JPS62202459A - ボビン形リチウム電池の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は、電池缶中央部に筒状のリチウム負極が内填
されている所謂ボビン形リチウム電池の製造方法に関す
るものでおる。

〈従来の技術〉 上記のようなボビン形リチウム電池としては、中空円筒
状の正極合剤の中空部にセパレータを介してリチウム負
極を配して溝成される発電要素を、有底円筒状の正極缶
内に収納するインサイドアウト形式のものが知られてい
る。

この種の電池では、リチウム負極が底部において正極缶
あるいは正極合剤と接触するのを防止するために、リチ
ウム負極底部を正極缶底面や正極合剤底部から隔離する
必要がおる。

このため、従来は、金属リチウムを筒状に成形してなる
リチウム負極の外周にポリプロピレンなどの合成樹脂製
の不織布シートを筒状に巻回したり、リチウム負極の外
周に筒状に成形した不織布を配するなとした後、負極外
周に設けたセパレータの正極缶底部側の端部を、全周に
わたり内側に折曲げた後に端部同士を加熱溶着させてセ
パレータ底部の開口を閉塞したり、あるいはセパレータ
端部を全周にわたってリチウム負極の中空部に折り込む
ことで、リチウム負極底部の隔離を行なう方法などが実
施されている。

〈発明が解決しようとする問題点〉 しかしながら、前者の方法の場合、セパレータの端部を
折曲げ、折曲げ後には端部同士の溶着作業を必要とする
ので工数が増大して製造工程の煩雑化を招くことは勿論
、セパレータ底部がかなりの厚みを伴い、この厚み分リ
チウム負極が正極缶内底面から浮き上がり、この結果、
正極缶底部において正極合剤とリチウム負極との非対向
部分ができてその分電池放電容量の減少を招くという問
題がある。

また、後者の方法でも同様な非対向部分ができて放電容
量の低減を招く他、セパレータ端部全周をリチウム負極
の中空部に折り込むのが容易でなく、特に小形電池でリ
チウム負極の内径が小さい場合は折り込み時の作業性が
極めて悪く、無理に折り込んだりするとセパレータが破
損してしまうおそれがある。また、折り込み後に正極合
剤中空部へ挿入する時にも折込み部がリチウム負極の中
空部から外れないように慎重に挿入作業を行なわなけれ
ばならないといった問題もある。

〈問題点を解決するための手段〉 以上の問題に鑑みなされたこの発明のボビン形リチウム
電池の製造方法は、筒状に成形してなるリチウム負極の
少なくとも外周に設けたセパレータの底部側の端部に、
セパレータ底面の形状よりも大きな隔離シートをリチウ
ム負極下端面が完全に被覆されるように配置して溶着ま
たは接着した後、これらを上記隔離シートより小なる内
径を有する中空円筒状の負極合剤の中空部に挿入するこ
とを要旨とする。

上記のような筒状のリチウム負極としてはリチウムシー
トを筒状に巻回したものや、金属リチウムを筒状に加圧
成形したものなどが挙げられる。

また、上記の如くリチウム負極外周にセパレータを筒状
に設【プる具体例としては、例えば、合成樹脂製不織布
シートを負極外周に筒状に巻回したり、その内径がリチ
ウム負極外径と同じかやや大きい筒状に成形した筒状セ
パレータをリチウム負極外周に設けたりする方法がある
。

一方、上記隔離シートとしては、それ自体で絶縁性があ
り且つ電池内の非水電解液に対して化学的に安定な材質
のものであれば特に制限なく用いることができるが、セ
パレータ端部との溶着性または接着性の点からみて、セ
パレータと同様な材質、具体的にはポリプロピレンやポ
リエチレンなどからできたものが好ましい。また、隔離
シートの形状自体は、セパレータ底部を完全に被覆でき
るものでおれば特に制限はなく、例えば、セパレータ底
面の外径よりも大径の円状のものなどが挙げられる。そ
して、このような隔離シー１へは１枚のみでもよいが、
リチウムやセパレータなどと共に正極合剤中空部に挿入
して電池を溝成した状態において正極缶底面とリチウム
負極との距離をおけすぎない程度ならば２枚おるいはそ
れ以上重ねて用いるようにしてもよい。

また、セパレータ端部に隔離シートを溶着する具体的手
段としては、両者の接合部を加熱溶着ざぜる方法、ある
いは超音波溶接やインパルス溶接などを用いる方法など
が挙げられる。また接着する具体例としては、例えば、
ＰＥ系ホットメルト樹脂を加熱し溶かした状態でセパレ
ータ端部、隔離シートの少なくともいずれか一方に塗布
し、その後両者を接合する方法を用いればよい。尚、こ
のような溶着または接着はセパレータの底部全周あるい
は全面にわたって行なう必要はなく、セパレータ底部の
少なくとも一部について行なえばよい。

〈作　用〉 以上の手段を用いることにより、リチウム負極底部の隔
離が１工程で行なえて作業容易化が図れ、また１ノチウ
ム負極底面と正極缶底面との距離は隔離シートそのもの
の厚み寸法と同程度となるのでリチウム負極の浮き上が
りに伴う上記の如き非対向部分は実質上無視できる程度
のものとなる他、小径の小形電池の場合でもセパレータ
が破損することは皆無となる。

〈実施例〉 以下、添付図面を用いてこの発明の実施例について説明
する。

第１図（Ａ）において、リチウムシートを筒状に数回巻
回して構成されるリチウム負極１の外周には、ポリプロ
ピレン不織布シートを円筒状に数回巻回してなるセパレ
ータ２が設けられている。セパレータ２の底部側の端部
２ａは、リチウム負極１の底面レベルよりやや下に突出
している。このように端部２ａを突出させることが好ま
しく、そうすることで次に説明する隔離シーｉ〜５の溶
着（あるいは接着）時の作業性が向上する。図中、３は
リチウム負極内周面に圧着された負極集電体、４は負極
集電体３に溶接されたリード体である。

次いで、第１図（Ｂ）に示したように、その外径がセパ
レータ２の外径よりも大きな円状の合成樹脂製の隔離シ
ート５を、リチウム負極の底面レベルから突出したセパ
レータ端部の全周あるいは少なくとも一部と溶着する。

溶着後はこれらを、第１図（Ｃ）に示したように、底面
に正極端子を兼ねる突起６ａを一体に形成した有底短円
筒状の正極缶６の内面に圧着して収納された中空円筒状
の正極合剤７の中空部に、隔離シート５が正極缶内底面
に接するまで挿入する。

この時、隔離シート５の周縁部５ａを図示したようにセ
パレータ外周面側に予め折曲げ、周縁部５ａと正極合剤
中空部の内周面とが当接するようにして挿入作業を行な
うようにすれば、挿入作業がスムーズにできる。またこ
のように周縁部５ａをセパレータ外周面側に位置させる
ことにより、作業中におけるセパレータ周縁部と隔離シ
ート５との溶着部の剥がれを防止でき、且つ挿入後のリ
チウム負極底面と正極缶内底面との距離が周縁部５ａの
厚み分だけ増大するのを防ぐことができる。挿入後は、
従来と同様の方法で電解液を注入し、絶縁ガスケット８
、封口板９、負極端子板１０、及び熱収縮性チューブ１
１を組合せれば第１図（Ｄ）に示したようなボビン形リ
チウム電池が作製できる。

第２図は２枚の隔離シート５．１２を用いてその機械的
強度向上を図った場合の例を示したもので、上側の隔離
シート５は前記と同様にセパレータ２の底面側の端部２
ａに溶着され、下側の隔離シート１２は隔離シート５に
溶着または接着されている。

また、第３図（Ａ）、（１３）は、リチウムシートを１
回巻回してなるリチウム負極１３の底部側のコーナーに
切欠きを設けて負極底部をテーパー状とし、正極合剤中
空部への挿入時の作業容易化を図った例を示したもので
ある。この種の切欠きとしては第３図（Ａ）のコーナー
１３ａのようなＲ状のもの、第３図（８）のコーナー１
３ｂに設けた直線状のものなどが挙げられる。

〈発明の効果〉 以上のように構成されるこの発明の製造方法によれば、
リチウム負極底部の隔離が１工程で行なえて工数低減化
並びに作業容易化が図れ、またリチウム負極の浮き上が
りに伴う正極缶底部におけるリチウム負極と正極合剤と
の非対向部分は実質上無視できてその分放電容量の減少
がなくなるので電池放電性能が向上する他、リチウム負
極の内径が小さい小形電池の場合でもセパレータが破損
することが皆無となる等の効果を秦し、特に小径の小形
電池にけおる利用価値は大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図（Ａ）〜（Ｄ）は本発明の実施例の製造工程を示
した説明図、第２図は他側の１工程を示した説明図、第
３図（Ａ）、　（１３）は夫々その他の例の１工程の主
要部を示した説明図である。 １．１３・・・リチウム負極、２・・・セパレータ、５
．１２・・・隔離シート、６・・・正極缶、７・・・正
極合剤。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、筒状に成形してなるリチウム負極の少なくとも外周
   に設けたセパレータの底部側の端部に、セパレータ底面
   の形状よりも大きな隔離シートをリチウム負極下端面が
   完全に被覆されるように配置して溶着または接着した後
   、これらを上記隔離シートより小なる内径を有する中空
   円筒状の負極合剤の中空部に挿入することを特徴とする
   ボビン形リチウム電池の製造方法。