JPS6228418Y2 - - Google Patents

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JPS6228418Y2
JPS6228418Y2 JP7451182U JP7451182U JPS6228418Y2 JP S6228418 Y2 JPS6228418 Y2 JP S6228418Y2 JP 7451182 U JP7451182 U JP 7451182U JP 7451182 U JP7451182 U JP 7451182U JP S6228418 Y2 JPS6228418 Y2 JP S6228418Y2
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rubber
layer
film
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poly
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Description

【考案の詳細な説明】
本考案は、ゴム物品の表面貼付用標識片に関し
とくに耐屈曲性ならびに耐候性に優れるほか、使
用中に変色がほとんどなく長期にわたつて明彩色
が鮮明に維持される標識を得ようとするものであ
る。 従来、加硫後のゴム製品、とくにタイヤに白色
ないしは明るい有彩色(以下明彩色という)の標
識を付する手法については、数多くの研究によつ
て、例えば特公昭52−36910号公報に開示された
ように加硫ゴムと標識との接着に開する限り実用
上全く問題がない。しかし耐汚染性には難があ
り、短期間でゴム製品の加硫ゴム中からそれに配
合した老化防止剤が標識のゴム中に移行して標識
が変色汚染し易い。 もちろん非汚染性の老化防止剤を用いて上記変
色を防止することはできるが、このような老化防
止剤は、汚染性の強いアミン系老化防止剤などに
くらべると老化防止性能が数段劣り、従つて標識
の変色防止だけのために非汚染性老化防止剤を使
用するわけにはいかない場合が多い。 ゴム製品にアミン系老化防止剤等を用いた場合
の明彩色標識の変色を防止するためにも多くの研
究がなされ、特開昭56−138005号、特開昭56−
138006号および特開昭56−138007号各公報などは
注目される。 まず、特開昭56−138006号公報の開示によると
金属箔が標識の表面にあるために小さなひつかき
傷が無数に表面に現われて外観上問題がり、また
緩衝層に0.7mm〜1mmもの厚さが必要なので標識
の多くが全体の厚さで2mmを超え、その美観が損
なわれる上に外傷を受け易くとくにタイヤに貼付
した場合には、タイヤが空気圧の低下した状態で
かなり長時間走行したとすると、金属箔が疲労で
破断しこれが破壊核となつて、亀裂がそこからゴ
ム製品表面のゴム層にまで成長するうれいもあつ
た。 残りの特開昭56−138005号公報および特開昭56
−138007号公報でも、同様に厚い緩衝層が必要で
あるので、美観が損なわれ、外傷を受け易いとい
う欠点は同様であり、このようにして現在のとこ
ろまだ実用上充分なゴム製品用標識は得られてい
ない。 本考案は、上記欠点を改良して汚染性の強い老
化防止剤が配合されたゴム製品であつて、それに
付した標識の変色を防止して美観を改良するほか
に、耐屈曲性および耐候性を著しく向上させた、
ゴム物品の表面貼付用標識片を提供することを目
的とするものである。 本考案は、6ナイロンフイルム、ポリエステル
フイルム又はポリメタクリル酸エステルフイルム
よりなり、ゴム物品に配合される老化防止の移行
阻止に役立つ厚さ3〜100μmの遮断薄膜と、熱
可塑性のポリウレタン又はポリエステルの薄層か
らなり、遮断薄膜の両面にラミネートした表裏各
中間緩和層と、明彩色の着色ゴム組成物よりな
り、表側の中間緩和層上に張り重ねた、厚さ0.05
〜1.0mmの標識ゴム表層と の積層合体構造に成り、積層全厚みで0.15〜1.5
mmの耐屈曲性、耐侯性の成層体からなることを特
徴とするゴム物品の表面貼付用標識片である。 本考案において遮断薄膜はゴム製品より標識を
通つてその表面へ移行しようとする汚染性アミン
系老化防止剤の浸透を有利に遮断する。ここに6
−ナイロンフイルム、ポリエステルフイルムおよ
びポリメタクリル酸エステルフイルムは、優れた
性能を有している。 なかでもポリエステルフイルムは下記のポリエ
ステルより製造されるフイルムから選択すると有
用であり、もちろん必要があればこれらのポリエ
ステルの2つ以上のブレンドより製造されるフイ
ルムも使用される。 ポリエステルとしては、ポリビスフエノールA
テレフタレート、 ポリエチレンテレフタレート、 ポリブチレンテレフタレート、 ポリ(1,4,7−トリオキサ−3,3,5,
5−テトラフルオロヘプタメチレンカルボニル−
1,3−フエニレンヘキサフルオロトリメチレン
−1,3−フエニレンカルボニル)、 ポリ(1,4,7−トリオキサ−3,3,5,
5−テトラフルオロヘプタメチレンイソフタロイ
ル)、 ポリ(1,4,7−トリオキサ−3,3,5,
5−テトラフルオロヘプタメチレン−5−ペンチ
ルオキシイソフタロイル)、 ポリ(オキシアジポイロキシ−2,6−ジクロ
ロ−1,4−フエニレンイソプロピリデン−3,
5−ジクロロ−1,4−フエニレン)、 ポリ(オキシアジポイロキシ−3,3′,5,
5′−テトラメチル−4,4−ビフエニレン)、 ポリ(オキシアジポイルオキシデカメチレ
ン)、 ポリ(オキシアジポイルオキシ−2,6−ジメ
チル−1,4−フエニレンイソプロピリデン−
3,5−ジメチル−1,4−フエニレン)、 ポリ(オキシアジポイルオキシ−1,4−フエ
ニレンイソプロピリデン−1,4−フエニレ
ン)、 ポリ(オキシアジポイルオキシ−2,6−ジフ
エニル−1,4−フエニレンメチレン−3,5−
ジフエニル−1,4−フエニレン)、 ポリ(オキシ−5−ブチル−1,3−フエニレ
ンオキシイソフタロイル)、 ポリ(オキシジブチルチノキシアジポイル)、 ポリ(オキシジブチルチノキシフマロイル)、 ポリ(オキシジブチルチノキシテレフタロイ
ル)、 ポリ(オキシカルボニル−3,3′−ビフエニレ
ン−カルボニルオキシ−1,4−フエニレンイソ
プロピリデン−1,4−フエニレン)、 ポリ(オキシカルボニル−1,4−シクロヘキ
シレンカルボニルオキシ−1,4−フエニレンイ
ソプロピリデン−1,4−フエニレン)、 ポリ(オキシカルボニル−2,6−ナフチレン
カルボニルオキシデカメチレン)、 ポリ(オキシエチレンオキシカルボニル−1,
4−シクロヘキシレン−カルボニル)、 ポリ(オキシエチレンオキシカルボニル−2,
2′−ジメチル−4,4′−ビフエニレンカルボニ
ル)、 ポリ(オキシエチレンオキシカルボニル−1,
1,3−トリメチルインダン−3,5−イレン−
1,4−フエニレンカルボニル)、 ポリ(オキシエチレンオキシカルボニル−1,
4−ナフチレンカルボニル)、 ポリ(オキシエチレンオキシカルボニル−1,
5−ナフチレンカルボニル)、 ポリ(オキシエチレンオキシカルボニル−2,
6−ナフチレンカルボニル)、 ポリ(オキシエチレンオキシカルボニル−2,
7−ナフチレンカルボニル)、 ポリ(オキシエチレンオキシカルボニル−1,
4−フエニレン−第二ブチリデン−1,4−フエ
ニレンカルボニル)、 ポリ(オキシエチレンオキシ−カルボニル−
1,4−ナフチレンカルボニル)、 ポリ(オキシエチレンオキシカルボニル−1,
5−ナフチレンカルボニル)、 ポリ(オキシエチレンオキシカルボニル−2,
6−ナフチレンカルボニル)、 ポリ(オキシエチレンオキシイソフタロイ
ル)、 ポリ(オキシ−5−エチル−1,3−フエニレ
ンオキシイソフタロイル)、 ポリ(オキシイソフタロイルオキシ−2−メチ
ル−1,4−フエニレンイソプロピリデン−3−
メチル−1,4−フエニレン)、 ポリ(オキシ−2,2,4,4−テトラメチル
−1,3−シクロブチレンオキシカルボニル−ト
ランス−1,4−シクロヘキシレンカルボニ
ル)、 ポリ(オキシ−5−メチル−1,3−フエニレ
ンオキシイソフタロイル)、 ポリ(オキシテレフタロイルオキシメチレン−
1,4−シクロヘキシレンメチレン)、 ポリ(オキシテレフタロイルオキシ−1,4−
フエニレンイソプロピリデン−1,4−フエニレ
ン)などが挙げられる。 次にポリメタクリル酸エステルフイルムとして
は下記のポリメタクリル酸エステルより製造され
るフイルムが有利に使用できる。 ポリメタクリル酸エステルとしては、 ポリメタクリル酸アダマンチル、 ポリメタクリル酸ベンジル、 ポリメタクリル酸2−ブロムエチル、 ポリメタクリル酸2−N−tert−ブチルアミノ
エチル、 ポリメタクリル酸ブチル、 ポリメタクリル酸sec−ブチル、 ポリメタクリル酸tert−ブチル、 ポリメタクリル酸2−クロルエチル、 ポリメタクリル酸2−シアノエチル、 ポリメタクリル酸4−シアノエチル、 ポリメタクリル酸シクロヘキシル、 ポリメタクリル酸ジエチルアミノエチル、 ポリメタクリル酸エチル、 ポリメタクリル酸2−エチルスルフイニルエチ
ル、 ポリメタクリル酸フエロセニルエチル、 ポリメタクリル酸フエロセニルメチル、 ポリメタクリル酸1H,1H−ヘプタフルオルブ
チル、 ポリメタクリル酸1H,1H,7H−ドデカフルオ
ルヘプチル、 ポリメタクリル酸1H,1H,5H−オクタフルオ
ルペンチル、 ポリメタクリル酸ヘキサデシル、 ポリメタクリル酸2−ヒドロオキシエチル、 ポリメタクリル酸2−ヒドロオキシプロピル、 ポリメタクリル酸イソボルニル、 ポリメタクリル酸イソブチル、 ポリメタクリル酸イソプロピル、 ポリメタクリル酸1,2:3,4−ジイソプロ
ピリデン−α−D−ガラクトピラノース−0−イ
ル、 ポリメタクリル酸2,3−0−イソプロピリデ
ン−DL−グリセリトール−1−0−イル、 ポリメタクリル酸4−メトキシカルボニルフエ
ニル、 ポリメタクリル酸3,5−ジメチルアダマンチ
ル、 ポリメタクリル酸ジメチルアミノエチル、 ポリメタクリル酸3,3−ジメチルブチル、 ポリメタクリル酸3,5,5トリメチルヘキシ
ル、 ポリメタクリル酸メチル、 ポリメタクリル酸トリメチルシリル、 ポリメタクリル酸2−ニトラトエチル、 ポリメタクリル酸オクタデシル、 ポリメタクリル酸オクチル、 ポリメタクリル酸3−オキサブチル、 ポリメタクリル酸3−オキサ−5−ヒドロキシ
ペンチル、 ポリメタクリル酸ペンチル、 ポリメタクリル酸フエネチル、 ポリメタクリル酸フエニル、 ポリメタクリル酸プロピル、 ポリメタクリル酸テトラデシル、 などが挙がられる。 これらのフイルムのなかでは、膜強度および老
化防止剤の移行を阻止する効果のバランスの上か
ら、ポリエチレンテレフタレートがもつとも好ま
しい。 老化防止剤の移行阻止に役立つ前記フイルム
は、一般に弾性率が高いので100μmより厚いフ
イルムを遮断薄膜に使用すると、標識片を貼着し
たゴム製品に繰り返し歪が課せられたときに標識
とゴム製品の界面から亀劣が発生するので好まし
くなく、また、3μmより薄いと膜強度が低過ぎ
て標識作成中に割れる危険性が高いので好ましく
ない。 老化防止剤の移行阻止に役立つ遮断薄膜の厚さ
がとくに3μm〜15μmである場合は標識の耐屈
曲性の点で一層好ましい。 次に遮断薄膜の両面にラミネートして中間緩和
層として役立つ熱可塑性ポリウレタン又は熱可塑
性ポリエステルは、標識ゴム表層と、薄膜との接
着はもちろんゴム製品との接着に有用な他、遮断
薄膜の永久歪を緩和する役目も果す。 すなわちゴム製品に加わる繰り返し歪に対し
て、これに貼着された標識各層中、遮断薄膜はゴ
ム状弾性をもたぬので残留歪(永久歪)のため標
識の両端に圧縮歪が加わつたときなど小さいしわ
が発生する。この為にこのしわ中にも充分な接触
が維持されるように接着しうる軟かいゴム状弾性
を有する熱可塑性ポリウレタンまたは熱可塑性ポ
リエステルが必要である。 従つて熱可塑性ポリウレタンまたは熱可塑性ポ
リエステルの硬さは、30℃において96゜以下であ
ることが好ましいが、硬度が60゜未満のときそれ
に伴つて軟化点が80℃より低くなり、標識を付し
たゴム製品の温度が70℃〜80℃になつた場合標識
とゴム製品との界面で剥離が生じ易くなるので実
用上好ましくない。なお、例えばゴム製品がタイ
ヤの場合、夏場日光にさらされながら走行すると
接着部の温度は60〜70℃までなることは充分にあ
り得るので、標識がタイヤから剥離する恐れが生
じる。 また軟化点が200℃を超えると、硬度が高くな
り過ぎることもあるが、200℃は一般家庭でも手
軽に標識の貼着に使用出来る温度の限界であり、
またこれを超える温度はゴム製品の表面を劣化さ
せるので好ましくない。 軟化点が80℃〜200℃の熱可塑性ポリエステル
については、単独またはブレンド物とすることが
できる。軟化点のコントロールは熱可塑性ポリエ
ステルのブレンドにより行うことができ、好まし
くはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート、ポリエチレンイソフタレートと
のブレンド比で行うが、とくに軟化点の低いもの
は液状ポリエステル(例えば新日本理化株式会社
製、商品名サインサイザーP−1500A)を添加し
行なう。 一方熱可塑性ポリウレタンの軟化点は普通分子
量を変化させてコントロールするが、分子鎖の分
岐度を変化させたり数種の熱可塑性ポリウレタン
をブレンドしてコントロールしてもよい。 また熱可塑性ポリエステルおよび熱可塑性ポリ
ウレタンの軟化点および硬度は、可塑剤や充填剤
を加えることによりコントロールしてもよい。 次に着色ゴム組成物は標識ゴム表層としてその
美観に寄与する。このゴム組成物の主成分となる
ゴムはクロロプレンゴム、クロルスルホン化ポリ
エチレン、天然ゴムとエチレンプロピレンゴムと
の混合物、天然ゴムとシス−1,4−ポリブタジ
エンゴムとの混合物、天然ゴムと塩素化ブチルゴ
ムとの混合物およびアクリロニトリル・ブタジエ
ン共重合ゴムなどが用いられ、とくにその中でク
ロロプレンゴム、クロルスルホン化ポリエチレン
又はその両方の混合物が好ましく、これらの好ま
しいゴムのいずれかを、着色されたゴム組成物中
に30重量部以上配合することが好ましい。 クロロプレンゴムとしては結晶化が遅く低温に
おける硬度変化の少ないグレードが好ましい。 クロルスルホン化ポリエチレンとしては塩素含
有量が25〜43%の各種グレードが用いられる。 ゴム組成物は着色用の充填剤である無水珪酸、
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、酸
化鉄、ベントナイト、亜鉛華、珪藻土、白土、ク
レーアルミナ、酸化チタン等を配合したものであ
つてもかまわないし、通常ゴム工業において用い
られる加硫剤、促進剤、老化防止剤、軟化剤、ワ
ツクス等の配合剤が配合されてもかまわない。 さらに内側にかくされるゴム組成物を併用する
ときこれについてはもとより、表面に出るゴム組
成物層2でも必要のある場合はカーボンブラツク
を配合することも勿論かまわない。 着色ゴム組成物層の硬度は70゜以下であること
が好ましい。 以下本考案の具体例を示す図面によつてラミネ
ート構造を説明する。 第1図は標識片1をタイヤのサイドウオールに
貼着した例であり、標識片1は第2図に示すごと
く4層より構成される。すなわち第3図に示すご
とく標識の表側になる方から明彩色の着色ゴム組
成物よりなる標識ゴム表層2、熱可塑性ポリウレ
タン又は熱可塑性ポリエステルの表側緩和層4,
老化防止剤の移行を阻止する遮断薄膜3、熱可塑
性ポリウレタンまたは熱可塑性ポリエステルの裏
側緩和層4の順にラミネートしたものである。こ
の標識はゴム製品6の表面に緩和層4を介して熱
圧着により貼着する。 遮断薄膜3とその両面の緩和層4,4とで老化
防止剤の移行遮断層5が形成される。 本考案の標識をゴム製品に加熱接着するには、
適当な加熱方法例えば熱プレス、放射線、レーザ
ー、赤外線等により100℃以上に加熱しながら圧
着すればよい。 明彩色の着色ゴム組成物よりなる標識ゴム表層
2の厚さを0.05mm〜1.0mmに限定したのは、0.05mm
未満ではシーテイング、加硫プロセス上の作業性
が著しく劣るので好ましくなく、一方1.0mmを超
えるといたずらにコストアツプになるばかりか、
標識全体の厚さが過大となり工業的見地からも美
観上からも好ましくないためである。 本考案において、標識片1の全体厚さを0.15mm
〜1.5mmに限定したのは、0.15mmよりも薄いと、
ゴム製品6に標識片1を貼着するとき、特に被着
体の表面が曲面をなくすような場合、圧着時の力
で歪易いので好ましくなく、また1.5mmを超える
厚さでは熱圧着に時間がかかるばかりでなく熱容
量も大きいので、熱源を除いた後でもしばらくの
間高熱が保たれ、この間熱可塑性ポリウレタンま
たは熱可塑性ポリエステルが溶融したまま圧着力
を受けない状態となるので、接着面間距離が増大
し接着強度が低下するので好ましくないからであ
る。また標識が厚くなれば外傷を受け易くなると
いう欠点もある。 本考案の標識片1の各層の層間に接着剤を使用
してもかまわない。例えばポリエステルフイルム
と熱可塑性ポリエステルの層間にフエノール樹脂
とニトリルゴムまたはフエノール樹脂とネオプレ
ン等よりなる接着剤を使用すると接着力は飛躍的
に向上する。 本考案において着色ゴム組成物の主成分がクロ
ルスルホン化ポリエチレンであり、遮断薄膜3が
ポリエチレンテレフタレートフイルムであり、緩
衝層4,4が熱可塑性ポリエステルのラミネート
になる標識片1は、耐屈曲性及び耐侯性の点で特
にこのましい。 本考案において、硬度はJIS K 6301に従つて
スプリング式硬さ試験(A型)で測定し、又熱可
塑性ポリウレタン又は熱可塑性ポリエステルの軟
化点はJIS K 7206に従つて測定した。 以下実施例によつて本考案をより詳細に説明す
る。 試験法 以下の実施例における試験法は次のとおりであ
る。 (イ) 耐亀裂成長性ドラム 標識を熱圧着したタイ
ヤをJIS130%荷重、内圧1.7Kg/cm2で時速60Km
で2万Kmドラム走行させ、標識と被着体(タイ
ヤ)の界面及び標識そのものの亀裂の有無を評
価した。 (ロ) 耐汚染テスト 標識つきタイヤを80℃で1週
間換気の出来るオーブン中に放置した後出力
500Wのキセノンランプを使い紫外線照射した
後標識の変色の有無を評価した。 (ハ) 耐久テスト 各サンプル当り5個の標識を熱
圧着したタイヤ(サイズ165SR 13)を1500c.c.
の乗用車に装着し、41520Km走行後の剥れの有
無を調べ部分的あるいは全面的に剥れているサ
ンプルの個数で評価した。 (ニ) 低内圧ドラムテスト 各サンプル当たり10個
の標識を熱圧着したタイヤを内圧1.2Kg/cm2
荷重JIS100%、速度60Km/hrで1万Kmドラム走
行させ、標識のヒビ割れ、標識とタイヤサイド
ウオールとの界面における亀裂発生の有無で評
価した。 実施例 1〜8 実施例1〜4および比較例1〜3に6−ナイロ
ンフイルム、ポリエステルフイルム、ポリメタク
リル酸エステルフイルムが汚染性アミン系老化防
止剤の移動に対して顕著な遮断効果を発揮するこ
とを示す。第1表に示す組成(単位はゴム100重
量部に対する重量部)のゴム組成物を145℃、30
分間プレス加硫することにより厚さ0.5mmの加硫
ゴムシートを着色ゴム組成物として準備した。 遮断薄膜は厚さ10μmの6−ナイロン、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート又はポリメタクリル酸メチルのフイルムであ
り、熱可塑性ポリエステルは軟化点120℃のもの
である。 標識片1は、遮断薄膜3の両面に厚さ0.25mmの
熱可塑性ポリエステルの緩和層4,4をラミネー
トし、次に前記加硫ゴムシートをラミネートし、
このシートから標識片1を直径30mmの円形に刃型
で打ち抜いて作成した。上記ラミネートは熱ロー
ルで圧着させて行なつた。
【表】
【表】 この標識片1を160℃のアイロンで乗用車用ラ
ジアルタイヤのサイドウオールに各例につき10個
ずつ熱圧着した。なおサイズ165SR13の乗用車用
ラジアルタイヤのサイドウオール部を特公昭52−
36910号公報に記載されたN,N′−ジクロロベン
ゼンスルホンアミドのアセトン溶液からなる表面
処理液にて標識の熱圧着にさきだちあらかじめ処
理しておいた。 第2表にこの実施例の標識片および比較例1〜
3の標識片の耐汚染テスト及び耐亀裂成長性ドラ
ムの試験結果を示す。 実施例5〜8および比較例4,5により遮断薄
膜3の厚さが3〜100μmであることが必要であ
り、なかでも15μm以下であることが好ましいこ
とを示す。着色ゴム組成物層は、実施例1〜4と
同じものを使用した。標識片1の作成、タイヤへ
の標識の熱圧着は実施例1〜4と同様に行なつ
た。結果を第2表に示す。
【表】
【表】 実施例 9〜11 実施例9〜11および比較例6,7では、着色ゴ
ム組成物層の厚さが0.05mm〜1mmであることおよ
び標識全体の厚さが1.5mm以下であるのが必要で
あることを示す。遮断薄膜3は、厚さ4μmのポ
リエチレンテレフタレートフイルム(東レ株式会
社 商品名ルミラー)を使用した。この遮断薄膜
3の両面は実施例1〜4と同様に軟化点120℃の
熱可塑性ポリエステル(厚さ0.25mm)よりなる緩
和層4,4でラミネートした。ラミネート順序と
標識の作成及びタイヤへの熱圧着は実施例1〜4
と同様である。結果を第3表に示す。
【表】
【表】 実施例 12〜14 実施例12〜14はクロルスルホン化ポリエチレン
を例として着色されたゴム組成物層の硬度として
70度以下が好ましいことを示す。着色されたゴム
組成物層は第4表に示す組成(単位はゴム100重
量部に対する重量部)のゴム組成物を145℃、40
分間プレス加硫することにより準備した。ラミネ
ート準序、標識の作成及びタイヤへの熱圧着は実
施例1〜4と同様である。結果を第5表に示す。
【表】
【表】
【表】
【表】 実施例 15〜19 実施例19は着色ゴム組成物層の主成分としてポ
リクロルスルホン化ポリエチレンの他にポリクロ
ロプレンゴムが適当であることを示す。 なお実施例15〜18は他のゴムを主成分とする場
合である。 上記ゴム組成物層を作成するための配合(単位
ゴム100重量部に対する重量部)を第6表に示
す。加硫145℃で50分間プレス加硫によつた他、
標識の作成、熱圧着は実施例1〜4と同様であ
る。
【表】
【表】 実施例 20〜26 実施例20〜26および比較例8は、熱可塑性ポリ
エステルまたは熱可塑性ポリウレタンの軟化点が
80〜200℃で30℃の硬度が60〜96度であることが
好ましいことを示す。 熱可塑性ポリエステルの軟化点はポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、
ポリエチレンイソフタレートのブレンド比を変え
てコントールしたものであり、熱可塑性ポリウレ
タンの軟化点は分子量を変えてコントロールした
ものである。その他標識片1の作成、熱圧着は実
施例1〜4に従つた。なおアイロンの温度は210
℃であつた。結果を第7表に示す。
【表】 なお昇温テストは実施例9〜11に準じて標識つ
きタイヤを作成し、内圧1.7Kg/cm2、JIS100%荷
重、60Km/hrでドラム走行させ、タイヤサイドウ
オール部を500W赤外線ランプで照射し、タイヤ
表面温度を80℃に設定し、6時間走行させた後の
標識の剥離の有無を評価することで行う。標識の
貼着前は各サンプルにつき10個ずつとする。 本考案は、標識片1とくに明彩色の着色ゴム表
層を有する標識片において、汚染性の老化防止
剤、とくにアミン系老化防止剤の移行を著しく有
利に防止する遮断薄膜3を用いることにより、ゴ
ム製品6よりの老化防止剤の移行を実質的に完全
に阻止し、しかもこのフイルムは厚さをかなり薄
くしてもなお充分な老化防止剤の移行阻止能力が
あるために、標識片1の全体の厚さならびに剛性
を減じることができ、その結果標識は美観上好ま
しくなるばかりか、耐屈曲性、外傷の受け易さお
よびゴム製品からの剥がれにおいても著しく改良
され、また耐侯性にもすぐれた特性を示すもので
ある。 本考案の標識片1はタイヤ以外にも大型ホー
ス、コンベアベルト、動力伝達用ベルト、ゴム製
オイルフエンス等耐屈曲性を要求される製品に対
し広く応用出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の標識を貼着したタイヤの斜視
図、第2図は本考案の標識の斜視図であり、第3
図は本考案の標識のラミネート構造を示す断面図
である。 1……標識片、2……着色ゴム組成物層、3…
…遮断薄膜、4……熱可塑性ポリウレタン又は熱
可塑性ポリエステルの緩和層、6……ゴム製品。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 6ナイロンフイルム、ポリエステルフイルム
    又はポリメタクリル酸エステルフイルムよりな
    り、ゴム物品に配合される老化防止剤の移行阻
    止に役立つ厚さ3〜100μmの遮断薄膜と、 熱可塑性のポリウレタン又はポリエステルの
    薄層からなり、遮断薄膜の両面にラミネートし
    た表裏各中間緩和層と、 明彩色の着色ゴム組成物よりなり、表側の中
    間緩和層上に張り重ねた、厚さ0.05〜1.0mmの
    標識ゴム表層と の積層合体構造に成り、積層全厚みで0.15〜
    1.5mmの耐屈曲性、耐侯性の成層体からなるこ
    とを特徴とする、ゴム物品の表面貼付用標識
    片。 2 遮断薄膜の膜厚が15μm以下である、実用新
    案登録請求の範囲第1項に記載した標識片。 3 中間緩和層が、軟化点80〜200℃の熱可塑性
    ポリウレタン薄層又は熱可塑性ポリエステル薄
    層である実用新案登録請求の範囲第1項に記載
    した標識片。 4 中間緩和層が、30℃で硬さ60〜96゜の熱可塑
    性ポリウレタン薄層又は熱可塑性ポリエステル
    薄層である実用新案登録請求の範囲第1項に記
    載した標識片。 5 標識ゴム表層が硬さ70゜以下の着色ゴム組成
    物である実用新案登録請求の範囲第1項に記載
    した標識片。 6 標識ゴム表層がクロロプレンゴムとクロルス
    ルホン化ポリエチレンとの少なくとも一方を主
    成分とする着色ゴム組成物である実用新案登録
    請求の範囲第1項に記載した標識片。 7 遮断薄膜がポリエチレンテレフタレートフイ
    ルムであり、かつ中間緩和層が熱可塑性ポリエ
    ステルであり、さらに標識ゴム表層がクロルス
    ルホン化ポリエチレンである実用新案登録請求
    の範囲第1項に記載した標識片。
JP7451182U 1982-03-01 1982-05-21 ゴム物品の表面貼付用標識片 Granted JPS58180038U (ja)

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JPS6176363A (ja) * 1984-08-09 1986-04-18 株式会社クラレ 加硫ゴム製品の製造法

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