JPS62214130A - 連続熱処理炉の装入制御方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は温度制御が各別になされる複数の温度制御帯を
備えた連続熱処理炉へ被熱処理材を装入するタイミング
を制御する方法に関し、更に詳述すると、先行の被熱処
理材の熱処理条件と後行の被熱処理材のそれとが異なる
場合において、先行の被熱処理材が連続熱処理炉の温度
変更を行う温度制御帯を通過したのち、その帯の温度を
設定変更し、その後、後行の被熱処理材の熱処理条件を
満足させるように、後行の被熱処理材の連続熱処理炉へ
の装入タイミングを制御する方法を提供するものである
。

〔従来技術〕

連続熱処理炉はその内部が複数の温度制御帯に分割され
ており、各温度制御帯は夫々独立した炉温制御が行われ
るようになっている。

かかる連続熱処理炉の操業方法については、先行の被熱
処理材（以下先行材という）の熱処理条件と後行の被熱
処理材（以下後行材という）のそれとが異なる場合には
、全温度制御帯のうち必要とするものについては帯温度
を設定変更し、帯温度が設定温度に達したのち後行材が
温度変更した帯に搬入されるように、後行材を連続熱処
理炉へ装入することを基本制御内容としている。

ところで、従来にあっては先行材と熱処理条件が異なる
後行材の装入タイミングの決定は、オペレータが各温度
制御帯の帯温度を監視しつつ経験と勘とに頼って行って
いる。

〔発明が解決しようとする問題点〕 このため、帯温度を変更する場合において、装入が早か
ったときには、後行材が加熱不足となり、また装入が遅
かったときには、後行材が加熱過多になると共に燃料が
無駄になるといろ問題点があった。

本発明は帯温度を変更する場合に１−？いて後行材の加
熱不足、加熱過多を防止し、また後行材の加熱に燃料を
有効に使用し得るように後行材の装入タイミングを制御
する方法を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は帯温度を変更する温度制御帯において、その帯
温度が設定温度に達した時点に後行材がその帯に搬入さ
れるように、後行材の連続熱処理炉への装入タイミング
を制御することにより、上記目的を達成する。

本発明に係る連続熱処理炉の装入制御方法は、複数の温
度制御帯を有する連続熱処理炉−へ、先行の被熱処理材
の後に熱処理温度が異なる後行の被熱処理材を装入する
タイミングを制御する方法において、温度制御帯の温度
を設定変更するすべての温度制御帯夫々について、前記
先行の被熱処理材が各温度制御帯を通過した時点から帯
温度を変更して設定温度に達するまでに要する時間と、
同じく前記時点から後行の被熱処理材が到達するまでに
要する時間とを算出して両算出時間の差を求めるステッ
プと、その差が最大となる温度制御帯を選択するステッ
プと、選択した温度制御帯に関して、その帯温度を設定
変更するまでの時間及び帯温度が設定温度に達するまで
に要する時間を求めてその和を算出するステップと、後
行の被熱処理材を連続熱処理炉へ装入してこれが前記選
択した温度制御帯に到達するまでに要する時間を算出す
るステップと、その算出時間と前記和とに基づき後行の
被熱処理材を連続熱処理炉へ装入するステップとを含む
ことを特徴とする。

〔作用〕

本発明にあっては帯温度を変更する温度制御帯のうち、
後行材がその帯の入側端に到達する時点となっても設定
温度にその帯の帯温度が変わるまでに一番時間を要する
帯について、帯温度が設定温度に達した時点でその帯に
後行材が搬入されるように装入タイミングを制御する。

〔実施例） 以下本発明を図面に基づき具体的に説明する。

第１図は本発明の実施状聾を示す模式的側面図であり、
図中１０は連続熱処理炉を示す。連続熱処理炉１０はそ
の内部を一部とする搬送ライン２０が炉床近くに設けて
おり、その内部は搬送ライン２０に沿ってｎ個の温度制
御帯！、２，３．・・・、ｎに分割されている。

搬送ライン２０上は、被熱処理材１１．１２が白抜矢符
方向に移送されるようになっており、被熱処理材１１は
先行材を示し、被熱処理材１２は後行材を示す。

連続熱処理炉１０の各温度制御帯１．　２．　３．・・
・ｎの帯温度は帯温度制御装置１５により各別に制御さ
れるようになっており、その後行材１２に関する帯温度
制御は先行材１１群の最終打後端が各帯の出側端を通過
した時点より開始する。

搬送ライン２０は多数の搬送ロール２１を備えており、
搬送ロール２１は例えばその２〜３本を１組として図示
しない駆動モータ群により駆動される。

該駆動モータの駆動、停止１回転速度はロール駆動制御
装置１６により各駆動モータ別に制御されるようになっ
ており、温度制御帯１．　２．　３．・・・。

ｎのうちの１つでも帯温度が変更される場合には後行材
１２の先頭材は連続熱処理炉１０の入側にて待機せしめ
られる。

連続熱処理炉１０の入側には被熱処理材の後端を検出す
る端部検出センサ１３が設けられており、その検出信号
は演算制御装置１４へ与えられる。該演算制御装置１４
は端部検出センサ１３から信号を所定回数入力すると、
後に説明する予測演算を繰り返し行い、その演算結果に
基づいて帯温度制御装置１５及びロール駆動制御装置１
６へ指令信号を出力する。なお、演算制御装置１４には
各帯１，２，３゜・・・、ｎに設けた図示しない温度計
より実績温度が入力されるようになっている。

このように構成された連続熱処理炉による本発明の装入
制御方法を説明する。

演算制御装置１４には被熱処理材のスケジュール、即ち
熱処理条件が異なる被熱処理材群の本数、順序、熱処理
温度、移送速度、各温度制御帯の設定温度等を予め設定
しておく。演算制御装置１４は端部検出センサ１３から
検出信号を入力した回数に基づいて被熱処理材の処理状
況を把握し、検出信号所定回数入力すると今まで熱処理
していた先行材１１．１１．・・・群の熱処理が略終了
し、これに続いて後行材１２群を熱処理すべく以下の予
測演算を行う。

まず、熱処理温度が変わることにより帯温度の変更を必
要とする温度制御帯を定め、定めた各温度制御帯につい
て先行材１１群の最終材＃＆端がその入側端を通過した
時点から帯温度を設定変更し、設定温度に達するまでの
時間（１゛＾）と、同しく上記時点から後行材１２の先
端がその入側端に到達するまでに要する時間（ＴＩ’ｌ
）とを算出する。なお、時間ＴＡについては、予め温度
制御帯別の実績により求めている変更温度とその所要時
間との関係により、また時間ＴＢについては演算制御装
置１４に設定している移送速度に基づいて夫々算出し得
る。

次いで、算出したＴＡとＴＢとの差（ＴＡ−ＴＢ）を該
当する帯毎に算出し、その算出値のうちの最大値となる
帯を選択して後述する計算対象帯として決定する。つま
り、この計算対象帯は温度変更に一番時間を要し、後行
材１２の装入待機時間を決定するものである。

そして、決定した計算対象帯について以下の（ｉ）、　
（ｉｉ）、　（ｉｉｉ）、　（ｉｖ）の演算を、後行材
１２の装入タイミングを決定できるまで一定ピッチで繰
り返し行う。

（１）　計算対象帯の温度を設定変更するまでの時間計
算 この計算は、計算対象帯の温度設定値を、計算を行う現
時点から設定変更するまでの時間計算であり、算出すべ
き時間は第２図に示す如く、上記現時点での先行材１１
の最終打後端Ａが計算対象帯（ハツチング部）の出側端
Ｂに到達するまでに要する時間ｔ１である。

この時間ｔ、を下記（１１式により算出する。

ｔ＋　＝Ｘ＋　／ｖ＋　　　　　−・−ｕ＋但し、ｘｌ
　：現時点での最終材＃＆端Ａと出ｆ）ＩＩＪ端Ｂとの
間の距離 Ｖｌ：Ｘｌを移送される間の先行材の移送速度 なお、この計算は先行材が計算対象帯を通過した後は不
要である。

（ｉｉ　）　　炉温度変更に要する時間計算また、炉温
度変更時点となったのち計算対象帯の帯温度が後行材に
ついての設定温度にまで上昇するに要する時間を算出す
る。

この計算は、現時点が帯温度を変更する前の場合には変
更を行う時点での温度（設定されたヒートパターン温度
を用いる）をＴｏとし、また現時点が帯温度を変更して
いる途中の場合には計算を行う時点での実績温度をＴｏ
とし、そのＴｏが後行材１２についての設定温度の許容
範囲ＴＡ　±へＴに達するまでに要する時間ｔ２を下記
（２）式により求める。

但し、τ；温度制御帯毎の時定数 なお、上記設定温度の許容範囲ＴＡ±ΔＴは、帯温度を
下げる場合には第３図に示すようにＴＡ＋八Ｔへし、ま
た帯温度を上げる場合には第４図に示すようにＴＡ　−
ΔＴとする。

従って、算出した時間ｔ２と（ｉ）で算出した時間ｔ１
との和は計算時点から計算対象帯の帯温度が後行材につ
いての設定温度の許容範囲に達するまでの時間である。

（ｉｉｉ）　　１１２行材が計算対象帯に到達するに要
する時間計算 現時点から後行材を所定の速度で移送させた場合ニ＼第
５図に示す如く後行材１２の先端Ｃが現時点から計算対
象帯（ハンチング部分）の入側端り番ご到達するまでに
要する時間ｔ３を下記（３）式により算出する。

Ｌ　３　”　Ｘ　３　／　Ｖ　３　　　　　・・・（３
）但し、ｘ３：現時点での後行材先端Ｃと入側端りとの
間の距離 Ｖ３：Ｘ３を移送される間の後行材の移送速度 （ｉｖ　）　　装入タイミング計算 計算対象帯に後行材を搬入することがＨｒＪ能となるま
での時間は、（ｉ）、（ｉ＋）で算出したｔｌ＋ｔ２の
和（１，＋１２）であり、（ｉｉｉ　）で算出したｔ３
は現時点から直ちに移送を開始して計算対象帯に後行材
が搬入されるまでに要する時間であるので、上記和（ｔ
１＋ｔ２）とｔ３との差が現時点以降の後行材１２の装
入待ち時間に相当する。

従って、上記（ｉ）、　（ｉｉ）、　（ｉｉｉ）により
算出されたｔ、、Ｌ２＋　　ｔ３が下記（４）式を満足
するまで、上記（ｉ）、　（ｉｉ）、　（ｉｉｉ）、　
（ｉｖ）の計算を繰り返し行う。

ｔ３≦ｔ、＋ｔ２　　　　　・・・（４）つまり、計算
対象帯に後行材が搬入される時点で、既にその帯の帯温
度が設定温度の許容範囲内に達しているか否かをチヱソ
クする。

このようにして計算が行われて（４）式が満足される時
点となると、その時点で後行材１２の装入タイミングを
ロール駆動ｆ＃Ｉｍ装置１６へ与えて、後行材１２を連
続熱処理炉１０へ装入せしめる。

〔効果〕

第６図は、先行材についての設定温度（ＴＡ　）が９２
０℃（破線）であり、後行材のそれが７５０　℃（破線
）である場合に計算対象帯の帯温度を設定変更して帯温
度が実線にて示すように変化していくとき、本発明によ
る後行材の連続熱処理炉への装入時点（白抜矢符）と、
後行材が該当する帯の入ＩＩＪ端に到達した時点（白抜
矢符）とを示すゲラフチあり、比較のために従来法によ
る場合の後行材の装入時点（矢符）と後行材が該当する
帯に到達した時点（矢符）とを併せて示している。なお
、図中の一点鎖線は後行材の設定温度に対する許容範囲
を示す。

この図より理解される如く、本発明による場合従来のオ
ペレータにより装入調整していた場合に比べて装入待ち
を約１０分短縮陽きた。これにより空炉時間を従来より
も２０％程度短くでき、また燃料原単位の向上を図り得
た。

以上詳述した如く本発明は計算対象帯へ被熱処理材を搬
入することが可能となった時点で後行材が搬入するよう
に、後行材の連続熱処理炉への装入タイミングを決定す
るので、空炉時間の短縮と燃料原単位の低減とを図るこ
とが可能であるという優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施状態を示す模式図、第２図は先行
材が現時点から計算対象帯を通過するまでの時間の算出
内容説明図、第３図は帯温度を下げる場合の帯温度設定
の内容説明図、第４図は帯温度を上げる場合の帯温度設
定の内容説明図、第５図は後行材を装入開始してのち計
算対象帯に到達するまでの時間の算出内容説明図、第６
図は本発明の詳細な説明図である。 ｌＯ・・・連続熱処理炉　　１１・・・先行材　　１２
・・・後行材１４・・・演算制御装置 特　許　出願人　゛住友金属工業株式会社代理人　弁理
士　河　　野　　登　　夫疹！！！悴 賞＼　− 囲　　　　　　　　− ＩＩし一部尼 ＩＩ Ｌ　　　　　　　　　　　　　　　　Ｊ忰朔　迦

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、複数の温度制御帯を有する連続熱処理炉へ、先行の
   被熱処理材の後に熱処理温度が異なる後行の被熱処理材
   を装入するタイミングを制御する方法において、 温度制御帯の温度を設定変更するすべての 温度制御帯夫々について、前記先行の被熱処理材が各温
   度制御帯を通過した時点から帯温度を変更して設定温度
   に達するまでに要する時間と、同じく前記時点から後行
   の被熱処理材が到達するまでに要する時間とを算出して
   両算出時間の差を求めるステップと、 その差が最大となる温度制御帯を選択する ステップと、 選択した温度制御帯に関して、その帯温度 を設定変更するまでの時間及び帯温度が設定温度に達す
   るまでに要する時間を求めてその和を算出するステップ
   と、 後行の被熱処理材を連続熱処理炉へ装入し てこれが前記選択した温度制御帯に到達するまでに要す
   る時間を算出するステップと、 その算出時間と前記和とに基づき後行の被 熱処理材を連続熱処理炉へ装入するステップとを含むこ
   とを特徴とする連続熱処理炉の装入制御方法。