JPS6225117Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は冷凍ホイツプクリーム、殊に一般家庭
で好都合に利用できるよう、該クリームを適量宛
小分けしてプラスチツク製チユーブ型容器内に充
填してなる冷凍ホイツプクリームに関する。

一般に、ホイツプクリームは10℃以下に冷却さ
れた脂肪分30〜50％程度の生クリーム又は合成ク
リームをホイツパー（泡立器）を用いて攪拌、起
泡させることにより得られる。攪拌によりクリー
ム中の蛋白成分の一部は変質して微細な気泡の周
囲に吸着され、安定な起泡状態を保つものと推定
されている。しかし実際問題として、起泡操作は
熟練を要する面倒な作業であつて、一般家庭の主
婦が洋菓子業者や専門工場が造り出すような造花
性の優れた起泡クリームをこしらえるのは容易で
はない。特に夏季では、気温の関係で好ましい起
泡条件に保つのは一層困難である。そして無理に
攪拌を続ければ、チヤーニングを起こし使用に耐
えなくなつてしまう。さらに使用に際しても逐一
絞り袋を準備する必要がある。

本考案は、以上の実情に鑑み、家庭の主婦等が
逐一ホイツプ操作を行わなくても直ちにデコレー
シヨンやウインナコーヒー用に使用できる冷凍ホ
イツプクリームを提供しようとするもので、その
要点は比較的少量のホイツプクリームをネジ蓋付
のチユーブ内に収容すると共に、該包装体を前記
ネジ蓋と交換可能なノズルと共に一体的に包装す
る点に在る。

一般の家庭で通常一回の製菓やウインナコーヒ
ー調製用に使用される起泡クリームの量は、目的
により異なるが、せいぜい250ml以下であろう。
しかも多くの場合、単純なホイツプクリーム単独
よりは果汁、チヨコレートなどの風味付け剤によ
り風味付けされたクリームを含むバライエテイー
に富むものであることが望まれる。

以上の事由から本案に係るホイツプクリームは
せいぜい250ml以下の小入りとし、かつ果汁、チ
ヨコレート、バニラ又はシナモンなどの菓子用シ
ーズニングで風味付けられたバライエテイー物と
組み合わせて包装されるのが好ましい。因みに、
使用した残りのクリームは再び冷凍して保存でき
ないこともないが、適当な小入りにしておけば一
回毎に使い切ることによつて常に最良の品質の状
態で使用できるという利点がある。

容器は普通ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン又はポリエチレンのような柔軟な熱可塑性プラ
スチツクのブロー成形により一端にネジ付の口部
を有するチユーブ型に作られ、口部は開閉自在の
ネジ蓋により好ましくはパツキンを介して密封さ
れる。

ノズルは一端にダエン形、三角形、星形などの
開口部を有し、他端には前記チユーブの口部周囲
のネジ溝に螺合しうる内ネジ付開口部を備え、チ
ユーブに入れられた本体と共にポリ袋、ブリスタ
ーパツク等の形で同一の包装内に収めて販売され
る。使用に際しては冷凍室から取り出して解凍
後、蓋をノズルと交換して使用する。

以上の構成によれば、用時チユーブにノズルを
取り付けるだけで良好な品質管理の下に多量生産
された最良の品質のホイツプクリームを誰でも随
時利用することができる。しかも絞り袋が不必要
であるから、用済後、絞り袋を洗濯する面倒さも
ない。そして必要に応じ自由に口金を交換して各
種のデコレーシヨンを楽しむことができるなど、
実用上多大の効果が得られる。

以下、添付図面に従つて本案実施の諸態様を紹
介するが、もちろん説明は単なる例示であつて、
考案の技術的範囲の限界を意味するものではな
い。

第１図は本案の一実施例であるチユーブ型容器
入り冷凍ホイツプクリームの一部切り欠き正面図
である。本例クリーム１は、植物性油脂及び乳蛋
白等の乳固形分を主材料とし、これらに香料及び
乳化剤を加えて緊密に乳化させたものを連続式起
泡装置（ジエツトホイツパー）により起泡，充填
後、冷凍されたものである。チユーブ型容器２は
軟質ポリエチレンのブロー成形により作られ、そ
の一端の口部３はアルミ箔４により密封された
上、さらにネジ蓋５により閉鎖されている。

絞り出し用ノズル６はポリエチレンの射出成形
手段により作られ、その根元部分に前記本体の口
部３の外側のネジ溝８に対応する内ネジ（図示せ
ず）が刻まれていて随時前記蓋５と交換されるこ
とができる。そして本ノズルはポリ袋７内に収容
され、さらに全体はポリ袋９により包装されてい
る。

第２図は別の例として前例のチユーブ製容器入
り冷菓ホイツプクリームが３種類１組１，１′，
１″として台紙１０上にブリスターパツクされた
例を示す。本例では容器１の内容物は前例と同様
のクリームであるが、容器１′及び同１″の内容物
は夫々ストロベリー及びチヨコレート入りホイツ
プクリームである。３個のノズル６_１〜６_３は
夫々別々の絞り出し口を有し、パツクの一隅に収
容されている。

本例の冷凍ホイツプクリーム用包装物は、前例
のものに比べて内容クリームが３種であるためバ
ライエテイーに富む上、ノズルが３種類あるので
用途に応じてデコレーシヨンに変化を持たせ得る
などの附加的効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案冷凍ホイツプクリームの一例を示
す一部切欠き正面図、第２図は第１図のものと別
個の冷凍ホイツプクリームを示す正面図である。
各図中の主要な符号の意味は以下のとおり：− １〜１″：冷凍ホイツプクリーム（容器を含む
全体）、１：冷凍ホイツプクリーム（クリームそ
のもの）、２：チユーブ型容器、３：２の口部、
４：アルミ箔製のシール、５：２用のネジ付蓋、
６：絞り出し用ノズル、７：６用の小袋、８：３
の周囲のネジ溝（雄ネジ）、９：外装用ポリ袋、
１０：台紙、１１：ブリスターパツク用フイル
ム。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) プラスチツク製のネジ蓋付チユーブ型容器内
   に充填された冷凍起泡クリームと、前記容器の
   ネジ蓋用ネジ溝に螺合しうる内ネジ付ノズルが
   一つの包装内に包装されていることを特徴とす
   る冷凍ホイツプクリーム。 (2) クリーム入り容器とノズルが一つの包装内に
   一体的に収容されている登録請求の範囲第(1)項
   記載の冷凍ホイツプクリーム。 (3) 複数の冷凍ホイツプクリームが内ネジ付ノズ
   ルと共に一つの包装内に収容されている登録請
   求の範囲第(1)項〜第(3)項記載の冷凍ホイツプク
   リーム。