接続され、そのリーフスプリングはクラツチ
軸のまわりに周方向に延びる。

各リーフスプリング７６の一端はアーマチユア
に固定され、そして他端はフアンハブ２４に軸方
向に固定される。

フアンハブ２４は転がり軸受５８に当接するス
ナツプリング保持器７８によつて駆動ハブ１２に
関して軸方向で固定され、次にその軸受はフアン
ハブ２４内に切削された内方穴内に形成された肩
８０に対して当接する。

従つて、リーフスプリング７６は、結果として
１端でフアンハブ２４を含む軸方向に固定された
部材に固定され、他端でアーマチユア６８から成
る制限されて軸方向に可動な他端に連結される。

固着は各リーフスプリング７６をフアンハブに
固定するリベツト８２、および反対端をアーマチ
ユア６８に固定するリベツト８４により行なわれ
る。板ばね７６は代替様式ではクラツチ軸の周り
でハブ２４とアーマチユア６８に順次に接続され
る。

リーフスプリング７６の特別のパターンは第２
図並びに第３図に、特に示すように、この発明に
係るカツプリング装置を構成している。各リーフ
スプリング７６は次の近接した対をなすリーフス
プリング７６を夫々の固定端に近い所でまたいで
いる。しかし、各リーフスプリング７６が次のリ
ーフスプリング７６を、このリーフスプリング７
６がアーマチユア６８にリベツト８４により留め
られている点でまたぐような十字パターンになつ
ている。このリーフスプリング７６の他端は、こ
れが上をまたぐより遠くのリーフスプリング７６
（フアンハブ２４に接続されている）と関連して
位置している。即ち、リーフスプリング７６は、
より遠くのリーフスプリング７６が軸方向に固定
されたフアンハブ２４に固着されたその点の下を
通つている。

部材の相互の関係は第８図に示すようになつて
いる。即ち、フアンハブ２４に固着された各リー
フスプリング７６の端部の先端は、リベツト８２
の下に位置するスペーサ８６により、反対のアー
マチユアの固定端に対して軸方向に離間されてい
る。かくして、間隙が形成され、この下側で、互
いに交差するリーフスプリング７６は接触するこ
とが無く通過することが可能となる。各リーフス
プリング７６が上方を通過する最も近い位置のリ
ーフスプリング７６は軸方向に可動となり、エレ
クトロマグネチツクコイル２３の励磁時に内方本
体と係合するようにアーマチユアは規定された軸
方向の動きが果せる。また同時に、リーフスプリ
ング７６の他端はより遠いリーフスプリング７６
の端部の下側を、スペーサ８６により与えられた
間隙で通過するので、アーマチユアの規定された
動きを受ける方向に可動となつている。

したがつて、クロス形状が上述したように与え
られていない場合に比較して、リーフスプリング
７６はより長くすることができる。第２図から明
らかなように、アーマチユア中への内方本体から
のフラツクスパスでの干渉を最小にするとともに
スプリングの間隙を大きくするように円弧状のス
ロツト７４が設けられている。かくして、カツプ
リング装置のトルクキヤリングキヤパシテイはリ
ーフスプリング７６を長くすることによつては達
成されず、一方リーフスプリング７６の固有の可
撓性はこれを長くすることにより得られ、アーマ
チユアが内方本体に係合するようにあらかじめ引
かれるように、充分に小さな軸方向のバイアス力
を得ることができるので、固有のスプリング力を
容易に得ることができる。

前記スペーサ８６はまたアーマチユアに与えら
れるプレロードバイアス力を設定するようにリー
フスプリング７６に初期のプレロードを与える。

なお、この発明のカツプリング装置を軸方向に
可動な部材を備えた電磁クラツチに適用する場合
につき説明したけれど、軸方向可動部材、即ちカ
ツプリングにより生じるバイアスされたスプリン
グ力に対して、規定された軸方向の動きが果され
る間、回転されるアーマチユアと、軸方向に固定
な部材（ハブ２４）との間で回転カツプリングが
必要とするものに適用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明に係るカツプリング装置の組
込まれた電磁クラツチの一部断面の正面図、第２
図は第１図に示す電磁クラツチに組込まれたハブ
アツセンブリの一部破断の側面図、第３図は第２
図の線３−３に沿つた断面図である。 １０……フアン駆動装置、１２……駆動軸、２
４……フアンハブ、６８……アーマチユア、７６
……リーフスプリング、８２，８４……リベツ
ト。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 回動可能な第１部材を軸方向に固定した状態
   で取り付けると共に、この第１部材を回動可能か
   つ限定された軸方向の相対動作が許容された第２
   部材に対してカツプルするためのカツプリング装
   置において、 第１、第２部材の共通な回動軸の回りでほぼ円
   周方向にのびた多数のリーフスプリングを具備
   し、それぞれのリーフスプリングは第１部材に、
   スペーサを介して取り付けられた一端と第２部材
   に取り付けられた他端とを備えて、第１、第２部
   材間にトルクを伝達し、 それぞれのリーフスプリングは互に他のリーフ
   スプリングに対してクロスしてのび、隣接するリ
   ーフスプリング上で交差したクロス形状をとり、
   リーフスプリングによるクロス形状は次の隣接す
   る２個のリーフスプリングの連結端のそれぞれに
   隣接する部分をこえてのびたそれぞれのリーフス
   プリングの延出部から構成され、それぞれのリー
   フスプリングはその円周回りで第１部材と第２部
   材とに交互に連結される一端及び他端を備え、第
   ２部材に連結されたリーフスプリングのそれぞれ
   の一端は第１部材に連結された他端を持つ次に隣
   接するリーフスプリングの所定の一側を通過し、
   更に第２部材に連結された一端を持ち、更に遠く
   に位置するリーフスプリングの他側を通過しての
   び、もつて、それぞれのリーフスプリングは第２
   部材の相対的な軸方向の動作を互に妨げることな
   く位置していることを特徴とするカツプリング装
   置。 ２ それぞれのリーフスプリングは第２部材から
   軸方向にずれたポイントで第１部材に取付けら
   れ、それぞれのリーフスプリングが第２部材に連
   結されたポイントでそれぞれのリーフスプリング
   の隣接部上をのびたそれぞれのリーフスプリング
   の隣接部が、クロスするリーフスプリング間での
   接触を防止するために軸方向のずれによつて生じ
   た、スペースを介してのびている特許請求の範囲
   第１項記載のカツプリング装置。 ３ ６個のリーフスプリングが共通の回動軸の回
   りで円周方向にのびている特許請求の範囲第２項
   記載のカツプリング装置。