JPS62220853A - 電気泳動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （発明の分野） 本発明は、蛋白軍、核酸のように溶液中で荷電を持つ物
質を、その分子量および荷電に基づいて分離解析するた
め等に用いられる電気泳動装置に関するものである。

（発明の背ｉｔ） 蛋白質、蛋白質分液物、核酸、核酸分解物等の荷電をも
った分子が電場の影響下で移動する性質を利用して、こ
れらの分離分析をおこなう電気泳動は以前から知られて
おり、この目的のために各種の泳動支持媒体、すなわち
ポリアクリルアミドゲル、アガロースゲル等を非電気伝
導性の板またはポリマーフィルムの間に挟んだものがよ
くもちいられている。

特に、最近注目されているバイオテクノロジー（遺伝子
工学）の分野においては、オートラジオグラフィーを利
用したＤＮＡなどの核酸の塩基配列の決定のために電気
泳動の利用が必須となっている。

電気泳動用支持媒体のうち、ポリアクリルアミドゲル、
アガロースゲルを２枚のポリマーフィルムに挟んだ電気
泳動支持体く以下、ゲルシートと称すンを用いて上記の
ような電気泳動操作を行なう場合、このゲルシートの固
定とゲル中を泳動する拡散分子の放射能からの被爆防止
のため、ゲルシートを、所定の厚み（３ｍｍ以上）を有
する電気非伝導性のガラス板で挟んだ状態で泳動装置に
取付ける。このとき、ゲルシート表面をなす薄いポリマ
ーフィルムとガラス板との間に、ゴミ、埃等が入った状
態でゲルシートを挟むと、これらゴミ、埃等の径が例え
ば直径数ミクロンから数十ミクロンのものであっても、
その部分のゲルはこれ等ゴミ等によって幅方向および厚
み方向に変形を生じる。なお、このような小さなゴミ、
埃等は、ゲルシートをなすポリマーフィルム表面に発生
する静電気のために付着しているため、これらを完全に
除去するのはほとんど不可能である。このようにゴミ等
によってゲルが押しつぶされ変形した状態で電気泳動操
作をすると正常な泳動バンドパターンを得るのが難しく
、このパターンは歪んだものになりやすい。ＤＮＡの塩
基配列の決定操作のようにゲルシート中の幅方向の複数
の泳動列を対象比較する場合においては、パターンの歪
みは塩基配列等の得られる情報の精度の低下を引起こす
大きな原因となる。すなわち、ＤＮＡが電気泳動によっ
て変形したゲル部分を通過する際、その膜厚の違いや押
しつぶれの為、幅方向の泳動速度に差が生じ、斜めのバ
ンドや折れ曲がりのある歪んだバンドを生ずる。ＤＮＡ
が一度この履歴を受けるとその後通過するゲルは変形し
ていなくても最後まで歪んだまま泳動する。

（発明の目的） 本発明は、このようなりＮＡの塩基配列の読取りには致
命的な問題となるゲルの変形による泳動パターンの歪み
を防止するため、簡便で且つ低コストで、泳動パターン
に歪みを生ずることなく電気泳動を行なわせることがで
きる電気泳動装置を提供することを目的とするものであ
る。

（発明の構成） 本発明の電気泳動装置は、ゲルシートを両側からシート
支持板で挟む際に、少なくとも一方のシート支持板にお
けるゲルシートと対向する面の両側端等に、間隙用スペ
ーサを貼り付け、ゲルシートの表面と支持板の表面との
間に間隙を形成せしめ、両者が密着するのを防止してゴ
ミ等によるゲルの変形を防止するようにしたことを特徴
とするものである。

（実施態様） 以下、図に基づいて本発明の好ましい実施態様について
説明する。

第１図は本発明に係る電気泳動装置を示す斜視図であり
、この電気泳動装置は基本的には、支え台１、下部緩衝
液槽２、一対の支柱３，３、上部緩衝液槽４および電気
泳動シートアセンブリ１０からなる。下部緩衝液槽２は
支え台１上に固定され、支柱３．３も支え台１上に固定
されている。この支柱３．３の上部には、止めネジ３ａ
、３ａ　　（一方のネジのみ図示）によって上部緩衝液
槽４が取付けられている。さらに、電気泳動シ一トアセ
ンブリ１０は、上端が上部緩衝液槽４の前面切欠部と対
向してこの上部緩衝液槽４に取付けられ、下端が下部緩
衝液槽２内に入り込むように取付けられている。このと
き、電気泳動シートアセンブリ１０の取付けは、クリッ
プ９によってなされる。なお、上部および下部緩衝液槽
２，４内には、それぞれ１本の白金線からなる上部およ
び下部電極５，６（下部電極６は図示せず）が配され、
これら両電極５．６はそれぞれ各緩衝液槽２．４の側壁
外部に突出して取付けられた外部端子５ａ、６ａに接続
している。このため、上部および下部緩衝液槽２゜４に
緩衝液を入れ、外部端子５ａ、６ａに所定電圧を印加す
ることにより、電気泳動を行なうことができるようにな
っている。

次に、上記電気泳動シートアセンブリ１０の構成につい
て、詳細に説明する。この電気泳動シートアセンブリ１
０は、第２図の斜視図に示すように、上端に切欠き１１
ａを有する欠はガラス板１１と、大小２枚の平ガラス板
１７．１８とにより、ゲルシート１２を挾持してなる。

なお、欠はガラス板１１および大小の平ガラス板１７．
１８がシート支持板となるもので、これらはガラス板の
みならずセラミック板によって作ってもよい。上記平ガ
ラス板１７．１８のうちの大きい方の平ガラス板１８の
、ゲルシート１２と対向する面における両側端および下
端にはポリマーフィルム等からなるスペーサ１９ａ、１
９ｂ、１９ｃが貼付けられている。なお、このスペーサ
の材質は、ポリエステル、ポリ塩化ビニール等がよく、
また、このスペーサはゴミ、埃等の挾持によるゲル膜の
変形を防止させるためのものであるので、ゴミ、埃等の
大きさを考えると、その厚さは１００ミクロン以上であ
ることが好ましい。また、ゲルシート１２はその断面を
第５図に示すように、非導電性有機ポリマーフィルムか
らなる２枚のシート材１３゜１４を、その左右に所定厚
さのゲル用スペーサ１５ａ。

１５１）を挟んで対向配置し、両シート材１３．１４の
間にゲル用スペーサ１５ａ、１５ｂと同じ厚さの電気泳
動用ゲル膜１６を挾持してなるものである。このとき、
欠はガラス板１１と対向する側のシート材１３の上端に
は、欠はガラス板１１の上端に形成された切欠きと同じ
形状の切欠き１３ａが形成され、ゲル膜１６の上端には
、試料注入用の複数のスロット１６ａが形成されている
（第２図参照）。

以上の欠はガラス板１１と大小２枚の平ガラス板１７．
１８により、ゲルシート１２をクリップ９を用いて挾持
して電気泳動シートアセンブリ１０が構成されるのであ
るが、このクリップ９により挾持された電気泳動シート
アセンブリ１０の状態での、第２図に示した矢印■−■
および矢印ＩＶ−ｒＶに沿った断面を第３図および第４
図に示す。まず、第３図に示すように、欠はガラス板１
１と小さい方の平ガラス板１７とによりゲルシート１２
はその上部において密着挾持されている。これは電気泳
動シートアセンブリ１０の上端が上部緩衝液槽４と密着
され、欠はガラス板１１およびシート材１３の上部に形
成された切欠き１１ａおよび１３ａを介して上部緩衝液
槽４内の緩衝液がゲル膜１６と接触するときに、緩衝液
が漏れないようにゲルシート１２を密着挾持するためで
ある。このため、小さい方の平ガラス板１７の上下高さ
はゲルシート１２のスロット１３ａ部分をカバーするに
充分であればよ（、その幅はゲルシート１２および欠は
ガラス板１１の幅と同じであればよい。一方、欠はガラ
ス板１１と大きい方の平ガラス板１８とによるゲルシー
ト１２の挾持は、第４図に示すように、平ガラス板１８
のゲルシート１２と対向する面の両側端および下端に間
隙用スペーサ１９ａ。

１９ｂ、１９Ｃが貼付けられているので、平ガラス板１
８の中央部とゲルシート１２どの間に、間隙用スペーサ
１９ａ、　１９ｂ、　１９ｃにより決まる所定厚さの間
隙２０が形成された状態でなされる。こうすることによ
り、ゲルシート１２やガラス板１１．１８の表面にゴミ
、埃等が付着していても、ゲルシート１２は可撓制に富
むので、これらを圧縮することがなく、ゲルシート１２
内のゲル膜１６の変形を防止することができる。

この場合、間隙用スペーサ１９ａ、１９ｂの幅は、ゲル
シート１２のゲル用スペーサ１５ａ、１５ｂの幅と等し
くして、間隙用スペーサ１９ａ、１９ｂとゲル用スペー
サ１５ａ、１５ｂとを当接させ間隙用スペーサ１９ａ、
１９ｂによりゲル膜１６を圧縮することのないようにす
るのが好ましい。なお、間隙用スペーサ１９ａ、１９ｂ
、１９ｃの平ガラス板１８への貼付けは、接着剤を用い
たり、両面貼着テープを用いたりして貼付ける。

以上のように構成した電気泳動装置を用いて電気泳動を
行なうには、上部および下部緩衝液！２゜４内に緩衝液
を入れるとともに、ゲルシート１２のゲル膜１６上端の
スロット１６ａ内に所定の試料液を注入し、次いで上部
および下部電極５．６に接続された外部端子５ａ、６ａ
間に所定電圧を印加すればよい。上部緩衝液槽４内のＩ
ｓ衝液液、欠はガラス板１１の切欠き１１ａおよびゲル
シート１２のシート材１３に形成された切欠き１３ａを
介してゲル膜１６の上端と接触し、且つ下部緩衝液槽２
内の緩衝液も、電気泳動シートアセンブリ１０の下端が
下部緩衝液槽２内に突出しているので、ゲル１１１６の
下端と接触する。このため、外部端子５ａ、６ａに印加
された電圧はＭ耐液を介してゲル膜１６に作用し、スロ
ット１６ａから注入された試料のゲル膜１６内での電気
泳動を行なわせることができる。

第６図から第８図は、本発明に係る電気泳動装置に使用
する電気泳動シートアセンブリの異なる態様を示す斜視
図である。第６図の電気泳動シートアセンブリは、第２
図に示したアセンブリ１０とは、平ガラス板１８の下端
に貼付けた間隙用スペーサ１９ｃがない点のみが異なる
。このように、平ガラス板１８の下端に貼付ける間隙用
スペーサはなくてもよい。第７図のアセンブリは、第２
図のアセンブリにおいて使用した大小２枚の平ガラス板
１７．１８に代えて、１枚の平ガラス板１８′のみを用
いる例を示している。このときの平ガラス板１８−の大
きさは、第２図の大小２枚の平ガラス板１７．１８を合
わせた大きさと同じであり、この平ガラス板１８−の上
部とゲルシート１２の上部との間には、間隙用スペーサ
１９ａ、１９ｂと同じ厚さのポリマーフィルム２１が挾
持される。このポリマーフィルム２１は平ガラス板１８
−上部とゲルシート１２上部との間に間隙が生じるのを
防止するためのもので、これによりゲルシート１２のゲ
ル膜１６の上部に形成されたスロット１６ａ°部分を密
着挾持させることができるようにしている。なお、この
図に示す例においては、平ガラス板１８′のゲルシート
１２と対向する面における両側端と下端に、間隙用スペ
ーサ１９ａ、１９ｂ、１９ｃを貼付けた例を示したが、
さらに、第８図に示すように、下端の間隙用スペーサ１
９ｃを除き、両側のスペーサ１９ａ、１９ｂのみを貼付
けたものでもよい。

なお、以上においては、平ガラス板のゲルシートと対向
する面に間隙用スペーサを貼付ける例を示したが、欠は
ガラス板のゲルシートと対向する面に間隙用スペーサを
貼付けてもよく、又、平ガラス板および欠はガラス板の
両方に間隙用スペーサを貼付けてもよいのは無論のこと
である。但し、第９図の断面図に示すように、上部緩衝
液槽４と下部ｍＩｊ液槽２との間において、電気泳動シ
ートアセンブリ１０の欠はガラス板側の面を１側面とす
る保温水槽８が設けられることがある。これは、保温水
槽８内の水により、電気泳動シートアセンブリ１０の温
度を均一化してスマイリング効果（均一化しないことに
より、ゲル膜両端部の温度が中央部より低くなって、荷
電物質の移動速度がゲル膜両端部と中央部とで異なって
電気泳動パターンが弧状に曲がってしまう現象）の発生
を防止するものである。この場合には、保温水槽８内の
水の熱がゲルシート１２に良く伝達されるようにするの
が好ましく、このため、このような場合には、間隙用ス
ペーサは平ガラス板に貼付けるのが好ましい。

（発明の効果） 以上説明したように、本発明によれば、ゲルシートを挾
持するガラス板等からなる支持板の少なくともいずれか
一方の、ゲルシートと対向する面に間隙用スペーサを貼
付けているので、支持板によりゲルシートを挾持したと
きに支持板、ゲルシートの表面にゴミ、埃等が付着して
いた場合であっても、上記スペーサにより形成される間
隙により、これらゴミ、埃等を圧縮してゲルシート内の
ゲル膜を変形させるのを防止することができる。

このため、本発明の電気泳動装置を用いれば、正常な電
気泳動パターンを得ることができ、ＤＮＡの塩基配列等
の読取りも正確になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る電気泳動装置の１例を示す斜視図
、 第２図は第１図の装置に用いる電気泳動シートアセンブ
リを示す斜視図、 第３図から第５図は、それぞれ第２図の矢印■−Ｉ［［
、■−ｒＶ、Ｖ−Ｖに沿った電気泳動シートアセンブリ
もしくはゲルシートの断面図、第６図から第８図は、電
気泳動シートアセンブリの異なる態様例を示す斜視図、 第９図は電気法ｖＪ装置の異なる態様例を示す断面図で
ある。 １・・・支え台　　　　　　２・・・下部緩衝液槽４・
・・上部緩衝液槽　　　８・・・保温水槽１０・・・電
気泳動シートアセンブリ １１・・・欠はガラス板　　　１２・・・ゲルシート１
５ａ、１５ｂ・・・ゲル用スペーサ １６・・・ゲル膜　　　　　　１７，１８．１８”・・
・平ガラス板１９ａ、１９ｂ、１９ｃ　・・・間隙用ス
ペーサ２０・・・間隙　　　　　　　２１・・・ポリマ
ーフィルム第２図 第３図　　　第４図 １ｂ　　　１４ 第６図 第７図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）電気非伝導性有機ポリマーフィルムからなる２枚の
   支持体の左右端部に所定厚さのゲル用スペーサを挾み、
   これらゲル用スペーサの間における上記２枚のポリマー
   フィルムの間に電気泳動用支持媒体を均一な厚さに挾持
   せしめてなるゲルシートを用いて電気泳動を行なわせる
   電気泳動装置において、 電気泳動時に、上記ゲルシートを両側から挾持する電気
   非伝導性のシート支持板における少なくとも一方の上記
   ゲルシートと対向する面に間隙用スペーサを貼付け、該
   シート支持板と上記ゲルシートの互いに対向する面の間
   に間隙を形成せしめて上記シート支持板と上記ゲルシー
   トとの密着を防止するようにしたことを特徴とする電気
   泳動装置。 ２）上記間隙用スペーサを、上記シート支持板の両側端
   に貼付けたことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載
   の電気泳動装置。 ３）上記間隙用スペーサを、上記シート支持板の両側端
   および下端に貼付けたことを特徴とする特許請求の範囲
   第１項記載の電気泳動装置。