JPS6230929Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は動力自動枝打ち機に関し、特に、立木
の樹幹と動力鋸装置の案内板との間の間隔を常に
一定に保つようにした動力自動枝打ち機の安定装
置に関する。

この種の動力自動枝打ち機は、樹幹のまわりに
着脱自在に装着されるよう構成された機枠と、該
機枠に装着され、動力用エンジン、動力鋸装置お
よび自走装置を有する機体と、自走装置と対向す
る側で機枠に装置された上下各一対の補助輪とか
らなり、立木の樹幹の周囲を自走装置により旋回
しつつ昇降し、昇り行程において立木の下枝を下
から順次上記動力鋸装置で切り落すようになつて
いる。ところで、良質の木材を得るためには、枝
は樹幹との付け根に出来るだけ近いとこで切断す
ることが要請される。このため、動力鋸装置は機
枠が樹幹に装着された状態において樹幹に近接し
て機体に設けられるのが普通である。枝打ち機が
樹幹の下部から上方に向つて下枝を鋸断枝打ちし
ながら旋回的に上昇するとき、機枠に設けた上下
の案内車輪の一方又は両方が切断突起部に遭遇し
てこれを乗り越えることがしばしばあり、このよ
うなとき、機枠は全体的に樹幹に対して傾斜し、
これによつて、動力鋸装置の鋸案内板が樹幹に強
く接触して樹はだを損傷させたり、樹幹からの切
断高さの不揃を引き起したりする等多くの欠点を
もたらす。

本考案はこれらの欠点を防止し、常に適当な切
断高さを保ち、しかも樹はだを案内板によつて損
傷させない優れた動力自動枝打ち機を提供するに
ある。これは、本考案によれば、機枠が傾き傾向
を受けるとき、樹幹と案内板との間の制限間隔を
保たしめる案内車を動力鋸装置の鋸案内板の鋸断
部の進行方向前面側に隣接して、樹幹に向けて機
体の一部に設けることによつて達成される。

以下添附図面を参照して本考案の一実施例につ
いて詳細に説明すると、機枠１は立木の樹幹Ａの
まわりに着脱自在に装着されるよう構成され、該
機枠１には、樹幹の一方側において、エンジン
２、鋸案内板３を含む動力鋸装置４および自走装
置５を有する機体６が装着されている。樹幹Ａの
反対側で、自走装置５と対向して上下各一対の補
助車輪７，８が機枠１に装着されている。本考案
による案内車９は鋸案内板３に隣接して、より詳
細には、その鋸断部の進行方向前面側に隣接して
樹幹に向つて配置され、機体６の一部に任意適当
な方法で取付けられている。

本考案は上述のように構成されているから、自
走装置５の走行作用で枝打ち機が樹幹Ａの下部か
ら上方に向つて順次下枝を動力鋸装置４で切り落
しながら旋回しつつ上昇するとき、機枠に設けた
上下の案内車輪７，８の一方又は両方が樹上の切
断突起部に遭遇して機枠に傾むきを生じさせて
も、案内車９が樹幹Ａに接触してそれ以上の傾む
きを阻止する。従つて鋸案内板と樹幹との間には
一定な制限間隔が保たれ、これによつて従来、鋸
案内板が樹幹に強く押しつけられることによつて
引き起されていた樹はだの損傷を完全に防止する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による動力自動枝打ち機の側面
図、第２図はその平面図である。 Ａ……立木の樹幹、４……動力鋸装置、３……
鋸案内板、６……機体、９……案内車。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 立木の樹幹の周囲を自走装置とこれと対向して
   配置された上下各１対の案内車輪とで旋回しつつ
   昇降し、昇り行程において立木の下枝を動力鋸装
   置で切り落す動力自動枝打ち機において、 前記上下案内車輪の一方又は両方が樹上の切断
   突起部に遭遇して枝打ち機の機枠に傾むきを生じ
   させたとき、樹幹に接触して前記動力鋸装置の鋸
   案内板と樹幹との間に制限間隔を保たしめるため
   の案内車を、前記動力鋸装置の鋸案内板の鋸断部
   の進行前面側に隣接して枝打ち機の機体の一部に
   設けて成る、動力自動枝打ち機の安定装置。