JPS6230063Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、打楽器の一種であるクラベスに関
し、左右一対の棒状体の断面形状に工夫を施すこ
とにより、多種の音色の発音を可能にし、音楽性
の向上を図るようにしたものである。

一般に、クラベスの奏する簡単な２小節のリズ
ムは、あらゆるラテン・アメリカ音楽のリズムの
基礎となつている。

従来、この種のクラベスは、スネークウツドや
ローズウツドなどの堅い木からなり、直径約2.5
cm、長さ17cm前後の円柱形、または第１図に例示
するような左右一対の棒状体１の表裏打撃面１ａ
を円弧状にした形態を有するものが周知である。

しかしながら、このような従来構造のものにあ
つては、左右一対の棒状体１の互いの打撃面１ａ
が同一形状でかつ同一材質からなるために、打撃
面１ａの何処を叩いても同じ音色しか出ず、音楽
性の一層の向上を図ることができず、しかも材
質、特に木目によつて音色の良否が決まることか
ら、実奏に即した音色を選択するには高度の熟練
を要するなどの不都合があつた。

この考案は、上記した従来の欠点を解消するこ
とを目的としたもので、第２図以下に示す各実施
例に基づいて説明する。

第２図はこの考案に係るクラベスの第１実施例
を示すもので、図中１０は左右一対の木質からな
る棒状体である。該棒状体１０は、断面が真円形
からなるとともに、長手方向に沿つて拡大するテ
ーパ柱状に形成され、全周面を打撃面１０ａとし
ている。

また、第３図はこの考案に係る第２実施例を示
すもので、棒状体１０の断面を楕円形にしたテー
パ柱状からなり、この場合、上記第１実施例と比
較して長径軸側１０ｂと短径軸側１０ｃとの打撃
面との間では音色が異なり打撃音の多様化が可能
となる。

さらに、第４図はこの考案に係る第３実施例を
示し、テーパ柱状の棒状体１０の小径部側を断面
真円形とし、他方の大径部側を断面楕円形として
なる形態を有する。

以上説明したように、この考案は棒状体を長手
方向に沿つてテーパ柱状に形成したことを特徴と
し、これによつて音色の多様化を図ることがで
き、音楽性の向上を期待することができるととも
に、テーパ柱状なる形態のために、大径部側端面
を接地面として置けば、容易に立ち、横倒し状態
にあるよりも保管場所を狭く利用できるなど、実
用性にすぐれた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のクラベスの一例を示す説明図、
第２図はこの考案に係るクラベスの第１実施例を
示す説明図、第３図はこの考案に係る第２実施例
を示す説明図、第４図はこの考案に係る第３実施
例を示す説明図である。 １０……棒状体、１０ａ，１０ｂ，１０ｃ……
打撃面。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 左右一対の棒状体を長手方向に沿つて断面円
   形のテーパ柱状に形成したクラベス。 (2) 棒状体の断面を真円または楕円からなる円形
   に形成したことを特徴とする実用新案登録請求
   の範囲第１項に記載のクラベス。 (3) 棒状体の一端面側を真円形とし、かつその他
   端面側を楕円形としたテーパ柱状からなること
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項に
   記載のクラベス。