JPS6221744A - 炭素繊維補強コンクリ−トのプレキヤスト複合構造体を製造する方法 - Google Patents

炭素繊維補強コンクリ−トのプレキヤスト複合構造体を製造する方法

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JPS6221744A
JPS6221744A JP15792985A JP15792985A JPS6221744A JP S6221744 A JPS6221744 A JP S6221744A JP 15792985 A JP15792985 A JP 15792985A JP 15792985 A JP15792985 A JP 15792985A JP S6221744 A JPS6221744 A JP S6221744A
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    • C04B14/00Use of inorganic materials as fillers, e.g. pigments, for mortars, concrete or artificial stone; Treatment of inorganic materials specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone
    • C04B14/38Fibrous materials; Whiskers
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、硬化した炭素繊維補強コンクリートマトリッ
クスとそのマトリックス中に少なくとも部分的に埋めこ
まれた少なくとも一つの鉄系金属部材とからなるプレキ
ャスト複合構造体の製造法に関する。
セメント系マトリックスの固有の欠点である脆性的性質
は、これに適切な繊維物質例えば炭素繊維を適量分散さ
せることによって、大幅に改善される。安価なピンチ系
炭素繊維の開発によってこの炭素繊維入り補強コンクリ
ートは実用化が進められており、これまでのセメントコ
ンクリートでは発現し得なかった強度特性、変形特性9
弾性特性などをもつ新構造材料として大きな期待がよせ
られている。
本発明者らもこの炭素繊維補強コンクリートの開発に長
年にわたって携わってきたが1.この材料を用いた実施
にさいして、普通コンクリートには見られない基本的な
問題が存在することがわかった。それは、金属がこの炭
素繊維補強コンクリートと接触していると、このコンク
リートの硬化の過程で金属の腐食(金属の酸化)が著し
く進行するという現象である。より具体的には、この炭
素繊維補強コンクリートを、鉄筋、メツシュ、w4製型
枠、結束線、アンカーファスナーやスペーサその他の鉄
系金属部材と接触させながら硬化させると、硬化中に、
これらの金属が炭素繊維補強コンクリートと接触する面
で、普通コンクリートでは考えられない急速な腐食が進
行するのである。
本発明の目的はこの問題を解決することである。
本発明者らは、炭素繊維は極めて導電性がよく且つ貴金
属差の責な電位をもつので、この炭素繊維がベースメタ
ル(鉄系金属)と接触した場合に。
ここに局部電池が形成されることを確認し、この局部電
池作用がその金属腐食の主因であることをつきとめるこ
とができ、そして、セメント系マトリックス中に炭素繊
維を0.2〜10容量%で分散させた補強コンクリート
を金属との接触面をもって硬化させる場合には、この炭
素繊維補強コンクリートと金属との間で電気抵抗が少な
くとも約100オームの電気抵抗をもつ絶縁層を鉄系金
属の表面上に形成させてコンクリートを硬化させるなら
ばこの炭素繊維補強コンクリート特有の金属腐食の問題
がほぼ完全に解決できることがわかった。
かくして1本発明は、硬化した炭素繊維補強コンクリー
トマトリックスと当該マトリックス中に少くとも部分的
に埋めこまれた少くとも一つの鉄系金属部材とからなる
炭素繊維補強コンクリートのプレキャスト複合構造体を
製造するにあたり。
当該鉄系金属部材のさもなければコンクリートミックス
と接触するであろう表面上に電気抵抗が少くとも100
オームの絶縁層を形成し。
その絶縁層の形成された鉄系金属部材を型枠内の所定位
置に載置し。
その型枠中に水硬性セメントと、水と、骨材とそして0
.2〜10容量%の炭素繊維とからなる炭素繊維補強コ
ンクリートミックスを流しこんで当該鉄系金属部材が少
(とも部分的に当該コンクリートミックス中に埋めこま
れるようにし。
成形された複合構造体を自己支持性になるまで型枠内で
部分的に硬化し。
部分的に硬化した複合構造体を型枠から離型しそして。
離型した複合構造体をオートクレーブ中100〜215
℃の温度において充分に硬化することを特徴とする炭素
繊維補強コンクリートのプレキャスト複合構造体を製造
する方法、を提供する。
本発明は、さらに、0.2〜10容量%の炭素繊維を含
有する硬化した炭素繊維補強コンクリートマトリックス
と、当該マトリックス中に少(とも部分的に埋めこまれ
た少くとも一つの鉄系金属部材と、そして炭素繊維と鉄
系金属部材との接触を防止するための当該鉄系金属部材
の表面上の絶縁層とからなり、当該絶縁層は少くとも約
100オームの電気抵抗を有することを特徴とする炭素
繊維補強コンクリートのプレキャスト複合構造体、を提
供する。
本発明による複合構造体は、炭素繊維補強コンクリート
特有の優れた強度特性、変形特性および弾性特性を有し
、かつ寸法の経時変化が少なく。
外壁材、内壁材および床材、特に、コンピューターやO
A機器を収納した部屋用の、並びにクリーンルームおよ
び手術室用の床材、などの建材として極めて有用である
本発明に従うと、コンクリートミックスと接触する金属
部材の表面に絶縁層を形成させることによって、炭素繊
維と金属部材との接触による局部電池の形成が防止され
るか、または、かような局部電池によって生じる電流の
流れが防止される。
この防止を実現するには、0.2〜10容量%の炭素繊
維を分散した炭素繊維補強コンクリートの場合において
、この絶縁層は少くとも約100オーム。
好ましくは、少なくとも約500オームの電気抵抗を持
たねばならないことが斜引した。 鉄系金属部材の表面
上に少くとも約100オーム、好ましくは、少くとも約
500オームの電気抵抗を持つような絶縁層を形成でき
る物質であれば任意の有機または無機の物質を本発明の
実施に使用できる。かような絶縁層を形成するのに好適
な有0機物質としては1例えばエポキシ樹脂、アクリロ
ニトリル−ブタジェンゴム、アクリロニトリル−スチレ
ン−ブタジェンゴム、シリコーン樹脂およびテフロン(
ポリテトラフロロエチレン)のディスパージョンなどが
ある。また、適切な無機物質としては。
例えばセメントモルタルまたはペーストおよびセラミッ
クスディスパージョン(例えば* 510g+Zr0t
SiOtまたはSiC+ ZrOzSiOgのアルコー
ルディスパージョン)がある、製作容易性並びに経済性
の面からエポキシ樹脂、或いはセメントモルタルまたは
ペーストを使用するのが推奨される。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシに
しかるべき硬化剤(フェノールまたは芳香族アミン)を
配合した。常態で粉末の、200℃におけるゲルタイム
が5〜25秒である市販の樹脂を好都合に使用できる。
絶縁層の形成にあたっては、鉄系金属部材の絶縁層を形
成すべき箇所をショツトブラスト法により清浄化し9部
材を予熱し。
粉体エポキシ樹脂を静電塗装法によって適用し。
そして、必要なら焼付けて樹脂を十分に硬化させる。ま
た、複数個の鉄系金属部材を組み合わせて使用する場合
には、それらの部材をショツトブラスト法により清浄化
したのち、所望の位置関係に組み立て、この組み立て物
を予熱し、粉体エポキシ樹脂の流動床にさらして表面に
樹脂を付着溶融硬化し、さらに別の炉で焼付けることに
より、絶縁層を鉄系金属部材組み立て物の全体表面に形
成されることもできる。
このようにして硬化させたエポキシ樹脂層は連続した層
となることが好ましく、また少くとも約100オームの
電気抵抗を持たねばならない、この硬化したエポキシ樹
脂層の厚みを約100μmもしくはそれ以上とすること
によって、好ましい電気抵抗値である500オ一ム以上
の値が安全に達成される。エポキシ樹脂層の厚みの上限
は臨界的ではなく、大抵の場合約500μ−を超す厚み
は必要でない。
本発明にしたがい鉄系金属部材上に絶縁層を形成するの
に使用できるセメントモルタルまたはペーストミックス
は、水硬性セメント、と、水と、珪砂のような細骨材と
、そしてポリマーとからなることができ、水セメント比
は20〜40.細骨材セメント比は0〜2.そしてポリ
マーセメント比は0〜30%であることができる。ただ
し細骨材を配合しないセメントペーストミックスの場合
はポリマーセメント比が少くとも2%となるような量で
ポリマーをミックス中に配合するのが好ましく、またポ
リマーを使用しない場合には細骨材セメント比が少くと
も0.5となるような量で細骨材を配合したセメントモ
ルタルミックスを用いて絶縁層を形成するのが好ましい
、ポリマーは、ラテックスまたはエマルジョンの形でセ
メントミ、ツクス中に配合される。適切なラテックスま
たはエマルジョンとしては、天然ゴムラテックス、アク
リロニトリル−ブタジェンゴムラテックス、塩化ビニー
ル−塩化ビニリデン共重合体エマルジョン、アクリレー
ト、NIJマーエマルジョンおよびポリ酢酸ヒニルエマ
ルジコンがある。絶縁層の形成にあたっては、鉄系金属
部材の絶縁層を形成すべき箇所をショツトブラスト法に
より清浄化し、前記のようなセメントモルタルまたはペ
ーストミックスを塗布し、そして少くとも部分的に硬化
させる。硬化したセメントモルタルまたはペースト層の
厚みを約1fiもしくはそれ以上とすることにより、好
ましい電気抵抗値である500オ一ム以上の値が安全に
達成される。硬化したセメントモルタルまたはペースト
層の厚みの上限ぼ臨界的ではなく、大抵の場合約5Bを
越える厚みは必要でない。
このようにして絶縁物質で処理された鉄系金属部材は1
次いで炭素繊維補強コンクリートミックスと接触させら
れ、そして硬化させられる。より具体的に述べれば、プ
レキャスト複合構造体の硬化した炭素繊維補強コンクリ
ートマトリックス中に全体が埋めこまれるべき鉄系金属
部材たとえば鋼製の補強筋およびメツシュ°、および結
束線の場合には、それらの部材の全表面に、また、プレ
キャスト複合構造体の硬化した炭素繊維補強コンクリー
トマトリックス中に部分的に埋めこまれるべき鉄系金属
部材たとえば鋼製のインサートまたはアンカーファスナ
ーである場合には、・少くともそれらの部材のさもなけ
ればコンクリートミックスと接触するであろう表面に、
前記のようにして絶、縁層を形成し、しかる後それらの
部材を、型枠内の所定位置に載置する。目的とする構造
体の形体によっては、型枠に加えて適切なスペーサーを
使用してもよいことはいうまでもない、スペーサーの表
面および型枠の内表面には、ミネラルオイルのようなし
かるべき離型剤を適用しておく、鉄系金属製の型枠およ
びスペーサーを使用する場合には、それらの部材のさも
なければコンクリートミックスと接触するであろう表面
にも、前記のような絶縁層を予め形成しておくのが好ま
しい。
離型剤を適用した型枠およびスペーサーと、目的とする
プレキャスト複合構造体中に少くとも部分的に埋めこま
れるべき鉄系金属部材との組み立てが完了したら、その
型枠内に炭素繊維補強コンクリートミックスを流しこむ
本発明の実施に使用できる炭素繊維補強コンクリートミ
ックスは、水硬性セメント、水、骨材およびコンクリー
トミックス当たり0.2〜10容量%。
好ましくは1〜5容量%の炭素繊維を少(とも含んでい
る。炭素繊維の長さは約1−一から約50−一の範囲で
変化させることができる。この範囲の長さの炭素繊維で
あれば、炭素繊維の長さによる腐食特性への影響は見ら
れないことがわかった。腐食は炭素繊維の含有量が増大
するにつれて促進する。しかし、炭素繊維の最大許容含
有量(すなわち10容量%)の場合でも、少くとも約1
00オーム。
好ましくは、少な(とも約500オームの電気抵抗をも
つ絶縁層を金属部材表面に形成させておくことによって
、その腐食の問題は解決されることを本発明者らは確認
した。したがって1本発明の実施にあたっては、使用す
る炭素繊維の長さとコンクリートミックス中の炭素繊維
含有量は意図する炭素繊維補強コンクリートの機械的性
質に応じて前述の範囲で定めればよい。
未だ固まらない炭素繊維補強コンクリートミックスの他
の条件1例えば水硬性セメントの種類。
ポリマーの使用または不使用、水セメント比、骨材セメ
ント比およびポリマーセメント比等は本発明の要旨を構
成するものではなく、炭素繊維補強コンクリートミック
スとして通常使用されるこれらに関しての条件を本発明
の実施に適用できる。
すなわち、炭素繊維補強コンクリートミックスの水セメ
ント比は20〜70.骨材セメント比は0.5〜10、
そしてポリマーセメント比は0〜20%であることがで
きる。骨材としては珪砂のような細骨材が好ましいが、
場合によってはその一部にかえて粗骨材を使用すること
もできる。ポリマーを使用する場合には、絶縁層形成用
セメントミックスについて前記したようなラテックスま
たはエマルシヨンを使用できる。また、コンクリ−、ト
ミックス中に通常使用される添加剤、たとえば減水剤、
増粘剤を必要に応じて本発明の炭素繊維補強コンクリー
トミックス中に使用できることはいうまでもない。
成形された複合構造体は、自己支持性になるまで型枠内
で部分的に硬化される。この型枠内での部分硬化は9通
常大気圧下で行われ、場合によっては温スチーム雰囲気
中で行うことができる。
型枠内の複合構造体が自己支持性になったら。
これを型枠から離型後、オートクレーブ内の飽和スチー
ム中100〜215℃、好ましくは150〜200℃の
温度において十分硬化させる。
かような高温(100〜215℃)における且つその高
温に対応する過大気圧(O〜20気圧ゲージ)の飽和ス
チーム中でのオートクレーブ養生は8寸法安定性のよい
プレキャスト構造体を得るのに必要である。なおオート
クレーブ養生に先立ち型枠を構成するすべての要素を部
分的に硬化した複合構造体から取り外すことは必ずしも
必要でない。
場合によっては、型枠を構成する一部の要素または全部
を複合構造体から取り外すことなく、後者を本発明のオ
ートクレーブ養生に付した後、それらの型枠要素を十分
に硬化し゛た複合構造体から取り外すこともできる。
第1図および第2図を参照するに1図呆した本発明によ
るプレキャスト複合構造体は、炭素繊維を0.2〜lO
容量%、好ましくは、1〜5容量%含存する硬化した炭
素繊維補強コンクリートマトリックス1と、マトリック
スl中に全部が埋めこまれた補強鉄筋2.2”と、マト
リックス1中に一部が埋めこまれたアンカーボルト3と
、マトリックスl中に全部が埋めこまれたL字状の鋼製
補強棒4と、マトリックス1中に全部が埋めこまれた調
製の補強メツシュ5.51と、そして、マトリックス1
中に片面が埋めこまれ、中心部をアンカーボルト3が貫
通している方形の鋼板6とからなる。補強鉄筋2,2°
、補強棒4および補強メフシェ5.5゛の全表面上並び
にアンカーボルト3および鋼板6の少(ともさもなけれ
ばマトリックス1と接触するであろう表面上には2本発
明に従い電気抵抗が少くとも100オームの絶縁層(図
示しない)が形成されている。
次に1本発明の基礎をなす試験結果を記載する。
および  曲 供試片を木枠内に入れたセメントモルタル中に挿入して
、セメントモルタル中における供試片の腐食電位を測定
した(参照電極:飽和カロメル電極)、用いたセメント
モルタルは、炭素繊維を配合しなかった以外は表4記載
のものであり、供試材は、炭素繊維、鋼片、ステンレス
鋼製メッシェ筋の単独又はこれらのカップルであった。
各々の腐食電位の測定結果を表1に示す。
表1の結果は、セメントモルタル中での腐食電位の順位
は次の順序であることを示している。
CF >55> (CF+St) >> (SS+St
> >Stこのことから、鯛が炭素繊維と接触すると、
ガルバニック腐食の発生の可能性が極めて大きいことが
わかる。なお8本明細書において、「鉄基金属」とは、
セメントモルタル中における腐食電位が炭素繊維のそれ
よりも実質的に卑なる鉄および鉄合金並びにかような金
属に^lめっき、またはZnめっきを施した材料をいう
前記の試験によって得られた。炭素繊維を含まないプレ
インセメントモルタル中における鋼の腐食電位の経時変
化を第3図に示す、2.5容置%の炭素繊維を含有する
表4記載のセメントモルタル中における同−鋼試片の腐
食電位を前、記と同様にして測定した。その結果も第3
図に示す。
第3図に見られるように、鋼の腐食電位は時間の経過と
共に単側に移行し、いわゆる不動態域から活性域へ移動
している。カソード反応が酸素の還元反応であるとすれ
ば、セメント中の酸素が徐々に消費されかつ補給が緩や
かであるため欠乏してゆくことを示していると思われる
。従って1モルタル中の責な炭素繊維と接触している鯛
は活性域にあるのでガルバニック腐食が著しくなること
が理解される。
第4図は2.5容量%の炭素繊維を含ませたセメントモ
ルタル中での鋼の分極挙動と、炭素繊維無しの対応セメ
ントモルタル中での鋼の分極挙動を示している。第4図
より、セメントモルタル中への炭素繊維の添加によって
、セメントモルタル中の鋼のカソード電流が著しく増大
(およそ10倍以上にも増大)することがわかる、これ
は、セメント中の炭素繊維が鋼に接触し、炭素繊維上で
の次式の酸化還元反応が加わったためであると考えられ
る。
O2+ 2HzO+ 4e  −40H−セメントミッ
クスの Hおよび ビー 位前記の試験で用いたプレイ
ンセメントミックスおよび2.5容量%の炭素繊維を含
有させたセメントミックスの、水セメント比および砂セ
メント比は変えないで、骨材の種類、減水剤の種類、消
泡剤の有無および増粘剤の有無だけを卑2に示すように
変化させ、各ミックスのpHおよびpt極を対極とする
酸化還元電位を測定した。
結果を表3に示す。
表2 表3 表3に示されるようにセメントミックスのpH値は、試
験した変動の範囲ではほぼ一定であり。
13.4〜13.7の狭い範囲にある。また、酸化還元
電位はセメントの配合によって成る程度変動し。
モルタル打設直後では一〇、15〜−0.22V程度で
あるが、蒸気養生中では少し単側にずれことがわかる。
これは環境の酸化性が時間とともに低下することを意味
している。酸素により環境の酸化還元電位が決定されて
いるとすれば、その電位の上限は酸素の酸化還元平衡電
位で決定され、その平衡電位は次式で示される。
E、 −1,23−0,06pH+0.O15log 
Pot  (VvsSH[! )”0.99−0.06
pH+0.O15log PO!  (VvsSCE 
)ただし+PO*i環境中の酸素分圧、すなわち0.2
atII、  5HEH水素電極、SC[!、カロメル
電極を意味する。
後者の式に、 Pot = 0.2atm、 pH= 
13.5を代入すれば  E =0.19 (VvsS
CE )が得られる。
この値は9表3に示すPtにより測定された酸化還元電
位の値よりかなり高い。酸素の還元反応の過電圧が高い
ことを考慮すれば、ほかに有効な酸化剤(例えばFe”
)が系に存在しない限り、酸素の還元反応によって系の
酸化還元電位が決定されているものと考えてよい。
以上の試験結果より、セメントマトリックス中の炭素繊
維の存在はこのセメントマトリックスに接する鋼の腐食
に悪影響を与えることが明らかとなった。これは、炭素
繊維は電導性が良くかつその電位がptのような貴金属
並みの責な電位を示すので、鋼と炭素繊維との接触によ
るガルツマニック腐食によると考えられる。す、なわち
セメントマトリックス中での炭素繊維の存在はガルバニ
ック腐食電池のカソード面積を増大させ、いわゆる小ア
ノード、大カソードを形成して腐食を促進するわけであ
る。これを電気化学的に模式化すれば第5図のようにな
る。すなわち、初期には■の電位で鯛は耐食性を維持し
ているが、 CI−などのイオンの存在により1局部的
に酸化被膜が破壊されると電位は■に移って腐食される
。一方、炭素繊維の存在によってカソード反応が増大す
るので電位は■に移り腐食は加速される。このガルバニ
ック電池のアノードである鋼表面では次式で示される反
応によりpHが低下するので、安定な被膜が維持されな
い、このために腐食が成長することになる。
Fe” + H,O−* Fe(OH) ”″ +H”
  (pH低下)実施例1 +11 40wX40鶴X160m寸法の試験体を得る
に適した木製の型枠を用意した。型枠の内壁に離型剤と
してミネラルオイルを塗布した後、型枠内に直径Ion
の鋼棒を、得られる直方体の試験体の略々中心線に沿っ
て埋めこまれるような位置に載置した。供試した鉄筋は
JIS G31125030の規格にしたがう鉄筋コン
クリート用・の鋼棒(黒皮はショツトブラストによって
除去済)であった、型枠内に表4に示す組成の炭素繊維
含有コンクリートミックスを流しこみ、40℃で5時間
蒸気養生した。蒸気養生後、試験体を型枠から離型しそ
してオートクレーブ中180℃、 10気圧で5時間硬
化した。得られた試験体は、第6図に示す如く、硬化し
た炭素繊維補強コンクリートマトリックス11中に鉄筋
12が埋設された構造を有し、第6図に示すような寸法
形状のものであった。かような試験体を数個作成した。
(2)  直径10龍の鋼棒の代わりに、これに溶融亜
鉛めっきを施したもの (めっき層の厚さ;50μ−)
を用いた以外は同様の操作により同様な試験体を作成し
た。
(3)  直径10mの鋼棒の代えて、これにエポキシ
樹脂塗装(膜厚約200μ羨)を施したものを用いた以
外は前記+11の操作を反復して同様な試験体を作成し
た。塗装は次のようにして施した。すなわちショツトブ
ラストによりミルスケールを除去した鋼棒を240℃で
15分間予熱した後、エポキシ樹脂粉体の流動床に約4
秒間さらし1次いで200℃で約20分間加熱して樹脂
を十分に硬化させた。
(4)  直径10■の鋼棒に代えて、これにセメント
モルタルミックスを塗布しそして硬化させたもの(膜厚
約2■)を用いた以外は前記(1)の操作を反復して同
様な試験体を作成した。用いたセメントモルタルミック
スはlrd当たり、水512にg、セメント1082K
g、粉末珪砂274Kgおよびメチルセルロース10.
8 Kgを含有するものであり(水セメント比は47.
3%;骨材セメント比は0.25)、  粉末珪砂は、
化学組成がSing ; 95.0重量%、^1mos
 ;2.17重量%+ Fe*Oi ; 1−17重量
%で、比重が2.70そして比表面積3360 ctl
 /gのものであった。
表4(炭素繊維補強コンクリートの配合)注 * 信越
化学社製の増粘剤(メチルセルロース)ms  ホゾリ
ス物産型の減水剤 傘傘申すンノブコ製の消泡剤 各供試鉄筋を、藩気養生後の試験体およびオートクレー
ブ養生後の試験体から取り出し、その表面の腐食状況を
光学顕微鏡により調べた。
またオートクレーブ養生後の試験体を、 180℃。
10気圧、5時間のオートクレーブ処理(促進腐食試験
)に2回または4回付した6本発明者らの経験によれば
1回のかようなオートクレーブ処理は周囲雰囲気への4
年間の暴露に略々匹敵する。各供試鉄筋を、2回オート
クレーブ処理後の試験体および4回オートクレーブ処理
後の試験体から取り出し、その表面の腐食状況を前記と
同様にして調べた。
結果を表5示す。
表5 実施例2 実施例1記載の操作によって作成した試験体につき、8
0℃、 100 %RHの雰囲気に48時間さらし。
次いで80℃、40%RHの雰囲気に24時間さらす処
理を10回繰り返す促進腐食試験に付した。処理後の試
験体から供試鉄筋を取り出し、その表面の腐食状況を光
学顕微鏡により観察した。
実施例1(1)の試験体の場合には、供試鉄筋(黒皮な
し普通鉄筋)の全表面に赤錆が発生していた。
実施例1(2)の試験体の場合には、供試鉄筋(溶融亜
鉛めワき鉄筋)の表面に0.1〜0.3径程度の点錆が
41ケ所観察された。
実施例1(3)および(4の試験体の場合には、供試鉄
筋(エポキシ塗装鉄筋およびセメントモルタル被覆鉄筋
)の表面に鯖の発生は認められなかった。
実施例3 硬化したエポキシ樹脂塗膜に+ 0.5 m”、 1 
m”。
2m”および5m”大の傷をそれぞれ2ケ所1合計8個
つけた以外は、実施例1(3)記載の操作により、試験
体を作成した。この試験体を実施例!記載のオートクレ
ーブ処理に10回付した。処理後の試験体から供試鉄筋
を取り出し、その表面の腐食状況を光学顕微鏡により観
察した。
2wr”大の傷をつけた2箇所のうち、!箇所で約0.
2■径大の黒錆が発生していた。また5■を大の傷をつ
けた2箇所のうち1箇所で約0.4鵡径大の黒錆が発生
していた。だが、その他の箇所では、鯖の発生は全く認
められなかった。
【図面の簡単な説明】
第1図は1本発明にしたがう炭素繊維補強コンクリート
のプレキャスト複合構造体(外壁材)の−例の一部分を
示す斜視図であり。 第2図は、第1図の複合構造体のwAn−nに沿った拡
大断面図であり。 第3図は、炭素繊維入りセメントモルタル中での鯛の腐
食電位の経時変化と、炭素繊維を入れないセメントモル
タル中での鋼の腐食電位の経時変化を示すグラフであり
。 第4図は、炭素繊維入りセメントモルタル中での鯛の分
極挙動と、炭素繊維を入れないセメントモルタル中での
鋼の分極挙動を示す図であり。 第5図は炭素繊維補強コンクリート中での鋼腐食の電気
化学的に説明するための概念図であり。 そして、第6図は、腐食促進試験に供した試験体の寸法
形状を示す図である。 1・・炭素繊維補強コンクリートマトリックス22.2
°・・マトリックスl中に全部が埋めこまれた補強鉄筋
。 3・・マトリックスl中に一部が埋めこまれたアンカー
ボルト。 4・・マトリックス1中に全部が埋めこまれたL字状の
鋼製補強棒。 5.5°・・マトリックス1中に全部が埋めこまれた鋼
製の補強メツシュ。 6・・マトリックス1中に片面が埋めこまれ、中心部を
アンカーボルト3が貫通してしする方形の鋼板。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、硬化した炭素繊維補強コンクリートマトリックスと
    当該マトリックス中に少くとも部分的に埋めこまれた少
    くとも一つの鉄系金属部材とからなる炭素繊維補強コン
    クリートのプレキャスト複合構造体を製造するにあたり
    、 当該鉄系金属部材のさもなければコンクリートミックス
    と接触するであろう表面上に電気抵抗が少くとも約10
    0オームの絶縁層を形成し、その絶縁層の形成された鉄
    系金属部材を型枠内の所定位置に載置し、 その型枠中に水硬性セメントと、水と、骨材とそして0
    .2〜10容量%の炭素繊維とからなる炭素繊維補強コ
    ンクリートミックスを流しこんで当該鉄系金属部材が少
    くとも部分的に当該コンクリートミックス中に埋めこま
    れるようにし 成形された複合構造体を自己支持性になるまで型枠内で
    部分的に硬化し、 部分的に硬化した複合構造体を型枠から離型し、そして
    、 離型した複合構造体をオートクレーブ中100〜215
    ℃の温度において充分に硬化する ことを特徴とする炭素繊維補強コンクリートのプレキャ
    スト複合構造体を製造する方法。 2、成形を鉄系金属製の型枠中で行い、且つ当該型枠中
    にコンクリートミックスを流しこむ前に当該型枠のさも
    なければコンクリートミックスと接触するであろう表面
    に電気抵抗が少くとも約100オームの絶縁層を形成し
    ておくことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の方
    法。 3、絶縁層をエポキシ樹脂で形成する特許請求の範囲第
    1項記載の方法。 4、絶縁層をセメントモルタルまたはペーストで形成す
    る請求の特許範囲第1項記載の方法。
JP15792985A 1985-07-17 1985-07-17 炭素繊維補強コンクリ−トのプレキヤスト複合構造体を製造する方法 Granted JPS6221744A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021507148A (ja) * 2017-12-16 2021-02-22 エヌエックスティ アイピー プロプライエタリー リミテッドNxt Ip Pty Ltd 建築システム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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