JPS6222399A - 粒子加速器用真空ビ−ムダクト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、粒子加速器用真空ビームダクトに係り、特に
、超高真空性を確保するとともに、電子と陽電子とを衝
突させたときに、フォーク崩壊で生じた粒子群を効率良
く取り出すことの可能な真空ビームダクトに関するもの
である。　　　　゛「従来の技術とその問題点」 トリスタン計画等の粒子加速器では、加速リングの途中
の一部を衝突実験場所とするとともに、該衝突実験場所
において、加速リングを構成している第３図に示すよう
な真空ビームダクト■から、電子と陽電子とを正面衝突
させたときのフォーク崩壊によって、矢印のように放出
する粒子群を取り出し、真空ビームダクトｌの外側の検
出器２まで効率良く到達させる必要性がある。

ところで、真空ビームダクトｌは、そのダクト内側を超
高真空（例えばＩ　Ｇ　””’　Ｔｏｒｒ以上）状態に
維持するとともに、ダクト内面を高い導電性材料で構成
することが必要であり、これらの要求を満足させるため
に、アルミニウムが使用されている。

しかしながら、アルミニウムは、比較的大きな原子量２
７を有しているために、前記粒子群の通過時に減衰され
易い傾向にある。一方、粒子群の透過性を向上させるた
めには、アルミ層を薄くするほど有利であるが、アルミ
ニウム層を薄くすると、機械的強度が損なわれることに
なる。したがって、真空ビームダクトをアルミニウムで
構成する場合は、アルミニウム層の厚さを機械的強度が
損なわれない程度に抑制しなければならないという微妙
な調整を必要とする等の問題点があった。

本発明は、これらの問題点を有効に解決することを目的
とするものである。

［問題点を解決するための手段」 本発明は、加速リングの一部を構成するアルミ筒状体と
、ｉアルミ筒状体の外側を一体に覆う炭素繊維強化プラ
スチック層とからなり、前記アルミ筒状体は、内面を直
円筒状に形成するとともに、外周の一部を窪ませて薄肉
状壁を設けた構成として、アルミ層により超高真空性を
確保し、また炭素繊維強化プラスチック層により機械的
強度を確保し、さらに、相対的に原子量の小さい構成層
として、フォーク崩壊によって生じた粒子群の透過性を
向上させるものである。

「実施例」 以下、本発明の粒子加速器用真空ビームダクトの一実施
例を第１図及び第２図に基づいて説明する。

第１図に示すように、加速リングの一部を衝突実験場所
とするとき、その部分を構成する真空ビームダクト１は
、アルミ筒状体３と、これを一体に覆う炭素繊維強化プ
ラスチック層４とからなる基本摺電である。そして、ア
ルミ筒状体３は、その内面がストレートな円筒状とされ
るとと乙に、外周の一部（長さ方向の中間部付近）を窪
まＵ・るように、外周部を削除する等の手段で薄肉状壁
５が形成されており、該薄肉状壁５の外側が炭素繊維強
化プラスチック層４で一体に覆われた構成となっている
。また、図中符号６は加速リングの他の部分と接続する
ためのフランジ部である。なお、炭素繊維強化プラスチ
ック層４の構成に使用されるプラスチックは、例えば熱
硬化型エポキシ系樹脂等が適当である。

このような真空ビームダクト１であると、粒子群の通り
道となる薄肉状壁５の厚さを例えば０１６ｍｍ程度、そ
の外側の炭素繊維強化プラスチック層４の厚さを例えば
１．５ｍｍ程度とすることにより、粒子群の透過性を飛
躍的に向上させることが可能となる。即ち、原子量２７
であるアルミニウム層を超高真空状態の維持と高い導電
性の確保との条件を満足させる程度に薄くしておいて、
その外側の炭素繊維強化プラスチック層を構成している
各原子の原子量を相対的に少ないものとするのである。

炭素繊維を構成しているＣの原子量！２であり、プラス
チック層を構成している各プラスチック材料は、Ｃの原
子ｍ　１２、Ｈの原子量１、Ｏの原子１１６、Ｎの原子
１１４で、アルミニウムに対して著しく小さいため、こ
れらの原子からなる炭素繊維強化プラスチック層２にお
ける粒子群の透過性が向上する。

また、機械的強度は、炭素繊維強化プラスチックの方が
アルミニウムよりも大きくなるので、アルミニウム層単
独の場合と比較して炭素繊維強化プラスチック層４の厚
さを少なくすることが可能となり、これらの相乗作用に
より粒子群の透過性を高めることになるものである。

「効果」 以上説明したように、本発明の粒子加速器用真空ビーム
ダクトによれば、 （ａ）粒子加速器用真空ビームダクトを、アルミ筒状体
とその外側を覆う炭素繊維強化プラスチック層とからな
る複合措造とするとともに、アルミ筒状体は内面を直円
筒状に形成するとともに、外周の一部を窪ませて薄肉状
壁を設けた構成としているので、超高真空性の維持と導
電性の確保とができる程度に比較的大きな原子量を有す
るアルミ層を薄くすることが容易になり、粒子群の透過
性を向上さけることができる。

（ｂ）炭素繊維強化プラスチック層によって、全体の機
械的強度を確保することが容易となり、また、炭素繊維
強化プラスチック層は、アルミニウム層と比較して相対
的に原子量が小さくなるので、粒子群の透過性を損なう
ことが少ない。

等の優れた効果を奏することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明における粒子加速器用真空ビームダクト
の一実施例の要部を示す半分を断面した正面図、第２図
は第１図の鎖線■部分の拡大図、第３図はフォーク生成
現象の説明図である。 １・・・・・・真空ビームダクト、２・・・・・・検出
器、３・・・・・・アルミ筒状体、４・・・・・・炭素
繊維強化プラスデック層、５・・・・・・薄肉状壁、６
・・・・・・フランジ部。 出願人　　石川島播磨重工業味式会社 第１図 第２ｖＩＪ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 加速リングの一部を構成するアルミ筒状体と、該アルミ
   筒状体の外側を一体に覆う炭素繊維強化プラスチック層
   とからなり、前記アルミ筒状体は、内面を直円筒状に形
   成するとともに、外周の一部を窪ませて薄肉状壁を設け
   た構成であることを特徴とする粒子加速器用真空ビーム
   ダクト。