JPS6222836Y2 - - Google Patents

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JPS6222836Y2
JPS6222836Y2 JP3503480U JP3503480U JPS6222836Y2 JP S6222836 Y2 JPS6222836 Y2 JP S6222836Y2 JP 3503480 U JP3503480 U JP 3503480U JP 3503480 U JP3503480 U JP 3503480U JP S6222836 Y2 JPS6222836 Y2 JP S6222836Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案はマイクロ波による含水率測定装置にか
かわり、特に高感度かつ高安定化した含水率測定
装置に関する。
近年、籾など穀物の含水率を乾燥作業中に測定
する必要から、マイクロ波を利用した測定が試み
られている。
第1図aは従来のマイクロ波を利用した含水率
測定装置1の構成を模式的に示した説明図、同図
bはその−断面を示す断面図である。マイク
ロ波発振器2から送出されたマイクロ波は、導波
管3を経由して検波器4に加えられる。ここで、
導波管3は例えば上面にその管軸方向に沿つてス
ロツト3aが設けられ、かつ内部には誘電体3b
が充填されており、導波管のスロツト3aからの
漏洩電波が穀物5の水分によつて減衰されるた
め、検波器4の出力から目的の含水率の値を知る
ことができる。
受信用の検波器4は、受信されたマイクロ波の
電力に比例した検波信号電圧を得る、すなわち直
線性のよいものを使用することが測定上必要であ
る。しかし、これに単に検波ダイオードを使用し
た場合、直線性の良好な動作範囲がせまく、非直
線性による測定誤差の補正に手間がかかり、かつ
入出力特性すなわち感度が温度によつて著しく変
化するという欠点を有していた。
第2図は従来の検波器4の内部の等価的な回路
構成を示し、入力端子6に加えられたマイクロ波
電力は、コンデンサ7を介して検波ダイオード8
に加えられ、検波電流はチヨークコイル9および
コンデンサ10により平滑化されて負荷抵抗11
に流れ、出力端子12に出力信号電圧が発生す
る。
第3図に、この従来の検波器4の入力電圧対出
力電圧特性を、温度をパラメータとして示す。こ
の場合、入力,出力とも対数目盛で表わされてお
り、破線の直線13は入出力が互いに比例する場
合を示す参考線である。従来の検波回路で得られ
る特性は実線の曲線14で示すように、小入力の
場合は感度が低下すると共に大入力時には飽和が
生じるため、直線動作が行なわれるのは入力変化
が約10dbの比較的せまい範囲である。また、従
来のものはさらに検波ダイオードの温度特性のた
め、鎖線の曲線15で示すように低温時には小入
力に対する感度が著しく低下するという欠点を有
していた。
よつて、本考案においては、検波ダイオードに
定電流直流バイアス電源を接続し、かつマイクロ
波入力に予め振幅変調を加えておき、検波出力の
うち信号成分を交流出力として直流成分から分離
して取り出すことにより、良好な直線性と安定な
温度特性とを同時に得られるようにする。以下、
本考案を実施例について説明する。
第4図において、マイクロ波発振器16には、
変調入力端子17より一定の基準交流信号が加え
られ、発振マイクロ波出力は振幅変調される。こ
のマイクロ波出力は、マイクロ波分岐回路18よ
り第1図の場合と同様に、穀物5に接して配置さ
れた導波管3を通り、穀物5の水分によつて減衰
を受けたマイクロ波出力は検波器19により受信
される。検波器19で検出された信号のうち、変
調周波数の交流分だけを狭帯域の増幅器20で増
幅し、次の直線検波器21で交流信号の振幅に比
例した直流電圧信号に変換する。
一方、上記マイクロ波分岐回路18は、マイク
ロ波発振器16の出力の一部を分岐するもので、
上記の場合と同様にして、検波器22,狭帯域増
幅器23を介して直線検波器24に加えられ、導
波管3へのマイクロ波入力に比例した直流信号電
圧が較正用のモニタ信号として得られる。この直
流信号出力すなわち導波管3のマイクロ波入力に
比例した信号と、直線検波器21の直流信号出力
すなわち水分の影響を受けたマイクロ波受信電力
に比例した信号とは、それぞれ対数増幅器25,
26を通じて差動増幅器27に加えられ、その出
力には被測定物の水分量あるいは含水率に比例し
た信号電圧が得られる。
また、温度補償用としてさらに差動増幅器28
を設け、先の差動増幅器27の出力と、端子29
からの補正電圧とを加え、上記補正電圧を温度に
応じて変化させることにより、第2の差動増幅器
28の出力に、温度変化に対応した補正を施した
含水率を得ることができる。
なお、マイクロ波発振器16の出力変動が非常
に小さい場合、マイクロ波分岐回路18から対数
増幅器26までのモニタ回路は省略し、その代り
に一定電圧を与えてもよい。
ここで、含水率に比例した信号電圧が得られる
メカニズムについて以下に説明を行なう。長さl
の線路を伝播するマイクロ波電力の減衰は、一般
に次式で示される。
P1=P0・e-dl ………(1) ここに、P1:受信電力 P0:送信電力 α:線路の単位長当りの減衰定数 この場合、線路すなわち導波管は第1図bに示
したように、スロツトによつてマイクロ波の電界
を穀物に印加させるもので、その減衰定数αは α=k・H ………(2) ここに、k:導波管の構造,穀物の種類によ
つて決まる定数 H:穀物の含水率 で与えられる。また、導波管のマイクロ波入力に
比例したモニタ信号出力P2は、Aを定数とすると P2=AP0 …………(3) と表わすことができ、式(1)〜(3)から含水率Hに対
し次式を得る。
H=1/klln(P/AP) =1/kl(lnP2−lnP1−lnA)…………(4) ここに、ln:自然対数 この結果は、第4図に示す装置の構成および信
号処理によつて、目的の穀物の含水率に比例した
信号電圧が得られることを示している。この場
合、マイクロ波入力に対し直線性の良好な検波器
19,22を使用しなければならない。
第5図は、第4図における検波器19の構成を
示す。検波器19は検波回路30と定電流直流バ
イアス電源31よりなり、検波回路30は前記第
2図に示した従来の検波器と同一構成のものであ
る。また、定電流直流バイアス電源31はFET
(電界効果トランジスタ)32と抵抗33よりな
り、FET32のソースから抵抗33を通じて検
波回路30に直流バイアス電流が加えられ、抵抗
33の電圧降下がFET32のゲートにフイード
バツクされて定電流回路が形成される。なお、ダ
イオード8へ加える直流バイアス電流は、定電流
回路の抵抗33の抵抗値によつて調整される。
このように構成された検波器19の入力端子3
4に振幅変調されたマイクロ波入力が加えられ、
コンデンサ7を通りダイオード8で検波され、チ
ヨークコイル9およびコンデンサ10よりなるマ
イクロ波平滑回路を経て出力がコンデンサ35に
より負荷抵抗36に流れ、出力端子37に交流出
力電圧が取り出される。
第6図は、上記第5図に示した本考案による検
波器の入出力特性の測定結果を、検波ダイオード
の直流バイアス電流をパラメータにして示したも
のであり、横軸はマイクロ波入力をdBm(0dBm
=1mW)で表わし、縦軸は変調周波数の出力電
圧を対数目盛で表わしており、かつ負荷抵抗36
は1kΩである。
同図において、バイアス電流Iが0.1mAのとき
は小信号入力に対する感度が、前記第2図のバイ
アスを用いない方式(破線により示す)に比較し
て数十倍向上しており、小信号入力領域では直線
性が良好である。また、バイアス電流が0.5mAの
ときは、小信号入力領域での感度は上記0.1mAの
場合より小さいが、直線性の良好な範囲が大信号
入力にまで拡大され、測定下限の−40dBmから
−10dBm以上に及んでいる。しかし、バイアス
電流をさらに2mAまで増加すると、感度,直線
性とも低下する。
すなわち、バイアス電流は0.5mA前後が最適値
であり、バイアス電流をこの範囲にすれば、従来
のバイアスを用いない方式に比較して、感度およ
び大信号入力領域までの直線性ともにすぐれた特
性を得ることが可能となる。
また、本回路方式の場合は信号出力の負荷抵抗
に対する直線性の変化は緩やかであつて、負荷抵
抗は100Ωから3kΩの範囲で後段の増幅回路によ
つて適当な値を選択することができる。
次に本考案の検波器の温度特性は、定電流直流
バイアス回路によつてダイオードの温度による特
性変化が補償されるため非常に良好である。実測
結果によれば、入力レベル−20dBmのとき、温
度が5℃から45℃に変化した場合の出力は3.3mV
から3.5mVとなり、わずか6%の変化であつた。
これに対し、バイアスなしの場合、出力は
0.01mVから0.17mVとなつて、17倍の変化が生じ
た。このように、本考案による温度特性の改善は
極めて顕著である。
また本考案の検波器では、使用したダイオード
の感度に多少の差があつても、入力に比例した信
号出力電圧が得られる直線性の良好な動作範囲は
ほぼ同じであつた。
以上の説明から明らかなように、本考案による
含水率測定装置では、第4図のように構成するこ
とによつて(4)式に示すように含水率に比例した信
号が得られ、また定電流バイアス回路を付加した
検波器を用いることによつて、(4)式のP1,P2が良
好な直線性を持つことになり、含水率測定装置と
して、その効果は大きいものである。
【図面の簡単な説明】
第1図aは従来のマイクロ波含水率測定装置の
回路構成図、同図bはその−切断線による導
波管の断面図、第2図は従来の検波器の回路図、
第3図は従来の検波器の特性図、第4図は本考案
による含水率測定装置の実施例を示す構成図、第
5図は検波器の実施例を示す回路図、第6図は第
5図の回路構成による検波器の特性図である。 2……マイクロ波発振器、3……導波管、8…
…検波ダイオード、16……マイクロ波発振器、
17……変調入力端子、18……マイクロ波分岐
回路、19,22……検波器、30……検波回
路、31……定電流バイアス回路。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. マイクロ波を交流信号で振幅変調する変調器
    と、上記変調器を分割する分岐回路と、上記分岐
    回路の出力の1部を被測定物に作用させる導波管
    と、上記導波管の出力から上記交流信号成分を検
    出する検波ダイオードを有する第1の検波器と、
    上記第1の検波器の出力の上記交流信号成分を増
    幅する第1の増幅器と、上記第1の増幅器の出力
    から上記交流信号の振幅に比例した直流電圧を得
    る第1の直線検波器と、上記第1の直線検波器の
    出力を対数増幅する第1の対数増幅器と、上記分
    岐回路の出力の他の一部から上記交流信号成分を
    検出する検波ダイオードを有する第2の検波器
    と、上記第2の検波器の出力の上記交流信号成分
    を増幅する第2の増幅器と、上記第2の増幅器の
    出力から上記交流信号の振幅に比例した直流電圧
    を得る第2の直線検波器と、上記第2の直線検波
    器の出力を対数増幅する第2の対数増幅器と、上
    記第1および第2の対数増幅器の出力を2入力と
    する差動増幅器とを有してなり、かつ上記第1お
    よび第2の検波器の検波ダイオードが定電流直流
    バイアスされて構成されたことを特徴とする含水
    率測定装置。
JP3503480U 1980-03-19 1980-03-19 Expired JPS6222836Y2 (ja)

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JPS56137061U JPS56137061U (ja) 1981-10-17
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