JPS62251151A - 熱静電インクジエツト記録ヘツド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は熱エネルギーと静電場との協同作用によりイン
ク材料を選択的に飛翔させて画像を形成する熱静電イン
クジェット記録装置に使用する熱静電インクジェット記
録ヘッドに関づる。

従来の技術 ノンインパクト記録法は配録時における騒音が少ないた
め、電子的画像情報をハード−］ビー化する方法として
、関心を集めている。

それらのなかで、普通紙に記録でき、しかも定着と言う
特別な処理なしに記録のできるインクジェット法は、極
めて有用な記録法とされている。

しかしながら、従来実用化されているインクジェット法
は、インクを密閉する部材に圧力パルスを印加して吐出
口（オリフィス）からインクを噴射させて記録するもの
であり、動作機構上、インク吐出装置を小型化する事が
できないために、必要な画像密度の印字を行なうために
、インク吐出装置を機械的に走査する必要があるため、
低速化を招いていた。

一方、上述のインクジェットの欠点を改良し、高速イン
クジェットを可能にする方法として、幾つかの技術が提
案されている。磁性電極アレイ近傍に磁性インクを設け
、磁界によるインクの盛り上りを利用し、画像密度に対
応するインク吐出状態を形成し、静電界で磁性インクを
飛翔させる磁性インクジェット法は、電子走査が可能な
ため、高速記録が可能であるが、インクジェット本来の
特徴であるカラー化が難しい欠点を有する。一方、電極
アレイと平行なスリット状のインク溜めにインクを配し
、記録紙を介して対向させる電極と電極アレイ間に形成
される電界パターンに応じて、インクを飛翔させるＳい
わゆる平面インクジェット法は、微細なオリフィスが不
要となり、インク目詰りを改善できるが、インク飛翔の
ためにかける電圧が高いため、隣接、近傍電極間の電圧
リークを防止するために、電極アレイを時分割駆動する
必要があって、それ程高速化が計れない。

また、熱エネルギーによって吐出口からインクを吐出さ
せる、いわゆる熱バブルジェットも提案されている。該
方法では、インクが急激に加熱されて膜面沸騰を生じ、
オリフィス内に気泡（バブル）が急激に形成される事に
より圧力上昇でインクを噴射するものであるが、膜面沸
騰を起こすために発熱体を急速に加熱昇温させる必要が
あり、インクの熱変質や、加熱手段として設けられてい
る発熱抵抗体保護層の熱劣化を生じ易いという実用上の
欠点を有している。

本発明者らは、かかる従来のインクジェット法の欠点で
ある低速性を改善し、また前述の如く提案されている高
速インクジェット法の欠点を持たない新規な高速インク
ジェット法として、インクに熱信号を印加すると同時又
は順次に静電界を印加し、加熱された領域のインクだけ
を静電力によって飛翔させる、いわゆる熱静電インクジ
ェット法を先に提案した。

発明が解決しようとする問題点 この熱静電インクジェット法に使用する熱静電インクジ
ェット記録ヘッドは、インクに熱信号を印加するための
発熱体（発熱要素）と、インクに静電力を作用させるた
めにインクと電気的に接続される静電誘導電極と、さら
に静電力によるインクの飛翔を容易ならしめるためにイ
ンク吐出口までにインクを供給保持する手段とから構成
される。

本発明者等が先に提案した熱静電インクジェット記録ヘ
ッドは、２枚の絶縁性基板（板部材）を間にスペーサを
挟んで対向させ、板部材間にスリットギャップを形成し
、発熱体を一方の板部材のスリット壁面上にアレイ状に
配列している。しかしこのような構成の記録ヘッドにお
いては、スペーサによりスリットギャップを規制してい
るので、スペーサと板部材とを接着剤等により接着する
必要があるので、スペーサの長さ及び接着剤の厚み等の
高精度な制御が困難であり、このため所望する均一なス
リットギャップを得られないという問題があった。

　５一 本発明はこの点に鑑みなされたものであり、その目的と
するところは、簡単な手段でスリットギャップの高精度
な均一性を与えることのできる信頼性の高い熱静電イン
クジェット記録ヘッドを提供することである。

問題点を解決するだめの手段 上述した問題点を解決するために、本発明は、２枚の絶
縁性基板を対向することによりインク材料を保持するの
に適したスリットを形成し、前記スリットのスリット壁
にインク材料を選択的に加熱する手段とインク材料に静
電場を誘導印加する静電場誘導手段とを設けた熱静電イ
ンクジェット記録ヘッドにおいて、前記絶縁性基板の少
なくとも一方がスリット形成のための凹部を設けたガラ
ス板であることを特徴とする熱静電インクジェット記録
ヘッドを提供する。

このように本発明は一方の絶縁性基板（板部材）として
スリット形成のための凹部が設けられたガラス板を用い
ることを特徴とする。ガラス板は面性度が高く絶縁性も
高い。さらに耐インク性及び耐久性においても優れてお
り、記録ヘッド材料として非常に適している。スリット
形成のための凹部は、例えばガラスをエツチング処理す
ることにより形成し、ガラスの非エツチング部が他の絶
縁性基板に対向接触することによりスリットギャップを
維持する役目をする。

作　　用 上述したようにガラス板は面性瓜が高く絶縁性も高いの
で、凹部の深さを均一に形成すれば均一性の高いスリッ
トギャップを得ることができる。

例えば゛エツチング処理により凹部を形成する場合には
、エツチング部の平滑性が非常に高く深さが均一な凹部
が得られる。ざらにエツチング深さは高精度な制御が可
能であるので、所望の幅のスリットギャップを容易に得
ることができる。対向板部材に面性度の高い板部材を用
いれば、ガラス板の加工精度が非常に高いため、スリッ
ト幅方向のギャップが非常に均一な熱静電インクジェッ
ト記録ヘッドが得られる。

実　　施　　例 以下本発明を図面に示す実施例に基づいて詳細に説明す
ることにする。

第１図は本発明の一方の絶縁性基板（板部材）の概略平
面構成図であり、発熱抵抗体アレイの配列を模式的に示
している。第１板部材１０はアルミナ等の絶縁性基板か
ら構成され、その壁面１４にはピッチ１２５μｍ１幅１
１０μｍの窒化タンタル（Ｔａ２Ｎ＞の発熱抵抗体１６
が夫々等間隔で、例えば高周波スパッタリング法により
蒸着されて、発熱抵抗体アレイ１８が形成されている。

夫々の発熱抵抗体１６には、例えばＡｕから形成された
通電用の制御電極２２及び帰路電極２４が接続されてい
る。

発熱抵抗体アレイ１８及び電極２２．２４上には５ｔＯ
２から形成された絶縁性保護層２６が被覆されており、
その上にＣｒ−Ｃｕ−０ｒから形成された誘導用電極と
しての電気伝導層２８が積層されている。

次に第２図を参照すると、ガラス板から形成された第２
の板部材１２の平面図が示されており、ガラス板の面に
インク供給用スリット状空間を形成するための凹部１５
が形成されている。１７は図示しないインク供給手段に
接続されるインク供給口である。第３図は第２図のガラ
ス板の正面図であり、ガラス板の面１３に凹部１５が形
成されているのが良く示されている。ガラス板１２の端
部１９．１９は所定の角度をもって面取りされている。

凹部１５はガラス板をフッ化水素酸でエツチング処理す
ることにより形成したので、以下にエツチング処理方法
について説明する。ガラス板にＮｉ−Ｃｒ約５００オン
グストローム、Ａ　ＬＪ約１０００オングストロームの
厚みで順次一様に蒸着し、次いでフォトリソエツチング
でエツチングする部分の金属膜を除去した。次いでフォ
トレジスト膜をＨＣ）で除去し、さらにフッ化水素酸で
ガラスエツチングを行ない、最後にマスクとして残って
いた金属膜をエツチングで除去した。このエツチング処
理により、エツチング深さ６０μｍの第３図に示すよう
な第２板部材１２が得られた。インク供給口１７はダイ
アモンド粉を電着したコアドリルによって開口した。ガ
ラス板１２の両端部１９．１９は研磨により面取りを行
なった。

第１板部材１０及び第２板部材１２の接着は、第４図に
示すように第２板部材１２の面取り端部１９と第１板部
材１０との隙間にエポキシ系熱硬化型接着剤２０を充填
して行なった。両板部材１０．１２の接着は第４図の方
法に限定されるものではなく、例えば第５図に示すよう
に第２板部材１２の両端部に満２１を加工し、この溝２
１中に接着剤２０を充填するようにして行なっても良い
。

このように本発明によれば、両板部材の接着は凹部の形
成された第２板部材の端部でのみ行なっているので、接
着剤が両板部材の間に入り込むのが防止され、ガラス板
上にエツチング処理により形成された凹部の加工精喰と
相俟って、非常に均一性の高いスリットギャップを提供
することができる。

次に第６図を参照すると、この図は本発明により構成さ
れた記録ヘッドの断面図を示しており、アルミナから形
成された第１板部材１０とガラスから形成された第２板
部材１２との間に凹部１５により形成されたスリットギ
ャップ１１が設【′Ｊられている。３０はインク材料で
あり、図示しないインク供給手段により、第２板部材１
２のインク供給口１７を介してスリット１１中に供給さ
れ、その上端部でかまぼこ状のメニスカスを形成してい
る。電気伝導層２８は電極として作用し、対向電極３２
と電気伝導層２８との間に高電圧を印加することにより
、インク材料３０に静電場が誘導印加される。電気伝導
層２８は第１板部材１０のスリット方向にわたり連続的
に形成されている。

しかしこの電気伝導層２８はスリット方向にわたり複数
個に分割して構成してもよい。３４は記録紙等の記録媒
体である。

以下、このように構成された熱静電インクジェット記録
ヘッドの作用について説明する。画像情報に対応する箇
所の発熱抵抗体１６には制御電極２２を介して０．２〜
２．ＯＷのパルス状電気工ネルギーが印加される。これ
により発熱抵抗体１６を発熱させ、画像情報に対応した
箇所のインク材料３０を約２００℃まで瞬間的に４渇し
、その粘性、表面張力、電気伝導性等の物性値の急激な
変化をもたら寸ようにする。これと同時に電気伝導層２
８と対向電極３２との間に１．０〜３．０ｋＶの高電圧
を印加することにより、約２００℃まで４渇した箇所の
インク材料を記録媒体３４に対して飛翔することができ
た。

しかし発熱抵抗体１６の発熱と電気伝導層２８と対向電
極３２との間にの静電場の印加は必ずしも同時に行なう
必要はなく、あるタイミングをもって行なうようにして
も良い。さらに常に静電場を印加しておき、画像情報に
対応した箇所の発熱抵抗体１６を発熱さＩることにより
インク材料を記録媒体３４に対して飛翔Ｊるように構成
しても良い。

以上のように構成された本発明の熱静電インクジェット
記録ヘッドは、スリツ］・ギャップが非常に均一に形成
できるので、非常に均一な良好な印？ドツトを得ること
ができた。

発明の効果 本発明は以上詳述したように、一方の板部材にガラス板
を用いこれにエツチング処理等の方法にＪ：り所定の深
さの凹所を形成して、この凹所によりスリットギャップ
を構成するようにしたので、スリットの幅方向における
ギャップを非常に均一に形成することができ、印字品質
が良く信頼性の高い熱静電インクジェット記録ヘッドを
提供できるという効果を奏する。さらに絶縁性板部材と
してガラス板を使用したので、面精麿及び絶縁性も高く
、さらに耐インク性及び耐久性においても優れている記
録ヘッドを提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の記録ヘッドを構成する第１板部材の平
面図、 第２図は第２板部材の平面図、 第３図は第２図の第２板部材の正面図、第４図は第１板
部材と第２板部材との接着方法を示す説明図、 第５図は他の接着方法を示す説明図、 第６図は本発明の記録ヘッドの一実施例の断面図である
。 １０・・・第１板部材（絶縁性基板）、１１・・・スリ
ット、 １２・・・第２板部材（ガラス板）、 １５・・・凹部、　　　　１６・・・発熱抵抗体、１７
・・・インク供給口、１８・・・発熱抵抗体アレイ、１
９・・・面取り端部、　２０・・・接着剤、２２・・・
制御電極、　　２４・・・帰路電極、２６・・・絶縁保
護層、 ２８・・・電気伝導層（誘導電極）、 ３０・・・インク材料、　３２・・・対向電極、３４・
・・記録媒体。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）２枚の基板を対向することによりインク材料を保
   持するのに適したスリットを形成し、前記スリットのス
   リット壁にインク材料を選択的に加熱する手段とインク
   材料に静電場を誘導印加する静電場誘導手段とを設けた
   熱静電インクジェット記録ヘッドにおいて、前記基板の
   少なくとも一方がスリット形成のための凹部を設けたガ
   ラス板であることを特徴とする熱静電インクジェット記
   録ヘッド。
2. （２）前記凹部がエッチング処理により形成されている
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の熱静電イ
   ンクジェット記録ヘッド。
3. （３）前記凹部が形成された基板の凹部以外の場所が他
   の基板に対向接触することによりスリットギャップを維
   持することを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の熱
   静電インクジェット記録ヘッド。