JPS6224083Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、本出願人による実公昭50−38713号
公告公報に記載された実用新案登録No.1136250号
「二段作動同芯シリンダー装置」の技術を応用
し、更に改良を加えた二段作動シリンダー装置に
関するものである。

通常、シリンダー装置は、初段の押圧作動に
て、開放、把握、前進、後退、位置決め等の作動
を行つた後に、続いて締結、固着、閉塞等の次段
の作動を行うものが多く、そのため二本のシリン
ダー装置を併設するものであるが、本考案の目的
とするところは、これらを同芯装置に組合わせ
て、スペースを半減し、更に加圧機構を加えて能
率化し、ロボツト用、簡易マニピユレーター等に
利用するのに有効な二段作動シリンダー装置を提
供するものである。

次に本考案を、その実施例を示す図面に就いて
詳細に、その構成、作用並びに効果を説明する。

第１図の縦断面図に示す１はシリンダー、２は
前部押えヘツド、３は後部押えヘツドで、それぞ
れ上記シリンダー１の両端部に螺結する。

４はリードスイツチ用マグネツト４ａを装着し
たピストン、５はピストンロツド、６はピストン
４の押圧過程の為の送りポート、７は戻りポート
である。

８は上記、後部押えヘツド３の後端に螺結する
次段ヘツドで、上側面に次段加圧Ａポート９と、
中心部に加圧Ｂポート１０を穿設する。

本考案は上記のようなピストンシリンダー装置
において、上記ピストンロツド５内に同芯配置
の、貫通孔５ａを穿設し、該貫通孔５ａ内に、後
端を後部押えヘツド３の内孔に、スプリング１１
ａを介して、止栓１１ｂにて装着したガイドパイ
プ１１を密接摺動自在に嵌挿し、更に該ガイドパ
イプ１１内に、後端を次段ヘツド８の中心孔に、
スプリング１２ａを介して止栓１２ｂにて装着し
た送りパイプ１２を挿入して、ガイドパイプ１１
の内面との間に、次段加圧Ａポート９に連通する
隙孔１３を設ける。

１４は加圧内孔１４′が前記次段加圧Ｂポート
１０に連通する小パイプで、上記送りパイプ１２
内に密接摺動自在に嵌挿し、前端を前記ピストン
ロツド５の内孔先端部に、前記隙孔１３に通ずる
加圧外孔１５を穿設した先端メタル１６にて螺締
連着して、ピストン４の作動によるピストンロツ
ド５の前後進と共に、送りパイプ１２内を密接摺
動するように構成したものである。

１７ａ，１７ｂは各前部押えヘツド２、後部押
えヘツド３に設けた圧力調節弁で、シリンダー１
内に加圧中にピストン４に送りポート６および戻
りポート７からの押圧が作用した時に、所定以上
の加圧を避けるよう調整する。

第２図は本考案装置のピストンロツド５の先端
部に連装する次段作動機構の一例を示す切欠縦断
面図で、小シリンダー１８内に嵌挿する小ピスト
ン１９の両側の次段ポート２０ａ，２０ｂに、前
記加圧外孔１５および加圧内孔１４′をそれぞれ
連通させて、隻方からの相互の加圧によつて小ピ
ストン１９を前後進させて、小ピストンロツド１
９′に連結した作動機構（図示せず）を確実、強
力に複動せしめるものである。

又第３図の切欠き縦断面図に示す他の例の次段
作動機構は、小シリンダー２１内に嵌挿する小ピ
ストン２２に先端メタル２３との間に、戻しスプ
リング２４を介装し、次段ポート２５よりの加圧
により、小ピストン２２を前進せしめ、加圧を取
り去り戻しスプリング２４で後進せしめるもの
で、該次段作動機構二台を、それぞれの次段ポー
ト２５，２５の一方を前記加圧外孔１５に、他方
を加圧内孔１４′に連結具２６にて、各連通させ
て相互に複動せしめるものである。

斯の如く本考案複動二段同芯シリンダー装置
は、ピストン４によるピストンロツド５の前後進
作動により、該ピストンロツド５の前端部に連結
した作動機構が働いた後に、更に次段加圧Ａポー
ト９および加圧Ｂポート１０よりの加圧によつ
て、次段作動機構が強力、確実に作動するので、
一体の二段作動シリンダー装置にて二過程のスト
ロークを複動せしめることができる。

本考案装置は、構造簡単で組立て容易で、安価
であり、極めてコンパクトなので各種作業機に利
用され、実用上の効果多大である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施の態様を例示し、第１図は
その縦断正面図、第２図、第３図は、各その後端
に連結した次段作動機構の切欠き縦断正面図であ
る。 １はシリンダー、２は前部押えヘツド、３は後
部押えヘツド、４はピストン、５はピストンロツ
ド、５ａは貫通孔、６は送りポート、７は戻りポ
ート、８は次段ヘツド、９は加圧Ａポート、１０
は加圧Ｂポート、１１はガイドパイプ、１１ａは
スプリング、１１ｂは止栓、１２は送りパイプ、
１２ａはスプリング、１２ｂは止栓、１３は隙
孔、１４は小パイプ、１４′は加圧内孔、１５は
加圧外孔、１６は先端メタル、１７ａ，１７ｂは
圧力調節弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ピストンシリンダー装置において、後部押えヘ
   ツド３の後端部に、次段加圧Ａポート９と次段加
   圧Ｂポート１０を各穿設した次段ヘツド８を螺着
   し、ピストンロツド５内に貫通孔５ａを穿設し、
   該貫通孔５ａ内に、後端を後部押えヘツド３の中
   心内孔に、スプリング１１ａを介して、止栓１１
   ｂにて装着したガイドパイプ１１を密接摺動自在
   に嵌挿し、上記ガイドパイプ１１内に、後端を前
   記次段ヘツド８の中心孔に、スプリング１２ａを
   介して、止栓１２ｂにて装着した送りパイプ１２
   を挿入して、ガイドパイプ１１の内面との間に、
   次段加圧Ａポート９に連通する隙孔１３を設け、
   更に上記送りパイプ１２内に、加圧内孔１４′が
   前記次段加圧Ｂポート１０に連通する小パイプ１
   ４を密接摺動自在に嵌挿し、小パイプ１４の前端
   を、前記ピストンロツド５の内孔先端部に、隙孔
   １３に通ずる加圧外孔１５を穿設した先端メタル
   １６にて固定し、前記ピストンロツド５の先端部
   に小シリンダーを設け、該小シリンダー内と前記
   加圧内孔１４′及び加圧外孔１５とを夫々連通す
   ると共に、小シリンダー内に小ピストンロツドを
   突設した小ピストンを密接摺動自在に嵌挿してな
   る二段作動シリンダー装置。