JPS6227118B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPS6227118B2 JPS6227118B2 JP1321286A JP1321286A JPS6227118B2 JP S6227118 B2 JPS6227118 B2 JP S6227118B2 JP 1321286 A JP1321286 A JP 1321286A JP 1321286 A JP1321286 A JP 1321286A JP S6227118 B2 JPS6227118 B2 JP S6227118B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- phosphor
- radiation image
- radiation
- image conversion
- light
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
- 230000005855 radiation Effects 0.000 claims description 70
- OAICVXFJPJFONN-UHFFFAOYSA-N Phosphorus Chemical compound [P] OAICVXFJPJFONN-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 57
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 claims description 46
- 238000004020 luminiscence type Methods 0.000 claims description 6
- 229910052688 Gadolinium Inorganic materials 0.000 claims description 2
- 229910052746 lanthanum Inorganic materials 0.000 claims description 2
- 229910052727 yttrium Inorganic materials 0.000 claims description 2
- 238000000034 method Methods 0.000 description 20
- 230000005284 excitation Effects 0.000 description 14
- 230000035945 sensitivity Effects 0.000 description 11
- 229910052772 Samarium Inorganic materials 0.000 description 6
- -1 cerium- and samarium-activated strontium sulfide Chemical class 0.000 description 6
- 229910052693 Europium Inorganic materials 0.000 description 5
- 229910052684 Cerium Inorganic materials 0.000 description 4
- CSCPPACGZOOCGX-UHFFFAOYSA-N Acetone Chemical compound CC(C)=O CSCPPACGZOOCGX-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- XEKOWRVHYACXOJ-UHFFFAOYSA-N Ethyl acetate Chemical compound CCOC(C)=O XEKOWRVHYACXOJ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- 229910052771 Terbium Inorganic materials 0.000 description 3
- 230000003595 spectral effect Effects 0.000 description 3
- 238000003860 storage Methods 0.000 description 3
- 229910052793 cadmium Inorganic materials 0.000 description 2
- 239000011248 coating agent Substances 0.000 description 2
- 238000000576 coating method Methods 0.000 description 2
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 2
- 238000009826 distribution Methods 0.000 description 2
- 238000000295 emission spectrum Methods 0.000 description 2
- OGPBJKLSAFTDLK-UHFFFAOYSA-N europium atom Chemical compound [Eu] OGPBJKLSAFTDLK-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 238000000695 excitation spectrum Methods 0.000 description 2
- 238000005562 fading Methods 0.000 description 2
- 239000011521 glass Substances 0.000 description 2
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 2
- 230000001678 irradiating effect Effects 0.000 description 2
- 239000011572 manganese Substances 0.000 description 2
- 239000000463 material Substances 0.000 description 2
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 2
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 description 2
- DKPFZGUDAPQIHT-UHFFFAOYSA-N Butyl acetate Natural products CCCCOC(C)=O DKPFZGUDAPQIHT-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229920000742 Cotton Polymers 0.000 description 1
- PWHULOQIROXLJO-UHFFFAOYSA-N Manganese Chemical compound [Mn] PWHULOQIROXLJO-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- BQCADISMDOOEFD-UHFFFAOYSA-N Silver Chemical compound [Ag] BQCADISMDOOEFD-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229910052782 aluminium Inorganic materials 0.000 description 1
- XAGFODPZIPBFFR-UHFFFAOYSA-N aluminium Chemical compound [Al] XAGFODPZIPBFFR-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- BDOSMKKIYDKNTQ-UHFFFAOYSA-N cadmium atom Chemical compound [Cd] BDOSMKKIYDKNTQ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 238000005520 cutting process Methods 0.000 description 1
- 230000005516 deep trap Effects 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 229910052736 halogen Inorganic materials 0.000 description 1
- FUZZWVXGSFPDMH-UHFFFAOYSA-N hexanoic acid Chemical compound CCCCCC(O)=O FUZZWVXGSFPDMH-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229910052748 manganese Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 1
- 239000011159 matrix material Substances 0.000 description 1
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 1
- 229920000139 polyethylene terephthalate Polymers 0.000 description 1
- 239000005020 polyethylene terephthalate Substances 0.000 description 1
- 238000002601 radiography Methods 0.000 description 1
- 229910052761 rare earth metal Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000010979 ruby Substances 0.000 description 1
- 229910001750 ruby Inorganic materials 0.000 description 1
- 150000003378 silver Chemical class 0.000 description 1
- 229910052709 silver Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000004332 silver Substances 0.000 description 1
- GGCZERPQGJTIQP-UHFFFAOYSA-N sodium;9,10-dioxoanthracene-2-sulfonic acid Chemical compound [Na+].C1=CC=C2C(=O)C3=CC(S(=O)(=O)O)=CC=C3C(=O)C2=C1 GGCZERPQGJTIQP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000002904 solvent Substances 0.000 description 1
- 238000001228 spectrum Methods 0.000 description 1
- 230000000638 stimulation Effects 0.000 description 1
- 239000000758 substrate Substances 0.000 description 1
- 238000002834 transmittance Methods 0.000 description 1
- 229910052725 zinc Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000011701 zinc Substances 0.000 description 1
Landscapes
- Conversion Of X-Rays Into Visible Images (AREA)
- Radiography Using Non-Light Waves (AREA)
- Luminescent Compositions (AREA)
Description
(発明の分野)
本発明は放射線像変換パネル、さらに詳しくは
輝尽性螢光体を用いた放射線像変換パネルに関す
る。 (発明の技術的背景および先行技術) 従来放射線画像を得るために銀塩を使用した、
いわゆる放射線写真が利用されているが近年特に
地球規模における銀資源の枯渇等の問題から銀塩
を使用しないで放射線像を画像化する方法が望ま
れるようになつた。 上述の放射線写真法にかわる方法として、被写
体を透過した放射線を螢光体に吸収せしめ、しか
る後この螢光体をある種のエネルギーで励起して
この螢光体が蓄積している放射線エネルギーを螢
光として放射せしめ、この螢光を検出して画像化
する方法が考えられている。具体的な方法として
螢光体として熱螢光性螢光体を用い、励起エネル
ギーとして熱エネルギーを用いて放射線像を変換
する方法が提唱されている(英国特許第1462769
号および特開昭51−29889号)。 この変換方法は支持体上に熱螢光性螢光体層を
形成したパネルを用い、このパネルの熱螢光性螢
光体層に被写体を透過した放射線を吸収させて放
射線の強弱に対応した放射線エネルギーを蓄積さ
せ、しかる後この熱螢光性螢光体層を加熱するこ
とによつて蓄積された放射線エネルギーを光の信
号として取り出し、この光の強弱によつて画像を
得るものである。しかしながらこの方法は蓄積さ
れた放射線エネルギーを光の信号に変える際に加
熱するので、パネルが耐熱性を有し、熱によつて
変形変質しないことが絶対的に必要であり、従つ
てパネルを構成する熱螢光性螢光体層および支持
体の材料等に大きな制約がある。このように螢光
体として熱螢光性螢光体を用い、励起エネルギー
として熱エネルギーを用いる放射線像変換方法は
応用面で大きな難点がある。 一方励起エネルギーとして可視光線および赤外
線から選ばれる電磁波を用いる放射線像変換方法
もまた知られている(米国特許第3859527号)。こ
の方法は上述の方法のように蓄積された放射線エ
ネルギーを光の信号に変える際に加熱しなくても
よく、従つてパネルは耐熱性を有する必要はな
く、この点からより好ましい放射線像変換方法と
言える。しかしながらこの方法に使用される螢光
体としてはわずかにセリウムおよびサマリウム付
活硫化ストロンチウム螢光体(SrS:Ce、Sm)、
ユーロピウムおよびサマリウム付活硫化ストロン
チウム螢光体(SrS:Eu、Sm)ユーロピウムお
よびサマリウム付活酸硫化ランタン螢光体
(La2O2S:Eu、Sm)、マンガンおよびハロゲン付
活硫化亜鉛・カドミウム螢光体[(Zn、Cd)S:
Mn、X、但しXはハロゲンである]等が知られ
ている程度にすぎず、またこれらの螢光体を用い
たパネルの感度は著しく低いものであつて実用的
な面から感度の向上が望まれている。 (発明の目的) 本発明は被写体を透過した放射線を螢光体に吸
収せしめ、しかる後、この螢光体を可視光線およ
び赤外線の一方または両方である電磁波で励起し
てこの螢光体が蓄積している放射線エネルギーを
螢光として放射せしめ、この螢光を検出する放射
線像変換方法に用いられる放射線像変換パネルに
おいて、感度の著しく高い実用的な放射線像変換
パネルを提供することを目的とするものである。 (発明の構成) 本発明者等は上記目的を達成するために上記パ
ネルの螢光体層として使用可能な螢光体を探索し
てきた。その結果、一般式が LnOX:xA 但しLnはLa、Y、Gd及びLuのうちの少なくと
も1つを、XはCl及び/又はBrを、AはCe及
び/又はTbを、xはO<x<0.1を満足する数字
を表わす。 で表わされる希土類付活ランタンオキシハロゲン
化物螢光体に含まれる螢光体の1種もしくは2種
以上である螢光体を用いれば上記パネルはきわめ
て高感度となることを見出し、本発明を完成する
に至つた。 また、上記螢光体は500nm以上の長波長可視
光及び赤外線から選ばれる電磁波により励起可能
なものである。 従つて輝尽発光を利用する本発明の放射線像変
換パネルは、上記一般式LnOX:xAで表わされ
る、500nm以上の長波長可視光及び赤外線から
選ばれる電磁波の励起により輝尽発光を示す螢光
体の少なくとも1種を含有する螢光体層を有する
ことを特徴とするものである。 (実施態様) 以下、図面を参照して本発明の実施態様につい
て詳細に説明する。 第1図は本発明の放射線像変換パネルが使用さ
れる放射線像変換方法の概要を説明するための概
略図である。第1図において11は放射線発生装
置、12は被写体、13は可視ないし赤外輝尽性
螢光体層を有する本発明の放射線像変換パネル、
14は放射線像変換パネルの放射線潜像を螢光と
して放射させるための励起源としての光源、15
は放射線像変換パネルより放射された螢光を検出
する光電変換装置16は15で検出された光電変
換信号を画像として再生する装置、17は再生さ
れた画像を表示する装置、18は光源14からの
反射光をカツトし、放射線像変換パネル13より
放射された光のみを透過させるためのフイルター
である。16以降は13からの光情報を何らかの
形で画像として再生できるものであればよく、上
記に限定されるものではない。 第1図に示されるように、被写体12を放射線
発生装置11と放射線像変換パネル13の間に配
置し、放射線を照射すると、放射線は被写体12
の各部の放射線透過率の変化に従つて透過し、そ
の透過像(すなわち放射線の強弱の像)が放射線
像変換パネル13に入射する。この入射した透過
像は放射線像変換パネル13の螢光体層に吸収さ
れ、これによつて螢光体層中に吸収した放射線量
に比例した数の電子または正孔が発生し、これが
螢光体のトラツプレベルに蓄積される。すなわち
放射線透過像の蓄積像(一種の潜像)が形成され
る。次にこの潜像を光エネルギーで励起して顕在
化する。すなわち500nm以上の長波長可視光線
および赤外線の一方または両方である電磁波を光
源14によつて螢光体層に照射してトラツプレベ
ルに蓄積された電子または正孔を追出し、蓄積像
を螢光として放射せしめる。この放射される螢光
の強弱は蓄積された電子または正孔の数すなわち
放射線像変換パネル13の螢光体層に吸収された
放射線エネルギーの強弱に比例しており、この光
信号を例えば光電子増倍管等の光電変換装置15
で電気信号に変換し、画像再生装置16によつて
画像として再生し画像表示装置17によつてこの
画像を表示する。 次に本発明の放射線像変換パネルおよびこの放
射線像変換パネルに蓄積された放射線像を螢光と
して放射せしめるのに適した励起光源について詳
しく説明する。 放射線像変換パネルの構造は第2図−aに示さ
れるように支持体21とこの支持体21の片面上
に形成された螢光体層22よりなる。この螢光体
層22はLnOX:xA螢光体に含まれる螢光体の
1種もしくは2種以上からなることは言うまでも
ない。ここで使用されるLnOX:xA螢光体は放
射線照射後500nm以上の長波長可視光線および
赤外線の一方または両方である電磁波で励起する
と強い輝尽発光を呈し、特に付活剤Aの含有量が
螢光体の母体(LnOX)に対しておよそ10-6〜
10-1特に10-6〜5×10-3グラム原子である時、輝
尽強度は著しく強くなり、これらを放射線像変換
パネルの螢光体層とすることによつて特に効率の
良い放射線像変換が出来る。次に放射線像変換パ
ネルの製造法の一例を以下に示す。 まず螢光体8重量部と硝化綿1重量部とを溶剤
(アセトン、酢酸エチルおよび酢酸ブチルの混
液)を用いて混合し、粘度がおよそ50センチスト
ークスの塗布液を調製する。次にこの塗布液を水
平に置いたポリエチレンテレフタレートフイルム
(支持体)上に均一に塗布し、一昼夜放置し自然
乾燥することによつて約300μの螢光体層を形成
し、放射線像変換パネルとする。支持体としては
例えば透明なガラス板やアルミニウムなどの金属
薄板等を用いても良い。 なお、放射線像変換パネルは第2図−bに示さ
れるような2枚のガラス板等の透明な基板23,
23間に螢光体を挾みこんで任意の厚さの螢光体
層22とし、その周囲を密封した構造のものでも
良い。 本発明の放射線像変換パネルの螢光体層を励起
する光エネルギーの光源としては、500nm以上
の長波長可視領域および赤外領域の一方または両
方にバンドスペクトル分布をもつた光を放射する
光源の他にHe−Neレーザー光(633nm)、YAG
レーザー光(1064nm)、ルビーレーザー光
(694nm)等の単一波長の光を放射する光源が使
用される。特にレーザー光を用いる場合は高い励
起エネルギーを得ることが出来る。レーザー光の
中でも特にHe−Neレーザー光を用いるのがより
好ましい。 第3図は本発明の放射線像変換パネルの螢光体
層に用いられるLaOBr:Ce(10-4)、Tb(10-4)
螢光体に管電圧80KVpのX線を照射した後、波
長の異なる光エネルギーを与えた時放射される螢
光の強度変化を示すもの(いわゆる励起スペクト
ル)であるが、第3図から明らかなように
LaOBr:Ce、Tb螢光体の場合、励起可能な波長
範囲は500〜900nmの範囲にあり、特に500〜
700nmが最適励起波長範囲である。本発明のパ
ネルに用いられるLnOX:xA螢光体の励起可能
な波長範囲は螢光体の組成によつても若干異なる
が、ほぼ500〜900nmの間にあり、最適励起波長
範囲は500〜700nmである。本発明の放射線像変
換パネルの螢光体層に蓄積された放射線エネルギ
ーを螢光として放出せしめるための励起光源とし
ては500nm以上の長波長可視光源および赤外線
の一方または両方が使用出来るが、赤外線で放射
される領域のトラツプは浅く、退行性(フエーデ
イング)現象が顕著で、従つて情報の保存期間が
短かく、実用上は余り好ましくない。例えば画像
を得るに際してパネルの螢光体層を赤外線でスキ
ヤンニングして励起し、放射される光を電気的に
処理する操作を取り入れることが度々行なわれる
が、螢光体層の全面スキヤンニングにはある程度
の時間がかかるため、同じ放射線量が照射されて
いても始めの読出し値と最後の読出し値にずれが
生じる恐れがある。このような理由からも放射線
像変換方法に用いる螢光体としてはトラツプが深
く、より高エネルギーの光、すなわちできるだけ
短波長の光で効率よく励起されるものがより望ま
しいが、上述のごとく本発明のパネルに用いられ
るLnOX:xA螢光体は最適励起波長範囲が500〜
700nmの可視光領域にあり、従つてフエーデイ
ングが少なく、螢光体層に蓄積された放射線潜像
の蓄積保存能が高いものである。 また上記放射線像変換方法において光エネルギ
ーで励起する際、励起光の反射光と螢光体層から
放射される螢光とを分離する必要があることと、
螢光体層から放射される螢光を受光する光電変換
器は一般に600nm以下の短波長の光エネルギー
に対して感度が高くなるという理由から、螢光体
層から放射される螢光はできるだけ短波長領域に
スペクトル分布をもつたものが望ましいが、本発
明のパネルに用いられる螢光体はこの条件をも満
たすものである。すなわち、本発明のパネルに用
いられるLnOX:xA螢光体はいずれも500nm以
下に主ピークを有する発光を示し、励起光との分
離が容易でしかも受光器の分光感度とよく一致す
るため、効率よく受光できる結果、受像系の感度
を高めることが出来る。第4図にLaOBr:Ce、
Tb螢光体に管電圧80KVpのX線を照射した後He
−Neレーザー光で励起した時の発光スペクトル
を一例として示す。 第1表は本発明の放射線像変換パネルの感度
を、SrS:Eu、Sm螢光体を用いた従来公知の放
射線像変換パネルの感度と比較して示すものであ
る。第1表において感度は放射線像変換パネルに
管電圧80KVpのX線を照射した後、これをHe−
Neレーザー光で励起し、その螢光体層から放射
される螢光を受光器(分光感度S−5の光電子増
倍管)で受光した場合の発光強度を表わしたもの
であり、SrS:Eu、Sm螢光体を用いた従来公知
のパネルの感度をIとした相対値で示してある。
輝尽性螢光体を用いた放射線像変換パネルに関す
る。 (発明の技術的背景および先行技術) 従来放射線画像を得るために銀塩を使用した、
いわゆる放射線写真が利用されているが近年特に
地球規模における銀資源の枯渇等の問題から銀塩
を使用しないで放射線像を画像化する方法が望ま
れるようになつた。 上述の放射線写真法にかわる方法として、被写
体を透過した放射線を螢光体に吸収せしめ、しか
る後この螢光体をある種のエネルギーで励起して
この螢光体が蓄積している放射線エネルギーを螢
光として放射せしめ、この螢光を検出して画像化
する方法が考えられている。具体的な方法として
螢光体として熱螢光性螢光体を用い、励起エネル
ギーとして熱エネルギーを用いて放射線像を変換
する方法が提唱されている(英国特許第1462769
号および特開昭51−29889号)。 この変換方法は支持体上に熱螢光性螢光体層を
形成したパネルを用い、このパネルの熱螢光性螢
光体層に被写体を透過した放射線を吸収させて放
射線の強弱に対応した放射線エネルギーを蓄積さ
せ、しかる後この熱螢光性螢光体層を加熱するこ
とによつて蓄積された放射線エネルギーを光の信
号として取り出し、この光の強弱によつて画像を
得るものである。しかしながらこの方法は蓄積さ
れた放射線エネルギーを光の信号に変える際に加
熱するので、パネルが耐熱性を有し、熱によつて
変形変質しないことが絶対的に必要であり、従つ
てパネルを構成する熱螢光性螢光体層および支持
体の材料等に大きな制約がある。このように螢光
体として熱螢光性螢光体を用い、励起エネルギー
として熱エネルギーを用いる放射線像変換方法は
応用面で大きな難点がある。 一方励起エネルギーとして可視光線および赤外
線から選ばれる電磁波を用いる放射線像変換方法
もまた知られている(米国特許第3859527号)。こ
の方法は上述の方法のように蓄積された放射線エ
ネルギーを光の信号に変える際に加熱しなくても
よく、従つてパネルは耐熱性を有する必要はな
く、この点からより好ましい放射線像変換方法と
言える。しかしながらこの方法に使用される螢光
体としてはわずかにセリウムおよびサマリウム付
活硫化ストロンチウム螢光体(SrS:Ce、Sm)、
ユーロピウムおよびサマリウム付活硫化ストロン
チウム螢光体(SrS:Eu、Sm)ユーロピウムお
よびサマリウム付活酸硫化ランタン螢光体
(La2O2S:Eu、Sm)、マンガンおよびハロゲン付
活硫化亜鉛・カドミウム螢光体[(Zn、Cd)S:
Mn、X、但しXはハロゲンである]等が知られ
ている程度にすぎず、またこれらの螢光体を用い
たパネルの感度は著しく低いものであつて実用的
な面から感度の向上が望まれている。 (発明の目的) 本発明は被写体を透過した放射線を螢光体に吸
収せしめ、しかる後、この螢光体を可視光線およ
び赤外線の一方または両方である電磁波で励起し
てこの螢光体が蓄積している放射線エネルギーを
螢光として放射せしめ、この螢光を検出する放射
線像変換方法に用いられる放射線像変換パネルに
おいて、感度の著しく高い実用的な放射線像変換
パネルを提供することを目的とするものである。 (発明の構成) 本発明者等は上記目的を達成するために上記パ
ネルの螢光体層として使用可能な螢光体を探索し
てきた。その結果、一般式が LnOX:xA 但しLnはLa、Y、Gd及びLuのうちの少なくと
も1つを、XはCl及び/又はBrを、AはCe及
び/又はTbを、xはO<x<0.1を満足する数字
を表わす。 で表わされる希土類付活ランタンオキシハロゲン
化物螢光体に含まれる螢光体の1種もしくは2種
以上である螢光体を用いれば上記パネルはきわめ
て高感度となることを見出し、本発明を完成する
に至つた。 また、上記螢光体は500nm以上の長波長可視
光及び赤外線から選ばれる電磁波により励起可能
なものである。 従つて輝尽発光を利用する本発明の放射線像変
換パネルは、上記一般式LnOX:xAで表わされ
る、500nm以上の長波長可視光及び赤外線から
選ばれる電磁波の励起により輝尽発光を示す螢光
体の少なくとも1種を含有する螢光体層を有する
ことを特徴とするものである。 (実施態様) 以下、図面を参照して本発明の実施態様につい
て詳細に説明する。 第1図は本発明の放射線像変換パネルが使用さ
れる放射線像変換方法の概要を説明するための概
略図である。第1図において11は放射線発生装
置、12は被写体、13は可視ないし赤外輝尽性
螢光体層を有する本発明の放射線像変換パネル、
14は放射線像変換パネルの放射線潜像を螢光と
して放射させるための励起源としての光源、15
は放射線像変換パネルより放射された螢光を検出
する光電変換装置16は15で検出された光電変
換信号を画像として再生する装置、17は再生さ
れた画像を表示する装置、18は光源14からの
反射光をカツトし、放射線像変換パネル13より
放射された光のみを透過させるためのフイルター
である。16以降は13からの光情報を何らかの
形で画像として再生できるものであればよく、上
記に限定されるものではない。 第1図に示されるように、被写体12を放射線
発生装置11と放射線像変換パネル13の間に配
置し、放射線を照射すると、放射線は被写体12
の各部の放射線透過率の変化に従つて透過し、そ
の透過像(すなわち放射線の強弱の像)が放射線
像変換パネル13に入射する。この入射した透過
像は放射線像変換パネル13の螢光体層に吸収さ
れ、これによつて螢光体層中に吸収した放射線量
に比例した数の電子または正孔が発生し、これが
螢光体のトラツプレベルに蓄積される。すなわち
放射線透過像の蓄積像(一種の潜像)が形成され
る。次にこの潜像を光エネルギーで励起して顕在
化する。すなわち500nm以上の長波長可視光線
および赤外線の一方または両方である電磁波を光
源14によつて螢光体層に照射してトラツプレベ
ルに蓄積された電子または正孔を追出し、蓄積像
を螢光として放射せしめる。この放射される螢光
の強弱は蓄積された電子または正孔の数すなわち
放射線像変換パネル13の螢光体層に吸収された
放射線エネルギーの強弱に比例しており、この光
信号を例えば光電子増倍管等の光電変換装置15
で電気信号に変換し、画像再生装置16によつて
画像として再生し画像表示装置17によつてこの
画像を表示する。 次に本発明の放射線像変換パネルおよびこの放
射線像変換パネルに蓄積された放射線像を螢光と
して放射せしめるのに適した励起光源について詳
しく説明する。 放射線像変換パネルの構造は第2図−aに示さ
れるように支持体21とこの支持体21の片面上
に形成された螢光体層22よりなる。この螢光体
層22はLnOX:xA螢光体に含まれる螢光体の
1種もしくは2種以上からなることは言うまでも
ない。ここで使用されるLnOX:xA螢光体は放
射線照射後500nm以上の長波長可視光線および
赤外線の一方または両方である電磁波で励起する
と強い輝尽発光を呈し、特に付活剤Aの含有量が
螢光体の母体(LnOX)に対しておよそ10-6〜
10-1特に10-6〜5×10-3グラム原子である時、輝
尽強度は著しく強くなり、これらを放射線像変換
パネルの螢光体層とすることによつて特に効率の
良い放射線像変換が出来る。次に放射線像変換パ
ネルの製造法の一例を以下に示す。 まず螢光体8重量部と硝化綿1重量部とを溶剤
(アセトン、酢酸エチルおよび酢酸ブチルの混
液)を用いて混合し、粘度がおよそ50センチスト
ークスの塗布液を調製する。次にこの塗布液を水
平に置いたポリエチレンテレフタレートフイルム
(支持体)上に均一に塗布し、一昼夜放置し自然
乾燥することによつて約300μの螢光体層を形成
し、放射線像変換パネルとする。支持体としては
例えば透明なガラス板やアルミニウムなどの金属
薄板等を用いても良い。 なお、放射線像変換パネルは第2図−bに示さ
れるような2枚のガラス板等の透明な基板23,
23間に螢光体を挾みこんで任意の厚さの螢光体
層22とし、その周囲を密封した構造のものでも
良い。 本発明の放射線像変換パネルの螢光体層を励起
する光エネルギーの光源としては、500nm以上
の長波長可視領域および赤外領域の一方または両
方にバンドスペクトル分布をもつた光を放射する
光源の他にHe−Neレーザー光(633nm)、YAG
レーザー光(1064nm)、ルビーレーザー光
(694nm)等の単一波長の光を放射する光源が使
用される。特にレーザー光を用いる場合は高い励
起エネルギーを得ることが出来る。レーザー光の
中でも特にHe−Neレーザー光を用いるのがより
好ましい。 第3図は本発明の放射線像変換パネルの螢光体
層に用いられるLaOBr:Ce(10-4)、Tb(10-4)
螢光体に管電圧80KVpのX線を照射した後、波
長の異なる光エネルギーを与えた時放射される螢
光の強度変化を示すもの(いわゆる励起スペクト
ル)であるが、第3図から明らかなように
LaOBr:Ce、Tb螢光体の場合、励起可能な波長
範囲は500〜900nmの範囲にあり、特に500〜
700nmが最適励起波長範囲である。本発明のパ
ネルに用いられるLnOX:xA螢光体の励起可能
な波長範囲は螢光体の組成によつても若干異なる
が、ほぼ500〜900nmの間にあり、最適励起波長
範囲は500〜700nmである。本発明の放射線像変
換パネルの螢光体層に蓄積された放射線エネルギ
ーを螢光として放出せしめるための励起光源とし
ては500nm以上の長波長可視光源および赤外線
の一方または両方が使用出来るが、赤外線で放射
される領域のトラツプは浅く、退行性(フエーデ
イング)現象が顕著で、従つて情報の保存期間が
短かく、実用上は余り好ましくない。例えば画像
を得るに際してパネルの螢光体層を赤外線でスキ
ヤンニングして励起し、放射される光を電気的に
処理する操作を取り入れることが度々行なわれる
が、螢光体層の全面スキヤンニングにはある程度
の時間がかかるため、同じ放射線量が照射されて
いても始めの読出し値と最後の読出し値にずれが
生じる恐れがある。このような理由からも放射線
像変換方法に用いる螢光体としてはトラツプが深
く、より高エネルギーの光、すなわちできるだけ
短波長の光で効率よく励起されるものがより望ま
しいが、上述のごとく本発明のパネルに用いられ
るLnOX:xA螢光体は最適励起波長範囲が500〜
700nmの可視光領域にあり、従つてフエーデイ
ングが少なく、螢光体層に蓄積された放射線潜像
の蓄積保存能が高いものである。 また上記放射線像変換方法において光エネルギ
ーで励起する際、励起光の反射光と螢光体層から
放射される螢光とを分離する必要があることと、
螢光体層から放射される螢光を受光する光電変換
器は一般に600nm以下の短波長の光エネルギー
に対して感度が高くなるという理由から、螢光体
層から放射される螢光はできるだけ短波長領域に
スペクトル分布をもつたものが望ましいが、本発
明のパネルに用いられる螢光体はこの条件をも満
たすものである。すなわち、本発明のパネルに用
いられるLnOX:xA螢光体はいずれも500nm以
下に主ピークを有する発光を示し、励起光との分
離が容易でしかも受光器の分光感度とよく一致す
るため、効率よく受光できる結果、受像系の感度
を高めることが出来る。第4図にLaOBr:Ce、
Tb螢光体に管電圧80KVpのX線を照射した後He
−Neレーザー光で励起した時の発光スペクトル
を一例として示す。 第1表は本発明の放射線像変換パネルの感度
を、SrS:Eu、Sm螢光体を用いた従来公知の放
射線像変換パネルの感度と比較して示すものであ
る。第1表において感度は放射線像変換パネルに
管電圧80KVpのX線を照射した後、これをHe−
Neレーザー光で励起し、その螢光体層から放射
される螢光を受光器(分光感度S−5の光電子増
倍管)で受光した場合の発光強度を表わしたもの
であり、SrS:Eu、Sm螢光体を用いた従来公知
のパネルの感度をIとした相対値で示してある。
【表】
上記第1表から明らかなように本発明の放射線
像変換パネル(No.2〜No.5)は従来公知の放射線
像変換パネル(No.1)よりも著しく高感度であ
る。 (発明の効果) 以上説明したように本発明は感度の著しく高い
輝尽発光利用の放射線像変換パネルを提供するも
のであり、その工業的利用価値は非常に大きなも
のである。
像変換パネル(No.2〜No.5)は従来公知の放射線
像変換パネル(No.1)よりも著しく高感度であ
る。 (発明の効果) 以上説明したように本発明は感度の著しく高い
輝尽発光利用の放射線像変換パネルを提供するも
のであり、その工業的利用価値は非常に大きなも
のである。
第1図は本発明の放射線像変換パネルが使用さ
れる放射線像変換方法の概要を説明するための概
略図、第2図a,bは本発明の放射線像変換パネ
ルの断面図、第3図は本発明の放射線像変換パネ
ルに用いられるLaOBr:Ce、Tb螢光体の励起ス
ペクトル、第4図は本発明の放射線像変換パネル
に用いられるLaOBr:Ce、Tb螢光体の発光スペ
クトルである。 13……放射線像変換パネル、21……支持
体、22……螢光体層、23,24……透明支持
板。
れる放射線像変換方法の概要を説明するための概
略図、第2図a,bは本発明の放射線像変換パネ
ルの断面図、第3図は本発明の放射線像変換パネ
ルに用いられるLaOBr:Ce、Tb螢光体の励起ス
ペクトル、第4図は本発明の放射線像変換パネル
に用いられるLaOBr:Ce、Tb螢光体の発光スペ
クトルである。 13……放射線像変換パネル、21……支持
体、22……螢光体層、23,24……透明支持
板。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 下記一般式で表わされる、 500nm以上の長波長可視光及び赤外線から選
ばれる電磁波の励起により輝尽発光を示す螢光体
の少なくとも1種を含有する螢光体層を有するこ
とを特徴とする輝尽発光を利用する放射線像変換
パネル。 一般式 LnOX:xA 但しLnはLa、Y、Gd及びLuの少なくとも1つ
を、XはCl及び/又はBrを、AはCe及び/又は
Tbを、xはO<x<0.1を満足する数字を表わ
す。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1321286A JPS61241385A (ja) | 1978-07-12 | 1986-01-24 | 放射線像変換パネル |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP53084743A JPS5944339B2 (ja) | 1978-07-12 | 1978-07-12 | 放射線像変換方法 |
JP1321286A JPS61241385A (ja) | 1978-07-12 | 1986-01-24 | 放射線像変換パネル |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP53084743A Division JPS5944339B2 (ja) | 1978-07-12 | 1978-07-12 | 放射線像変換方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61241385A JPS61241385A (ja) | 1986-10-27 |
JPS6227118B2 true JPS6227118B2 (ja) | 1987-06-12 |
Family
ID=26348974
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1321286A Granted JPS61241385A (ja) | 1978-07-12 | 1986-01-24 | 放射線像変換パネル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61241385A (ja) |
-
1986
- 1986-01-24 JP JP1321286A patent/JPS61241385A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61241385A (ja) | 1986-10-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPS5944333B2 (ja) | 放射線像変換方法 | |
JPS5944339B2 (ja) | 放射線像変換方法 | |
JPH0159566B2 (ja) | ||
US5198679A (en) | Phosphor and image storage panel | |
US4661419A (en) | Phosphor and radiation image storage panel containing the same | |
JPH0159567B2 (ja) | ||
US4835398A (en) | Phosphor, Radiation image recording and reproducing method and radiation image storage panel | |
JPH0261996B2 (ja) | ||
JPS6325320B2 (ja) | ||
US4788434A (en) | Radiation image recording and reproducing method | |
JPS609542B2 (ja) | 放射線像変換方法 | |
US4780376A (en) | Phosphor and radiation image storage panel | |
US4780611A (en) | Radiation image recording and reproducing method | |
US4931652A (en) | Radiation image recording and reproducing method | |
EP0200017A2 (en) | Phosphor, radiation image recording and reproducing method and radiation image storage panel | |
EP0143301B1 (en) | Phosphor, radiation image recording and reproducing method and radiation image storage panel employing the same | |
EP0168057B1 (en) | Phosphor, radiation image recording and reproducing method and radiation image storage panel | |
JPH058237B2 (ja) | ||
US4605861A (en) | Radiation image recording and reproducing method | |
US4876161A (en) | Phosphor and radiation image storage panel | |
JPS6227118B2 (ja) | ||
JP2902228B2 (ja) | 放射線像変換パネル及び放射線像記録・再生方法 | |
JPS6249318B2 (ja) | ||
US4891277A (en) | Phosphor, and radiation image storage panel | |
EP0151494B1 (en) | Phosphor, radiation image recording and reproducing method and radiation image storage panel |