JPS62211090A - 結晶化ガラス刃物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は結晶化ガラス刃物に係り、特に金属製刃物の発
錆性、摩耗性の問題及びセラミック製刃物の難成形性の
問題を解決する、結晶化ガラス製の刃物に関する。

［従来の技術］ 現在、カミソリ、髭剃り具等の替刃、その他力ツタ−ナ
イフ、包丁、鋏等の刃物は、金属製のものが主流である
。

また、最近になって、金属製刃物の欠点を解決するもの
として、セラミックス製の刃物が開発されてきた。セラ
ミックスは金属に比し耐食性や耐４万回使用により切れ
味が低下する場合、セラミックス製鋏であればｌＯ万回
以上良好に使用することができる。

［発明が解決しようとする問題点］ 従来より最も一般的に使用されている金属製刃物では、
被研削体が含水量の多いものである場合、あるいは湿度
の高い雰囲気中において使用される場合には、その材質
によっては刃先が錆るという欠点があり、また長期に亘
って継続使用すると刃先が摩耗して、急速に鈍化して切
れ味が悪くなるという欠点もある。これらの欠点はステ
ンレスを用いることによりある程度解消されるものの、
錆の発生、切れ味の低下を確実に防止することはできず
、しかも金属製の刃物は磁性材料の切断、研削等に使用
するには不適当である等の不具合をも有している。

これに対し、セラミックスの耐食性、耐摩耗性、非磁性
を利用して、例えばジルコニア製の包丁、鋏等が最近に
なって開発されてきているわけ−ｙｓｊ　　！　　Ｊｅ
　　　　　ｍ　　＋　　　：　　　−−Ｈ−ｙａｎ１Ｍ
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の難しさ、研削加工の困難さにより、製造コストが析出
に高くなるため、実用的でないという欠点がある。

［問題点を解決するための手段］ 本発明は上述の金属製刃物の問題点及びセラミックス製
刃物の問題点を共に解決するものであって、刃物を結晶
化ガラスで構成したことを特徴とするものである。

以下に本発明の詳細な説明する。

本発明の刃物を構成する結晶化ガラスとは、ガラスを制
御された条桂のもとで再加熱して、多数の微細な結晶を
均一に析出成長させて得られる陶磁器様の多結晶体であ
り、後述するように結晶化による相分離により、優れた
加工性を発揮するものである。

結晶化ガラスとしては、従来よりケイ酸塩ガラス系、ア
ルミノケイ酸塩ガラス系、ホウ酸塩ガラス系、ホウケイ
酸塩ガラス系、リン酸塩ガラス系等、各種の組成系のも
のについて研究がなされており、これらのうちＬｉ２０
−ＡｆＬ２０３−Ｓｔｏ　２　、Ｎａ　２０　　　ＡＪ
１２０：ｌ　　　ＳｉＯ２。

Ｍｇ０−Ａｌ　　２０Ｊ　　−３ｉｏ　　２　、Ｎａ　
　２０　−ＣａＯ−ＭｇＯ−３ｉｏ　２　、ＰｂＯ−Ｚ
ｎＯ−Ｂ２０ｙ　、Ｚ　ｎｏ−Ｂ２０３−３　ｉｏ２系
等が実用に供されている０本発明では、これらのいずれ
の組成の結晶化ガラスをも採用することができる。

本発明の結晶化ガラス刃物の製造方法としては、例えば
所定の組成のガラス原料を溶融した後、成形し１次いで
結晶化処理し、最後に研削加工することにより、刃先等
を所望の形状とする方法が挙げられる。

この場合、溶融ガラスの成形には常法１例えばブロー、
プレス、ロール、ダウンドロー、キャスト法等が採用で
きるが、特にプレス成形によるのが好適である。また、
第２図（ａ）に示すように、板ガラスｌＯの上面に切り
こみ１１をっけ。

更に上面の切りこみｌ・１から３〜６ｍｍ程度平行にず
れた位置（図中のＲ）の下面に切りこみ１２をつけてお
き、力を加え、ガラス１０を割ると、第２図（ｂ）の如
く、はぼ刃物の先端形状に近いもの１３．１４が得られ
る。長尺のものからこのようにして刃物先端形状を作っ
たものを、第３図の破線Ｈに示すようにカミソリの帽状
に切断すれば、生産性を大幅に上げることができる。

成形されたガラスを結晶化処理するには、原料ガラス組
成に応じた加熱スケジュールにて加熱処理すれば良い。

例えば、ＭｇＯ２０重量％、ＡｆＬ２０：ｉ３０重量％
、ＳｉＯ２５０重量％の組成の結晶化ガラスの場合、そ
の溶融温度は約１５００℃であり、結晶化処理温度は約
１０４０℃である。この結晶化によりコージェライト、
フォルステライト相の析出がみられる。

また、研削加工にはダイヤモンド砥石等が用いられ、例
えば粗削りには＃２００、＃６００の砥石が、仕上げ加
工にはＳｉＯ００の砥石が有効である。

本発明の結晶化ガラス刃物はその目的に応じてＭ　／Ｆ
　ｔｒ＋庇」トか〉番１氾スバ　傭９１ｆカミソ１フの
替刃とする場合、第１図に示すような寸法のものとする
ことができる。なお、第１図においてｌは本発明による
替刃であり、２はプラスチック製等の替刃ホルダーであ
る。

なお、このような替刃とする場合、刃先の角度は、第１
図の■部の拡大断面図である第４図に示すＯＬ及び０２
がそれぞれ、０＋＝２０〜６５１′、０２＝５〜３０°
程度とするのが好ましい。

なお１本発明においては、ガラス原料に、その性状に影
響を及ぼさない範囲で、適当な顔料を添加し、得られる
刃物に様々な色彩を与えることもできる。

このような本発明の結晶化ガラス刃物は、包丁、鋏、カ
ッターナイフ等あらゆる刃物に適用できるが、特に本発
明の刃物は、カミソリや髭剃り用科刃等に有効である。

［作用］ 結晶化ガラスは緻密で極めて機械的強度が高く、しかも
成形性にも優れる。

［実施例］ 以下に本発明を実施例により更に詳細に説明するが１本
発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定さ
れるものではない。

実施例１ 下記第１表に示す組成の原料ガラスを１５００’ｃ−ｃ
’溶融し、９００℃、ｌＯｋｇｆ／ｃｒｒｆでプレス成
形した後、９８０℃で４時間結晶化処理した。このもの
をダイヤモンド砥石にて研削加工し、第１図に示す寸法
（但し、第４図におけるθ８＝３５°、ｏ２＝７ｅ′）
のカミソリの替刃をこの替刃の切味を試験したところ、
同形状の金属製替刃と同等の切味を有し、しかも耐摩耗
性は極めて高いことが判明した。

［発明の効果］ 以上詳述した通り、本発明の結晶化ガラス刃物は、極め
て耐摩耗性に優れ、耐熱性、１ｌｉ１１腐食性。

耐久性が高い。また、機械的強度にも優れ、切味も良く
、あらゆる材料の切削に適している。その上、高湿雰囲
気内で使用しても錆ることがない。

更に、結晶化ガラスは極く特殊な材料を除いて非磁性体
であることから１本発明の刃物も一般に磁性を帯びるこ
とはなく、磁気テープの編集等の際の切断にも磁気特性
を損なうことなく有効に使用し得る。

しかして、このような本発明の刃物は、結晶化ガラスの
易成形性により、極めて容易に製造することができ、製
造コストを押えて、製品価格の低廉化を図ることが可能
とされる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の刃物よりなる結晶化ガラス替刃と替刃
ホルダーを示す斜視図である。第２図（ａ）、（ｂ）は
本発明の刃物の製造例を示す側面図であり、第３図は板
ガラスの切断方向を示す斜視図である。第４図は第１図
の■部の拡大断面図である。 １・・・替刃、　　　　　２・・・ホルダー。 特許出願人　株式会社イナックス 代表取締役　　　　伊　奈輝三

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）結晶化ガラスにより構成されてなることを特徴と
   する結晶化ガラス刃物。