JPS62248725A - 薬剤分配容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、フラッシュタンク内に水の下降に同期して薬
剤を吐出する水洗トイレ用薬剤分配容器等として用いら
れる薬剤分配容器に関する。

〔従来の技術〕

従来より、水洗トイレ用薬剤分配容器に関する技術とし
ては種々のものが提案されている。

例えば、フラッシュタンク内に水の下降に同期して薬剤
を吐出する水洗トイレ用薬剤分配容器としては、特公昭
４９−３２２６５号公報においては、機構上固形の薬剤
が常時水に接触している薬剤分配容器が提案され、特開
昭５５−１３３９０号公報には、サイフオン作用を利用
した薬剤分配容器が提案されている。

また、実公昭５３−４９２３６号公報、実公昭５３−４
９２３７号公報、実公昭５８−１３０８号公報等におい
ては、便器の縁に取付けて使用する水洗トイレ用薬剤分
配容器が提案されている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、特公昭４９−３２２６５号公報の水洗ト
イレ用薬剤分配容器は、機構上固形の薬剤が常時水に接
触しているため、使用頻度により薬剤の１度が一定せず
、薬剤の効果が充分に発揮できなかったり、水温の影響
を直接受け、必要以上に４厚な溶液が排出され、使用者
に不快感を与えたり、使用期間が設計より短くなる等の
問題があった。

また、特開昭５５−１３３９０号公報の水洗トイレ用薬
剤分配容器は、上記問題と同じ問題がある上、非使用期
間が区いと詰まりを生して薬剤を吐出できなくなる等の
問題があった。

また、実公昭５３−４９２３６号公報、実公昭５３−４
９２３７号公報、実公昭５８−１３０８号公報等の便器
の縁に取付けて使用する水洗トイレ用薬剤分配容器は、
このような問題点を解消できる上、比較的薄ｆｎにセン
トでき使い易いが、根本的な問題として、便器の中に水
の流れる総ての部分に薬剤溶液を接触させることができ
ないため洗浄が部分的になり、却って汚れを目立たせる
問題がある。しかも通用範囲が限られ、和式便器には使
用できず、洋式便器にのみ使用可能であるという問題も
ある。

従って、本発明の目的は、フラッシュタンクを有する総
てのトイレに通用可能で、常時一定量の薬剤を吐出する
ことができ、長期間放置されても薬剤に変化を与えず、
季節の変化による水温の影響を受けず、非使用期間が長
くても詰まりの問題を発生せず、使い易く、構造が簡単
で、従来の成形法を適用でき、安価に製造可能な薬剤分
配容器を提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、固形薬剤を収納した薬剤収納部及び該薬剤収
納部の下方に位置する開口部を有する薬剤室と、該薬剤
室の上部又は側部に位置し空気抜き孔を有する貯水部と
を、連通管により結合してなり、上記薬剤室と上記連通
管の結合位置を上記薬剤収納部よりも下方に位置させ、
且つ該結合位置における上記連通管の端部を上記薬剤収
納部に向けたことを特徴とする薬剤分配容器を提供する
ことによって上記の目的を達成したものであり、本発明
の薬剤分配容器は、水洗トイレ用薬剤分配容器としてフ
ランシュタンク内に設置した場合、水位の上昇時及び無
変動時には水と固形薬剤とは接触せず、水位の下降時に
おいてのみ水を固形薬剤に接触させ、固形薬剤を熔解さ
せながら薬剤溶液を排出することができるものである。

〔実施例〕

以下、本発明の薬剤分配容器を図面に示す実施例につい
て説明する。

第１図、第２図、第３図及び第４図はそれぞれ本発明の
一実施例の正面図、左側面図、右側面図及び拡大縦断面
図を示すもので、これらの図面において、ｌは固形薬剤
、２は固形薬剤ｌを収納した薬剤収納部３及び該薬剤収
納部の下方に位置する開口部４を有する薬剤室、５は薬
剤室２の上部に位置し且つ空気抜き孔６を有する貯水部
で、薬剤室２と貯水部５とは、連通管７により結合され
ており、薬剤室２と連通管７との結合位置は、薬剤収納
部３よりも下方に位置しており、該結合位置における連
通管７の端部８は、薬剤収納部３に向けられている。

実施例について更に詳述すると、固形薬剤ｌとしては、
クリーナー、汚物付着防止剤、芳香剤等を必要に応じて
不織布、水溶性フィルム等により包んだものが用いられ
ている。又、薬剤収納部３の下部の横断面積は、固形薬
剤ｌを保持し得るように薬剤収納部３の横断面積よりも
小さくなっており、３字形の連通管７の端部８はこの横
断面の小さくなっている部分にその側方から開口してい
る。又、薬剤室２の開口部４は、薬剤室２の下端部にお
いて下方に開口しており、フランシュタンク（図示せず
）内の水が出入するようになっている。

また、上記薬剤分配容器の各部分の形状及び寸法は、特
に限定されないが、概ね次のような範囲が望ましい、即
ち、貯水部５の容積は１０〜５０ｍ１、薬剤収納部３の
容積は３０〜１００ｍ１．３字形の連通管７の内径（直
径）ａは３〜１０５ｍ、３字形の連通管７の端部８の内
径（直径）ｂは１〜５ｍｓ、貯水部５の空気抜き孔６の
直径は５−一以上である。又、開口部４は水が出入りで
きる大きさであれば良く、更に又、３字形の連通管７の
水平方向に対する角度θは４０〜７０度が適当であるが
、連通管７が薬剤室２内に入り込んでいる場合にはそれ
以上であっても良い。

次に、上述の如く構成された薬剤分配容器の使用態様を
第５図〜第８図に基づいて説明する。

第５図は上記薬剤分配容器をフラッシュタンク（図示せ
ず）内に適宜な吊下げ具等の取付手段により設置した状
態を示すもので、フラッシュタンク内の水位は最も上昇
した位置にある。この状態では、固形薬剤ｌは水Ｗに接
触していない、これは、薬剤収納部３内及び連通管７の
端部８付近以上には水位が上昇しないためである。即ち
、薬剤室２には開口部４と連通管７の端部以外には外部
に連通ずる部分がなく、連通管７の端部８よりも上方の
薬剤室２内には空気が存するため水位が上昇できないこ
とによる。

第５図の状態においてフラッシュタンク内の水が排出さ
れると、水面が下降し、薬剤分配容器内の圧力バランス
が崩れ、第６図に示す如く、ヘッド圧の差Ｈが生じ、貯
水部５の空気抜き孔６がら空気が入り込んで貯水部５内
の水位が低下し貯水部５内及び連通管７内の水Ｗが連通
管７から薬剤室２内に排出される。このとき、連通管７
の端部８は薬剤収納部３に向けられているから、連通管
７の端部８から排出される水Ｗは、斜め上方に向けられ
、薬剤収納部３内に収納されている固形薬剤ｌに当たり
、固形薬剤ｌの一部を溶解させ、薬剤溶液として薬剤室
２の下部の開口部４からフラッシュタンク内に排出され
る。尚、この場合、フラッシュタンク内の水を排出して
も連通管７がネックとなり、貯水部５の水Ｗは、フラッ
シュタンク内の水Ｗとともに行動せず、フラッシュタン
ク内の水Ｗの大部分が排出された時、又はその総てが排
出された後にフラッシュタンク内、更には便器へ排出さ
れるから、薬剤を含んだ水Ｗ、即ち薬剤溶液は、フラッ
シュタンク内の水Ｗに希釈されることなく、有効に用い
られる。

上述の如き連通管７からの水Ｗの排出は第７図に示す状
態になった時に終了する。

次いで、フラッシュタンク内の水位が上昇すると、フラ
ッシュタンク内の水Ｗは、開口部４がら薬剤分配容器内
に流入し、第８図に示す如くフラッシュタンク内の水位
の上昇に伴って連通管７の端部８から連通管７内に流入
し、貯水部５へと水位が上昇して行く、これは、連通管
７内、貯水部５内等の薬剤分配容器内の空気が貯水部５
の空気抜き孔６からフラッシュタンク内に放出されるこ
とによる。そして、薬剤室２内においては、連通管７の
端部８の付近よりも上方に水位は上昇しない、これは、
前述の如く、薬剤室２には開口部４と連通管７の端部以
外には外部に連通ずる部分がなく、連通管７の端部８よ
りも上方の薬剤室２内には空気が存するためである。そ
の結果、薬剤収納部３に収納された固形薬剤ｌは水Ｗと
接触しない。

以上、本発明の薬剤分配容器の一実施例について説明し
たが、本発明の薬剤分配容器はこの実施例に制限される
ものでないことは云う迄もない。

例えば、連通管７は、Ｊ字形以外の形状としたり、貯水
部５や薬剤室２に対して着脱自在に構成することができ
る。又、貯水部５は、連通管７の端部８から流出した水
を固形薬剤ｌに当てることができるように薬剤室２の側
部に配したり、その形態として、連通管７の容積を大き
くとり、貯水機能を連通管７に含めるようにすることも
できる。又、固形薬剤ｌの薬剤収納部３の保持態様も、
上記実施例や第１２図に示す如く薬剤収納部３の下部の
断面積を薬剤収納部３の断面積よりも小さくして行う場
合に限られず、第９図及び第１０図に示す如く、薬剤収
納部３の下部に固形薬剤１を保持するストッパー９を設
けたり゛、第１）図、第１３図〜第１５図に示す如（、
薬剤溶液を容易に吐出させるための孔部１０を多数有す
るカートリッジｌｌを薬剤室２の開口部４に着脱自在に
装着することにより行うことができる。尚、第１４図及
び第１５図の実施例では、２種類の固形薬剤ｌ　（一方
は界面活性剤の配合系、他方は香料、殺閑剤等の配合系
）がカートリッジ１）に保持されている。

カートリッジ１）を使用する等、薬剤室２の一部を脱着
自在な構造とするとこにより、固形薬剤１の交換を行う
ことが可使となる。又、カートリッジＩｆを使用する場
合、第１）図、第１３図〜第１５図の如（連通管７の端
部８の一部又は全部をカートリッジ１）により形成する
ことができる。

又、薬剤室２の開口部４は、第１θ図に示す如く、薬剤
室２の下端部において側方に開口していても良い、又、
薬剤室２と貯水部５とは連通管７のみによって結合せず
に、第９図、第１Ｏ図及び第１２図に示す如くこれらを
シート１２に一体的に結合することができる。又、薬剤
分配容器は、通常、合成樹脂で成形する。

次に、実験例を挙げ、本発明の薬剤分配容器の効果につ
いて具体的に説明する。

実験例１〜６ 下記の如き形態の薬剤分配容器を用い、下記実験方法に
より実験を行った。その結果を第１表に示す。

〈薬剤分配容器の形態〉 ・実験例１で用いた薬剤分配容器 真空成形法により容器状の成形品を形成し、これに固形
薬剤を収納した上フラットなシートをヒートシールによ
り張り合わせて形成した第９図に示す形態で、材質は７
クリロニトリル系共重合体。

・実験例２で用いた薬剤分配容器 実験例１と同様の手法により形成した２つの容器状の成
形品を固形薬剤収納後接着した第１Ｏ図の形態で、材質
は実験例１と同じ。

・実験例３で用いた薬剤分配容器 インショクジョン成形法により成形されたカートリッジ
を、固形薬剤収納後、同じ成形法により形成された容器
本体に装着して形成した第１）図の形態で、材質はポリ
プロピレン。

・実験例４で用いた薬剤分配容器 実験例１の手法及び材質で形成した第１２図の形態。

・実験例５で用いた薬剤分配容器 インショクジョン成形法により成形されたカートリッジ
を、固形薬剤収納後、プロー成形法により形成された容
器本体に装着して形成した第１３図の形態で、材質はポ
リプロピレン。

・実験例６で用いた薬剤分配容器 実験例５の手法及び材質で形成した第１４図及び第１５
図の形態。

く実験方法〉 ・吐出性（２） 界面活性剤、色素（青色１号）及び保形剤よりなる固形
薬剤を収納した薬剤分配容器を吐出実験用のオートフィ
ーダー（花王■製）にセットし、３０分伺隔で吐出を行
った。吐出後、薬剤を含む水を攪拌し均一とし、しかる
後比色計により吸光度を測定し、予め作成した検量線か
らその固形分含量を求めた。この実験を連続的に行い、
５００回を目標として、１０回、１００回及び５００回
薬剤分配容姦の薬剤量を測定した。そして、吸光度０を
終点とした。

・長期間の不使用の影響 上述の吐出実験方法により吐出を５回行い、その後、２
０度の条件に１週間放置し、上述の吐出実験方法を行っ
て各吐出時の薬剤量を測定した。

・温度１０℃、２０℃及び３０℃の条件に実験容器及び
水を２時間放置し、上述の吐出実験を行った。

〔発明の効果〕

本発明の薬剤分配容器は、上述の如く、水洗トイレ用薬
剤分配容器としてフラッシュタンク内に設置した場合、
水位の上昇時及び無変動時には水と固形薬剤とは接触せ
ず、水位の下降時においてのみ水を固形薬剤に接触させ
、固形薬剤を熔解させながら薬剤溶液を排出することが
できるもので、フラッシュタンクを有する総てのトイレ
に通用可能で、常時一定量の薬剤を吐出することができ
、長期間放置されても薬剤に変化を与えず、季節の変化
による水温の影響を受けず、非使用期間が区くても詰ま
りの問題を発生せず、使い易く、構造が簡単で、従来の
成形法を通用でき、安価に製造可能なものである。

しかも、本発明の薬剤分配容器においては、フラッシュ
タンク内の水を排出しても連通管がネックとなり、貯水
部の水は、フラッシュタンク内の水とともに行動せず、
フラッシュタンク内の水の大部分が排出された時、又は
その総てが排出された後にフラッシュタンク内、更には
便器へ排出されるから、薬剤を含んだ水、即ち薬剤溶液
は、フラッシュタンク内の水に希釈されることなく、有
効に用いられる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図、第３図及び第４図はそれぞれ本発明の
一実施例の正面図、左側面図、右側面図及び拡大縦断面
図、第５図、第６図、第７図及び第８図はその使用態様
を説明するための概略的な縦断面図、第９図、第１Ｏ図
、第１）図、第１２図、第１３図、第１４図はそれぞれ
異なる実施例の概略を示す縦断面図、第１５図は第１４
図の実施例における第１４図とは直交する方向からの縦
断面図である。 ｌ・・固形薬剤　　　　　２・・薬剤室３・・薬剤収納
部　　　　４・・開口部５・・貯水部　　　　　　６・
・空気抜き孔７・・連通管　　　　　　８・・連通管の
端部特許出願人　　　　　　花　王　株式会社第４図 ７θ 第５図　　　　　第６図 第１０図 第１）図 σ　　４　　＼ 第１２図 区 塚 手続補正書 昭和６１年　６月　２日 特許庁長官　　宇　賀　道　部　殿 １、事件の表示 特願昭６１−９０６７５号 ２、発明の名称 薬剤分配容器 ３、補正有する者 事件との関係　特許出願人 （０９１）花　王　株式会社 ４、代理人 東京都港区赤坂九丁目６番２９号 自発補正（出願臼から１年３ケ月以内の補正）６、補正
の対象 明細書の発明の詳細な説明の欄 ７、補正の内容

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. （１）固形薬剤を収納した薬剤収納部及び該薬剤収納部
   の下方に位置する開口部を有する薬剤室と、該薬剤室の
   上部又は側部に位置し空気抜き孔を有する貯水部とを、
   連通管により結合してなり、上記薬剤室と上記連通管の
   結合位置を上記薬剤収納部よりも下方に位置させ、且つ
   該結合位置における上記連通管の端部を上記薬剤収納部
   に向けたことを特徴とする薬剤分配容器。
2. （２）貯水部が薬剤室の上部に位置しており、連通管が
   Ｊ字形である、特許請求の範囲第（１）項記載の薬剤分
   配容器。
3. （３）薬剤室の開口部が薬剤室の下端部において下方又
   は側方に開口している、特許請求の範囲第（１）項記載
   の薬剤分配容器。
4. （４）薬剤収納部の下部の断面積が、固形薬剤を保持し
   得るように薬剤収納部の断面積よりも小さくなっている
   、特許請求の範囲第（１）項記載の薬剤分配容器。
5. （５）薬剤収納部の下部に、固形薬剤を保持するストッ
   パーが設けられている、特許請求の範囲第（１）項記載
   の薬剤分配容器。
6. （６）固形薬剤が、開口部に着脱自在に装着され且つ孔
   部を有するカートリッジにより保持されている、特許請
   求の範囲第（１）項記載の薬剤分配容器。
7. （７）カートリッジが複数個の固形薬剤を保持している
   、特許請求の範囲第（６）項記載の薬剤分配容器。