JPS6217828B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は絶縁材料層によつて互いに絶縁された
中央導体と外側導体からなる同軸ケーブルを成端
させるためのコネクターに関するものである。

同軸ケーブル用の成端コネクターは種々知られ
ているが、その多くは中央導体の露出された先端
部に圧着される中央接触子、外側導体の露出され
た部分と絶縁材料層の間に挿入される比較的小径
の第１の端部を備えた導体スリーブ、その導体ス
リーブの第１の端部の周囲の外側導体の周囲に圧
着される圧着フルール、その導体スリーブの比較
的径の大きい第２の端部に挿入されるとともに前
記圧着された中央接触子を挿入するための孔を備
えた絶縁スリーブ、前記導体スリーブと電気的に
接続された円筒状の外側接触子および前記導体ス
リーブの第２の端部に回動自在に取り付けられ、
前記外側接触子の周囲を取り巻く連結部材からな
つている。

このような構造のコネクターにおいては、前記
導体スリーブによつて前記外側接触子とケーブル
の外側導体が電気的に接続されるようになつてい
るが、その導体スリーブと外側接触子の電気的な
接続は様々な方法でとられている。また前記連結
部材はその成端コネクターを他のコネクターに結
合するのに使用されるものであり、他のコネクタ
ーとバヨネツト結合またはネジ結合するようにな
つている。この連結部材を導体スリーブに取り付
けるのも様々な方法で行なわれている。

しかしながら、このような従来の同軸ケーブル
用成端コネクターはいずれも機械工作部分を有し
ており、しかも複雑な組立工程が必要であるため
に製造に時間がかかるとともに高価であるという
欠点があつた。

このような事情に鑑みて本発明は機械工作部分
がなく、しかも組立ての簡単な同軸ケーブル用成
端コネクターを提供することを目的とするもので
ある。

本発明の同軸ケーブル用成端コネクターは、結
合部材が導体スリーブの第２の端部の内端に設け
られた突起と外側導体の内端との係合によつて導
体スリーブ上に保持されるようにし、さらに外側
導体が導体スリーブの第２の端部の外面と摩擦係
合するようにしたことを特徴とするものである。

以下図面を参照して本発明の一実施例の同軸ケ
ーブル用成端コネクターを詳細に説明する。第１
図は本発明の一実施例の成端コネクターの同軸ケ
ーブルに結合された状態を示す一部断面斜視図、
第２図はその軸方向断面図である。

第１，２図において本実施例のコネクターによ
つて成端される同軸ケーブル１は中央導体２、そ
の中央導体２と同軸に編まれた外側導体３および
両導体の間にあつてその両導体を絶縁する絶縁層
４からなつている。また外側導体３は絶縁被覆５
によつて被覆されている。

本実施例のコネクターは、ピン状の中央接触子
６を備えており、その中央接触子はケーブル１の
中央導体２の露出された先端部に圧着されてい
る。導体スリーブ７は金属の圧延によつて形成さ
れており、比較的小径の第１の端部８を有してい
る。その第１の端部８がケーブル１の絶縁層４と
外側導体３の露出された部分の間に挿入されてい
る。また金属の圧延によつて形成した圧着フエル
ール９がその導体スリーブ７の第１の端部８の周
囲の外側導体の周囲およびそこに隣接する絶縁被
覆４の周囲に圧着されている。このようにして、
導体スリーブ７はケーブル１に機械的に結合され
るとともに外側導体３に電気的に接続されてい
る。

導体スリーブ７はさらに比較的大径の第２の端
部１０を有しており、その第２の端部１０に絶縁
スリーブ１１が挿入されている。その絶縁スリー
ブ１１は貫通孔１２を有しており、その貫通孔１
２に圧着された中央接触子６が挿入されている。
その絶縁スリーブ１１はその外面に設けられた環
状溝１４と導体スリーブ７の第２の端部１０の内
面から突出する突起１３との係合によつてその第
２の端部１０内に保持される。その絶縁スリーブ
１１は導体スリーブ７の第２の端部１０の外径と
ほぼ等しい外径を有する大径部１５を備えてお
り、その大径部１５は導体スリーブ７の第２の端
部１０の自由端から先に延びている。また前記中
央接触子６はその外面に突起１６を有しており、
絶縁スリーブ１１内に挿入されたとき、その突起
１６が絶縁スリーブ１１の内面に食い込むことに
よつてその絶縁スリーブ１１内に固定される。ま
たその中央接触子６の自由端１７は絶縁スリーブ
１１の前記大径部１５内に突出し、そこでその大
径部１５内に挿入される他のコネクターの接触子
と接触するようになつている。

さらに本実施例のコネクターは金属の圧延によ
つて形成された円筒状の外側接触子１８を備えて
いる。この外側接触子１８は絶縁スリーブ１１の
前記大径部１５を取り巻くとともに導体スリーブ
７の第２の端部１０の外面と摩擦係合している。
このようにしてその外側接触子１８とケーブル１
の外側導体３が導体スリーブ７を介して電気的に
接続されている。その外側接触子１８の前記絶縁
スリーブ１１の大径部１５を取り巻く部分には長
さ方向に延びる複数のスロツト１９が設けられ、
他のコネクターとの接続のためにその部分が半径
方向に弾性を持つようにされている。またその外
側接触子１８の内端は導体スリーブ７の第２の端
部１０のほぼ中央部に位置しており、半径方向外
側に延びる環状の外向環状フランジ２０を備えて
いる。

金属の型鍛造によつて形成された円筒状の連結
部材２１が前記導体スリーブ７の第２の端部１０
に回転自在に取り付けられている。その連結部材
２１は前記外側接触子１８の自由端を越えて延び
ており、またその内端に設けられた半径方向内側
に延びる内向環状フランジ２２が、導体スリーブ
７の第２の端部１０の外側に設けられた突起２３
と外側接触子１８の前記外向環状フランジ２０の
間に係合することによつて導体スリーブ７上に保
持される。また連結部材２１はバヨネツトマウン
トであり、曲がつたスロツト２４を備えている。
またそのために、外側接触子１８の外向環状フラ
ンジ２０と連結部材２１の内向環状フランジ２２
の間にスプリングワツシヤー２５が配され、バヨ
ネツト結合に必要な弾性を与えるようになつてい
る。

絶縁性の環状ガスケツト２６が外向環状フラン
ジ２０に隣接して外側接触子１８と連結部材２１
の間に配されている。このガスケツト２６は前記
スプリングワツシヤー２５を含む空間を密封し、
さらに連結部材２１を支持するのに加えて、結合
される他のコネクターの先端に係合する弾性面を
提供している。

本実施例のコネクターは機械工作による金属部
分は全くなく、型鍛造もしくは圧延による金属部
分しか含んでいない。そのため製造コストが比較
的安いという利点がある。

さらに上記のような構造から明らかなように、
本実施例のコネクターは各部分を同一の方向すな
わち前処理されたケーブル１の先端に向かつて動
かすことによつて組立ておよびケーブルへの装着
を行なうことができる。したがつて多段式のロー
タリー組立機を使用して容易に、また必要に応じ
て自動的に、組立てることができる。組立ての際
には、まず連結部材２１をその内向環状フランジ
２２が導体スリーブ７の突起２３に当接するよう
にして導体スリーブ７と嵌合させる。次にスプリ
ングワツシヤー２５を導体スリーブ７に嵌め込
み、さらに外側接触子１８を導体スリーブ７上に
押し込んで被せる。これによつてスプリングワツ
シヤー２５および連結部材２１の内向環状フラン
ジ２２が外側接触子１８の外向環状フランジ２０
と導体スリーブ７の突起の間にとらえられる。次
にガスケツト２６を外側接触子１８上に嵌合さ
せ、外向環状フランジ２０と当接するまで押し込
む。さらに絶縁スリーブ１１を導体スリーブ７内
に挿入する。

さらにそこで、中央導体２に中央接触子６を圧
着してあるケーブル１の先端に圧着フエルール９
を被せてから、中央接触子６およびケーブル１の
先端を絶縁スリーブ１１および導体スリーブ７内
に、絶縁スリーブ１１がケーブル１の絶縁層４に
当接するまで挿入するとともに、導体スリーブ７
の第１の端部８をケーブル１の絶縁層４と外側導
体３の間に挿入する。ここで、圧着フエルール９
を圧着してケーブル１の外側導体３と導体スリー
ブ７を密着させるとともにフエルール９とケーブ
ル１の被覆５を機械的に結合する。

第３図に示す実施例のコネクターは上記実施例
のコネクターとほぼ同じであるが、連結部材２１
はバヨネツト結合でなくネジ結合するように内面
に螺条が刻設されており、またそのためスプリン
グワツシヤーが除かれている。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例のコネクターの一部
断面斜視図、第２図はその長さ方向断面図、第３
図は他の実施例のコネクターの一部断面斜視図で
ある。 ２……中央導体、３……外側導体、４……絶縁
層、５……被覆、６……中央接触子、７……導体
スリーブ、８……第１の端部、９……圧着フエル
ール、１０……第２の端部、１１……絶縁スリー
ブ、１８……外側接触子、２１……連結部材、２
３……突起。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 中央導体およびその中央導体から絶縁層によ
   つて絶縁された外側導体からなる同軸ケーブルを
   成端させるための成端コネクターであつて、 前記中央導体２の露出された先端部に圧着され
   る中央接触子６、前記外側導体３の露出された部
   分と絶縁層４の間に挿入される比較的小径の第１
   の端部８を備えた導体スリーブ７、その導体スリ
   ーブ７の第１の端部８の周囲の外側導体３の周囲
   に圧着される圧着フルール９、その導体スリーブ
   ７の比較的径の大きい第２の端部１０に挿入され
   るとともに前記圧着された中央接触子６を挿入す
   るための孔を備えた絶縁スリーブ１１、前記導体
   スリーブ７と電気的に接続された円筒状の外側接
   触子１８および前記導体スリーブ７の第２の端部
   １０に回転自在に取り付けられ、前記外側接触子
   １８の周囲を取り巻く連結部材２１からなる成端
   コネクターにおいて、 前記外側接触子１８が前記導体スリーブ７の前
   記第２の端部１０の外面と摩擦係合し、前記導体
   スリーブ７の前記第２の端部１０の外面に突起２
   ３が設けられるとともに、前記外側接触子１８は
   前記第２の端部１０の外面上において外方に突出
   する内端２０を有しており、前記連結部材２１
   は、前記第２の端部１０の外面上において、前記
   内端２０と前記突起２３との間に挟まれて保持さ
   れていることを特徴とする成端コネクター。 ２ 前記外側接触子１８の前記内端２０が外側に
   向かつて延びる外向環状フランジから形成されて
   おり、前記連結部材２１が内側に延びる内向環状
   フランジ２２を有しており、その内向環状フラン
   ジ２２が前記外向環状フランジ２０と前記導体ス
   リーブ７の前記突起２３の間に挟まれて保持され
   ていることを特徴とする特許請求の範囲第１項記
   載の成端コネクター。 ３ 前記外側接触子１８のフランジ２０と連結部
   材２１のフランジ２２の間にスプリングワツシヤ
   ー２５が配されていることを特徴とする特許請求
   の範囲第２項記載の成端コネクター。 ４ 前記導体スリーブ７、外側接触子１８および
   連結部材２１が型鍛造もしくは圧延による金属部
   品であることを特徴とする特許請求の範囲第１項
   から第３項のいずれか１項記載の成端コネクタ
   ー。