JPS622269Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は携帯形エンジン発電機に関し、エンジ
ン部と発電機部とを分離して個別に軽く携帯で
き、しかもその両者の着脱を簡単に行なえるよう
にすることを目的とする。

従来、携帯形エンジン作業機は、一つのエンジ
ンで必要な仕事をしようとする作業機種―例え
ば、刈払機・チエンソー・ポンプ等―に着脱自在
に取り替えられるようにしたものであるが、エン
ジン部と作業機部がセツトになつた状態でのみ取
り扱えるようになつていた。

本考案は斯かる欠点を解消するもので、エンジ
ン部と発電機部をその分割面で着脱自在に連結固
定したエンジン発電機において、エンジン部と発
電機部の各々に提げ手を設け、これら両者の分割
時には各提げ手を持つて個別に独立して提げられ
るようにすることにより、エンジン発電機全体を
持ち運ぶのに比して、重量を半減化できて個々を
楽に持ち運べるうえ、両者の着脱操作等も容易に
行なえるものである。

以下、本考案の実施例を図面に基いて説明す
る。第１図はエンジン発電機の側面図、第２図は
エンジン部と発電機部とに分割したエンジン発電
機の側面図であつて、当該エンジン発電機３をそ
の中間部に形成した分割面４でエンジン部１と発
電機部２とを合わせた状態で着脱自在に連結固定
する。

上記エンジン部１は強制リコイルスタータ付強
制空冷エンジン７とこれを覆うエンジンカバー８
から成り、空冷エンジン７は前方に導風ケース９
を配置しながら更にその前面にリコイルスタータ
１０を設けることにより、当該導風ケース内に収
容される冷却フアンで喚気された冷却風が導風ケ
ースに案内されてエンジンシリンダを冷却して背
後に排出される。

そして、上記導風ケース９の右側面にはマフラ
及びエアクリーナを配置し、その上方に燃料タン
ク１１を固定する。

このエンジン７を覆うエンジンカバー８は燃料
タンク１１の上方まで立ち上げて提げ手６を形成
し、底部に接地脚１２を複数個固定する。

一方、発電機部２は発電機１３及び発電機カバ
ー１４から成り、発電機１３の上部に形成するコ
ントロールパネル１５に対応する窓部１６を当該
カバーに開けるうえ、このパネル１５の上方まで
カバーを立ち上げて提げ手６を形成する。

又、第３図はエンジン７と発電機１３の連結構
成を示すもので、エンジン７の背部に突出したク
ランク軸１７とこれに嵌挿した筒体２０がスプラ
イン嵌合して軸方向に摺動自在に動き、他方の発
電機１３から出た駆動軸１９とこの筒体２０が同
じくスプライン嵌合できるようにして、筒体２０
を介してクランク軸１７と駆動軸１９が連動でき
るようにしたものであり、筒体２０はクランク軸
のクリツクストツプ装置によつて駆動軸との係脱
位置決めが行えるようになつている。

尚、エンジンカバー８と発電機カバー１４との
端縁部２１は凹凸状に噛み合わせて取付面方向に
ずれることを防止してある。

斯くして、エンジン部１と発電機部２はその分
割面４で容易に連動連結でき、発電機カバー１４
の分割面側に突設した係止片２２とエンジンカバ
ー８の対応する位置に設けたエビ金具２３を両カ
バーの着脱手段５として、エビ金具２３を係止片
２２に嵌合することにより、エンジン発電機３を
形成する。一方、第４図は他のエンジン発電機の
分解側面図を示し、連結固定した状態でエンジン
カバー８及び発電機カバー１４に亘つて一つの大
きな提げ手６を形成して、個々に分割したときに
も一端を開口する提げ手になることができるもの
である。

尚、第５図乃至第７図は各々提げ手を持つ際に
エンジン回転を停止させる安全装置を備えたエン
ジン発電機を示し、第５図は連動連結されたエン
ジン発電機の提げ手６の上方から接点３０を突設
し、この提げ手内に垂直方向に押圧可能な別体の
接点３１を嵌入して、持ち運びする際に提げ手を
持てば自動的に接点３１が一方の接点３０に接触
してスイツチが入り、エンジン回転を停止するも
のである。

又、第６図はカバー内に嵌入した提げ手６の下
端に一方の接点３１を固定し、当該接点３１が揺
動する範囲内のカバーに他方の接点３０を設け
て、提げ手を持てば一方が他方の接点に接触して
エンジンを停止するものであり、第７図は押し上
げ式の提げ手６を支点３２を介して回動可能に枢
支したもので、提げ手６を引き起こす際に一方の
接点３１が他方の接点３０に接触するものであ
る。

斯くして持ち運び時にエンジン停止できるの
で、分割してエンジン単独で持ち運ぶ場合でも、
エンジン独自の提げ手に上記停止スイツチを組込
むと、露出したクランク軸が回転したままで移送
される虞れがなく安全に行なえる。

更に、第８図はエンジン発電機が揺れた場合に
エンジンが迅速に停止できるもので、エンジンカ
バー内に垂錘３５を支点３６を介して枢支し、支
点に対して垂錘の対向側に一方のスイツチ３１を
設け、その揺動域内に他方のスイツチ３０を支点
の両側に設けて、エンジン発電機の振れに対して
一方のスイツチが他方のスイツチに接触してエン
ジン停止するものであり、坂道等に置いたエンジ
ン発電機が自らの振動で坂を下つていく事故を未
然に防止できる。

以下、本考案の効果を述べると、エンジン発電
機を所定の分割面でエンジン部と発電機部とに二
分割すれば、個々の部分に提げ手がついているの
で重量を半減した状態で個々のユニツトを楽に持
ち運びすることができる。

又、エンジン部と発電機部とを個々に提げ手を
持つて操作できるので、その両者の着脱操作を円
滑に行えるとともに、分割後に個々のユニツトを
操作するのにも便利である。

【図面の簡単な説明】

第１図はエンジン発電機の側面図、第２図はエ
ンジンと発電機とを分割したエンジン発電機の側
面図、第３図はエンジンと発電機の連結構成を示
す要部縦断面図、第４図は他のエンジン発電機の
側面図、第５図乃至第７図は各々提げ手を持つて
移送する際にエンジンが停止するエンジン発電機
を示し、第５図はその側面図、第６図、第７図は
その要部断面図、第８図は振れるとエンジンが停
止するエンジン発電機の略示系統図である。 １……エンジン部、２……発電機部、３……エ
ンジン発電機、５……着脱手段、６……提げ手。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エンジン発電機３をその中間部に形成した分割
   面４でエンジン部１と発電機部２とに分割可能に
   構成し、エンジン部１と発電機部２とを、分割面
   ４で合わせた状態で、着脱手段５で着脱自在に連
   結固定し、エンジン部１に提げ手６を設けるとと
   もに、発電機部２にも提げ手６を設け、エンジン
   部１と発電機部２とを、分割面４で分割した状態
   で、各提げ手６を持つて個別に独立して提げられ
   るように構成した事を特徴とする携帯形エンジン
   発電機。