JPS62273004A - 蒸留装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ３、発明の詳細な説明 〔産業上の利用分野〕 本発明は、石油化学分野における精製及び空気分離等に
供される蒸留塔等の蒸留装置に関するものである。

〔従来技術〕

従来の蒸留装置は、例えば第６図（ａ）（ｂ）に示す蒸
留塔のように、塔頂コンデンサ２０を接続した濃縮部２
１と、塔底リボイラ２２を接続した回収部２３とを備え
ており、濃縮部２１の蒸気をポンプ２４により抽出し、
外部に設けた中間コンデンサ２５にて蒸気をプロセス流
体と熱交換させ、凝縮して再び装置に戻すことにより、
塔頂コンデンサ２０に要求される処理能力の度合を軽減
して省エネルギーを図っている。

また、第７図（ａ）（ｂ）に示す蒸留塔では、濃縮部に
設けられた蒸留トレイ２６・２６の間に、プレートフィ
ン式の熱交換器２７が設けられ、この熱交換器２７によ
って形成される熱交換部２８にて上昇蒸気の一部をプロ
セス流体と熱交換して凝縮させ、同様に塔頂コンデンサ
に要求される処理能力の度合を軽減するものである。

ところが、上記従来の構造では、前者は回転機であるポ
ンプ２４を付設していることにより、運転上の信頼性を
維持するため、別のポンプを並列に配設する等、故障に
対する対応策を講じる必要があり、構成の複雑化及びコ
ストアップを招来している。さらには、中間コンデンサ
２５を外部に設置するため、配管系統が複雑化する等の
欠点を有する。一方、後者にあっては、熱交換部２８と
蒸留トレイ２６とが分離されているため、塔高さが増加
され、必然的に大型化されることになる。

また、熱交換器２７がプレートフィンタイプであるため
圧損が大きく、固形物を含む液体を扱う場合には不向き
であるばかりか、製造加工費が高くつく等の欠点を有し
ていた。

〔発明の目的〕 本発明は、上記従来の問題点を考慮してなされたもので
あって、低コストでかつ簡単な構造の蒸留装置の提供を
目的とするものである。

〔発明の構成〕

本発明の蒸留装置は、上記の目的を達成するために、上
下方向に複数段に配設された蒸留棚を有し、この蒸留棚
上の被蒸留物質の蒸気をプロセス流体と熱交換させて液
化する蒸留装置において、少なくとも一組の上側の蒸留
棚と下側の蒸留棚との間に分離板を設けると共に、上側
の蒸留棚の下面に近接して伝熱防止部材を設け、上記分
離板下面の空間と上側の蒸曽棚の空間とを連通ずる複数
のライザを配設し、少なくとも上記伝熱防止部材、分離
板及びライザにて包囲され、プロセス流体を通過させる
密閉状の流体通過室を形成して、構造の簡素化を図り得
るように構成したことを特徴とするものである。

〔実施例〕

本発明の一実施例を第１図乃至第５図に基づいて以下に
説明する。

蒸留装置である蒸留塔は円柱状を成しており、第１図に
示すように、蒸留塔内部を水平に分割するように蒸留棚
である複数の棚板１・・・が所定の間隔をおいて設けら
れている。これら棚板１・・・は、第２図に示すように
円板の一部を直線状に切除した形状を成し、この切除部
分の直線状端部１ａが交互に１８０°反対側に配置され
るように、外周の円弧部にて周壁２に固定されている。

棚板ｌにおける上記直線状端部１ａには、これに沿って
、いつ流層３が立設されており、下方向には周壁２と共
にいつ流管４を形成するいつ流板５が一段下の棚板１付
近まで垂下されている。また、棚板１における直線状端
部１ａの反対側端部付近には、上側の棚板１から垂下さ
れたいつ流板５の手前に、上記いつ流層３と平行に対向
する分配堰６が立設されている。−組を成す所定の上下
の棚板における上側の棚板１の約数龍下方には、伝熱防
止部材からなる伝熱防止板７が設けられ、さらに、この
伝熱防止板７と下側の棚板１との間には分離板８が略水
平に設けられている。上記分配堰６といつ流層３との間
には、第３図及び第４図に示すように、上側の棚板１と
伝熱防止板７とを貫通して上部を棚板ｌから突出し、分
離板８下面の空間と上側の棚板１上の空間とを連通させ
る複数のライザ９・・・が設けられている。上記分離板
８及びライザ９は熱交換部となっている。このライザ９
上には器伏せ状の泡鐘１０が、ライザ９の上端部と所定
の間隙を有するように設けられている。所定のライザ９
付近における伝熱防止板７にはガス抜き用の小孔１３が
１カ所に穿設されている。上記上側の棚板ｌと伝熱防止
板７、分離板８、ライザ９及びいつ流板５に包囲された
空間は密閉状態であり、プロセス流体を通過させる流体
通過室１１となっている。また、上記ライザ９の近傍に
は棚板ｌ上の空間と分離板８下の空間とを連通ずる小径
のドレンパイプ１２が設けられている。

上記の構成において、本蒸留塔の作動時には、流体通過
室１１の一方からプロセス流体が送り込まれ他方から取
り出される。そして、第１図に示す下側の棚板１上の飽
和蒸気は、破線矢印で示すように分離板８及びライザ９
・・・等を通じて上側の棚板１へ上昇するが、この際に
、上記の飽和蒸気は熱交換部である分離板８及びライザ
９を介してプロセス流体と熱交換され、その一部は凝縮
して飽和液１４となり、下側の棚板ｌ上に戻る。一方、
凝縮しなかった蒸気は上側の棚板１上の泡鐘１０を通過
し、上側棚板１上の液体と通常の気液接触を行うことに
なる。ここで、上記分離板８及びライザ９をハイフィン
構造にすれば熱交換効率を向上することができる。さら
に、流体通過室１１にプロセス流体の流れを変化させる
変流板を配設することにより、同様の効果を得ることが
できる。

また、棚板１の下面には伝熱防止板７が設けられている
ことにより、上側棚板ｌ下面におけるプロセス流体との
熱交換動作が抑制され、棚板１上の液体の不必要な冷却
が防止される。

尚、本蒸留塔は圧損が少ないため、一段の熱交部を有す
る構造ばかりでなく、第５図に示すように、複数段の熱
交換部１５を備えた構造とすることも可能である。

〔発明の効果〕

本発明の蒸留装置は、以上のように、上下方向に複数段
に配設された１留棚を有し、この蒸留棚上の被蒸留物質
の蒸気をプロセス流体と熱交換させて液化する蒸留装置
において、少なくとも一組の上側の蒸留棚と下側の蒸留
棚との間に分離板を設けると共に、上側の蒸留棚の下面
に近接して伝熱防止部材を設け、上記分離板下面の空間
と上側の蒸留棚の空間とを連通ずる複数のライザを配設
し、少なくとも上記伝熱防止部材、分離板及びライザに
て包囲され、プロセス流体を通過させる密閉状の流体通
過室を形成した構成である。このように、構造が大型化
されることなく中間コンデンサとして機能する熱交換部
が内部に設けられ、かつ簡単な構造となっている。従っ
て、外部装置との接続が減少され、構成が簡素化される
。さらに、圧損の少ない構造であり、固形物を含む液体
も扱うことができる等の効果を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す概略の要部縦断面図、
第２図は第１図に示した棚板と分離板付近の斜視図、第
３図は第１図に示した棚板とライザ付近の縦断面図、第
４図は第１図におけるＡ−Ａ矢視断面図、第５図は本発
明の他の実施例を示す概略の説明図、第６図の（ａ）と
（ｂ）は従来例を示す概略の回路図と説明図、第７図の
（ａ）と（ｂ）は他の従来例を示す概略の斜視図と説明
図である。 １は棚板（蒸留棚）、２は周壁、５はいつ流板、７は伝
熱防止板（伝熱防止部材）、８は分離板、９はライブ、
１１は流体通過室、１５は熱交換部である。 特許出願人　　　　株式会社　神戸製鋼所第６図（ａ）

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、上下方向に複数段に配設された蒸留棚を有し、この
   蒸留棚上の被蒸留物の蒸気をプロセス流体と熱交換させ
   て液化する蒸留装置において、少なくとも一組の上側の
   蒸留棚と下側の蒸留棚との間に分離板を設けると共に、
   上側の蒸留棚の下面に近接して伝熱防止部材を設け、上
   記分離板下面の空間と上側の蒸留棚の空間とを連通する
   複数のライザを配設し、少なくとも上記伝熱防止部材、
   分離板及びライザにて包囲され、プロセス流体を通過さ
   せる密閉状の流体通過室を形成したことを特徴とする蒸
   留装置。 ２、上記の分離板とライザは、放熱フィンを有するもの
   である特許請求の範囲第１項記載の蒸留装置。 ３、上記の流体通過室は、プロセス流体の流れを変化さ
   せる変流板を備えたものである特許請求の範囲第１項記
   載の蒸留装置。