JPS621871Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は芝刈機に関し、更に詳しくは芝刈機に
おける刈高さ調節機構に関するものである。

従来の技術 芝刈機における刈高さ調節機構には、例えば実
開昭52−128554号公報や特公昭48−42670号公報
や実公昭52−18926号公報等に開示されている如
く、種々の機構が考えられているが、これら従来
の機構はその構造が複雑であつたり取扱い操作が
面倒であるなどの欠点があると共に、刈高さを調
節する際に前後左右の４輪を別々に調節しなけれ
ばならなかつたり、精々左右の前輪側或いは左右
の後輪側を一所に調節できるだけで前後左右の４
輪を同時に調節できるものはなく、誤操作によつ
て前後左右の高さが違つてしまうことが多々あつ
た。

考案が解決しようとする問題点 本考案はこの様な従来の不具合に鑑みてなされ
たものであり、その構造が簡単で、取扱い操作も
容易であると共に、一動作（操作）でもつて前後
左右の４輪を同時に同じ高さに調節できる芝刈機
を提供せんとするものである。

問題点を解決するための手段 係る目的を達成する本考案芝刈機は、ハウジン
グの前側両側壁に複数個の横溝を段違いに連続し
て形成し、該横溝に前輪の車軸を挿入係合せし
め、他方後輪の車軸をハウジングに枢着した支持
板に取付け、上記前・後輪の車軸を互いに連結板
で連繋すると共に、該連結板を上方へ引張るばね
をハウジングに渡つて設けてなる事を特徴とした
ものである。

実施例 以下、本考案実施の一例を図面に基づいて説明
すれば、１はハウジングでその前側両側壁１ａに
前輪２の車軸３を挿入係合する横溝４を階段状に
形成する。

横溝４は後方向に平行してのびいる複数個の溝
４ａ，４ｂ，４ｃを段違いに連続して形成してな
り、各溝のいずれかを選択することによつて芝の
刈高さを調節するものである。即ち、溝４ａに前
輪２の車軸３を挿入係合した時は刈高さが最小と
なり、溝４ｃに挿入係合した時は最大となる。

前輪２はその車軸３に回転自在に、ハウジング
１の内側に位置せしめ、車軸３をハウジング１の
横溝４に挿入係合させると共にハウジング１の両
側壁１ａより突出せしめ、車軸３の突出端に高さ
調節用摘５を一体的に取付ける。

他方後輪６はその車軸７を、ハウジング１に枢
着せしめた支持板８に取付ける。即ち、支持板８
はその一端をピン９でハウジング１に回動自在に
取付け、他端に後軸６の車軸７けるものである。
尚、後輪６は図示例の如くローラーであつてもよ
い。

然して、前輪２の車軸３と後輪６の車軸７とを
連結板１０で互いに連繋すると共に、連結板１０
を上方へ保持する引張りばね１１をハウジング１
に渡つて張設する。図示例にあつては引張りばね
１１を後輪６の支持板８とハウジング１とに渡つ
て張設することにより、支持板８を介して連結板
１０を上方へ保持するようになつている。

尚、図示例にあつては、前後輪２，６をハウジ
ング１の内側に設けたが、ハウジング１の外側に
設けてもよく、また車軸３，７を左右の車輪に渡
つて連続した長いものでもよい。

更に、以上の説明において前輪２側に横溝４を
形成した後輪６側に支持板８を設けたが、後輪６
側に横溝４を形成して前輪２側に支持板８を取付
けても同じであることは容易に理解されるだろ
う。

本考案は斯様に、ハウジング１の前側両側壁１
ａに複数個の横溝４を段違いに連続して形成し、
該横溝４に前輪２の車軸３を挿入係合せしめ他方
後輪６の車軸７をハウジング１に枢着した支持板
８に、前輪２の車軸３と後輪６の車軸７を互いに
連結板１０で連繋すると共に、その連結板１０を
上方へ引張るばね１１をハウジング１に渡つて設
けてなるので、前輪２の車軸３、詳しくは車軸３
に突設した高さ調節用摘５をもつて、前輪２の車
軸３を引張りばね１１の引張力に抗して前方へ引
張り横溝４の溝４ａから開放することにより、任
意の高さに調節することが出来るようになる。

即ち、調節用摘５を前方（図面の左方）に引張
ると、前輪２の車軸３が横溝４の溝４ａから開放
されると同時に、前輪２の車軸３に連結された連
結板１０が前方へ引張られる。すると、連結板１
０と連結したた支持板８が引張りばね１１の引張
力に抗してピン９を中心に回動する。次いで前輪
２の車軸３が横溝４の溝４ｃに挿入係合する位置
で調節用摘５を放すと、引張りばね１１の張力に
よつて支持板８を介して連結板１０が後方（図面
の右方）へ引き戻され、前輪２の車軸３が横溝４
の所定高さの溝４ｃに挿入係合する。前輪２の車
軸３が横溝４の溝４ｃに一旦挿入係合すると、支
持板８は連結板１０により固定されてしまい、即
ち支持板８がピン９を中心に後方（矢印イ）に動
かなくなり、高さ調節を完了する。この時、引張
りばね１１は連結板１０が不用意に前方（図面の
左方）へ動かないように保持するものである。

本考案はこの様に構成したので、以下の効果を
奏する。

工具を一切使用することなく、手動作により
高さ調節が出来る。

一動作で前・後左右の車輪を高さ調節でき
る。

前・後の車輪の高さが不揃いになる惧れがな
い。

小きざみな高さ調節が可能となる。

引張りばねは不用意に連結板が動はないよう
に保持するものであるから、力の弱いものでよ
い。

従つて、調整作業に大きな力を要せず、取扱
いが容易となる。

構造が簡単で製造も容易となり、安価に提供
し得る。

よつて、所期の目的を達成し得る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案芝刈機の一実施例を示し、第１図
は一部切切欠側面図、第２図は底面図である。 図中、１はハウジング、１ａは側壁、２は前
輪、３，７は車軸、４は横溝、６は後輪、８は支
持板、１０は連結板、１１は引張りばね、であ
る。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ハウジングの前側両側壁に複数個の横溝を段違
   いに連続して形成し、該横溝に前輪の車軸を挿入
   係合せしめ、他方後輪の車軸をハウジングに枢着
   した支持板に取付け、上記前・後輪の車軸を互い
   に連結板で連繋すると共に、該連結板を上方へ引
   張るばねをハウジングに渡つて設けてなる事を特
   徴とする芝刈機。