JPS6229078Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は噴霧器の改良に関するものである。

従来、噴霧器を用いて、庭園や農園の草木に薬
品等を散布してやる場合において、散布中、パイ
プ先端に装着されたノズル体を、木の枝やその他
の障害物にあやまつて接触もしくは衝突させてし
まつた場合、ノズル体先端に形成された薬液の噴
射口に傷や割れが生じ、その部分からの漏液や、
噴射口の径大化による噴霧圧の変化などを引き起
こし、適正な噴霧状態が保てなくなる虞れがあつ
た。

そこで、本考案は噴霧器のパイプ１の先端にノ
ズル体２，２′を回動自在に装着するとともに、
パイプ側へ反転した際に、ノズル体２，２′の噴
射口３，３′と対向する反射板４，４′をパイプ１
に設けることにより、ノズル体２，２′をパイプ
１側へ反転させても使用できるようにし、噴射口
３，３′の傷つき防止を図ることを目的とする。

また本考案は上記反射板４，４′を球面状に形
成することにより、反射した噴霧液に無方向性を
持たせてもよく、反射板４，４′をノズル体２，
２′の噴射口３，３′に対して進退自在に設けるこ
とにより噴霧圧を自由に調節できるようにしても
よい。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図及び第２図において、１は図示されない
噴霧器本体のポンプに接続された円筒形のパイプ
で、先端には螺合部６を形成している。

７は対向する側面に２つの球面状反射板４，
４′を延設した反射板保持筒で、内壁にはねじ切
りを施しており、前記螺合部６に螺合、装着され
る。５は中空のＴ型カツプリングで、両連結口
８，８′の各々には、薬液を放出するための噴射
口３，３′を有したノズル体２，２′が回転自在に
装着されており、漏液防止用の０リング９ととも
に、前記ポンプ１の螺合部６先端へ装着される。
ここで、螺合部６の基端からＴ型カツプリング５
の連結端までの長さＬを、前記保持筒７の筒長
より適当に長くとつてやれば、保持筒７に備えら
れた反射板４，４′は、保持筒７を回動すること
によつて、Ｌ−のストロークを持つて前後に移
動することができる。また、反射板４，４′によ
つて反射される薬液の粒子を、より微細にするた
めに、反射板４，４′の表面を粗面にしてもよ
い。

次に上記実施例の使用方法について述べると、
各噴射口３，３′が反射板４，４′と対向するよう
に、ノズル体２，２′をパイプ１方向へ反転さ
せ、液薬の噴射を行なえば、噴射口３，３′から
勢いよく放出された液薬は、反射板４，４′に衝
突し、霧状に散布される。しかも、反射板４，
４′の薬液衝突面は球面状に形成されているた
め、薬液は無方向的に飛散し、広範囲にわたつて
散布することができ、反射板４，４′はノズル体
２，２′に対して進退自在であるため、散布する
対象物に応じて反射板４，４′を進退させ、噴射
口３，３′との距離を調節することによつて噴霧
圧を自由に変化させることができる。また、高い
木やノズル先端が届かない場所に散布を行なう場
合は、ノズル体２，２′を噴射方向へ直接向けて
やれば、噴射口３，３′から放出される薬液は勢
いよく噴射されるため、幾分離れた所でも手軽に
散布することができる。

以上、本考案によれば、散布中噴射口は散布方
向ではなくパイプ方向を向いているため、あやま
つてノズル体を枝やその他の障害物に衝突させた
としても、噴射口には接触せず、したがつて噴射
口に傷や割れが生じる心配がなく、いつでも適正
な噴霧状態を保つことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の斜視図、第２図は同
実施例の側面図である。 １……パイプ、２，２′……ノズル体、３，
３′……噴射口、４，４′……反射板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) パイプ１の先端に、ノズル体２，２′を回動
   自在に装着するとともに、パイプ１側へ反転し
   た際に、ノズル体２，２′の噴射口３，３′と対
   向する反射板４，４′をパイプ１に設けてなる
   噴霧器。 (2) 反射板４，４′を球面状に形成してなる実用
   新案登録請求の範囲第１項記載の噴霧器。 (3) 反射板４，４′がノズル体２，２′の噴射口
   ３，３′に対して進退自在に設けられてなる実
   用新案登録請求の範囲第１項又は第２項記載の
   噴霧器。